第1回 SPARC Japan セミナー2015「学術情報のあり方‐人社系の研究評価を中心に‐」

日本では現在,人文社会科学分野のあり方が大きく問われているが,論点の一つには,同分野によって産み出される研究のインパクトは何かがある。これまで,大学等研究機関の評価について現在様々な議論と試みが繰り返されており,定量的な研究評価に関しては,自然科学分野では,研究評価の指標として一般的に研究論文や特許等の掲載数や引用回数等の数値が使われてきた。大学では自己評価の一貫として研究評価を行っているが,図書館は各種文献データベースを提供することで間接的に関与してきたとも言える。しかし,人文社会科学分野では,そもそも分野の特性上,自然科学分野と同様の方法をとることが困難であり,大学を総合的に評価する上でも,人文社会科学分野の研究評価のあり方は常に議論となっている。さらに,上記議論を支える背景として,オープンアクセス,デジタル・ヒューマニティーズなど人文社会科学分野の情報インフラ環境の進展があり,このインフラを整備することを中心とした研究支援のあり方が,大学および図書館のあり方と密接に関連する。今回のSPARC Japanセミナーでは,人文社会科学分野の研究評価に関する最新の状況や英国の研究評価の状況について話題提供いただき,学術情報流通を支援する様々な取組みをふまえて,人文社会科学分野の研究評価やインフラ整備を含む研究支援に大学および図書館が果たせる役割や可能性について議論したい。

開会/概要説明

駒井 章治(奈良先端科学技術大学院大学)

09-30
05:48

評価以前の問題:人文学・社会科学とは何なのか

中尾 央(山口大学国際総合科学部)

09-30
21:53

「人文系の研究評価はどこを目指すのか?」

永崎 研宣(人文情報学研究所)

09-30
28:03

責任ある研究活動の推進と研究評価

中村 征樹(大阪大学全学教育推進機構)

09-30
34:10

英国における研究評価制度と人文系の学術研究

佐藤 郁哉(一橋大学商学研究科)

09-30
48:20

パネルディスカッション

駒井 章治/中尾 央/野村 康/永崎 研宣/中村 征樹/佐藤 郁哉/竹内 比呂也

09-30
55:52

閉会挨拶

安達 淳(国立情報学研究所)

09-30
08:49

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