Discover眠れぬ夜に安らぎを〜泉鏡花の妖し(あやかし)物語
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眠れぬ夜に安らぎを〜泉鏡花の妖し(あやかし)物語
Author: 波華〜namika〜
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© 波華〜namika〜
Description
心がざわめいて眠れない夜。そんな時には、美しい言葉の子守唄を聴いてみませんか。
明治・大正・昭和初期にかけて薫り高い名作のかずかずを紡いだ作家、泉鏡花。
その作品の朗読を、四季折々の自然の音に乗せて送ります。幻想的な作品から日常を描いたエッセイまで。
鏡花ならではの耽美な世界と日本のたおやかな情緒をお楽しみください。
ホームページでもコンテンツを公開。
http://izumikyouka.com
感想・リクエストなどもお待ちしています。
http://izumikyouka.com/2-2/
明治・大正・昭和初期にかけて薫り高い名作のかずかずを紡いだ作家、泉鏡花。
その作品の朗読を、四季折々の自然の音に乗せて送ります。幻想的な作品から日常を描いたエッセイまで。
鏡花ならではの耽美な世界と日本のたおやかな情緒をお楽しみください。
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61 Episodes
Reverse
【明治28年発表】
黒猫・その14のつづきエピソード。
お小夜(さよ)の髪を結うために上杉家を訪れた髪結い師のお島(しま)。
憔悴しきったお小夜に理由を尋ねると、お小夜の代わりに下女のお三(さん)がしゃべり始める。
聞けば、お小夜の心を悩ませているのは盲人の富の市(とみのいち)であるとのこと。
たびたび上杉家の家屋に上がり込んでは黙って佇んでいる。
乱暴を働くわけではないものの、手の打ちようがないために却って気味の悪さを際立たせているという。
お島はお小夜に、富の市と縁を切る方法をこっそりと伝授する。
それは、夜中、人目につかないように裏の山にある祠に行き、まじないをするというものであった―――。
皆さまの作品解釈や、おすすめの文献も教えてくださいね。
感想・リクエストもお待ちしています
https://izumikyouka.net/2-2/
最新のエピソードはこちらから聴けます
https://izumikyouka.net
小村雪岱 「初めて鏡花先生に御目にかかつた時」
初出 「図書 第5年第50号 泉鏡花号」(昭和15年)
泉鏡花にまつわる人々の目を通した鏡花像をご紹介。
著者の小村雪岱(1887〜1940)は、大正期から昭和初期にかけて活躍した日本画家・版画家。挿絵に装丁、舞台美術においても数々の名作を遺している。
初めての泉鏡花本の装丁は「日本橋」(大正3年)。
滔々と流れる川を行き交う舟、両岸にずらりと立ち並ぶ立派な蔵。賑わう街の様子が明るく淡い色調で描かれ、その中を色とりどりの無数の蝶が乱れ飛ぶーーー
表紙から裏表紙にかけて一面に描かれた風景は見事に鏡花作品の世界観を表し、以後も雪岱は鏡花本の装丁を数多く手がけた。
今作品は雪岱が鏡花との出会いを回想したエッセイで、画学生時代の鏡花作品との出会いから始まり、本人との相見える瞬間をクライマックスシーンとして結ばれている。
当時鏡花の一ファンであった小村青年の運命を大きく動かした偶然。
それらのエピソードが敬慕の情をもって語られた一編。
案内人・波華が、配信したエピソードについてつれづれにおしゃべり。
眠れない夜やリラックスしたい夜のお供に。
今回は現在も配信中の中編【黒猫】について、その1からその3までのあらすじを振り返ります。
本編はこちらから聴くことができます。
【黒猫・その1】https://anchor.fm/u6c34u6708/episodes/1-e18naa8
【黒猫・その2】https://anchor.fm/u6c34u6708/episodes/2-e19otas
【黒猫・その3】https://anchor.fm/u6c34u6708/episodes/3-e1agsmc
皆さまの作品解釈や、おすすめの文献も教えてくださいね。
感想・リクエストもお待ちしています
https://izumikyouka.net/2-2/
最新のエピソードはこちらから聴けます
https://izumikyouka.net
【使用BGM】冬の窓 music by のる
案内人・波華が、配信したエピソードについてつれづれにおしゃべり。
眠れない夜やリラックスしたい夜のお供に。
泉鏡花の短編【竹屋の渡】について語る 後編 です。
前編から聴きたい方はこちらからどうぞ
https://anchor.fm/u6c34u6708/episodes/ep-e1cn9t2
※前編 では、作品が発表された明治時代の東京、隅田川沿いの街並みや、主人公が歩いたルートを取り上げています。
今回は、作品に登場する二人の美女について。
ひと時同じ船に乗り合わせただけの美女たち。
身の上などはほとんど語られていませんが、髪型や身につけているものなどを手がかりに、この女性たちの背景を想像してみました。
【竹屋の渡】本編はこちらから聴くことができます
https://anchor.fm/u6c34u6708/episodes/ep-e1cn67d
リスナーの皆さまの作品解釈や、おすすめの文献もぜひ教えてくださいね。
【使用BGM】冬の窓 music by のる
案内人・波華が、配信したエピソードについてつれづれにおしゃべり。
眠れない夜やリラックスしたい夜のお供に。
泉鏡花の短編【竹屋の渡】について語る前編です。
【竹屋の渡】本編はこちらから聴くことができます
https://anchor.fm/u6c34u6708/episodes/ep-e1cn67d
今回は作品が発表された当時の街並みや、主人公が作中で散策したルートをひもときます。
リスナーの皆さまの作品解釈や、おすすめの文献もぜひ教えてくださいね。
【使用BGM】冬の窓 music by のる
※こちらは紅提灯その1から紅提灯その3までを全編通しとして再編集したものです。
【鏡花怪談シリーズ】1912年発表。
四谷見附から番町へと入る通りに鎮座する稲荷堂の境内へと夜半過ぎに迷い込んだ青年が遭遇する怪異の物語。
宵闇に桜の花が浮かび上がる幻想的な風景と対照をなす、醜悪な容姿の不気味な老人。慄く青年に降りかかる思いもかけない出来事の数々。
突然現れる妖しの美女は、神か、それとも魔性か―ーー。
【明治28年発表】
「黒猫・その24」
https://open.spotify.com/episode/0KB0RJvi4WCvcMR5APCmeS
のつづき。
お島の命を賭した縁結びによって、長年の想い人と結ばれたお小夜。
祝言を控えた喜びを搔き消したのは、かつてお小夜が目に入れても痛くないほど可愛がっていた黒猫の豹変ぶりだった。
おぞましい蟲を家内に食い散らかし、お小夜の花嫁衣裳を引きちぎる狼藉はさらに度を越して、ついには深夜小用に立つお小夜に付きまとうまでになった黒猫。
その不気味さ、恐ろしさに毎日怯えるお小夜だったが、ある日とうとう事件が起きてしまう―――。
感想・リクエストもお待ちしています
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https://anchor.fm/u6c34u6708/
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【明治28年発表】「黒猫・その23」https://podcasters.spotify.com/pod/show/u6c34u6708/episodes/23-e2jhal5のつづき。秋山とお小夜の相思相愛を祝福するかのごとく、お小夜の髪を高島田(人妻が結う髪形)に拵えたお島。一世一代の大仕事を終えた途端にお島は自刃する。その時戸外から呼びかける女性の声。それはお島が姉とも慕う、元新橋芸妓の小俊であった。異変に気付き急いで駆け付けた小俊だが、お島はすでに虫の息。小俊は悲しみを堪えながら、お島が結い上げたお小夜の髪を褒め称え、お島に変わって二人の仲を取り持つことを誓う。その言葉に安堵したお島は、最後に小俊の髪を整える力が残っていないことを口惜しがりながら、息絶えるのだった---感想・リクエストもお待ちしています http://izumikyouka.com/2-2/ 最新のエピソードはこちらから聴けます https://anchor.fm/u6c34u6708/ ホームページでも アーカイブを配信中 http://izumikyouka.com/
【明治28年発表】
「黒猫・その22」
https://podcasters.spotify.com/pod/show/u6c34u6708/episodes/22-e29srqf
のつづき。
お小夜を守り切り、ともに山を下りたお島は、その足で画師の二上秋山の家を訪ねる。
お互いに思い合うお小夜と秋山を引き合わせたお島は、秋山宅の座敷を借りてお小夜の髪を結い始めた。
仕上がった髪形を見てお小夜は驚く。それはお島一世一代の贈り物でもあった―――
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【明治29年発表】
蛍を追いかけいくうちに友人とはぐれ、迷い込んだ蓑谷。
美しい女神が護るその場所では蛍を獲ってはならないーー母親からの教えに背いてしまった「私」の前にすらりと立つ女性が現れる。
湧き出でる水に支配された宵の魔所。
蒼茫の中から浮かび上がる美女。
蛇や仏を思わせる、侵し難くも不気味な風景と、神とも妖ともつかぬ山姫との邂逅。
どうしても蛍が欲しくてたまらない「私」は、蓑谷の主に冀(こいねが)うのだったーー
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【明治28年発表】
「黒猫・その21」のつづき。
自らが犯した罪を悔いるお島。
お島自身が富の市の妻となることで
富の市(とみのいち)の
お小夜への邪な企てを何とか踏みとどまらせようとするも
命懸けで想いを遂げようとする富の市には通用しない。
思い詰めたお島は決死の覚悟である行動に出るのだった―――
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【明治28年発表】
「黒猫・その20」のつづき。 お島はお小夜の想いに胸を打たれ、富の市にお小夜を諦めるよう詰め寄る。
本懐を遂げんとする目前の富の市は必死で抗うが、お島の決意は固い。
お島はお小夜と富の市を前にして、自身の苦しい恋心とお小夜に寄せる心の間で揺れ動く胸の内を語るのだった―――。
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【明治28年発表】
「黒猫・その19」のつづき。
富の市の執念から逃れられないと観念したお小夜は
心に秘めていた思いをお島に語りだす。
お小夜には想い人があることを知ったお島は
片恋の苦しさを知る同士として
心を動かされるのだった
さらにお小夜が恋焦がれる相手の名前を口にすると
お島は青ざめ、震えるのだった---
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【明治37年発表】 年末年始のご挨拶がわりに、年の瀬と正月の情景を描いた小品をひとつ。
東海道中膝栗毛の弥次郎兵衛と喜多八に自身をなぞらえた旅行記。
喜多八(泉鏡花自身)と弥次郎兵衛(鏡花の叔父)は、大晦日の晩に箱根の環翆楼に逗留。
宿の女中を相手に年が明けるまで酒を飲んだ翌朝、二日酔いで正月の祝膳を迎える。
その料理の中に、結納品と同じ「友白髪」という名の珍しい料理を見つけるのだった。
さらに箱根を後にした東海道線の列車では、先日結婚したばかりの友人と偶然乗り合わせる。
その友人に、喜多八はーーー
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【明治28年発表】
黒猫・その17のつづきエピソード。
髪結いのお島と盲人富の市の謀略によって
囚われの身となったお小夜。
あわや富の市の毒牙にかかるその手前で
お島が鋭い声を上げて制し、九死に一生を得るのだった。
お島はお小夜の猿轡を外し、思い残すことがあれば託(ことづけ)よと伝える―――
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【明治28年発表】
黒猫・その16のつづきエピソード。
お島の罠に嵌り、捕らえられたお小夜。
縛られ、口をふさがれて横たわるその姿を、お島は冷ややかな目つきで見下ろすのだった。
続いてぬらりと現れた盲人・富の市は、お島との誓いを守り、すでに想いを遂げた後に自らの命を絶つ準備を整えていた。
絶体絶命のお小夜。運命を暗示するかのように、お小夜の家のあたりでは、鴉が騒がしく鳴きたてている―――。
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【明治28年発表】
黒猫・その15のつづきエピソード。
草木も眠る三更(真夜中)の時間に、人目を忍んで家を抜け出す令嬢・お小夜。
所かまわず付きまとう富の市との縁を切るまじないを行うために、気味の悪い山奥の祠へ足を走らせるのだった。
心を野獣・淫蛇の境に落とした富の市を遠ざけたい一心で、放言極まりない怪しげなまじないを信じ切るお小夜。
繁る夏草に足を取られて躓きながらもようやく祠にたどり着くが、そこに待っていたのは、あろうことか富の市であった―――
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【明治28年発表】
黒猫・その15のつづきエピソード。
真夜中の月影に紛れた男女の影がふたつ。
それは、盲人の富の市(とみのいち)と、歪んだ恋路の手引きをする髪結いのお島(しま)であった。
お島は上杉家の垣根を差し覗きながらお小夜の気配を探っている。
まさにその丑三つ(深夜2時ごろ)時に静かに寝返りをするお小夜(さよ)の影があった。
お島に聞いた、富の市と縁を切るまじないを実行に移すために起きだしたのである。
お小夜は隣に眠る弟の秀松や隣室の家族に気づかれないように部屋を出で、するりと扉を抜けて外へと出ていくのだった。
自身が悪魔の生贄になろうとしていることも知らずに―――
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【明治28年発表】
黒猫・その12のつづきエピソード。
絵師の卵・二上秋山と婀娜な髪結い師・お島は、互いが恋仲になることを断じる「別れの盃」を交わしていた。
秋山への想いを懸命に断ち切ろうとするお島。
そんな折にお島を訪ねて来たものがある。上杉家に使える下女のお三(さん)であった。
お三は上杉の令嬢・お小夜がお島の髪結いを所望しているという。
秋山の想い人を見透かしていたお島は、意味ありげにお小夜の髪を島田髷に結いあげることを告げて秋山宅を後にした。
お小夜の邸宅へと向かう道すがら、お島を呼び止める声。その主とはーーー。
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【明治28年発表】
黒猫・その11のつづきエピソード。
二上秋山への想いを断ち切るために、髪結いのお島は別れの盃を交わそうと秋山に申し出る。
酒肴を揃えて秋山と差し向かうと、お島は自分の恋心が実らない理由を今一度尋ねる。
言い淀んでいた秋山だったが、腹をくくると、ひそかに想いを寄せる女性がいることを告白するのだった。
一縷の望みを断ち切られたお島は、秋山への想いが消えるまで、再び会いには来るまいと、きっぱり宣言するーーー。
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