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姿勢が変わると、人生が変わる。
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姿勢が変わると、人生が変わる。

Author: 姿勢治療家(R)仲野孝明

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ビジネスをする上で最も大切であり、気づいていないこと。それが体と心に影響する姿勢です。

私は、創業大正15年からのべ180万人以上の患者数と3度の褒章受賞・綬章受勲を誇る治療家一家の4代目です。肩こりや腰痛で仕事がはかどらない方や、病気とは言えない体調不調の方には、共通の原因があります。正しい使い方を知らなかったこと。便利な時代“今”だからこそ意識してほしい“姿勢”。

健康に生きたい人をサポートする仕事、姿勢治療家®の立場から、Helth6「骨格構造、睡眠、食事、運動、呼吸、精神」から、すぐ実践できること、日々の気づきや自ら実践していることをお届けします。



仲野整體東京青山 https://senakano.jp/



姿勢治療家仲野孝明サイト http://takaakinakano.com/
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毎週金曜日に配信している 姿勢治療家Ⓡ仲野孝明「姿勢が変わると、人生が変わる。」ラジオ こんにちは。姿勢治療家(R)仲野孝明です。 この番組では、体の姿勢と生きる姿勢、より豊かに人生を生きるための姿勢力について話をさせていただいてます。 今回は、姿勢治療家(R)が考える健康の要素、6ヘルス(構造・睡眠・食・運動・精神・呼吸)の中の構造・精神 今回は、少し僕自身の仕事についてお話ししたいと思います。 僕が仕事をしている「仲野整體」。 一般的には「整体」と書きますが、仲野整體では「体」という字を、旧字体の**「體」**と書いています。 なぜ、わざわざ難しい字を使っているのか。 そこには、僕が身体を見るうえで大切にしている考え方、そして仲野整體が長年大切にしてきた治療への想いが込められています。 「體」という字は、骨偏に「豊」 「體」という漢字をよく見てみると、 骨偏に「豊」 と書きます。 この字を見た時、僕は非常にいい字だなと思いました。 「骨格が豊かである」 「骨格が豊かに動ける」 そんな意味を感じるからです。 身体というのは、ただ痛みがないだけではありません。 立てる。 歩ける。 しゃがめる。 腕を上げられる。 走れる。 山へ行ける。 旅行に行ける。 自分が思った通りに身体を動かせる。 そういう状態こそが、本来の「體」なのではないかと思っています。 骨格が豊かに動けば、人生の中でできることも増えていきます。 だから僕にとって「身体を整える」というのは、単に腰痛や肩こりをなくすことだけではありません。 人生を豊かに動かせる身体へ整えていくこと。 それが「整體」という仕事なのだと思っています。 痛みがなくなったら、次に何をしたいですか? 治療院へ来られる方は、当然ですが何か困っていることがあります。 「腰が痛い」 「肩こりがつらい」 「膝が痛くて歩きにくい」 痛みがあれば、まずそれを何とかしたいと思うのは当然です。 治療する側も、まず痛みや不調を軽減できるように考えます。 でも僕は、その先がとても大切だと思っています。 痛みが少なくなった時に、 「では、この身体で何をしたいですか?」 と聞いてみる。 すると、 「山へ行きたいです」 「旅行へ行ってみたいです」 「本当はこんな場所へ行きたかったんです」 と、少しずつその人のやりたいことが出てきます。 痛みが強い時には、やりたいことを考える余裕すらありません。 「今日は痛い」 「とりあえず休みたい」 それだけで一日が終わってしまいます。 でも身体が楽になってくると、視線が少しずつ未来へ向き始めます。 そこで初めて、 「次は何をしよう」 「ここへ行ってみよう」 という気持ちが生まれてきます。 僕は、そこまで含めて身体を整える仕事だと思っています。 2008年、東京開業を機に「整體」へ戻した 実は僕自身、昔は「整体」という言葉があまり好きではありませんでした。 何をする仕事なのか、少し曖昧に感じていた時期があったんです。 ところが父と、1926年に仲野の仕事が始まった当時の話をしていた時のことです。 昔使っていたものを見ると、「體」という古い漢字が使われていました。 「昔はこの字だったんだよ」 と父から聞きました。 それを見た時、 「だったら創業当時の字に戻そう」 と思ったんです。 そして2008年に東京で開業する時、「仲野整體」として旧字体の「體」を使うようにしました。 当時は単純に、 「創業した頃に使っていた漢字だから」 という気持ちも大きかったのですが、仕事を続ける中で、年々この文字の意味が自分の中で深くなっていきました。 骨が豊か。 身体が豊かに動く。 自分の思うように動ける。 そして、やりたいことができる。 まさに自分たちがやっている仕事そのものではないか、と感じるようになりました。 100年間変わらないもの 仲野整體は1926年から続いています。 長い年月の中で、医学も進歩しました。 新しい治療法も入ってきました。 新しい道具や技術も増えました。 もちろん、僕たちも新しいものを学び続けています。 でも、変わっていないものがあります。 それは、 目の前にいる方が、この先より良い身体で、より豊かな人生を送るためにはどうしたらいいのか を考えることです。 仲野家では昔から、 「医者より養生、薬より手当」 という考え方も伝えられてきました。 身体が悪くなってから何とかするだけではなく、普段から自分の身体を知り、手入れしていく。 そして、自分自身で身体を良い状態に保てるようになる。 そのお手伝いをすることが、僕たちの仕事だと思っています。 健康とは「何でもできる身体」を持つこと 人生は、一人ひとりに与えられた時間でできています。 一日は24時間です。 その24時間を、身体を壊すような使い方で積み重ねるのか。 それとも身体を整えながら、やりたいことのできる状態を保っていくのか。 その積み重ねは、何十年という人生で大きな違いになります。 身体がつらければ、 「今日はやめておこう」 ということが増えていきます。 誘われても、 「ちょっと無理かな」 と思ってしまう。 旅行も、スポーツも、新しい挑戦も後回しになる。 少しずつ行動範囲が狭くなり、 「どうせできないから」 と考えるようになってしまうこともあります。 逆に、 「身体は動く」 「やってみても大丈夫そうだ」 と思えれば、行動は変わります。 僕が考える健康とは、検査数値だけが正常であることではありません。 やりたいと思った時に、身体が理由で諦めなくてもいいこと。 これは、とても大きな意味を持っていると思います。 僕自身も、最初から走れる人ではなかった 僕自身、今ではマラソンやトライアスロンなど、さまざまなことに挑戦しています。 でも、最初から走っていたわけではありません。 フルマラソンをやってみたらと言われた時も、 「いや、走ってないし」 という感じで、半年くらい断り続けていた記憶があります。 自分自身が動けていない時は、 「やりたい」 よりも、 「できないんじゃないか」 という気持ちの方が先に出ます。 でも、少し走ってみようと思い、これまで患者さんへ伝えてきた身体の使い方を、自分自身でも実践してみました。 すると走れるようになった。 一つできると、 「じゃあ次もできるかもしれない」 と思えるようになります。 そこからトライアスロンにも挑戦するようになりました。 25mも泳げなかったところから始まった トライアスロンに挑戦しようと思った時、僕にとって一番難しかったのは水泳でした。 最初にプールへ行った時は、25mもうまく泳げませんでした。 息継ぎもできない。 そこで、 「姿勢から考えたら、泳ぐとはどういうことなんだろう?」 と考えました。 背伸びをした時のように身体をまっすぐ伸ばして、その姿勢を水の上に寝かせる。 すると浮力を使いやすくなる。 息継ぎも、首だけを無理に動かすのではなく、丸太が転がるように身体全体を回転させてみる。 腕で水をかく時も、腕だけで頑張るのではなく、鎖骨から腕がつながっていることを意識して身体全体を使う。 一つずつ身体の構造と使い方を考えながら練習していきました。 そして少しずつ泳げるようになりました。 この経験は、僕自身にとっても、 「身体の使い方を知れば、できなかったことができるようになる」 という大きな実感になりました。 一つ「できる」が増えると人生が変わる 走れるようになった。 泳げるようになった。 すると次の挑戦が見えてきます。 これはスポーツに限りません。 もう一度山へ行きたい。 孫と遊びたい。 海外旅行へ行きたい。 自分の足で買い物へ行きたい。 仕事を続けたい。 それぞれの人に、それぞれの「やりたいこと」があります。 大切なのは、その時に身体が選択肢を狭めないことです。 「身体が痛いから諦める」 ではなく、 「身体が動くから、やってみよう」 と思える。 そんな人を増やしていきたいと思っています。 健康は、人生の自由時間を増やしてくれる 健康でいることの価値は、病院へ行かなくて済むことだけではありません。 僕は、 健康であることは、人生の自由時間を増やすこと でもあると思っています。 身体の不調に使う時間が減る。 休まなければならない時間が減る。 「身体がつらいからやめておこう」という選択が減る。 その分、 行きたい場所へ行ける。 会いたい人に会える。 やってみたかったことへ挑戦できる。 人生の最後に、 「やりたいことをやれたな」 「よく動いたな」 「充実していたな」 と思えたら、とても幸せではないでしょうか。 「やりたいことをやり尽くせる身体」をつくる 僕が姿勢治療家®としてやりたいことは、単に痛みをなくすことではありません。 姿勢を整える。 正しい身体の使い方を知る。
毎週金曜日に配信している 姿勢治療家Ⓡ仲野孝明「姿勢が変わると、人生が変わる。」ラジオ こんにちは。姿勢治療家(R)仲野孝明です。 この番組では、体の姿勢と生きる姿勢、より豊かに人生を生きるための姿勢力について話をさせていただいてます。 今回は、姿勢治療家(R)が考える健康の要素、6ヘルス(構造・睡眠・食・運動・精神・呼吸)の中の構造 ノートPCで姿勢が崩れる理由|体を道具に合わせない仕事環境のつくり方 こんにちは。姿勢治療家の仲野孝明です。 今回のテーマは、 「パソコン環境を、体に合わせていますか?」 です。 「姿勢には気をつけています」 「背筋を伸ばしています」 「ストレッチもしています」 という方でも、実際の仕事環境を見てみると、身体に負担がかかりやすい状態で何時間も作業していることがあります。 特に難しいのが、ノートパソコンです。 毎日使うものだからこそ、ほんの少しの環境の違いが、1日、1週間、1年と積み重なっていきます。 今回は、まず皆さんにも自分の机を見てもらいながら、 「身体をパソコンに合わせるのではなく、パソコン環境を身体に合わせる」 という視点で考えてみたいと思います。 まず、自分の机の上を見てみてください この記事を仕事場で読んでいる方は、一度そのまま机の上を見てみてください。 パソコンの画面は、どこにありますか? 目線よりかなり下にないでしょうか。 キーボードを打つために、身体が前へ近づいていませんか? 肩や背中が丸くなっていませんか? ノートパソコンを使っている方ほど、ぜひ一度確認してみてください。 ノートパソコン最大の弱点は「画面とキーボードがつながっていること」 ノートパソコンは本当に便利です。 持ち運べる。 どこでも仕事ができる。 でも、姿勢という観点で見ると大きな問題があります。 それは、 画面とキーボードが一体になっていること。 キーボードを手が届く位置に置けば、画面は低くなります。 画面を見ようとすると、顔が下がる。 さらに画面へ近づく。 背中が丸くなる。 座る位置も浅くなる。 という流れが起こりやすくなります。 ノートパソコンに自分の身体を合わせ続けていると、自然とパソコンに合わせた姿勢になってしまいます。 30分以上ノートPCだけで作業するなら、環境を見直したい 番組の中では、 30分以上ノートパソコンだけで作業している人は、一度使い方を見直した方がいい という話をしました。 数分メールを確認する程度であればまだしも、1時間、2時間、そして一日中仕事をするとなると話は変わります。 実際、カフェを見ると、多くの方がテーブルにノートパソコンをそのまま置いて、画面をのぞき込むように仕事をしています。 一方で、ごく稀に、 ノートパソコンを台で高くして、 外付けのキーボードとマウスを使っている方がいます。 そういう方を見ると、 「いた!」 と思ってしまうくらいです(笑)。 カフェでも「PCスタンド+外付けキーボード」という選択肢 ノートパソコンを持ち歩いて仕事をする方は、 PCスタンド 外付けキーボード マウス という組み合わせもあります。 最初は、 「カフェでそこまでやるのはちょっと恥ずかしい」 と感じるかもしれません。 でも考えてみれば、周りの人の目よりも、長時間使い続ける自分の身体の方が大切です。 こうした使い方が当たり前になれば、将来的にはカフェ側にPCスタンドが用意されるような環境になっても面白いと思います。 1日8時間なら、1週間で40時間 仕事で1日8時間パソコンを使うとします。 週5日なら、 40時間。 40時間、少し前かがみになっている。 40時間、画面をのぞき込んでいる。 40時間、股関節や背中を曲げた状態で過ごしている。 そう考えると、身体への影響が大きいことがイメージできると思います。 たった4時間座り続けても、身体は変わる 先日、三重県から東京へ戻る途中、大雨の影響で電車が止まりました。 通常なら1時間もかからない区間に、約4時間かかりました。 その間、ずっと座っていてほとんど動けませんでした。 すると、その後、 腰や股関節の調子が良くない。 たった4時間でも、同じ姿勢を続けることで身体の感覚が変わったのです。 仕事で毎日8時間近く座っている人は、その倍です。 もちろん途中で立つ時間はあると思います。 それでも長い時間、身体を曲げたままにしている影響は考えておく必要があります。 週1回の運動だけで40時間分を戻せるのか? たとえば、 「平日はずっと座っています。でも週末に1時間運動しています」 という方もいます。 もちろん運動は大切です。 でも、 40時間、同じような姿勢で過ごした身体を、週1時間の運動だけですべて戻そうとする のは、なかなか大変です。 だからこそ、運動だけではなく、 普段の仕事をしている時間そのものを変える という考え方が重要になります。 体をPCに合わせるのではなく、PCを体に合わせる ここが今回、一番お伝えしたいポイントです。 身体をパソコン環境に合わせない。 パソコン環境を、身体に合わせる。 一度環境を整えてしまえば、仕事中ずっと「姿勢を良くしよう」と意識し続けなくても済みます。 良い姿勢を取りやすい場所に道具があればいいのです。 まずは「画面を目線の高さへ」 ノートパソコンを使う時の一つの方法は、 画面を上げること。 選択肢としては、 外付けモニターを使う ノートパソコンをスタンドで持ち上げる 外付けキーボードを使う 外付けマウスを使う といった方法があります。 まず確認してほしいのは、 自分の姿勢を整えた時に、画面の中心が目線の正面にあるか。 ここです。 「悪い姿勢」にモニターを合わせない ここで一つ注意点があります。 今、猫背で座った状態の目線に合わせて、 「ここがちょうど見やすい」 とモニターを置いてしまうと、その猫背に環境を合わせることになってしまいます。 まず身体を整える。 その上でモニターを合わせます。 座った状態で一度「背伸び」をしてみる モニター位置を確認する時にも、背伸びを使います。 椅子に座った状態で、 手を前で組みます。 そこから上へ大きく伸ばして、身体を引き上げる。 頭も上へ。 そして顔を正面へ戻します。 お尻の下にある左右の坐骨で座りながら、身体を上へ伸ばした状態です。 その姿勢を保ちながら、腕をゆっくり下ろしていきます。 その時に、 自然に肘を曲げた位置にキーボードがあるか。 そして、 正面を見た位置に画面の中心があるか。 これを確認してみてください。 大きなモニターほど「中心」が大切 最近は、27インチ、32インチなど、大きなモニターを使う方も増えています。 画面が広くなると仕事はしやすくなりますが、モニターの端ばかりを見ていると、身体もそちらへ向きやすくなります。 画面の中心と、 自分の身体の中心を合わせる。 これも大切です。 いつも右側のウインドウばかり見て仕事をしていたら、知らないうちに身体ごと右を向いていることもあります。 「良い椅子」を買えば終わりではない 高級な椅子を使っているから大丈夫。 というわけでもありません。 人間の身体は、本来動くものです。 どれだけ良い椅子でも、 何時間も同じ姿勢で固定してしまう こと自体が身体には負担になります。 だから、 座る。 立つ。 少し歩く。 背伸びをする。 また戻る。 と、姿勢を変えてください。 スタンディングデスクも選択肢 理想的には、 座って仕事をする時間と、 立って仕事をする時間の両方を作れるといいと思います。 昇降式のスタンディングデスクなら、 ボタンを押すだけで机の高さを変えられます。 「ずっと立つ」のでも、 「ずっと座る」のでもありません。 姿勢を変えられる環境を作る。 ここが重要です。 パソコンから離れて「目」も休ませる 身体だけでなく、目も同じです。 長時間、近い画面だけを見続けていると疲れます。 パソコンから少し離れたら、 遠くを見てみる。 立ち上がる。 歩く。 背伸びする。 僕自身、パソコン作業の時は近くを見やすいようにメガネを使い分けています。 画面だけをずっと見続けるのではなく、 目線も変える。 そんな時間も作ってください。 自分が仕事をしている姿を「横から撮ってもらう」 今回ぜひやっていただきたいのが、 仕事をしている姿を写真に撮ってもらうこと。 できれば横からがおすすめです。 自分では、 「ちゃんと座っている」 と思っていても、横から見ると、 頭がかなり前へ出ていたり、 背中が丸くなっていたり、 モニターが想像以上に低かったり、 肘の位置が高すぎたりすることがあります。 自分の感覚と、実際の姿勢は違うことがあります。 「撮りますよ」と言わずに撮ってもらう方がいい? 写真を撮ると分かっていると、人は自然と姿勢を良くしてしまいます(笑)。 できれば家族や同僚に、 普段仕事をしている時の自然な姿を撮ってもらう。 その方が、 本当の作業姿勢 が分かります。
毎週金曜日に配信している 姿勢治療家Ⓡ仲野孝明「姿勢が変わると、人生が変わる。」ラジオ こんにちは。姿勢治療家(R)仲野孝明です。 この番組では、体の姿勢と生きる姿勢、より豊かに人生を生きるための姿勢力について話をさせていただいてます。 今回は、姿勢治療家(R)が考える健康の要素、6ヘルス(構造・睡眠・食・運動・精神・呼吸)の中の構造 「何もしていないのに痛い」はなぜ?体には“使い方の歴史”がある こんにちは。姿勢治療家の仲野孝明です。 腰が痛くなった。 肩が痛くなった。 そんな時、 「昨日、何か重いものを持ったかな?」 「何か変な動きをしたかな?」 と、直前の出来事を振り返る方は多いと思います。 中には、 「何もしていないのに、急に痛くなったんです」 とおっしゃる方もいます。 でも、長年人の体を見ていると、痛みは必ずしも「昨日の何か」だけで起きているわけではないことが見えてきます。 5年、10年、15年。 毎日の座り方や立ち方、仕事、スポーツ、過去のけがなどが積み重なった結果として、ある日、痛みとして現れることがあります。 僕はこれを、 「体の使い方の歴史」 と呼んでいます。 「何もしていない」のではなく、積み重なっていたのかもしれない たとえば、 重いものを持ったわけでもないのに腰が痛くなった。 咳やくしゃみをした瞬間に痛くなった。 本人からすると、 「たったこれだけで、どうして?」 と思います。 でも、その一回だけで考えるのではなく、それまでの体の使い方を振り返ってみる。 長い時間をかけて同じ場所へ負担をかけ続けていて、最後の小さなきっかけで症状として表に出てきた可能性もあります。 だから、 「痛くなった日の出来事」だけを見ても、本当の背景が分からないことがある ということです。 痛い場所だけを見ても分からないことがある 腰が痛いから腰だけを見る。 膝が痛いから膝だけを見る。 もちろん、痛みがある場所を確認することは大切です。 ただ、人の体は全部つながっています。 たとえば右の股関節や膝に違和感がある方でも、調べていくと足首の動きに問題が見つかることがあります。 さらに話を聞いていくと、 「昔、反対側をけがしていて、長い間こちら側でかばっていました」 という話が出てくることもあります。 そうすると、 「なぜ今、この場所に負担が出ているのか」 が少しずつつながってきます。 今痛い場所だけでなく、 これまで、体をどう使ってきたのか。 そこを見ることが大切です。 初診で「体の年表」を書いてもらう理由 仲野整體では、初めて来られた方にこれまでの体の歴史を書いていただきます。 子どもの頃のけが。 学生時代にしていたスポーツ。 手術歴。 出産。 どんな仕事をしてきたか。 どんな環境で働いていたか。 睡眠は取れていたか。 一見すると、 「今の腰痛と関係あるの?」 と思うようなことまで振り返っていただきます。 50歳の方なら、50年分です。 丁寧に振り返れば、書くだけでも時間がかかります。 でも、その年表を見ながらお話を聞いていくと、 今の体につながるヒント が見つかることがあります。 20歳まで戻って考えてみる たとえば50歳の方に、 「20歳の頃はどうでしたか?」 と聞いてみます。 すると、 「学生時代は何ともなかったですね」 と答えられる。 では、いつから調子が悪くなったのか。 さらに聞いていくと、 「仕事を始めて何年か経った頃、初めてぎっくり腰になりました」 と思い出すことがあります。 その頃の仕事を振り返ると、 「一日中座っていました」 「ノートパソコンを使う時間が長かったです」 という話が出てくる。 そうすると、当時どんな姿勢で何時間過ごしていたのかが少しずつ見えてきます。 今だけを見るのではなく、 症状がなかった時代まで遡る。 すると「どこから体の使い方が変わってきたのか」が分かることがあります。 自分では左右差に気づいていないこともある 人間は、自分の体の癖には意外と気づきません。 診療中に、 「座った状態で右を向いてください」 「次に左を向いてください」 と確認すると、 右はよく回るのに、左はほとんど回らない。 そこで初めて、 「こんなに左右で違うんですね」 と驚く方もいます。 長い間その状態で生活していると、それが本人にとっての「普通」になっています。 だから、自分だけではなかなか気づけません。 体の左右差や動きにくさも、その人が歩んできた使い方の歴史の一部です。 食事や睡眠も含めて「今日の体」ができている 体の歴史は、姿勢だけではありません。 何を食べてきたか。 どれだけ眠ってきたか。 どんな仕事をしてきたか。 どんな生活を続けてきたか。 毎日のさまざまな積み重ねによって、今の体があります。 体だけを単独で切り離して考えるのではなく、 これまでどんな生活をしてきたのか を見ることが大切です。 自分の体の「違和感」をメモしてみる 今回の番組の中で、いきさんから、 「体調の変化や、動きにくいところをメモするようになった」 という話がありました。 これはとてもいい習慣です。 人間の記憶は意外と曖昧です。 「腰が気になり始めたのは先月くらいかな」 と思っていても、以前の記録を見ると、もっと前にも同じことを書いていた。 そんなこともあります。 だから、 今日は腰が少し重かった 右肩が上がりにくかった 足首が硬く感じた よく眠れた 体操をしたら動きやすくなった といったことを簡単に残しておく。 紙の手帳でも、スマートフォンでも構いません。 記録することで、 自分の体へ意識を向ける時間 も自然と増えていきます。 古いバイクと体はよく似ている 僕は古いバイクに乗るのが好きなのですが、乗った後には気になったことを記録するようにしています。 「今日は何キロ走った」 「クラッチが少し気になる」 そんな小さなことです。 あとで整備をお願いする時、その記録があると、 「ここが少しおかしかったんです」 と具体的に伝えられます。 調整してもらえば、また気持ちよく乗ることができます。 体も同じではないでしょうか。 僕は患者さんに、 「自分の体は、一生乗り続ける乗り物です」 とお伝えすることがあります。 新しい車なら、何も気にせず乗っていても簡単には壊れません。 でも、長く使っていくほど小さな変化に気づいて、手入れすることが大切になります。 人間の体は、80年、90年と使っていくものです。 これほど長い間使うものは、なかなかありません。 だからこそ、 小さな違和感の段階で気づく。 それがとても大切だと思います。 「体の取扱説明書」を自分で作っていく 毎日の体調や違和感を記録していくと、 「こういう生活が続くと腰が重くなる」 「この運動をすると調子がいい」 「最近ここが動きやすくなってきた」 という、自分自身の傾向が見えてきます。 それはある意味、 自分の体の取扱説明書 を作っていくようなものです。 過去の年表だけではなく、これからの記録も残していく。 そうすると、 「以前はこうだったけれど、今は変わってきた」 という改善も確認できます。 悪いことだけではなく、良くなったこともぜひ記録してください。 自分の体の使い方を学ぶ「体の教習所」 車に乗る時には、教習所で運転方法を学びます。 でも、自分の体についてはどうでしょうか。 立ち方。 座り方。 歩き方。 物の持ち上げ方。 体をどう使えばいいかを、きちんと学ぶ機会は意外と少ないものです。 だから僕は、 「体の教習所」のように、自分の体の使い方を学ぶことが大切 だと考えています。 自分の癖を知る。 正しい使い方を学ぶ。 違和感が出た時に早めに気づく。 そして必要であれば、使い方を修正する。 その積み重ねが、これからの体をつくります。 60歳を過ぎても「やりたいこと」を諦めないために 今回、60歳を少し過ぎた患者さんのお話もしました。 その方は山歩きが好きで、 「これからも続けたい」 という希望を持っています。 さらに、 「本当は走ってみたい」 ともおっしゃっていました。 でも、今の体の使い方のまま無理をしてけがをするのが怖い。 だから、まず体の使い方を整える。 そして、 「これなら動ける」 という自信が持てるようになったら、新しいことにも挑戦してみる。 年齢だけで、 「もうできない」 と決めてしまう必要はありません。 大切なのは、今の自分の状態を知り、今日からできることを積み上げていくことです。 今日からの「使い方」が未来の体をつくる 今の体は、これまで何十年と積み上げてきた結果です。 だからといって、 「もう遅い」 という話ではありません。 今までの使い方が今日の体をつくったのであれば、 今日からの使い方が、これからの体をつくっていく とも考えられます。 まず、自分の体を観察してみる。 小さな違和感に気づく。 記録してみる。 使い方を少し変えてみる。 良くなった変化にも気づく。 その繰り返しです。 まとめ|体を見直す時間は、人生を見直す時間 「何もしていないのに痛くなった」 そう思った時こそ、昨日だけではなく、少し長い時間軸で自分の体を振り返ってみてください。 これまでどんな仕事をしてきたか。 どんなスポーツをしてきたか。 どんなけがをしてきたか。 どんな姿勢で過ごしてきたか。 そして今、どこに違和感があるのか。
毎週金曜日に配信している 姿勢治療家Ⓡ仲野孝明「姿勢が変わると、人生が変わる。」ラジオ こんにちは。姿勢治療家(R)仲野孝明です。 この番組では、体の姿勢と生きる姿勢、より豊かに人生を生きるための姿勢力について話をさせていただいてます。 今回は、姿勢治療家(R)が考える健康の要素、6ヘルス(構造・睡眠・食・運動・精神・呼吸)の中の構造・運動 歩き方を変える前に「立ち方」を見直そう|背伸びから始める正しい歩き方 こんにちは。姿勢治療家の仲野孝明です。 涼しくなって歩きやすい季節になると、 「少し歩いてみようかな」 「健康のためにウォーキングを始めようかな」 と思う方も多いのではないでしょうか。 歩くことは、とても身近な運動です。 特別な道具がなくてもできますし、普段の移動そのものを運動にすることもできます。 でも、今回ぜひ覚えていただきたいのは、 歩き方を気にする前に、まず「どう立っているか」を確認してほしい ということです。 歩こうと思うと、ほとんどの人はいきなり歩き始めます。 でも、歩く直前には必ず「立っている時間」があります。 その立ち姿勢が崩れていたら、崩れた状態のまま歩き続けることになります。 今回は、歩き出す前に確認したい足元、背伸び、重心、そして「みぞおちから歩く」という身体の使い方についてお話しします。 歩き方より先に「立ち方」を確認する 歩く時に、 「歩幅を広げよう」 「腕を振ろう」 「足をしっかり前に出そう」 と考える方は多いと思います。 もちろん、運動としてしっかり歩きたい時には、そうした方法もあります。 しかし、長い距離を自然に歩き続けたいのであれば、まず大切なのはスタート地点である立ち姿勢です。 立った時から身体が傾いていたり、足先が外を向いていたりすると、その状態のまま何千歩、何万歩と繰り返すことになります。 だからこそ、 「歩く前に、正しく立てているか?」 を一度確認してみてください。 まずは足先を平行にする 立ち方を確認する時、いきなり背筋だけを伸ばすのではありません。 最初に見るのは足元です。 足先を、進行方向に向かってまっすぐ平行にします。 目安としては、 足の2本目の指とかかとが一直線になるようにする。 そして左右の足の間は、こぶし半分程度を目安にします。 普段、足先を外へ向けて立っている人は、これだけでも 「ずいぶん内股に感じるな」 と思うかもしれません。 でも、自分が普段どんな位置で立っているのかを知ることが第一歩です。 足裏の「3点」に体重が乗っているか 次に確認するのが足裏です。 一度、足の指を持ち上げてみてください。 そして、 かかと・親指の付け根・小指の付け根 の3か所で地面を感じます。 その状態で身体を少し左右に動かして、真ん中へ。 次に前後へ少し動かして、また真ん中へ戻ります。 「ここなら3点で地面を捉えられているな」 という場所を探してみてください。 そこが見つかったら、親指から順番に足の指を地面へ下ろします。 足裏全体で地面を感じながら、身体のど真ん中に立つ。 まずこの感覚をつくります。 そこから「背伸び」をする 足元が決まったら、いつもお伝えしている背伸びです。 今回のポイントは、ただ腕を上へ伸ばすだけではありません。 足元を整えた状態から、順番に身体を引き上げます。 足先を平行にして、こぶし半分程度開く 足の指を上げ、かかと・親指の付け根・小指の付け根の3点を確認する 左右・前後に少し重心を動かし、真ん中を探す 足の指をゆっくり下ろす 手を身体の前で組み、手の甲を見ながらゆっくり上へ伸ばす 顔を正面へ戻し、身体を上へ引き上げる お腹の感覚を残したまま、腕を横からゆっくり下ろす この姿勢が、歩き始める前の基本姿勢になります。 イメージとしては、身長を測る時のように、頭のてっぺんを上から引っ張られているような姿勢です。 人は「足だけ」で歩いているわけではない ここからが歩き方です。 僕が普段お伝えしているのは、 「みぞおちから歩く」 という感覚です。 人間は、足だけを前へ前へ出して歩いているわけではありません。 まず身体がまっすぐ立っている。 そこから身体の重心が少し前へ移動すると、身体が自然に前へ傾き始めます。 その身体を倒さないために、足が自然に前へ出てくる。 つまり、 まっすぐ立った身体の傾きと重力を利用して歩く という考え方です。 足を力いっぱい前へ送り出すよりも、身体全体を使いやすくなります。 「みぞおちから前へ進んで、その下から足が出てくる」 そんなイメージを持ってみてください。 長く歩くには「力を抜く」ことも大切 長い時間歩こうとすると、ずっと力んで歩き続けることはできません。 だから大切なのは、 リラックスした状態で歩けること。 頭は上へ引き上げる。 身体はまっすぐに保つ。 でも肩には余計な力を入れない。 そこから身体を少し前へ傾け、みぞおちから進んでいく。 歩いている途中で、 「どこか力が入っていないかな?」 「動きにくいところはないかな?」 と、自分の身体を感じてみてください。 歩くこと自体が、身体を本来の位置へ戻していく練習になります。 足裏は、地面を感じる大切な場所 もうひとつ大切なのが、足の裏の感覚です。 足の指先や足裏で、私たちは地面の状態を感じています。 ところが、足先が窮屈な靴を履き続けていると、足の指を自由に動かしにくくなります。 僕自身は、なるべく足先に余裕があり、フラットなベアフットタイプの靴を選ぶことが多くなっています。 家の中を裸足で歩く時のように、 「今、地面のどこに足がついたか」 を感じやすい状態をつくりたいからです。 足元がリラックスすると、上半身も力を抜きやすくなります。 足の指が動きにくい人は、そこから始める 実際に足の指を上げてみると、 「全然上がらない」 「指を一本ずつ動かせない」 という方もいます。 その場合は、無理に歩き方だけを変えようとせず、まず足の指が動きやすい環境をつくることから始めてみてください。 番組では、5本指の靴下を使ったり、足の指を広げたり、関節を動かしたりする方法についてもお話ししました。 立つための土台である足が動きやすくなることは、歩く準備にもつながります。 歩きながら「自分の足」を観察する こうした練習を続けていると、少しずつ足裏の感覚が分かってきます。 歩き出した瞬間、 「今日は少し外側に着いているな」 「この辺りを重心が通っているな」 と、自分の身体を感じられるようになってきます。 誰かに言われた「正しい歩き方」をそのまま再現するだけではなく、 自分の身体の中で、どこを通ると歩きやすいのかを探していく。 これも大切です。 一人ひとり、これまで使ってきた身体も筋肉の状態も違います。 最初は少しぎこちなくても構いません。 意識して繰り返していくと、少しずつ習慣になっていきます。 普段の「移動時間」を身体を整える時間にする ウォーキング専用の時間を取らなくても、私たちは毎日歩いています。 駅まで歩く。 電車を降りて会社まで歩く。 買い物へ行く。 家の中を移動する。 その一歩一歩を、 身体を整える時間 に変えることができます。 歩き始める前に、一度背伸びをする。 足先が平行か確認する。 身体を上へ引き上げる。 そして、みぞおちから歩き始める。 毎回すべて完璧にできなくても構いません。 何度も繰り返すことで、少しずつ身体に染み込んでいきます。 鏡で自分の「まっすぐ」を確認してみよう ぜひ一度、鏡の前でも確認してみてください。 足先を平行にして、背伸びをした状態で正面を見ます。 その時、 肩の高さは左右同じでしょうか。 耳の高さはどうでしょうか。 首がどちらかへ傾いていないでしょうか。 普段は自分の姿勢を正面から見ることがないので、意外な左右差に気づくことがあります。 髪の長い方は、髪をまとめてから見ると耳や首の位置が分かりやすくなります。 自分が普段「真ん中」だと思っている場所と、実際の真ん中が違っていることもあります。 だからこそ、一度確認してみることが大切です。 歩ける時間が長いことは、人生の行動範囲を広げる 今回お伝えしたかったのは、単に「きれいに歩きましょう」という話ではありません。 歩ける時間が長ければ、自分の行動範囲が広がります。 自分の足で出かけられる。 自分でトイレへ行ける。 好きな景色を見に行ける。 紅葉を見に行くこともできる。 歩けることは、人生の自由と深くつながっています。 だからこそ、今歩けている時から、 どう立って、どう歩いているのか を見直してほしいと思います。 まとめ|歩き始める前に、一度「背伸び」 今回、一番実践していただきたいことはシンプルです。 歩き始める前に、一度背伸びをしてください。 足先を平行にする。 足裏の3点を感じる。 身体を上へ引き上げる。 肩の力を抜く。 そして、みぞおちから身体を少し前へ運ぶ。 そこから歩き始めてみてください。 歩くことは、毎日できる身体のトレーニングです。 何気ない一歩を少し見直すことが、これから先も自分の足で歩き続けるための準備になります。 身体を見直す時間は、人生を見直す時間である。 まず今日、次に歩き出すその瞬間から試してみてください。 姿勢治療家® 仲野孝明でした。 ■ラジオへの質問・ご感想はこちら
毎週金曜日に配信している 姿勢治療家Ⓡ仲野孝明「姿勢が変わると、人生が変わる。」ラジオ こんにちは。姿勢治療家(R)仲野孝明です。 この番組では、体の姿勢と生きる姿勢、より豊かに人生を生きるための姿勢力について話をさせていただいてます。 今回は、姿勢治療家(R)が考える健康の要素、6ヘルス(構造・睡眠・食・運動・精神・呼吸)の中の構造 肩が痛い人ほど「肩」だけを動かさない。鎖骨と肩甲骨から動かす身体の使い方 こんにちは。姿勢治療家®の仲野孝明です。 今回のテーマは、**「肩の動かし方」**です。 洋服に腕を通した時に肩が痛くなった。 車のシートベルトを取ろうとして肩を痛めた。 そんな経験はありませんか? 浅川先生によると、こうした肩のトラブルを考える時に大切なのが、 「腕だけで動かしていないか?」 という視点です。 肩は、腕の付け根だけで動いているわけではありません。 鎖骨と肩甲骨、そして腕の骨まで含めて動かす。 ここを理解すると、日常の肩の使い方が大きく変わってきます。 痛い場所は「使いすぎている場所」かもしれない 身体に、 痛い 硬い だるい 重い といった感覚が出ている時、その場所ばかりを使いすぎていることがあります。 肩も同じです。 たとえば、後ろにあるシートベルトを取る時。 腕だけを後ろへ伸ばして取ろうとすると、肩の関節部分に負担が集中しやすくなります。 でも、 鎖骨や肩甲骨から身体全体を使って取りにいく と、動ける範囲に余裕が生まれます。 つまり、肩への負担を減らすためには、 「肩だけで頑張らせない」 ことが大切です。 そもそも「肩」とは、どこでしょう? 普段、「肩を動かす」と何気なく言っています。 でも、肩という言葉は少し漠然としています。 実際には、 鎖骨 肩甲骨 上腕骨 などが連動しながら、腕の大きな動きをつくっています。 特に大切なのが、鎖骨と肩甲骨の動きです。 腕を上げる時も、 「腕を上げる」 だけではなく、 身体の中心に近い鎖骨から動きが始まっている と考えてみてください。 この意識だけでも、腕の上がり方が変わってきます。 鎖骨って動くの? 肩甲骨が動くことは、イメージできる人も多いと思います。 でも、 「鎖骨も動いている」 と言われると、意外に感じるかもしれません。 実際には、肩甲骨と鎖骨はセットになって動いています。 たとえば、 肩をすくめる 肩を耳に近づけるように上げる。 これも鎖骨・肩甲骨の動きです。 肩を下げる すくめた肩を、下へ戻す。 これも鎖骨・肩甲骨が動いています。 肩甲骨を後ろへ寄せる 胸を開くように肩甲骨を寄せる。 肩を前へ出す 背中を少し丸めるように、肩甲骨を外へ動かす。 この、 上げる・下げる・寄せる・前へ出す という動きを組み合わせると、肩甲骨と鎖骨は円を描くようにも動きます。 肩は思っている以上に立体的に動く場所なのです。 まず鏡の前で「左右差」をチェックしてみよう 肩の調子が気になる方に、ぜひ試してほしいチェックがあります。 お風呂上がりなどに、鏡の前に立ってください。 姿勢を整えた状態で、 両肩をゆっくりすくめてみます。 その時、 左右同じ高さまで上がるか 片側だけ動きにくくないか どちらかだけ力が入っていないか を確認してみてください。 たとえば、 左肩はしっかり上がるのに、右肩だけ上がりにくい。 そんな左右差があれば、鎖骨や肩甲骨の動きに違いが出ている可能性があります。 次に、 肩を下げる 後ろへ寄せる 前へ出す 肩を回す という動きもやってみます。 大切なのは、 「良い・悪い」と決めつけるより、自分の左右差に気づくこと。 まず自分の身体を知るところから始まります。 動きにくいなら、まず「動かす」 左右差に気づいた時に、最初にやることは難しい筋トレではありません。 先ほどの動きを繰り返します。 肩甲骨・鎖骨を動かす基本 肩を上げる 肩を下げる 肩甲骨を後ろへ寄せる 肩を前へ出す ゆっくり円を描くように回す 5回、10回程度でも構いません。 特に巻き肩になっている方は、 肩甲骨を後ろへ寄せて、そのまま少し下げる動き が苦手になっていることがあります。 上げ下げだけではなく、 寄せる+下げる という立体的な動きを入れてみてください。 無意識に肩へ力が入っていませんか? 緊張すると、 気づかないうちに肩が上がっている人もいます。 仕事に集中している時。 スマートフォンを見ている時。 パソコンを操作している時。 肩がずっとすくんだままになっていることがあります。 そんな時は、 一度肩を上げてから、ストンと下ろす。 さらに、 肩甲骨を後ろへ寄せる。 これだけでも、肩周りの力が抜けやすくなります。 「肩の力を抜いてください」 と言われても難しいものです。 だったら一度、自分でしっかり動かしてから戻す。 その方が、「力が抜けた状態」を感じやすくなります。 もっと強くしたいなら「懸垂」という選択肢もある 肩甲骨を動かせるようになったら、その次は身体を支える力も重要になります。 番組では、懸垂の話も出ました。 懸垂というと、 腕の力で身体を持ち上げる運動 と思われがちです。 でも実際には、鎖骨や肩甲骨をしっかり動かし、背中の筋肉を使うことが重要です。 仲野整體に通われている歯科医師の方で、長年、仕事中の前傾姿勢による首・背中周りの負担に悩んでいた方がいました。 その方が懸垂に取り組み、10回程度できるようになってくると、 「背中が随分楽になった」 と感じられたそうです。 歯科医師の仕事は、どうしても下を向く時間が長くなります。 その姿勢を支える背中側の筋肉が弱ければ、首や肩周りに負担が集中します。 肩甲骨を動かし、背中で身体を支える力をつくる。 これも一つの考え方です。 ※痛みがある方がいきなり懸垂を行うという意味ではありません。まずは無理なく肩甲骨を動かすところから始めてください。 懸垂ができなくても「背伸び」はできる もっと簡単にできるのが、いつもお伝えしている背伸びです。 ただし、ここでもポイントがあります。 単に腕を上へ伸ばすのではなく、 鎖骨の付け根、胸の中央にある胸骨付近から腕を持ち上げるイメージ を持ちます。 身体の真ん中から腕が始まっているような感覚です。 セミナーなどでも、最初は腕が上がりにくい方に、 「鎖骨から動かしてみてください」 と伝えると、動きが変わることがあります。 腕は肩先から生えているのではありません。 身体の中心から、鎖骨・肩甲骨を介して腕がつながっている。 その身体の構造をイメージして動くことが重要です。 「シートベルトを取る」だけでも身体の使い方は変えられる 日常生活の動作で考えると、さらに分かりやすくなります。 車に座って、後ろにあるシートベルトを取る時。 腕だけを後ろへ伸ばすのではなく、 身体の中心から、鎖骨→肩甲骨→腕 とつながって動くイメージを持ってみてください。 さらに姿勢を整えた状態で動けば、身体全体を使いやすくなります。 こうした小さな動作こそ、毎日何度も繰り返しています。 だからこそ、 日常動作を変えることが身体を変えることにつながります。 肩だけを直そうとしても、身体は全部つながっている ここまで肩の話をしてきましたが、さらに見ていくと骨盤にもつながってきます。 骨盤の位置が崩れれば、その上にある背骨のラインも変わります。 背骨が崩れれば、肩甲骨の位置や動きにも影響します。 つまり、 肩だけを切り離して考えることはできません。 足元。 骨盤。 背骨。 肩甲骨。 鎖骨。 腕。 すべてがつながっています。 だから身体の説明を始めると、終わりがなくなります(笑)。 でも、そこが身体の面白いところでもあります。 情報が多すぎて「身体の中でつながっていない」 最近、患者さんと話していて感じることがあります。 健康情報を非常によく知っている方が増えました。 InstagramやYouTubeなどで、 「肩甲骨はこう動かす」 「骨盤はこうする」 「足はこう使う」 と、さまざまな情報を見ています。 ところが、 それぞれの情報が自分の身体の中でつながっていない ことがあります。 「この人はこう言っていた」 「あの動画では違うことを言っていた」 知識はたくさんあるけれど、 じゃあ自分は何をすればいいの? が分からない。 そんな方が増えているように感じます。 姿勢治療家は「身体の使い方の家庭教師」 最近の診療は、身体を治療するだけでなく、 身体の使い方を一人ひとりに合わせて整理する 時間が増えてきました。 足の向きから確認する。 身体の中心とはどこなのかを確認する。 骨盤の位置を確認する。 背骨を整える。 そして肩甲骨や鎖骨の動きへつなげていく。 バラバラだった情報を、 「あなたの場合は、この順番です」 と整理していく。 最近は、 身体の使い方の家庭教師 のような仕事になってきたなと感じています。 同じ肩の痛みでも、身体は一人ひとり違います。 だから本当は、伝え方も一人ひとり違うのです。 まとめ|腕は「鎖骨から動かす」と考えてみよう 今回、一番覚えてほしいことはとてもシンプルです。 腕を、肩だけで動かさない。 鎖骨から。 肩甲骨から。
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