【Episodio53】今回は映画『シンシン/SING SING』について、徒然なるままに語らいます。日常生活で「男らしさ」を演じさせられている男性たちは少なくない/加害以外で自分の存在を示し人の心を動かす方法/あるといいかも、カラオケの演劇版/刑務所の更生プログラムで喜劇に取り組む意味===『シンシン/SING SING』(2023年製作、アメリカ)【ざっくり内容&映画のみどころ】NYのシンシン刑務所では芸術を通じた更生プログラム(通称RTA)が実施されており、収監者の一人“ディヴァインG”はそのうち舞台演劇グループに所属している(このプログラムは実在するシンシン刑務所でも実施されている)。精力的に活動してきた主要グループメンバー“ディヴァインG” は、新規グループ所属希望者の面接も担当しており、ある日希望者の“ディヴァイン・アイ”と話すことになる。“ディヴァイン・アイ”は周囲から恐れられる存在だったが、彼との会話を通じて可能性を感じた“ディヴァインG” は「プログラムに参加してもらおう」と周囲のメンバーに話す。新メンバーを迎えたプログラムの公演は、果たしてうまくいくのだろうか?主要キャストの85%以上が映画の舞台となるシンシン刑務所の実際の元収監者であり、本人役を演じている人も多い。出演者たちの表情やたたずまいからは各々の人生の歴史が感じられそれ自体がとても豊かで、この映画の存在そのものがプログラムの成果を堂々と示している。ジョン・“ディヴァインG”・ホイットフィールド役はコールマン・ドミンゴ、クラレンス・“ディヴァイン・アイ”・マクリン(本人)役はクラレンス・マクリン。監督はグレッグ・クウェダー、原案はジョン・“ディヴァインG”・ホイットフィールド、脚本はクリント・ベントリー、グレッグ・クウェダー。===※ラジオ内で触れた作品等について、けそがブログで補足する可能性があります。https://queso-samba.hatenablog.com/ もしこの配信が気に入って、もっと続けてほしいと思ってくれた方がいたら、OFUSEというサービスのファンレター機能を使って応援してもらえると、とても助かります。(無理はしないでくださいね!) https://ofuse.me/quesoynovio
【Episodio70】今回は小説『女の国会』について、徒然なるままに語らいます。※※ 全体的に多めにネタバレを含みますので、ご注意ください ※※※※ 自死への言及や性加害の描写を含む物語です。触れることに不安がある方は、ご無理なさらず ※※ ジェンダーアイデンティティをどんでん返しに使わないでほしい/過疎地域も国会も情動社会だって点で同じ/なめられることで男社会を這い上がってきた女性たち/議員も記者も体力オバケであることが必須条件===『女の国会』(2024年出版(@日本)) 【ざっくり内容&小説のみどころ】野党第一党に所属する政治家・高月馨は、人権を侵害する内容だと指摘されている性同一性障害特例法の改正案を通すために東奔西走していた。しかし、すでに根回しを終えていたと思っていた与党側の有力議員の寝返りで、案を通すことは極めて難しくなる。高月が「なぜなのか?」と問いただしたのは、ライバルのような関係でありながらこの案を通すことにかけてはともに働いてきた与党議員・朝沼侑子。寝返ったのはこの議員の婚約者の父親・三好顕造であり、高月は朝沼から三好を説得しておくよう、依頼していたのだった。「話は通していたから、自分にも寝返りの理由はわからない」と、泣き出してしまう朝沼。そしてこの出来事の数日後、朝沼が自ら死を選んだ、という報せが高月に届く。「高月の叱責が死の原因なのでは?」と邪推する者も多かったが、朝沼のタフさを知っていた高月にはそう思えなかった。高月は、「朝沼の死の背景には別の事情があるのでは?」と疑い、真相解明のために動き出す…。ジェンダーアイデンティティをミステリーのオチとしているため手放しで絶賛はできないが、立体的に描かれた女性キャラクターたちが魅力的な物語。著者は新川帆立。===【女の国会】 https://www.gentosha.co.jp/book/detail/9784344042636/□ラジオ内で言及した作品など1・書籍【田舎はいやらしい 地域活性化は本当に必要か?】花房尚作/著 https://books.kobunsha.com/book/b10125085.html2・【ねほりんぱほりん 「元国会議員秘書」】 https://www.nhk-ondemand.jp/goods/G2020111647SA000/3・物書きユニット「ウネリウネラ」【「甲子園がつらいという話」】 https://uneriunera.com/2020/06/18/kousien/4・書籍【虚弱に生きる】絶対に終電を逃さない女/著 https://www.fusosha.co.jp/books/detail/97845941009335・小説【路上のX】桐野夏生/著 https://publications.asahi.com/product/22684.html6・ドキュメンタリー映画【映画〇月〇日、区長になる女。】 https://giga-kutyo.amebaownd.com/7・ドキュメンタリー映画【妖怪の孫】 https://www.tvu.co.jp/movie/2023_youkai_mago_movie/8・ドキュメンタリー映画【はりぼて】 https://haribote.ayapro.ne.jp/9・書籍【女帝 小池百合子】石井妙子/著 https://books.bunshun.jp/ud/book/num/978416792131610・【2025年6月17日 舩後靖彦からの大切なお知らせ】 https://yasuhiko-funago.jp/page-250617/※ラジオ内で触れた作品等について、けそがブログで補足する可能性があります。 https://queso-samba.hatenablog.com/ もしこの配信が気に入って、もっと続けてほしいと思ってくれた方がいたら、OFUSEというサービスのファンレター機能を使って応援してもらえると、とても助かります。(無理はしないでくださいね!) https://ofuse.me/quesoynovio
【Episodio69】今回は映画『フランケンシュタイン』について、徒然なるままに語らいます。※※ 全体的に多めにネタバレを含みますのでご注意ください ※※私たちはデル・トロ版に怒っている/そもそも原作版は何が優れていたのか?/名前がない怪物に名前を呼ばせんな/毒親もののストーリーでしてはいけないこと/ 「あるいは現代のプロメテウス」要素について/『哀れなるものたち』 がこの作品よりもど真ん中再解釈作品だと言える理由===『フランケンシュタイン』(2025年製作、アメリカ)【ざっくり内容&映画のみどころ】医者である父親に教育虐待を受けて育ったヴィクター・フランケンシュタインは、父にできなかったことを成し遂げようと、死体のパーツを組み合わせてつくった実験体に生命を宿らせるため日夜研究をしていた。しかし、雷の力でついに命を得た「怪物」は知性を持ち合わせているようには感じられず、ヴィクターはそのケアを放棄する…。デル・トロ版の物語がそれにふさわしい強度を持っているか?という点には疑問が残るものの、音楽や衣装のつくりこみは素晴らしい。ヴィクター・フランケンシュタイン役はオスカー・アイザック、怪物役は ジェイコブ・エロルディ、エリザベス・ハーランダー役はミア・ゴス、ハインリヒ・ハーランダー役はクリストフ・ヴァルツ、ウィリアム・フランケンシュタイン役はフェリックス・カメラー。監督・脚本はギレルモ・デル・トロ。===映画【フランケンシュタイン】 https://www.netflix.com/jp/title/81507921□ラジオ内で言及した作品などメイキング【徹底解剖!「フランケンシュタイン」のすべて】 https://www.netflix.com/jp/title/82122582映画【メアリーの総て】監督/ハイファ・アル=マンスール,メアリー・シェリー役/エル・ファニング https://gaga.ne.jp/maryshelley/書籍【メアリ・シェリー:『フランケンシュタイン』から〈共感の共同体〉へ】シャーロット・ゴードン/著,小川公代/訳 https://www.hakusuisha.co.jp/book/b653716.html小説【フランケンシュタイン】(新潮文庫)メアリー・シェリー/著,芹澤恵/訳https://www.shinchosha.co.jp/book/218651/映画【シェイプ・オブ・ウォーター】監督・脚本・製作/ギレルモ・デル・トロ, 脚本/ヴァネッサ・テイラー https://www.20thcenturystudios.jp/movies/shape-of-water児童文学【ごん狐】 https://www.aozora.gr.jp/cards/000121/files/628_14895.html映画【ウィキッド ふたりの魔女】 https://wicked-movie.jp/two-witches/映画【ギレルモ・デル・トロのピノッキオ】 https://www.netflix.com/jp/title/80218455映画【シークレット・サンシャイン】監督/イ・チャンドン https://eiga.com/movie/53431/書籍【性暴力の加害者となった君よ、すぐに許されると思うなかれ】斉藤章佳,にのみやさをり https://bookman.co.jp/book/b651697.htmlドラマ【カルテット STORY3】 https://www.tbs.co.jp/quartet2017/story/vol3.htmlドラマ【コントが始まる STORY3 コント『捨て猫』】 https://www.ntv.co.jp/conpaji/story/04.html映画【哀れなるものたち】 https://eiga.com/movie/99481/小説【哀れなるものたち】 https://www.hayakawa-online.co.jp/shop/g/g0000614397/映画【最後の決闘裁判】 https://eiga.com/movie/95460/舞台【ナショナル・シアター・ライブ「フランケンシュタイン」】 https://www.youtube.com/watch?v=PfJt78HftVE映画【バルド、偽りの記録と一握りの真実】 https://www.netflix.com/jp/title/81249430※ラジオ内で触れた作品等について、けそがブログで補足する可能性があります。 https://queso-samba.hatenablog.com/ もしこの配信が気に入って、もっと続けてほしいと思ってくれた方がいたら、OFUSEというサービスのファンレター機能を使って応援してもらえると、とても助かります。(無理はしないでくださいね!) https://ofuse.me/quesoynovio
【Episodio68】今回は小説『イン・ザ・メガチャーチ』について、徒然なるままに語らいます。※※ 後半は多めにネタバレを含みますので、ご注意ください ※※推し活と陰謀論の共通点/フェミニズムが届かない「おじさん」に渡すことのできる物語/音楽を売ることは「本質的」なのか/ビタミンCはずっと流行ってる/視野狭窄を嗤う人は代わりの避難場所を提供してくれないじゃんか===『イン・ザ・メガチャーチ』(2025年出版(@日本))【ざっくり内容&小説のみどころ】レコード会社勤務で仕事にも人間関係にも張り合いを感じられずにいる47歳の久保田慶彦、社会問題にも自身の性格や容貌にも同じくらい苦しんでいる大学生・19歳の武藤澄香、ある俳優をハイテンションで推しながらも契約社員である自分の生活や将来への不安がいつでも頭から離れない35歳の隅川絢子。視野を拡げてきたばかりに劣等感や無力さに苛まれていた者は視野狭窄の心地よさを知って解放を味わい、視野狭窄によって生き延びてきた者は視野を拡げることで新たな救いに繋がろうとする。 それぞれ違う孤独と行き詰まりに直面している3人の、変化を追っていく物語。「令和らしい」単語をもりもりのっけた本作、数十年後に読んだらどのように感じるかを想像するのも、楽しみ方の一つだろう。著者は朝井リョウ。===『イン・ザ・メガチャーチ』https://info.nikkeibp.co.jp/books/campaign/121045/□ラジオ内で言及した作品など『MBTI INFP型の性格』 https://www.16personalities.com/ja/infp%E5%9E%8B%E3%81%AE%E6%80%A7%E6%A0%BC書籍『ストーリーが世界を滅ぼす 物語があなたの脳を操作する』ジョナサン・ゴットシャル/著,月谷真紀/訳 https://str.toyokeizai.net/books/9784492444696/小説『BUTTER』柚木麻子 https://www.shinchosha.co.jp/book/120243/竹内佐千子漫画『赤ちゃん本部長』 https://morning.kodansha.co.jp/c/akachanhonbucho.html漫画『Bye-Bye アタシのお兄ちゃん』 https://morning.kodansha.co.jp/c/byebyemybrother.html漫画『闇金ウシジマくん』真鍋昌平 https://piccoma.com/web/product/4805漫画『ナニワ金融道』青木雄二 https://piccoma.com/web/product/117437朝井リョウ小説『生殖記』 https://www.shogakukan.co.jp/pr/asai_seishokuki/小説『生欲』 https://www.shinchosha.co.jp/book/126933/preview/『ハロー!プロジェクト』 https://www.helloproject.com/小説『黄色い家』川上未映子 https://www.chuko.co.jp/special/kiiroiie/ガールズグループ『HANA』 https://hana.b-rave.tokyo/【内からも外からもビタミン補給がルーティーン】田中みな実は“ビタミン満タン”だから美しい! https://i-voce.jp/feed/3036194/漫画『バルバロ!』岩浪れんじ https://comic-action.com/episode/2550689798723247048舞台『サザエさん』主演・藤原紀香 https://www.sazaesan-stage.jp/cast.html書籍『韓国映画から見る、激動の韓国近現代史』崔盛旭 https://www.kankanbou.com/books/essay/0624小説『フランケンシュタイン』メアリー・シェリー/著,芹澤恵/訳 https://www.shinchosha.co.jp/book/218651/書籍『まじめに生きるって損ですか?』雨宮まみ https://www.pot.co.jp/books/isbn978-4-7808-0228-3.html書籍『鬱の力』五木寛之,香山リカ https://www.gentosha.co.jp/book/detail/9784344980877/書籍『クソッタレな俺をマシにするための生活革命』済東鉄腸 https://sayusha.com/books/-/isbn9784865284287Youtube『現実 実況プレイ 〜友達が一人もできず二留した母校 振り返り実況〜』天竜川ナコン https://www.youtube.com/watch?v=sJST9nreCRc『「何回説明しても伝わらない」はなぜ起こるのか? 認知科学が教えるコミュニケーションの本質と解決策』今井むつみ https://bookplus.nikkei.com/atcl/catalog/24/04/22/01363/『心の声に耳を傾け、生きづらさを手放してゆく。人生の質を高めるための「スキーマ療法」とは - 洗足ストレスコーピング・サポートオフィス 伊藤絵美先生』 https://www.awarefy.com/coglabo/post/schema_itoemi書籍『親切で世界を救えるか ぼんやり者のケア・カルチャー入門』堀越英美 https://www.ohtabooks.com/publish/2023/12/12161503.html書籍『田舎はいやらしい 地域活性化は本当に必要か?』花房尚作 https://shop.ruralnet.or.jp/b_no=05_33404588/お菓子『アーノッツ ティムタム ホワイト 9枚』 https://www.kaldi.co.jp/ec/pro/disp/1/9310072025155『「Health Star Rating」(ヘルススターレーティング)』 https://www.muffintop-days.com/archives/21553漫画『ブッダ』手塚治虫 https://tezukaosamu.net/jp/manga/434.html書籍『SLOW 仕事の減らし方 「本当に大切なこと」に頭を使うための3つのヒント』カル・ニューポート/著,高橋璃子/訳 https://www.diamond.co.jp/book/9784478120675.html映画『ホモサピエンスの涙』 https://www.bitters.co.jp/homosapi/※ラジオ内で触れた作品等について、けそがブログで補足する可能性があります。 https://queso-samba.hatenablog.com/ もしこの配信が気に入って、もっと続けてほしいと思ってくれた方がいたら、OFUSEというサービスのファンレター機能を使って応援してもらえると、とても助かります。(無理はしないでくださいね!) https://ofuse.me/quesoynovio
【Episodio67】今回は漫画『来見沢善彦の愚行』について、徒然なるままに語らいます。※※ 全体的に多めにネタバレを含みますのでご注意ください ※※ペンネームが一つでもその正体が一人とは限らない/利き手に注目してみると/この作品でファム・ファタール出すかな?/漫画は手紙にもなれるから/どうして手塚プロダクションに許可までもらって大寒鉄郎を出したのか===『来見沢善彦の愚行』(2025年~、日本)【ざっくり内容&漫画のみどころ】舞台となるのは、1971年の日本。かつてヒット作を送り出した漫画家である来見沢善彦は熱血かつ心優しい人物だったが、今の時代にふさわしい新作漫画をなかなか編集者に提案できず、悩んでいた。「良いアイディアが天から降ってくればいいのに」と思っていたところ、漫画原稿を川に捨てていた畑賢作に出会う。その原稿を拾ってみると、画風が来見沢そっくりで内容がきわめて面白い。どうしても再度ヒットを出したい来見沢は、畑にある提案をすることでこの若者の作品を自分の名前で世に出せないかと思案するが…。 考察好きにおすすめの、仕掛けいっぱいの本作。「昭和」漫画を髣髴とさせるギャグ絵のデザインもかわいい。著者はときわ四葩。===『来見沢善彦の愚行』 https://shonenjumpplus.com/episode/17107094910082447458□ラジオ内で言及した作品など1・小説『女が死ぬ』松田青子 https://www.chuko.co.jp/bunko/2021/05/207070.html2・漫画『ダディデバディ』※矢野椽大 名義 https://shonenjumpplus.com/episode/140796027552063492313・漫画『兵士とブリキ屋』※矢野椽大 名義 https://shonenjumpplus.com/episode/32703756854204930074・漫画『チ。-地球の運動について-』魚豊 https://bigcomics.jp/episodes/fd35726d48c735・小説『フランケンシュタイン』メアリー・シェリー/著 、芹澤恵/訳 https://www.shinchosha.co.jp/book/218651/6・小説『哀れなるものたち』アラスター・グレイ/著、高橋和久/訳 https://www.hayakawa-online.co.jp/shop/g/g0000614397/7・小説『パイの物語』ヤン・マーテル/著、唐沢則幸/訳 https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784812415337※ラジオ内で触れた作品等について、けそがブログで補足する可能性があります。 https://queso-samba.hatenablog.com/ もしこの配信が気に入って、もっと続けてほしいと思ってくれた方がいたら、OFUSEというサービスのファンレター機能を使って応援してもらえると、とても助かります。(無理はしないでくださいね!) https://ofuse.me/quesoynovio
【Episodio66】今回はドラマ『ちょっとだけエスパー』について、徒然なるままに語らいます。※※ 全体的にある程度ネタバレを含みますのでご注意ください ※※ちょっとだけかな、結構エスパーじゃない?/文太が疑いながらもカプセルを呑んだのはなぜか/「自分の頭で考える」ためには適切な材料集めが大切 /四季という言葉を取り戻す/あらゆる社会問題すべてに同じ熱量で関心を向けることはできないから ===『ちょっとだけエスパー』(2025年放送、日本)【ざっくり内容&ドラマのみどころ】文太は氷河期世代。会社の金を横領し、仕事を失い妻とも離婚することとなった。そんな文太が転職活動中に怪しげな会社「ノナマーレ」 の最終面接で社長の兆から求められたのは、「カプセルを呑むこと」。赤と青のカプセルの中に何が入っているのか、呑むと体にどんな影響が出るのか、社長は教えてくれない。しかし、崖っぷちの文太がやけくそになってカプセルを呑むと、最終面接は合格だと社長に告げられる。カプセルを呑んだ者は、エスパーになる、とも。エスパー&ノナマーレ社員になった文太の仕事は「世界を救うこと」。しかし、得たエスパー能力も世界を救うために会社からアプリで送られてくるミッションも些細なものであった。半信半疑のまま新生活を始める文太だったが…。メインはコメディ調だがシリアスなシーンもたっぷり扱う本作、幅広いニュアンスを演じ切る主要キャスト達の仕事にも注目。 文太役は大泉洋、四季役は宮﨑あおい、桜介役はディーン・フジオカ、半蔵役は宇野祥平、円寂役は高畑淳子、兆役は岡田将生。監督は村尾嘉昭と山内大典。脚本は野木亜紀子。===『ちょっだけエスパー』 https://www.tv-asahi.co.jp/chottodake_esper/□ラジオ内で言及した作品など1・映画『マウンテンヘッド』 https://video-share.unext.jp/video/title/SID01930362・ドラマ『MIU404』 https://www.tbs.co.jp/MIU404_TBS/3・漫画『タコのくに』 https://www.keibunsha-books.com/shopdetail/000000026759/4・アニメ『頭山』 https://www.youtube.com/watch?v=9NMLiFcC91s5・アニメ『年をとった鰐』 https://www.youtube.com/watch?v=gkCSbzFXcHI6・漫画『リトル・ロータス』 https://bookwalker.jp/series/175682/※ラジオ内で触れた作品等について、けそがブログで補足する可能性があります。 https://queso-samba.hatenablog.com/ もしこの配信が気に入って、もっと続けてほしいと思ってくれた方がいたら、OFUSEというサービスのファンレター機能を使って応援してもらえると、とても助かります。(無理はしないでくださいね!) https://ofuse.me/quesoynovio
【Episodio65】今回はドキュメンタリー『UNCOVER 新章 未解決事件現地調査』について、徒然なるままに語らいます。※※ 全体的にややネタバレを含みますのでご注意ください ※※「下世話な好奇心」は唾棄すべきものなのか/被害者家族の孤独/信用されていない週刊誌だからできること/誠実な取材って何だろう/事件に打ちのめされても日常は続く===『UNCOVER 新章 未解決事件現地調査』(2025年~配信、日本)【ざっくり内容&ドキュメンタリーのききどころ】「岩手17歳女性殺人事件」「倉敷市男子中学生失踪事件」「名古屋市西区主婦殺人事件」 「三重県ひき逃げ遺棄事件」の4件の(取材時)未解決事件について、改めて現場を見て、関係者の声に耳を傾け、その様子を音声のみで届けるドキュメンタリー。川の水音、駅前の賑わい、話す人の声のトーンなどなど…音声のみのドキュメンタリーが伝えるものは実に多い。出演は上出遼平ほか。 ===『UNCOVER 新章 未解決事件現地調査』 https://www.audible.co.jp/podcast/UNCOVER-%E6%96%B0%E7%AB%A0-%E6%9C%AA%E8%A7%A3%E6%B1%BA%E4%BA%8B%E4%BB%B6%E7%8F%BE%E5%9C%B0%E8%AA%BF%E6%9F%BB/B0FHKPDJ26?source_code=ASSGB149080119000H&share_location=pdp□ラジオ内で言及した作品など1・番組『ハイパーハードボイルドグルメリポート』 https://www.tv-tokyo.co.jp/hyperhard/2・ポッドキャスト『ハイパーハードボイルドグルメリポートno vision』 https://open.spotify.com/show/4nNKlfOpKLybWKxhZ9lrzU?si=eb46230fc7034b093・ドラマ『エルピス』 https://www.ktv.jp/elpis/4・テレ朝NEWS『私は誰?カバンに残された60万円で身元探す“記憶喪失”の男性』 https://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/900172571.html5・ブログ『記憶喪失のモヒカン』 https://www.ameba.jp/profile/general/amnesiac-mohawk/6・週刊現代 安田峰俊『ミャンマー「中国系詐欺パーク」に大接近!…マンション丸ごと「詐欺拠点」、反抗すれば虐待・射殺の地獄』 https://gendai.media/articles/-/148621『2000万円ダマせば打ち上げ花火で祝う…東南アジア「中国系詐欺パーク」の知られざる実態』 https://gendai.media/articles/-/1486227・ダイアモンドオンライン『「カンボジアで仕事がある」SNSの甘い誘いで80人が消息不明、遺体で発見も…Z世代を狙う国際犯罪組織の罠』https://diamond.jp/articles/-/3753878・小説『テスカトリポカ』 https://kadobun.jp/special/tezcatlipoca/※ラジオ内で触れた作品等について、けそがブログで補足する可能性があります。 https://queso-samba.hatenablog.com/ もしこの配信が気に入って、もっと続けてほしいと思ってくれた方がいたら、OFUSEというサービスのファンレター機能を使って応援してもらえると、とても助かります。(無理はしないでくださいね!) https://ofuse.me/quesoynovio
【Episodio64】今回は映画『グッドニュース』について、徒然なるままに語らいます。※※ 全体的に多めにネタバレを含みますのでご注意ください ※※中途半端さが大事な時もある/一流のエンタメで歴史や政治を描く韓国映画&ドラマの力/ニュースで取り上げられると実態の荒唐無稽さ薄れてしまったりするよね/実際の事件の内容と違う犯人像にした狙いって?/なんで時計を受け取ったゴミョンは笑ったんだろう?===『グッドニュース』(2025年製作、韓国)【ざっくり内容&映画のみどころ】舞台は1970年代、日本の旅客機がハイジャックされた。共産主義者同盟の犯人グループの要求は北朝鮮・平壌に向かうこと。でも、無断で北朝鮮に侵入すれば航空機が撃ち落とされる可能性もあるし、無事にたどり着けたところで乗客・乗員の安全の保障はないし、資本主義側の日本・韓国(それからアメリカ)の政権関係者たちは共産主義者の思い通りにさせたくない…。どうすれば犯人グループの目的達成を阻止できるか、各国関係者があれこれ手と口を出すも、うまくいかない。そんな中、韓国・KCIAの関係者と思しき謎の人物・アムゲがある突飛なアイデアを思いつく。本作のモデルとなっているのは1970年の「よど号ハイジャック事件」で、実際の事件の内容を忠実に再現している部分も多い。視聴前後に実際の事件の内容についても調べると、映画のメッセージも一層深く理解できる、かも。アムゲ役はソル・ギョング、ソ・ゴミョン役はホン・ギョン 、パク・サンヒョン役はリュ・スンボム、石田真一役は山田孝之、久保隆弘役は椎名桔平。監督はピョン・ソンヒョン、脚本はピョン・ソンヒョンとイ・ジンソン。===映画『グッドニュース』 https://www.netflix.com/jp/title/81779119□ラジオ内で言及した作品など1・映画『ペパーミント・キャンディー』 https://www.amazon.co.jp/gp/video/detail/B08D2LYDGK/ref=atv_dp_share_cu_r 2・映画『キングメーカー 大統領を作った男』 https://eiga.com/movie/97269/3・映画『KCIA 南山の部長たち』 https://press.moviewalker.jp/mv71916/4・映画『タクシー運転手 約束は海を越えて』 https://klockworx-asia.com/taxi-driver/5・映画『1987、ある戦いの真実』https://eiga.com/movie/89074/6・ドキュメンタリー『イ・チャンドン アイロニーの芸術』 https://eiga.com/movie/99599/7・現代ビジネス インタビュー記事『「よど号ハイジャック事件」実行犯による51年目の新証言【前編】』 https://gendai.media/articles/-/81729『「よど号ハイジャック事件」実行犯による51年目の新証言【後編】 』https://gendai.media/articles/-/817308・ポッドキャスト『ハイパーハードボイルドグルメリポート no vision』【#25】革命家飯 1/3 https://open.spotify.com/episode/28klYRIBAUCOEzYPzp9jiy?si=DCrbUuO8QHGwg7zoNE6DgQ【#26】革命家飯 2/3 https://open.spotify.com/episode/6Gxyw7qh3btoHYhxD24iBO?si=j2EDd1m4TiCqxkWZ3WjmIQ【#27】革命家飯 3/3 https://open.spotify.com/episode/4EvIFnZ2AKPAVALuO8bfXY?si=840536da3b6e44c29・ドキュメンタリー『世界でいちばん貧しい大統領 愛と闘争の男、ホセ・ムヒカ』 https://www.albatros-film.com/movie/pepe-movie/10・映画『「桐島です」』 https://kirishimadesu.com/https://kirishimadesu.com/11・ドキュメンタリー『三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実』 https://gaga.ne.jp/mishimatodai/※ラジオ内で触れた作品等について、けそがブログで補足する可能性があります。 https://queso-samba.hatenablog.com/ もしこの配信が気に入って、もっと続けてほしいと思ってくれた方がいたら、OFUSEというサービスのファンレター機能を使って応援してもらえると、とても助かります。(無理はしないでくださいね!) https://ofuse.me/quesoynovio
【Episodio63】今回は映画『ジョイランド わたしの願い』について、徒然なるままに語らいます。※※ 全体的に多めにネタバレを含みますのでご注意ください ※※家父長制の上に立つ「家父長」たちは全員幸福なのか/いつでも光っている遊園地「ジョイランド」が象徴するもの/サンダルと革靴/故郷に対する愛と悲しみを込めること/女性たちの連帯と互いへの複雑な思い===『ジョイランド わたしの願い』(2022年製作、パキスタン)【ざっくり内容&映画のみどころ】舞台はパキスタンの大都市・ラホール。ハイダルは、妻のムムターズ、自身の父親、兄夫婦とその子供たちと一緒に暮らしている。父親は伝統的な価値観を重んじており、失業中でも家の仕事を楽しそうにこなす「男らしくない」ハイダルと子供を産まず賃労働に精を出すムムターズの二人をあまりよく思っていない様子。そんな中ハイダルが友人に紹介されたのは、ダンスシアターのバックダンサーの仕事。厳格な父親には性的な場所だと思われているシアターで、踊るなんて…。仕事を受けて良いか迷うハイダルがシアターで出会ったのは、トランス女性のビバ。ダンサーとしての成功を掴もうとエネルギッシュに努力する彼女の姿に惹かれたハイダルは、父親に内緒でダンサーの仕事を受けることにする。光と影、昼と夜、カラフルな場面と抑制されたトーンの場面…。美しい視覚的対比が、繊細に丁寧につづられる人間ドラマを一層印象深いものにしている。ハイダル役はアリ・ジュネージョー、ムムターズ役はラスティ・ファルーク、ビバ役はアリーナ・ハーン、ヌチ役はサルワット・ギーラーニ。監督はサーイム・サーディク、脚本はサーイム・サーディクとマギー・ブリッグス。===□『ジョイランド わたしの願い』公式サイト https://www.joyland-jp.com/□ラジオ内で言及した作品など1・サーイム・サーディク監督インタビュー “映画『ジョイランド わたしの願い』がパキスタンで上映禁止の理由。監督に訊くトランスジェンダーの権利と課題” https://www.vogue.co.jp/article/joyland-interview2・ドキュメンタリー『街角の盗電師』 https://asiandocs.co.jp/contents/763・ドラマ『POSE/ポーズ』 https://www.20thcenturystudios.jp/drama/pose※ラジオ内で触れた作品等について、けそがブログで補足する可能性があります。 https://queso-samba.hatenablog.com/ もしこの配信が気に入って、もっと続けてほしいと思ってくれた方がいたら、OFUSEというサービスのファンレター機能を使って応援してもらえると、とても助かります。(無理はしないでくださいね!) https://ofuse.me/quesoynovio
【Episodio62】今回はドラマ『小さい頃は、神様がいて』について、徒然なるままに語らいます。※※ 全体的に多めに1話のネタバレを含みますのでご注意ください ※※おとぼけマッチョよ加害性に気づいてくれ/テレパシーを信じる女性たちは自分自身も苦しめている/なぜ渉はふりかけ会社勤務の設定なのか/ユーミンが象徴するもの/ジブリ版魔女宅のどんなところを踏まえた物語になっている?===『小さい頃は、神様がいて』(2025年放送、日本)【ざっくり内容&ドラマのみどころ】ふりかけなどをつくる食品会社に勤める小倉渉には、妻と二人の子供がいる。子供のうちの一人はすでに独立しており、もう一人の子供は大学生。特別金持ちというわけでもないが、ゆったりとしたつくりのレトロなマンションでの暮らしも、家族や近隣住民との仲も悪くなく、自分はそこそこいい感じに暮らしている、と感じていた。しかし、渉の妻のあんはそうではなかった。子育てのためにバリバリ活躍していたにもかかわらずフルタイムの仕事をやめなければならなかったことにも、家事・子育てともに「あくまで自分は手伝い」と言いたげにゆるゆる参画する夫のスタンスにも、腹が立っている。あんの支えとなっているのは、子供たちが幼いころに渉と交わした「二人目の子供が20歳になったら離婚する」という約束。渉は、あの約束は口が滑ってしてしまったもので、今では無効だと思っているようだが…。一部の登場人物が持つ昔のドラマ風のおおらさな雰囲気と、今の時代のシビアな現実描写が同居する、独特のバランスが味わい深い。小倉渉役は北村有起哉、小倉あん役は仲間由紀恵。脚本は岡田惠和。演出は酒井麻衣、佐伯竜一。===□公式ウェブサイト https://www.fujitv.co.jp/chiikami2025/□ラジオ内で言及した作品など1・映画『本気のしるし』 https://www.nagoyatv.com/honki/2・ドラマ『拾われた男』 https://disneyplus.disney.co.jp/program/lost_man_found3・ドラマ『前科者‐新米保護司・阿川佳代』 https://fod.fujitv.co.jp/title/900e/4・映画『前科者』 https://eiga.com/movie/95031/5・ドキュメンタリー映画『妖怪の孫』 https://www.tvu.co.jp/movie/2023_youkai_mago_movie/6・小説『魔女の宅急便』 https://www.fukuinkan.co.jp/book?id=877・アプリ『be real』 https://bereal.com/ja/8・ドラマ『東京ラブストーリー』 https://fod.fujitv.co.jp/title/4191/9・書籍『ネット右翼になった父』 https://www.kodansha.co.jp/book/products/000037426510・書籍『自閉スペクトラム症の女の子が出会う世界 幼児期から老年期まで』 https://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309254326/11・漫画『1122 五代夫婦の場合』 https://comic-days.com/episode/255091296556610325112・映画『ブルーバレンタイン』 https://eiga.com/movie/55894/13・ドラマ『大豆田とわ子と三人の元夫』 https://www.ktv.jp/mameo/14・ジェンダー・セクシュアリティ監修『株式会社fair(代表理事 松岡宗嗣)』 https://fairs-fair.org/about/※2話EDスタッフロールから、役職名が「LGBTQ監修」→「ジェンダー・セクシュアリティ監修」に修正されていました。※ラジオ内で触れた作品等について、けそがブログで補足する可能性があります。 https://queso-samba.hatenablog.com/ もしこの配信が気に入って、もっと続けてほしいと思ってくれた方がいたら、OFUSEというサービスのファンレター機能を使って応援してもらえると、とても助かります。(無理はしないでくださいね!) https://ofuse.me/quesoynovio
【Episodio61】今回は漫画&ドラマ『じゃあ、あんたが作ってみろよ』について、徒然なるままに語らいます。※※ 全体的にややネタバレを含みますのでご注意ください ※※「とがったものが観てえんだ!」という人向けではないけれど/鮎美役が夏帆さんな理由ってなんだろう/不器用な「イケメン」におかしみを感じてしまうこと/ 女友達を作るのが苦手な女性のための話をドラマでもしてほしい===『じゃあ、あんたが作ってみろよ』(漫画:2023年~、日本/ドラマ:2025年放送、日本)【ざっくり内容&漫画・ドラマのみどころ】大学のコンテストでミス&ミスターだった山岸鮎美と海老原勝男は、まもなく交際6年目を迎えるカップル。鮎美は幸せな家庭の妻・母になることを目指して雑誌などを熱心に読み込んで努力してきた人であり、勝男は男は賃労働・女は家事と信じて生きてきた人で、二人は当然結婚するものと当人たちも周囲の多くの人も考えていた。しかし、成功必至と思われた勝男のプロポーズは失敗。その原因がまったくわからない勝男は落ち込み、合コンに参加する等新しい出会いを探そうとするも「筑前煮が作れる女性が好き」と豪語する時代錯誤さに女性たちから冷めた目を向けられる。女性達に引かれる男性は何を変えたら良いか、勝男が職場の後輩にそれとなく(と勝男は思っている) 尋ねてみると、「自分で筑前煮を作ってみたらわかることもあるかも」と提案される。勝男はこの提案に乗ってみることにするものの、買い出しの段階から様々な壁が立ちはだかる…!お酒と料理の面白いペアリングなども出てくるので、おいしいもの好きの方は一層楽しめそう(ただし動物食を扱うのでヴィーガンの方は注意)。<漫画>著者は谷口菜津子。<ドラマ>山岸鮎美役は夏帆、海老原勝男役は竹内涼真、柏倉椿役は 中条あやみ。演出は伊東祥宏・福田亮介・尾本克宏。脚本は安藤奎。===□ラジオ内で言及した作品など1・オーディション及び育成プログラム『THE LAST PIECE』※通称、ラスピ https://thelastpiece.audition-bmsg.tokyo/2・漫画『ブスなんて言わないで』とあるアラ子 https://comic-days.com/episode/32697544965339485793・ドラマ『今夜すきやきだよ』 https://www.tv-tokyo.co.jp/konyasukiyakidayo/※原作漫画『今夜すきやきだよ』谷口菜津子 https://kuragebunch.com/episode/32696322373064074214・ドラマ『リコカツ』 https://www.tbs.co.jp/rikokatsu_tbs/5・ドラマ『凪のお暇』 https://www.tbs.co.jp/NAGI_NO_OITOMA/※原作漫画『凪のお暇』コナリミサト https://piccoma.com/web/product/1256?etype=episode※ラジオ内で触れた作品等について、けそがブログで補足する可能性があります。 https://queso-samba.hatenablog.com/ もしこの配信が気に入って、もっと続けてほしいと思ってくれた方がいたら、OFUSEというサービスのファンレター機能を使って応援してもらえると、とても助かります。(無理はしないでくださいね!) https://ofuse.me/quesoynovio
【Episodio60】今回は絵本『たまごのはなし』について、徒然なるままに語らいます。※※ 全体的にネタバレ(?)を含みますのでご注意ください ※※大人に都合の良い「いい子」にするための絵本ではない/小言を言ってくるやつにきっちり対応する主人公/いかにも説教くさく書かれた言葉は刺さりにくい/ヨーロッパの曇り空のような暗さのある絵===『たまごのはなし』(2021年出版(@日本)) 【ざっくり内容&絵本のみどころ】語り手の「たまご」には顔と手足があり、動き回ったり話したりすることができる。最初からそうだったわけではない。ある日突然、自分が意識を持っていることに気づいたのだ。まだ意識を持っていないと思われる周囲のたまごに歩き回ることの素晴らしさを教えようとするも失敗した「たまご」は、マシュマロたちの元に向かうのだが…。ざらざらした紙の上に描かれているであろう、繊細な鉛筆のタッチが美しい絵で描かれるアクの強いキャラクター達がクセになる。著者はしおたにまみこ。===□ラジオ内で言及した作品など1・絵本『たまごのはなし』しおたにまみこ(以下5まで同) https://www.bronze.co.jp/books/9784893096838/2・絵本『いちじくのはなし』 https://www.bronze.co.jp/books/9784893097156/3・絵本『そらからきたこいし』 https://www.kaiseisha.co.jp/books/97840333286074・絵本『やねうらべやのおばけ』 https://www.kaiseisha.co.jp/books/97840335001025・絵本『さかなくん』 https://www.kaiseisha.co.jp/books/97840335018026・書籍『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』三宅香帆 https://shinsho.shueisha.co.jp/kikan/1212-b/7・小説『ハンチバック』市川沙央 https://www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-01-97841639171228・漫画『おとうさん、いっしょに遊ぼ わんぱく日仏ファミリー!』じゃんぽ〜る西 https://feelweb.jp/episode/32697544963346523909・小説『人形のアルファベット』カミラ・グルドーヴァ、上田麻由子(訳) https://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309209234/10・小説『堆塵館 アイアマンガー三部作1』エドワード・ケアリー、古屋美登里(訳) https://www.tsogen.co.jp/np/isbn/978448801055311・絵本『じょうぶな頭とかしこい体になるために』五味太郎(以下13まで同)https://www.bronze.co.jp/books/9784893093950/12・書籍『大人問題』https://www.kodansha.co.jp/book/products/000020222113・書籍『絵本を作る』https://www.crayonhouse.co.jp/shop/g/g9784893093486/※ラジオ内で触れた作品等について、けそがブログで補足する可能性があります。 https://queso-samba.hatenablog.com/ もしこの配信が気に入って、もっと続けてほしいと思ってくれた方がいたら、OFUSEというサービスのファンレター機能を使って応援してもらえると、とても助かります。(無理はしないでくださいね!) https://ofuse.me/quesoynovio
【Episodio59】今回は漫画『キレる私をやめたい~夫をグーで殴る妻をやめるまで~』について、徒然なるままに語らいます。※※ 全体的にネタバレを含みますのでご注意ください ※※数を数えるだけじゃ怒りはおさまんねえよと思うあなたのためのコミックエッセイ/ 「暴力的だった自分にうんざりしていた女性が変わっていく話」なのに、暴力的な女性を揶揄する目的でこの漫画のコマ貼られがちでもったいない/ネガティブなイメージばかりが持たれるようになっちゃった「自己啓発本」/過酷な労働がキレる人を生んでることも考えたい===『キレる私をやめたい~夫をグーで殴る妻をやめるまで~』(2016年出版(@日本)) 【ざっくり内容&漫画のみどころ】エイコは、普段は温厚で言いたいことをなかなか言えない性格の持ち主。しかしなぜか夫には頻繁にキレてしまい、怒鳴ったり叩いたりしてしまう。暴力の被害者を対象とする本はたくさんあるのに、自己嫌悪に陥りながらも加害をやめられない人向けの情報はなかなかみつからず、悩むエイコ。そんなとき出会ったある療法が指摘する「キレ」の原因は、予想外のものだった。田房さんの描かれるコミカルなキャラクターやわかりやすい図解のおかげで、苦しい内容も読みやすい。著者は田房永子。 ===□ラジオで言及した作品1・ドキュメンタリー『サラリーマン』 https://asiandocs.co.jp/contents/4192・書籍『田舎はいやらしい 地域活性化は本当に必要か?』(花房尚作) https://books.kobunsha.com/book/b10125085.html3・コミックエッセイ『いつになったらキレイになるの?~私のぐるぐる美容道~』(田房永子) https://www.fusosha.co.jp/books/detail/97845940918114・漫画『ボールアンドチェイン』(南Q太) https://shuro.world/manga/ballandchain/5・漫画『いいかげんに生きづらさを終わらせたい トラウマ治療体験記』(三森みさ) https://amzn.asia/d/dcZyQXS6・書籍『子どもが聴いてくれる話し方と子どもが話してくれる聴き方大全』(アデル・フェイバ、エレイン・マズリッシュ、(翻訳)三津乃・リーディ、中野早苗 https://www.maruzenjunkudo.co.jp/products/97848777130967・書籍『セルフケアの道具箱』(伊藤絵美) https://www.shobunsha.co.jp/?p=5792※ラジオ内で触れた作品等について、けそがブログで補足する可能性があります。 https://queso-samba.hatenablog.com/ もしこの配信が気に入って、もっと続けてほしいと思ってくれた方がいたら、OFUSEというサービスのファンレター機能を使って応援してもらえると、とても助かります。(無理はしないでくださいね!) https://ofuse.me/quesoynovio
【Episodio58】今回は小説『鋼鉄紅女』について、徒然なるままにネタバレありで語らいます。本作品については前後編に分けてお話していて、こちらはそのうちの後編です。邦訳が11月に刊行予定の続編『天空龍機』への期待とか続編の予想についても話しております。※※ この小説には拷問などの暴力・アルコール依存症の描写、自死や性的暴行に関する言及が含まれます。ご自身の心と相談してお読みください ※※『ダリフラ』と比較してみると/ロボットは誰かがデザインしたものだから思想と無縁ではいられない/人間に近づくことが「進化」って…/ポジティブな言葉として「フロンティア」が使えちゃう傲慢さ/「自然」は性別二元論に沿ってつくられていないよ/伝統的なものにも多様性へのまなざしが感じられたりするよね===『鋼鉄紅女』(2021年出版(@カナダ))著者はシーラン・ジェイ・ジャオ、翻訳は中原尚哉。(ざっくり内容&小説のみどころは、一つ前に公開した回をご参照ください!)===⬜︎ラジオで言及した作品など1・映画『ドリーム』 https://eiga.com/movie/86262/2・『現代ビジネス(ルポライター安田峰俊)』https://gendai.media/list/author/minetoshiyasuda3・漫画『まんがグリム童話 金瓶梅』 https://piccoma.com/web/product/497?etype=episode4・ドキュメンタリー『危険なルート① 中国からアメリカへ』 https://asiandocs.co.jp/contents/15885・ドキュメンタリー『危険なルート② 夢を売る』 https://asiandocs.co.jp/contents/1590※ラジオ内で触れた作品等について、けそがブログで補足する可能性があります。 https://queso-samba.hatenablog.com/ もしこの配信が気に入って、もっと続けてほしいと思ってくれた方がいたら、OFUSEというサービスのファンレター機能を使って応援してもらえると、とても助かります。(無理はしないでくださいね!) https://ofuse.me/quesoynovio
【Episodio57】今回は小説『鋼鉄紅女』について、徒然なるままにネタバレなるべくなしで語らいます。本作品については前後編に分けてお話する予定で、こちらはそのうちの前編です。※※ この小説には拷問などの暴力・アルコール依存症の描写、自死や性的暴行に関する言及が含まれます。ご自身の心と相談してお読みください ※※面白すぎ気持ちわかりすぎマーカー引く箇所ありすぎ/世界や人類を救う話が想定している「世界」や「人類」に含まれていない人/「未亡人」というあまりにひどい言葉/ある人々にとって現実がすでにディストピアであることを前提としてない物語は冷める/最高のカタルシスが描かれるがそれを全肯定していない===『鋼鉄紅女』(2021年出版(@カナダ))【ざっくり内容&小説のみどころ】物語の舞台となるのは、古代中国風の世界。ただし、近未来の設定である。渾沌(フンドゥン)と呼ばれる宇宙からの侵略者に攻撃されている人類は、渾沌に奪われた土地を取り戻すべく戦っている。戦いの中心にいるのは霊蛹機(れいようき)と呼ばれる巨大なロボットだ。 このロボットは、女性と男性各1名・計2名でないと操縦することができず、二人の「気」によって動く。気の供給力が弱いパイロットは戦闘中気を使い過ぎて死んでしまうのだが、死ぬのはたいてい女性パイロットである。ほぼ「使い捨て」されることが決定している女性パイロットは「妾女(しょうじょ)」 と呼ばれ、亡くなった後は家族に多額の戦死補償金が支払われる。主人公の武則天(ウー・ゾーティエン)は、農村に暮らす娘。戦死補償金目当てで戦いに出され死んでしまった姉の仇討ちのために、自ら妾女パイロットに志願する。モノガミー規範に腹を立てている人、ノンバイナリーをいないことにしないフェミニズム物語が読みたい人に、きっと応えてくれる物語。主要登場人物には中国の歴史や伝説の有名人物の名前がそれぞれの人物の背景を踏まえてあてられているので、中国史好きならさらに楽しめる。著者はシーラン・ジェイ・ジャオ、翻訳は中原尚哉。===小説『パワー』 (ナオミ・オルダーマン 著、安原和見 訳) https://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309467825/ドラマ『パワー』 https://www.amazon.co.jp/gp/video/detail/B0B8NXNXY8/ref=atv_dp_share_cu_r映画『ノマドランド』(クロエ・ジャオ 監督) https://www.searchlightpictures.jp/movie/nomadland/special映画『パシフィック・リム』(ギレルモ・デル・トロ 監督) https://wwws.warnerbros.co.jp/pacificrim/小説『血を分けた子供』 (オクテイヴィア・E・バトラー 著、藤井光 訳) https://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309208558/グラフィックノベル版(コミック)『侍女の物語』 (マーガレット・アトウッド 著、ルネー・ノールト 著、斎藤英治 訳) https://www.hayakawa-online.co.jp/shop/g/g0000613024/※ラジオ内で触れた作品等について、けそがブログで補足する可能性があります。 https://queso-samba.hatenablog.com/ もしこの配信が気に入って、もっと続けてほしいと思ってくれた方がいたら、OFUSEというサービスのファンレター機能を使って応援してもらえると、とても助かります。(無理はしないでくださいね!) https://ofuse.me/quesoynovio
【Episodio56】今回はドキュメンタリー映画『東京裁判』について、徒然なるままに語らいます。※※ 処刑の様子を映したシーンなどショッキングな場面も含まれる映画です。鑑賞はご無理なさらず ※※ ※※ 全体的に多めにネタバレを含みますのでご注意ください ※※この複雑さは教科書では説明しきれなくて当然/リベラルこそ他国の動きや意向について語るときには根拠を確認した方がいい/裁判は人間ドラマでもある/非暴力の難しさ===『東京裁判』(1983年製作、日本)【ざっくり内容&映画のみどころ】極東国際軍事裁判、もしくは東京裁判と呼ばれる裁判は、日本の戦争犯罪を裁く目的で1946年5月~1948年11月まで行われた。その裁判の様子と第二次世界大戦前後の各国の動向を分析を交えてまとめたのが、このドキュメンタリーである。上映時間4時間37分という大作だが、50万フィート分の本裁判の記録フィルム+ヨーロッパやアジアで繰り広げられた戦争の記録映像などから取捨選択が行われ編集されたことを思うと、むしろよくこの短さでこれだけの情報量をまとめられた、と驚く。武満徹による荘厳な音楽にも注目。監督は小林正樹、ナレーターは佐藤慶。===https://www.amazon.co.jp/gp/video/detail/B0CK5LNGVF/ref=atv_dp_share_cu_r (シネフィル WOWOWプラス作品URL)『ネット右翼になった父』(鈴木大介) https://www.kodansha.co.jp/book/products/0000374265『現代ビジネス』(ルポライター安田峰俊) https://gendai.media/list/author/minetoshiyasuda『クンドゥン』(マーティン・スコセッシ) https://eiga.com/movie/44187/『検証 ナチスは「良いこと」もしたのか?』(小野寺拓也、田野大輔) https://www.iwanami.co.jp/book/b628046.html『NHKスペシャル「ドラマ 東京裁判」』 https://www.nhk-ondemand.jp/program/P201600147800000/※ラジオ内で触れた作品等について、けそがブログで補足する可能性があります。 https://queso-samba.hatenablog.com/ もしこの配信が気に入って、もっと続けてほしいと思ってくれた方がいたら、OFUSEというサービスのファンレター機能を使って応援してもらえると、とても助かります。(無理はしないでくださいね!) https://ofuse.me/quesoynovio
【Episodio55】今回はドキュメンタリー映画『ぼくたちの哲学教室』について、徒然なるままに語らいます。※※ 全体的にネタバレ(と呼べるか微妙なところですが)を含みますのでご注意ください ※※どうして小学校で哲学なのか?/ぐにょぐにょ動いていても怒られない子供たち/学校と親の教えが違うときどうすればいいかを教える学校/自分が尽力する対象を絞ることは活動の継続のためには不可欠===『ぼくたちの哲学教室』(2021年製作、アイルランド・イギリス・ベルギー・フランス)【ざっくり内容&映画のみどころ】舞台は北アイルランド・ベルファストにあるホーリークロス男子小学校。子供たちの親や祖父母の世代にとって、この街で繰り広げられた3000人以上の死者を出すことになったカトリックとプロテスタントの争いは決して遠い記憶ではない。現在も学校に爆弾が仕掛けられるなど、対立は終わっていない。自身もかつて解決方法として暴力を使ってきたことを後悔しているこの小学校の校長は、暴力の連鎖を終わらせるためにはどうすればいいかを考え、 哲学の授業に力を入れることを思いつく。なぜケンカになってしまったのか、なぜ最近眠れないのか、自分は嫌だが父親は「殴ってくる子がいたら殴り返せ」と言ってくる場合どうしたらいいか…等々、先生たちは子供たちが壁にぶつかったとき、その理由や背景について疑問を持ちとことん考えるように導く。学校や親の望む「良い子」になるために、大人が望む答えを言うようになってしまう子供は世界中少なくないだろう。先生や親とは違う意見であっても堂々と考え話す子供たちの様子を観ることは、自分の心と向き合って生きるヒントになるはず。出演はケヴィン・マカリーヴィーとホーリークロス男子小学校の子供たち。監督はナーサ・ニ・キアナン、デクラン・マッグラ。===公式サイト https://youngplato.jp/※ラジオ内で触れた作品等について、けそがブログで補足する可能性があります。https://queso-samba.hatenablog.com/ もしこの配信が気に入って、もっと続けてほしいと思ってくれた方がいたら、OFUSEというサービスのファンレター機能を使って応援してもらえると、とても助かります。(無理はしないでくださいね!) https://ofuse.me/quesoynovio
【Episodio54】今回は映画『I Like Movies アイ・ライク・ムービーズ』について、徒然なるままに語らいます。※※ 直接的な描写ではありませんが、自死や性加害への言及が含まれる作品です。ご自身の心と相談し、鑑賞はご無理なさらず ※※ ※※ 回の後半は、多めにネタバレを含みますのでご注意ください ※※ たくさん話す人=会話の得意な人ではない/『フルメタル・ジャケット』に出てくるあの人の名前/友達づくりに悩んでる中高年の人にも観てほしい/シネフィルこそI Hate Moviesな人の事情も聴いてくれ===『I Like Movies アイ・ライク・ムービーズ』(2022年製作、カナダ)【ざっくり内容&映画のみどころ】舞台は2003年のカナダ、とある地方都市。映画が大好きな男子高校生・ローレンスはカナダの大学に進学する人を見下しており、自分は絶対にニューヨーク大学に行って映画を学ぶ!と意気込んでいる。しかし母親にそんなお金はないと言われてしまい、地元の行きつけのレンタルビデオ店でアルバイトを始める。自分の提案で導入された店員おすすめ作品の棚も好評でうきうきのローレンスだが、強い選民意識や相手の気持ちを無視した発言のせいで、学校でも職場でも人間関係に亀裂が入っていってしまい…。今や懐かしい存在となってしまったレンタルビデオ店の様子やそこに並ぶタイトルの数々を眺めることも、また楽しい作品。ローレンス・クウェラー役はアイザイア・レティネン、アラナ役はロミーナ・ドゥーゴ、テリ役はクリスタ・ブリッジス。監督・脚本はチャンドラー・レヴァック。===【「友達がいない?」飲み会に誘われなくなった僕 58歳記者の苦悩】についてのポストhttps://bsky.app/profile/brighthelmer.bsky.social/post/3lyr5qh4ozk2l※ラジオ内で触れた作品等について、けそがブログで補足する可能性があります。https://queso-samba.hatenablog.com/ もしこの配信が気に入って、もっと続けてほしいと思ってくれた方がいたら、OFUSEというサービスのファンレター機能を使って応援してもらえると、とても助かります。(無理はしないでくださいね!) https://ofuse.me/quesoynovioBGM by OtoLogic(CC BY 4.0) https://otologic.jp
【Episodio52】今回は小説『雪の日にライオンを見に行く』について、徒然なるままに語らいます。※※ 回の後半は、多めにネタバレを含みますのでご注意ください ※※心と身体の動きの接続は無理やり切られていく/この物語の舞台はユートピアなのか?/「アホやな」のニュアンス/親が完璧じゃないと知ること/周りに誰も優しい人がいなくても本がいてくれる===『雪の日にライオンを見に行く』(2023年出版(@日本)) 【ざっくり内容&小説のみどころ】主人公は、小学校5年生の唯人。唯人の祖父は中国在留邦人で、50代のときに子供たちと一緒に日本に渡った。祖父の子供の一人で中国生まれだった唯人の父は、唯人がまだ小さいうちに日本を離れ中国に帰ってしまったので、現在の唯人は母と二人暮らしだ。唯人はなかなか自分に自信が持てずうまく話せなくて、いつも同い年のいとこの洋ちゃんに代わりに気持ちを言ってもらうなど、頼りきっていた。しかし、今年は洋ちゃんとクラスが離れてしまったから、これまで通りにはいかない。そんな唯人のクラスにやってきた転校生の梓も、すぐに怒ってしまってなかなか周りにうまくなじめずにいた。なぜか唯人にだけ話しかけてくる梓に、唯人は不思議と親近感を覚えるようになる。元小学校教師の著者が温かいまなざしで描く、教室の様子の臨場感にも注目。忘れていた優しい記憶が引き出される読書になるかも。著者は志津栄子。===※ラジオ内で触れた作品等について、けそがブログで補足する可能性があります。https://queso-samba.hatenablog.com/ もしこの配信が気に入って、もっと続けてほしいと思ってくれた方がいたら、OFUSEというサービスのファンレター機能を使って応援してもらえると、とても助かります。(無理はしないでくださいね!) https://ofuse.me/quesoynovioBGM by OtoLogic(CC BY 4.0) https://otologic.jp
【Episodio51】今回は映画『福田村事件』について、徒然なるままに語らいます。※※ 様々な差別のシーンを含む映画ですが、特に事件当時朝鮮人と呼ばれた人々への暴言や暴行、殺害のシーンが多く含まれる映画です。鑑賞の際はご注意ください ※※ ※※ 回の後半は、多めにネタバレを含みますのでご注意ください ※※在郷軍人会の登場人物たちがほとんどいつも軍服を着ているのはなぜか/無茶苦茶なロジック「仕返しされることは明白だからそれを防ぐために殺す」/歴代天皇が言えないんじゃなく言いたくない人だっていただろう/ 「粟まき」という恐ろしい言葉も存在していたというのに===『福田村事件』(2023年製作、日本)【ざっくり内容&映画のみどころ】1923年9月1日に関東大震災が発生し一帯がパニックになる中、「朝鮮人が家に火をつけている」「朝鮮人が井戸に毒を入れている」などの流言飛語を鵜呑みにした日本人たちが大勢の朝鮮人を殺した。殺された人たちの中には、様々な理由で「朝鮮人なのではないか」と疑われた日本人も含まれる。本作は、香川県から行商に来ていた薬売りたちが千葉県東葛飾郡福田村で「朝鮮人なのではないか」と疑われ、村人に殺害された実際の事件を元にした物語である。なぜ村人たちは「朝鮮人ならば殺してもかまわない」と考えてしまったのか、制止しようとする村人たちの話を聞かなかったのか?加害者側の心の動きや生活も丁寧に描かれていることが、この映画の特徴。「日本人」が加害者として描かれる物語は、そんなことがあり得ると信じたくないあまりに視聴を拒否する人も少なくない。しかし、加害側に参加しなければ自分の社会的存在や生命が危ぶまれるような状況でも、本当に加害者になることを避けられるだろうか?被害者を守る側に立てるだろうか?「自分とは違う存在」としてではなく「自分もそうなってしまうかもしれない存在」として加害に走ってしまう村人たちを観て。澤田智一役は井浦新、澤田静子役は田中麗奈、沼部新助役は永山瑛太、田中倉蔵役は東出昌大、島村咲江役はコムアイ。監督は森達也、脚本は佐伯俊道・井上淳一・荒井晴彦。===A PEOPLE / people / 森達也「福田村事件」 https://share.google/R7rgyQUfTjMl8MzSl※ラジオ内で触れた作品等について、けそがブログで補足する可能性があります。https://queso-samba.hatenablog.com/ もしこの配信が気に入って、もっと続けてほしいと思ってくれた方がいたら、OFUSEというサービスのファンレター機能を使って応援してもらえると、とても助かります。(無理はしないでくださいね!) https://ofuse.me/quesoynovioBGM by OtoLogic(CC BY 4.0) https://otologic.jp