漫画家ためになるラジオ

マンガってどうやって作るの?漫画制作の裏側に興味がある人へ、プロがストーリーを作る時のちょっとした工夫など、知るとより深くマンガを楽しめる「ためになる気づき」をお届けしています! 語り手・ごとう隼平(マンガスクリプトDr.)/元漫画家・東京ネームタンク代表・コルクスタジオ編集長・京都芸術大学准教授 @goto_junpei 聞き手・ヨシキ/Web編集者 @moriri_nyo

漫画こそコミュニティで描くべき!と強くおすすめする理由 #12

「漫画とは孤独に描くものだ」という固定概念にとらわれすぎてませんか? でも実際は、多様な読者を想像した「客観視力」を一人で持つことは難しいですし、SNSのようなオープンな場に投稿して「フラットな感想」を得ることは不可能に近い。 今回はマンガスクリプトDr.ごとうが、自身のアシスタント時代も振り返りながら、「漫画こそコミュニティで描くべき!」とおすすめする理由を解説します。

01-20
30:47

初心者やりがち! “都合の良い展開”どう避ける? #277

受賞やデビューを目指す段階の人ほど、ついやってしまいがちな「都合が良すぎる展開」は、どうして発生してしまうのか。そして、どうすれば避けられるのか。事故に遭う・不良に絡まれるといったトラブルは、現実ではなかなか発生しないものばかり。「主人公をこうしたい」という願望を叶えるための安易な展開、と思われても仕方ありません。読者が納得できるだけの材料が全然無い状態で、恋や夢が叶ってしまうような展開も同様です。恋であっても夢であっても、障害を乗り越える姿や過程が読者に応援されるのは、登場人物たちの心を動かすだけの描写がきちんとあってこそ。そこを省いてしまっては、作品として評価されないのも当然です。「自分は都合の良すぎるベタ展開なんか、描くわけがない」と思っている方も多いでしょうが、本当にやってないか、今一度この機会に振り返ってみましょう。そしてもし「実はやってた」という方がいらっしゃったら……ぜひコメント欄で共有・報告をお願いします!

10-01
19:19

キャラの顔で感情表現! 絵を5枚描くだけで上達する方法 #276

今回は、誰もが感情を上手く描けるようになる最高の練習方法を紹介します。一度やってみるだけで劇的に変わるはずなので、「感情を描くのが苦手」という方ほど、はぜひ試してみてください……!まずは、ある1つの感情に対して「0%」と「100%」の表情の画を描き、そこに25%・50%・75%の表情の画を加え、合計5段階で表情を描き分けてみてください。実際にやってみると、いざ100%=人生最高レベルのその感情を描こうとしても、そうは感じられない表情しか描けないことに気づくでしょう。「自分の感情表現は、まだまだ甘かった」と自覚できると同時に、1つの感情を5段階の幅で描き分けてみることで、これまでより多く・深く・豊かな感情表現ができるようになるはずです。あわせて、自分が好きな作品の「良い表情」を研究することをおすすめします。「眉間のしわは、こう描かれている」などをしっかり観察し、自分の絵柄に落とし込んでいってください。普段あまりやらない研究・練習だからこそ、きっと大きな学びとなるでしょう。感情表現はどんな作品にも必要だからこそ、皆さんこの機会にぜひ挑戦してみてくださいね!

09-29
20:43

これは画? 文章? マンガ家がバズる話題の投稿術 #275

Xで密か(?)に注目を集めているのが、漫画家による「絵日記」の投稿。1枚の画像で目を引きやすく、文字量の多さから読了時間も長くなるため、アルゴリズム上でも有利に働くのではないかと言われています。従来の漫画より手軽に作れる上に、読まれやすいというのは大きなメリット。毎日投稿を続けるほどタイムラインに表示されやすく仕組みである以上、継続のしやすさは非常に重要です。もちろん、アルゴリズムに依存して知らない人に届けることよりも、今いる読者やファンを楽しませることが大切、という本質に変わりはありません。しかし、新規の人の目に留まることがますます難しくなっている以上、こういった方法を試してみることも必要かもしれません。ただ、そうは言っても決して「漫画」が読まれているわけではないため、もしバズっても漫画家にとってはなかなか複雑とも言えますが……。そんな感じで今回は、最近話題のSNS投稿術について、いろいろお話してみる回となっています!

09-26
22:30

感情は大事だけど…「感情多すぎ」な風潮、どう思う? #274

漫画は感情を描くものだということを、これまで何度も強調してきましたが、読んでいて「感情が多すぎるな…」と感じる時も多いのではないでしょうか。特に最近の作品はその傾向が顕著というか、昔の漫画はいわゆる「名シーン」と呼ばれる場面でも、今読むとかなりあっさりした描かれ方の場合が多い印象です。ただ、最近の漫画は「とにかく感情を全部説明しすぎ」と批判されがちな一方、その描き方のせいで感情過多を生んでしまっているのかというと、また別の話に思われます。むしろ感情過多には、作者が伝えたいことを過剰に表現している「作者の感情過多」と、この話の進行・内容にしては感情の話が多すぎでは?と感じる「構成上の感情過多」の二つがあるのではないでしょうか。SNSを中心に感情を描かれた作品を目にする機会が増えたからこそ、気になってしまう「これは感情過多ではないか」問題。この機会に皆さんも、「どれくらいの感情を、どれくらいの長さで描くのか」とあわせて、適量な感情の描き方を考えてみるのはいかがでしょうか!

09-24
25:56

鬼滅の刃もやってる!キャラの魅力が増す「回想」の描き方 #273

物語における「回想」は、キャラクターの動機や背景を深く描き、読者の共感を得る強力な手法です。しかし使い方を誤ると、物語のテンポ自体を損ねることになってしまいます。もちろん、「なぜこんなに頑張れるのか」という強い動機や深層心理を描くのに有効な手法であることから、クライマックス直前に上手く挿入できれば、キャラクターの「したいこと」に説得力を持たせられます。主人公だけでなく敵キャラにも同様の効果があり、クライマックス直前とあわせ、死の間際にもよく用いられます。特に『鬼滅の刃』などは、回想の使い方が非常に効果的な作品と言えるでしょう。クライマックス直前では、強い思いの理由として。死の間際では、その思いの結末を描くという形です。逆に、敵を倒したあとに長々と回想で過去を語り出すと、読者の集中が切れてしまいます。また、物語冒頭では話が進まなくなってしまうため、やはり避けたほうがいいでしょう。そんな感じで今回は、「面白い」と感じる場合も、「残念」と感じてしまう場合も多い、回想という手法の効果について解説した回となっております!

09-22
22:37

大事件の連続より、日常の丁寧な描写を。読者に「次を読みたい!」と思わせる“引き”を生むための要素 #272

漫画連載において「引き」がますます重要な時代になりました。特にアプリのような課金制モデルでは、読者に「次が読みたい」と思わせられなければ、商業として成立しないからです。引きとは、本来は次の話で描かれる「これはどうなってしまうのか?」感が、少しフライングして本話の終わりに現れている構造とも捉えられます。ただし、引きとなる要素は、必ずしも大事件である必要はありません。それよりも、作品内における「日常」や「普通」をしっかりと丁寧に描くことのほうが遥かに重要です。その描写がしっかりあるからこそ、日常から少し外れた些細な出来事や感情を描くだけで、大きな違和感を生むことができるからです。引きを意識しすぎて大事件をインフレさせることは、むしろ引きを弱くしてしまう落とし穴。小さな出来事で、読者に「どうなるの?」と思わせるスキルを、ぜひ意識して鍛えていきましょう!

09-19
23:44

最高に技量が必要で量産もできない! 新人漫画家ほど目指すべきではないジャンル「ヒューマンドラマ」 #271

皆さんはどんなジャンルの漫画を執筆されていますか? バトル・ラブコメ・スポーツ等々、漫画には多くのジャンルが存在しますが、新人漫画家ほど目指さないほうがいいジャンルがあります。それが「ヒューマンドラマ」です。もちろん、感情同士のぶつかり合いや交流を指すものではあるのですが、それらは別のジャンルでも当たり前に描かれるものになります。「作品の中で紡ぐ言葉で、読者の人生を良くするような感動を届けたい」という想いから、それに特化したヒューマンドラマを描きたくなる気持ちはわかりますが、1つ明確な問題があります。それは、量産ができないこと。読切と違って連載となると、その深い感動“だけ”を毎回書き続けることは非常に大変で、最高の技量が必要となります。新人なら尚更です。自分も漫画家になりたい!と思うような強烈な感動を与えてくれた作品やメッセージは、「ヒューマンドラマ」ではなく、スポーツやアクションなど別ジャンルの漫画の中の1シーンではなかったか。そんなことを思い返しながら、「感動」を描くことと、「ヒューマンドラマ」を目指すこととの違いを考えてみましょう。

09-17
22:06

あなたが描くべき主人公の性格は、最初から決まっている! 得意な感情が色濃く反映された「原型」の在処 #270

主人公の性格・感情は、どんなものが一番読者の共感や支持を得られるのか。それは、作者である皆さん自身の感情を基盤に描かれた性格・感情ではないでしょうか。もちろんキャラクターの性格は、ストーリーや状況設定によっても左右されます。例えば「このストーリーであれば、この性格が映える」というように。一方で漫画とは、読者がキャラクターの感情に「わかる」と共感したり、「こういう感情を持つキャラが好きだ」と感じたりと、感情を楽しむためのエンタメになります。そのため、作者である自分自身が得意な感情、共感できる感情を持つキャラクターを描いた方が、解像度も高まり、読者をより楽しませることができるのではないでしょうか。そして、それが最も色濃く反映されているのが、「自分が一番最初に描いた作品」の主人公になるはずです。最も素直な気持ちで描こうとしたはずの最初の作品、その主人公の性格こそが、作者自身の得意な感情。いろいろキャラクターの感情の描き方を思考錯誤しても、結局はそこに立ち戻るのではないかと思われます。というわけで今回は、あなたが描くべき主人公の答えは最初から見えている、というお話をしていきます!

09-15
17:01

「絵が上手すぎて漫画として読みづらい…」ってどういうこと? 漫画に適した絵とイラストの違いと役割 #269

「絵が上手すぎる人が描くと、逆に漫画が読みにくくなる」という話をよく聞きます。「絵が上手い」と「漫画に適した絵」の間には、どういう違いあるのでしょうか。まず、イラストがいわゆる「一枚絵」としての完成度が求められるのに対し、漫画は「物語を伝える絵」としての役割が求められること。イラストとして美しい・上手な描き方では、漫画としての感情の表現は難しくなるという点が挙げられます。そして、漫画では「あえて描かない」ことが大切になる場面が多いこと。「余白」や「省略」「崩し」感情に深く刺さる仕掛けになるため、すべてを描き込むイラスト的なアプローチが、逆に読みづらさを生むという点が挙げられます。そのほかにも、イラストと漫画の違いを考えることは、漫画表現の本質とは何かを見つめ直すヒントにもなるはです。読者に届く描き方について、ぜひ考えてみましょう!

09-12
17:13

読者の批評やレビューはどこまで受け入れ、どこから無視する? 判断軸は自分自身が「ギクッ」としたか #268

自分の作品へのレビューや批評。「読者の意見は全て受け止めねば」となる必要はもちろんありませんが、「批判要素は全て無視」というのも改善につながりにくくなる可能性もあり、なかなか悩ましいところです。そんな時におススメな判断軸となるのが、「その指摘に対し、ギクッとしたかどうか」です。なぜならその反応は、自分自身も薄々感じていた痛いところを突かれたからこそ、自然に出てしまうものだからです。ギクッとなるような指摘であれば、作品のほうに改善の余地がある部分となるので、真摯に向き合うといいでしょう。逆に、ギクッとならない指摘というのは的外れなものであったり、いわゆる本筋ではない重箱の隅をつつくようなものになるので、そこまで気にしなくていい場合が多いはずです。勿論そういう指摘や意見が出てくること自体を、「自分が伝えたかったものが伝わらなかった」として受け取ることも大切ですが、全くギクッとしないものは「さすがに気にしなくてもいいか」ぐらいで捉えてみると、少し気持ちが楽になるかもしれません。ただし、関係者や編集者など「同じ船」に乗っている人からの言葉の場合は、また全然違う話になってきます。どういう関係性の相手の言葉なのか、という部分も意識しつつ、上手く整理をしていきましょう!

09-10
20:34

読者に「これ、どうなっちゃうの?」と思わせるコレドナ感こそ、良いキャラを作った次の段階の必須要素 #267

いいキャラをつくった次の段階で必要となる要素。漫画にとって非常に大事でありながら、多くの人に見落とされがちな要素。それは読者に「これ、どうなっちゃうの?」と思わせる「コレドナ感」をつくることです。いくらキャラの強さがあっても、スッと始まってスッと終わった印象の漫画が多いのは、読んでいて「コレドナ感」がないから。バズる漫画は共感があればつくれますが、それだけでは商業でお金を得られる漫画にはなりづらいのも同じ理由からです。一方で冒頭に「どうなっちゃうの?」と思わせることさえできれば、読者の心を掴め、そのまま最後まで読ませることができます。だからこそ、まずはそれが必要だということ、そこでいかに面白く感じさせるかということを、強く意識しましょう。

09-08
25:14

キャラの感情と自分の感情、描きやすいのはどっち? ネガでもポジでも自分に合った方法で描き方を探す #266

キャラの感情を描くとき、描き手としての自分は「これは自分の感情だ」と読者を共感させようと描いているのか。「このような感情を持っているキャラは尊いな」と思って描いているのか。両者の感覚には大きな差があり、どちらかの方法では絶対に描けない、という人も多いと思います。逆に、例えば共感の方向で描くのが難しいという人も、「このキャラがこの感情になっている!このシーンたまらない!」という、キャラの感情ごと愛してあげて描くという方法であれば、上手く描けるかもしれません。「自分がそうは思っていない感情を描くのが難しい」という方も多いと思いますが、ポジティブな感情とネガティブな感情をうまく指定して描くことで、表現のしやすさを高める方法もあります。また、ポジティブでもネガティブでもいいので、とにかくどちらかに振り切って「差」を生み出すことで、読者を楽しませるポイントとして明確にする方法もあります。漫画は感情を描くのが大事だとこのラジオでも繰り返しお伝えしていますが、自分に合わない方法で感情を描くのは非常に苦しく難しいことだと思います。ぜひ自分に合った感情の描き方について、一緒に考えていきましょう!

09-05
29:34

漫画の面白さを決めるのはストーリーではなく「コマ割り」だった! 読者を惹きつける画面構成と意外性 #265

読者を惹きつけるためには、「ストーリー」以上に「コマ割り」がカギを握ります。視線を自然に次のコマへと導く「コマ運び」の工夫こそが、作品の魅力自体を左右するのです。特に重要なのは、コマ割りのコマひとつひとつに「意外性」を仕込むこと。読者に「どうなるのだろう」という興味を持たせ、次のコマで少し意外な展開をみせることの繰り返しによって、漫画作品の面白さは支えられているからです。注意したいのは、初心者ほどキャラクターが中央に並ぶだけの画面構成が多く、意外性に乏しい構図になりがちなこと。コマの大小や空白の使い方など、構図も作品づくりでは重要になります。面白さが足りないという時こそ、セリフや表情に頼るのではなく、コマ運びのリズムやコマごとの意外性を意識しながら、作品づくりに取り組んでみてください!

09-03
17:03

漫画家のこだわりや強みが一番自然にあらわれるのは「書き込み」の多さ!チェックすべきは線の量と筆圧 #264

作品を読む解像度を上げ、良い点をすぐに見つける方法。それは、書き込みが多い箇所を見つけることです。書き込みが多い箇所ほど、描き手の感情やこだわりが自然とあらわれるため、読者の印象に残るポイントになります。特に注目すべきは、「線の量(ペンタッチの画数)」と「筆圧(ペンの強さ)」。この2点が増えている・強くなっているコマに、ぜひ注目してみましょう。そしてそれは、自身で描いた作品も同様です。自分でも気づかぬうちに力が入っている部分こそが「強み」になります。作品を賞へ応募する際などは、明確にそれらを伝えられていることができているか、ぜひチェックしてみましょう!

09-01
22:41

面白くないと感じた漫画の「面白くない理由」こそ、自分自身が克服しなければならない具体的な課題かも #263

「この作品は面白くないな」と思った時、そこで具体的に指摘したくなるポイントについては、自身の課題感や苦手意識が強く影響している可能性があります。つまり、他人の作品に対して面白くないと思う部分と自分の欠点は、鏡のような存在になっているかもしれないのです。例えば「セリフが多すぎるせいで、この漫画は面白くない」と感じる人は、自分自身が同じ課題を抱えているか、過去に克服した経験があるのではないでしょうか。逆にいえば、「面白くない原因は何か?」と問われて真っ先に浮かぶ要素こそが、自分が一番伸ばすべき要素なのかもしれません。というわけで今回は、技術的な要因以外の「作品が面白くならない(面白くないと思ってしまう)理由」について、じっくり考えてみた回となっています。

08-29
14:59

「なぜ漫画家デビューできないのか?」9割以上の漫画家志望者が脱落してしまうシンプルな3つの要因 #262

どれだけ素晴らしい漫画の学校や講座で学んでも、そこから漫画家としてデビューできる人は1割にも満たないでしょう。では、なぜ9割以上の漫画家志望者はデビューできないままなのか?まずは商業レベルとされる絵が描けるようになるまで、鍛錬を続けることができるかどうか。おそらく5割ぐらいの人がここで挫折します。絵を描く仕事がしたいのに、全然上手く描けない現実に直面してしまうと、多くの人は描くことをやめてしまうのです。次に、知識や技術の未定着の問題。それらをしっかり身に付けるためには、復習と反復は欠かせません。しかし、多くの人はそこを省略したまま「挑戦」をして、結果が出ずに心が折れていってしまうのです。最後に、自分の「癖」に気づくことができるかどうか。誰かに指摘されないとわからない欠点は誰しも持っていますが、フードバックを受けられる環境にいないかぎり、自分ではそれに気づくことができません。どれも非常に難しい工程ばかりだからこそ、全てをクリアできた人なら、きっと漫画家としてデビューできるはず……! というわけで今回は、なぜ志望者の多くがデビューできないのか、その根本的な要因を解説していきます。

08-27
20:39

感情ではなく「表情」から逆算して描く! 共感ではなく「観察」で捉えるタイプのキャラクターの描き方 #261

いくら大切だと言われても、キャラクターの”感情”をうまく表現できない……。そんな人におすすめなのが、「自分はこれまで、キャラクターのどんな”表情”が好きだったか」を、突き詰めて考えてみるというアプローチです。キャラクターを自分に「重ねる」ことなく、あくまでキャラクターを「眺める」楽しみ方をしてきた中、登場人物たちがどんな”表情”をしていると、自分は最高だと感じてきたのか。キャラクターの感情が最も強く表現されるのは、やはり表情。だからこそ、共感よりも観察で漫画を捉えてきた人ほど、表情から感情を逆算して描くことも可能になるのではないでしょうか。というわけで今回は、ビジュアルを優先しつつも感情をしっかりと表現し、さらに読者の共感も得られるような漫画の描き方について、考えてみた回となっています!

08-25
20:01

400年前も現代も、クリエイターの魂は変わらない! 熱海秘宝館で春画から感じた漫画的構造と表現 #260

社員旅行で訪れた熱海で立ち寄ったのは、かの有名な「熱海秘宝館」。昭和レトロな雰囲気の中で、ひときわ輝いていたのが、400年前の江戸時代のクリエイターたちの創作魂を今に伝えてくれる「春画」でした。驚かされたのは、その多様さと漫画的な構造。誇張された描写、感情豊かな表情、セリフや擬音の使用etc… 一枚一枚には明確なコンセプトがしっかりと込められています。描かれた性癖やテーマも、現代のクリエイティブと驚くほど通じるものばかり。葛飾北斎をはじめ、多くの有名浮世絵師も手がけてきたジャンルであり、人間の表現の本質と普遍性を実感できます。というわけで今回は、漫画家視点で春画から感じた創作の歴史と熱量について、ゆるゆるとお話させていただく回となっています!

08-22
19:18

Xへの漫画投稿はこれで完全攻略! インプレッションの差は「内容」ではなく指を止める「静止力」の差 #259

コメント数やフォロワー数などほぼ同じなのに、SNS投稿でインプレッションに数十倍の差が生じてしまう……。その理由は、ユーザーの指を止める力である「静止力」の差にありました!SNSの鉄則は、タイムライン上で“目が止まる”かどうか。まずは止まってもらえなければ、どれだけ内容が優れていても、多くの人には届きません。内容を読ませる前に、まず視線を引きつける。顔のアップ、強い感情表現、余白や構図の工夫……。投稿の1枚目に必要なのは「読ませる力」ではなく「止める力」、つまり静止力です。というわけで今回は、一斉投稿時のインプレッションなどを検証した結果に基づき、バズらせる=広く届けるためのポイントについて徹底解説していきます!

08-20
23:05

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