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Author: 株式会社sorae

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「sorae(そらえ)」は宇宙に関する最新情報や最先端の技術情報のニュースを配信しています。「sorae」という名前には、「宇宙へ行きたい」「宇宙を知りたい」「空を飛びたい」、「夜空の星を眺めたい」など、読者の「そら」に対する憧れや希望、知的好奇心に応えたいという想いが込められています。
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「ブルー・オリジン、1年9か月ぶりに有人宇宙飛行ミッション再開 6人のクルーが搭乗」 アメリカの民間宇宙企業Blue Origin(ブルー・オリジン)は2024年5月19日(日本時間・以下同様)、同社の有人宇宙船「New Shepard(ニュー・シェパード)」による有人宇宙飛行ミッション「NS-25」に成功しました。NS-25ではクルーカプセルが海抜約107kmの宇宙空間に達し、地球周回軌道に投入されず地球へ帰還するサブオービタル飛行を実施。搭乗したクルーの1人はアメリカ初の黒人宇宙飛行士候補に推薦された経歴があります。【最終更新:2024年5月27日17時台】6人のクルーが搭乗したNS-25ミッションのクルーカプセルを載せたNew Shepardは、2024年5月19日23時35分にアメリカ・西テキサスにあるBlue Originの打ち上げ施設から打ち上げられました。クルーカプセルは海抜約107kmの宇宙空間に達したのち、発射約10分後にパラシュートを展開。Blue Originによる公式中継のアーカイブを確認すると、3つあるパラシュートのうち、1つが完全に膨らまず2つのパラシュートで帰還しているのが分かります。公式中継では2つのパラシュートで着陸可能なこと、着陸後に6人のクルーは無事であることが説明されました。New Shepardによる有人宇宙飛行は2022年8月の「NS-22」以来、1年9か月ぶりとなりました。2022年9月に行われた無人飛行ミッション「NS-23」では発射後にエンジンの問題が発生して打ち上げに失敗しており、原因究明のため2023年12月に実施された「NS-24」まで打ち上げが中断していました。
「スペースX、新型ロケット「スターシップ」第4回飛行試験を実施へ 早ければ日本時間6月5日夜に」 アメリカの民間宇宙企業スペースXは2024年5月24日、同社が開発中の新型ロケット「Starship(スターシップ)」による無人での第4回飛行試験を行うと発表しました。早ければアメリカの現地時間で2024年6月5日にも実施される見込みです。【最終更新:2024年5月27日11時台】Starshipは1段目の大型ロケット「Super Heavy(スーパーヘビー)」と2段目の大型宇宙船「Starship」からなる全長121メートルの再利用型ロケットで、打ち上げシステムとしても「Starship」の名称で呼ばれています。スペースXによれば、両段を再利用する構成では100~150トンのペイロード(搭載物)を打ち上げることが可能であり、2段目のStarship宇宙船は単体でも地球上の2地点間を1時間以内に結ぶ準軌道飛行(サブオービタル飛行)が可能だとされています。Starshipは米国テキサス州ボカチカにあるスペースXの施設「Starbase(スターベース)」を拠点に開発が進められています。同社は2019年8月から2021年5月にかけてStarship宇宙船の大気圏内飛行試験をStarbaseで数回実施して帰還時の降下姿勢や着陸姿勢を実証した後、2024年3月までにSuper Heavyも含めたStarship打ち上げシステムの無人飛行試験を3回行っています。
「北朝鮮、軍事偵察衛星の打ち上げに失敗と発表 発射から数分で爆発か」 朝鮮中央通信は2024年5月27日付で、北朝鮮の国家航空宇宙技術総局の発表として、軍事偵察衛星「マンリギョン(万里鏡)1-1号」を搭載した新型ロケットの打ち上げに失敗したと報じました。【最終更新:2024年5月28日11時台】発表によると、衛星を搭載したロケットは2024年5月27日に北朝鮮の西海(ソヘ)衛星発射場から発射されたものの、1段目の飛行中に爆発して打ち上げは失敗しました。事故の原因は「新しく開発した液体酸素+石油エンジンの作動の信頼性」にあると初歩的な結論が下されており、原因になり得る他の問題点も審議されると報じられています。今回の打ち上げに先立ち、北朝鮮は日本時間2024年5月27日0時~2024年6月4日0時の間に人工衛星の打ち上げを行うと海上保安庁に対して通報しており、黄海と太平洋のルソン島(フィリピン)東方に予告落下区域が設定されていました。北朝鮮が衛星の打ち上げ期間を予告したのは2024年に入ってからは今回が初めてでした。
「北朝鮮が人工衛星を搭載したロケットの打ち上げを予告 期間は5月27日から6月4日まで」 北朝鮮当局から海上保安庁に対して、2024年5月27日から6月4日まで(日本時間・以下同様)の間に「人工衛星の打ち上げ」を実施するという通報があったことをNHKなどが報じています。北朝鮮が衛星の打ち上げ期間を予告したのは2024年に入ってからは今回が初めてで、2023年11月以来です。【最終更新:2024年5月27日10時台】海上保安庁の「海の安全情報」ウェブサイトでは、黄海およびルソン島(フィリピン)東の海域に関する「衛星ロケット打ち上げ」の情報が2024年5月27日3時0分付の緊急情報として掲載されています。期間は2024年5月27日0時0分~2024年6月4日0時0分です。また、同庁が提供している日本航行警報(太平洋、インド洋及び周辺諸海域を航行する日本船舶に対する緊急に必要な情報)を参照すると、黄海に2か所とフィリピン東方の太平洋に1か所、合計3か所の海域を地図上で確認することができます。
「リトアニアがアルテミス合意に署名、40カ国目の参加国。近年は日本との協力プロジェクトも」 2024年5月15日(水)、北東ヨーロッパに位置するバルト三国の一つ、リトアニア共和国がアルテミス合意に署名しました。同国の署名により、アメリカが主導し、日本も参加するこの探査計画に参加を表明している国はこれで世界40カ国に達しました。アルテミス合意はアメリカ航空宇宙局(NASA)が推進する有人月面探査計画「アルテミス計画」を念頭に、宇宙探査・利用を行う際の諸原則に関して各国の共通認識を示した宣言です。同合意には将来の実施が計画されている月や火星などでの探査活動の原則が定められています。関連記事・人類が再び月を目指す「アルテミス計画」を分かりやすく解説
「Chart、スペースバルーン打ち上げ成功! 成層圏から撮影した映像を公開」 宇宙関連の開発と人材育成を目指す国内の団体「Chart」は2024年4月14日、スペースバルーン(高高度気球)を高度約30kmの成層圏に到達させて動画を撮影することに成功したと発表しました。【最終更新:2024年5月22日17時台】Chartは地球や宇宙の景観を成層圏から撮影することを目的に、2023年11月からスペースバルーンの打ち上げに向けた準備を開始しました。2024年2月26日に実施された1回目の打ち上げでは栃木県を飛び立った機体を茨城県で回収する予定でしたが、GPSの機材不良により機体の位置情報を取得できなかったため回収に失敗しています。今回実施されたのは2回目の打ち上げです。Chartによると、長野県東筑摩郡から2024年4月14日7時10分に打ち上げられたスペースバルーンは同日11時30分に茨城県猿島郡五霞町で回収されました。飛行時間は3時間15分とされています。機体に損傷はなく、動画の撮影にも成功しており、その一部がChartから公開されています。
「地上から観測困難な“光”を捉える宇宙望遠鏡は実現可能? 10万機以上の小型衛星を活用する斬新な計画」 宇宙空間内の放射源天体から届けられる光(電磁波)のなかで、地上の天文台では観測が困難な周波数帯の“光”が存在するのをご存じでしょうか。周波数が15MHz以下の低周波電波(※1)は約50〜1000km上空の「電離層(電離圏)」によって遮られることがあるため、地上の天文台では受信することが困難です。この低周波電波を観測するための宇宙望遠鏡の「集合体」を配備する構想「GO-LoW(Great Observatory for Long Wavelengths)」が、マサチューセッツ工科大学(MIT)ヘイスタック観測所のMary Knappさんが率いる研究グループによって提案されています。※1…天文学で低周波電波(Low Frequency Radio)という用語が使われるが、周波数の範囲は明確に定められていない
「ボーイングの宇宙船「スターライナー」打ち上げ再延期 早くても日本時間6月2日未明に」 アメリカ航空宇宙局(NASA)とアメリカの航空大手Boeing(ボーイング)は2024年5月22日付で、ボーイングが開発中の新型宇宙船「CST-100 Starliner(スターライナー)」による有人飛行試験ミッション「Crew Flight Test(CFT)」の打ち上げが再び延期されたことを発表しました。CFTの打ち上げは早ければ日本時間2024年6月2日に実施される予定です。【最終更新:2024年5月23日10時台】スターライナーはスペースXの「Crew Dragon(クルードラゴン)」とともにアメリカ航空宇宙局(NASA)のCommercial Crew Program(コマーシャルクループログラム、商業乗員輸送計画)のもとで開発がスタートした有人宇宙船で、これまでに2回の無人飛行試験が実施されています。今回は有人飛行試験としてNASAのBarry Wilmore(バリー・ウィルモア)宇宙飛行士とSunita Williams(スニータ・ウィリアムズ)宇宙飛行士が搭乗し、国際宇宙ステーション(ISS)での短期滞在が予定されています。CFTのスターライナー打ち上げは日本時間2024年5月7日11時34分に予定されていましたが、打ち上げに使用される「Atlas V(アトラスV)」ロケットの上段(2段目)「Centaur(セントール)」の液体酸素リリーフバルブで問題が確認されたため発射2時間前に延期が決まり、アトラスVを運用するUnited Launch Alliance(ユナイテッド・ローンチ・アライアンス、ULA)がバルブの確認と交換を実施。続いてスターライナーのサービスモジュールに組み込まれている姿勢制御システム(RCS)で検出された少量のヘリウム漏れに対応する必要が生じたため、打ち上げ予定日時は直近では日本時間2024年5月26日に再延期されていました。
「ESAとNASAが火星探査車「ロザリンド・フランクリン」の協力拡大で合意 2028年打ち上げ予定」 欧州宇宙機関(ESA)とアメリカ航空宇宙局(NASA)は2024年5月16日付で、ESAの火星探査計画「ExoMars(エクソマーズ)」における火星探査車「Rosalind Franklin(ロザリンド・フランクリン)」のミッションに関する覚書に署名したことを発表しました。【最終更新:2024年5月21日11時台】ロザリンド・フランクリンはかつて火星に存在していた、あるいは今も存在するかもしれない生命の痕跡の探索を目的として開発された探査車です。放射線やきびしい温度環境から保護されているとみられる地下2mからサンプルを採取するためのドリルをはじめ、ラマン分光装置、赤外線ハイパースペクトルカメラ、有機分子分析装置などが搭載されています。着陸目標地点はマリネリス渓谷の北東に位置するオクシア平原(Oxia Planum)です。エクソマーズはESAおよびロシアの国営宇宙企業ロスコスモス(Roscosmos)の共同計画として進められてきました。ロザリンド・フランクリンはロシアの着陸機「Kazachok(カザチョク)」に搭載され、エクソマーズ2回目のミッション「ExoMars 2022」として2022年9月に打ち上げられる予定でしたが、同年2月に始まったウクライナ侵攻の影響を受けて打ち上げは中止され、ESAはロザリンド・フランクリンを火星へ送り込むための代替案を検討していました。
「スペースプレーン「ドリームチェイサー」ケネディ宇宙センターに到着 2024年後半に初飛行予定」 アメリカ航空宇宙局(NASA)は現地時間2024年5月20日、アメリカの民間宇宙企業Sierra Space(シエラ・スペース)が開発したスペースプレーン(宇宙往還機)「Dream Chaser(ドリームチェイサー)」の初号機「Tenacity(テナシティー)」がケネディ宇宙センターに到着したと発表しました。【最終更新:2024年5月21日14時台】NASAと商業補給サービス2(CRS-2)の契約を締結しているシエラ・スペースが開発したドリームチェイサーは、再利用可能な無人のスペースプレーンです。かつてNASAが運用していたスペースシャトルのように翼を備えており、地球へ帰還する時は滑走路に着陸します。全長は30フィート(約9m)で、最大3500ポンド(約1.5t)の貨物を国際宇宙ステーション(ISS)から地球へ持ち帰ることが可能です。打ち上げにはUnited Launch Alliance(ユナイテッド・ローンチ・アライアンス、ULA)」の「Vulcan(バルカン、ヴァルカン)」ロケットが使用されます。また、CRS-2の下で運用されるドリームチェイサーは機体後方に「Shooting Star(シューティングスター)」と呼ばれる全長15フィート(約4.5m)の貨物モジュールを結合した状態で打ち上げられます。シューティングスターは内部に貨物を積載できる他に、外部にも3つの非与圧ペイロードを搭載することが可能です。ドリームチェイサーの輸送能力はシューティングスターと合わせて1万2000ポンド(約5.4t)に達し、帰還時に廃棄されるシューティングスターを利用することで毎回8500ポンド(約3.8t)のゴミを処分できるとされています。
「ドイツのHyImpulse Technologiesが観測ロケットの打ち上げ成功 推進剤にパラフィンを利用」 こちらはドイツの民間宇宙企業HyImpulse Technologies(ハイインパルス・テクノロジーズ)が開発した観測ロケット「SR75」です。同社は日本時間2024年5月3日、SR75の打ち上げミッション「Light this Candle」を実施しました。SR75は推進剤にパラフィン(固形パラフィン)と液体酸素を使用することが特色のロケットです。パラフィンを燃料として利用することにはロケットの安全性を高めつつ機体のコストを抑えられるメリットがあるといいます。SR75は日本時間2024年5月3日、オーストラリア南部のコーニバ試験場から打ち上げられました。HyImpulse Technologiesによると、SR75の推進システムは予定通り機能し、ミッションは成功したということです。また、同社は2024年5月14日にX(旧Twitter)で、機体に格納されていたパラシュートを利用して地上へ帰還したSR75の回収に成功したと発表しました。
「翼幅世界最大の航空機「ロック」と搭載される超音速航空機「タロンA」」 こちらはアメリカの民間企業Stratolaunch(ストラトローンチ)が開発した空中発射母機「Roc(ロック)」です。翼幅は世界最大の約117mで、ジャンボジェットの愛称で知られる「Boeing 747」のエンジンを6機搭載しています。ロケットや航空機などの空中発射を目的に開発されたロックは約250tのペイロードを中央翼の下部に搭載することが可能です。初飛行は2019年4月13日で、2024年5月の時点で合計14回の飛行を実施しています。直近の飛行は2024年3月9日で、ストラトローンチが開発中の再利用可能な超音速航空機「Talon-A(タロンA)」最初の機体「TA-1」による動力飛行試験が行われました。タロンAはロックに吊り下げられた状態で空中まで運ばれ、投下されてからエンジンを点火します。今回飛行したTA-1はエンジン点火、加速、上昇に成功。制御着水を実施したため、機体は回収されませんでした。海外メディアのSpaceNewsによると、ロックは離陸から約4時間後に母港のモハーヴェ空港(アメリカ・カリフォルニア州)に着陸したということです。
「【更新】ボーイングの宇宙船「スターライナー」打ち上げ再延期 早くても日本時間5月26日早朝に」 アメリカ航空宇宙局(NASA)とアメリカの航空大手Boeing(ボーイング)は2024年5月14日付で、ボーイングが開発中の新型宇宙船「CST-100 Starliner(スターライナー)」による有人飛行試験ミッション「Crew Flight Test(CFT)」の打ち上げが再延期されたことを発表しました。アメリカの現地時間2024年5月17日の時点で、CFTの打ち上げは早ければ日本時間2024年5月26日に実施される予定です。【最終更新:2024年5月20日9時台】スターライナーはスペースXの「Crew Dragon(クルードラゴン)」とともにアメリカ航空宇宙局(NASA)のCommercial Crew Program(コマーシャルクループログラム、商業乗員輸送計画)のもとで開発がスタートした有人宇宙船で、これまでに2回の無人飛行試験が実施されています。今回は有人飛行試験としてNASAのBarry Wilmore(バリー・ウィルモア)宇宙飛行士とSunita Williams(スニータ・ウィリアムズ)宇宙飛行士が搭乗し、国際宇宙ステーション(ISS)での短期滞在が予定されています。CFTのスターライナー打ち上げは直近では日本時間2024年5月7日11時34分に予定されていましたが、打ち上げに使用される「Atlas V(アトラスV)」ロケットの上段(2段目)「Centaur(セントール)」の液体酸素リリーフバルブで問題が確認されたため発射2時間前に延期。バルブの交換が必要と判断された時点では、早ければ日本時間2024年5月18日7時16分に改めて打ち上げが行われる予定でした。
「日欧の水星探査ミッション「ベピ・コロンボ」探査機の推進システムで問題発生」 欧州宇宙機関(ESA)は2024年5月15日付で、ESAと宇宙航空研究開発機構(JAXA)の水星探査ミッション「BepiColombo」(ベピ・コロンボ、ベピコロンボ)の探査機で推進システムに問題が発生していることを明らかにしました。【最終更新:2024年5月16日12時台】BepiColomboは日本の水星磁気圏探査機「Mercury Magnetospheric Orbiter(MMO、みお)」と欧州の水星表面探査機「Mercury Planetary Orbiter(MPO)」の2機による水星探査ミッションです。ここに両探査機の水星周回軌道投入前までの飛行を担当する欧州の電気推進モジュール「Mercury Transfer Module(MTM)」が加わり、現在の3機は縦に積み重なった状態で飛行を続けています。BepiColomboでは探査機を2025年12月に水星周回軌道へ投入するために、地球・金星・水星で合計9回のスイングバイ(太陽を公転する天体の重力を利用して軌道を変更する手法)実施が計画されています。2023年6月には全体で6回目となる第3回水星スイングバイに成功しており、現在のBepiColombo探査機は2024年9月に予定されている第4回水星スイングバイに向けて飛行を続けています。
「パキスタンの超小型衛星が月を撮影 中国月探査機「嫦娥6号」から分離に成功」 中国国家航天局(CNSA)とパキスタン宇宙技術研究所(IST)は2024年5月10日付で、CNSAの月探査機「嫦娥6号(Chang’e 6)」に搭載されて月周回軌道まで運ばれたパキスタンの超小型衛星「ICUBE-Q」が撮影した画像を公開しました。【最終更新:2024年5月13日15時台】こちらが公開された画像の1つです。CNSAによると、嫦娥6号から分離したICUBE-Qのカメラを使って日本時間2024年5月8日20時56分に撮影されました。中央左側に月が写っています。嫦娥6号はCNSAによる月探査ミッションの無人探査機で、地球からは直接見ることができない月の裏側に着陸し、約2kgのサンプルを採取して地球へ持ち帰るサンプルリターンを目的としています。着陸目標地点は南極エイトケン盆地にあるアポロ・クレーター(Apollo、アポロ盆地とも。直径約524km)の南部で、ミッション期間は約53日間とされています。ミッションが成功すれば、月の裏側からのサンプルリターンは世界初となります。
「月面基地で宇宙飛行士が健康を保つ方法は「サーカス」が教えてくれる?」 重力が地球の約6分の1であるため、地球と同じようには運動できない「月環境」。米国や中国が独自に月面基地の建設および宇宙飛行士の滞在を計画するなか、月面基地での生活で宇宙飛行士が健康を保つ方法は、思わぬ分野から示唆を与えられるかもしれません。イタリア・ミラノ大学のAlberto E. Minetti教授が率いる研究グループは、月の低重力環境で健康を維持するために、「ウォール・オブ・デス(死の壁)」と呼ばれるサーカスの曲芸を模した方法を提案しました。地上のようにオートバイの動力を借りなくても、月環境であれば円筒の側面を自力で水平移動できるのだといいます。アメリカ航空宇宙局(NASA)が主導する有人月探査計画「アルテミス」では、月の南極にベースキャンプ(拠点)を設置し、宇宙飛行士が1回のミッションで1週間程度滞在することが目標として掲げられています。また、中国国家航天局(CNSA)も2024年4月25日に、月面基地「国際月面研究ステーション(International Lunar Research Station: ILRS)」を紹介するデモ動画を公開するなど、世界各国が月環境で人類が滞在するプランを着々と進めています。
「スペースX、Maxarの新たな地球観測衛星を初打ち上げ 分解能30cmを実現へ」 アメリカの民間宇宙企業SpaceX(スペースX)は2024年5月3日(日本時間・以下同様)、アメリカの民間企業Maxar Intelligence(マクサー・インテリジェンス)の新たな地球観測衛星「WorldView Legion」2機を搭載した「Falcon 9(ファルコン9)」ロケットの打ち上げに成功しました。WorldView Legionは国家安全保障・海上監視・商業利用などに用いられる衛星で、既存のMaxar衛星コンステレーションに追加配置されることで解像度30cm級の地上観測が可能となります。【最終更新:2024年5月13日12時台】2機のWorldView Legionを搭載したファルコン9は、2024年5月3日にアメリカ・カリフォルニア州のヴァンデンバーグ宇宙軍基地4E発射台から打ち上げられました。Maxar Intelligenceによると、衛星は太陽光パネルの展開と信号の送受信に成功したということです。衛星は2024年春の終わり頃に地上の初撮影を行う予定です。ファルコン9の1段目機体は今回が20回目の使用となり、発射約8分後に基地内の着陸エリアへ帰還することに成功しました。今回使用された1段目機体(シリアルナンバーB1061)は、2021年11月に実施された有人宇宙船「Crew Dragon(クルードラゴン)」によるNASA(アメリカ航空宇宙局)の有人宇宙飛行ミッション「Crew-1」の打ち上げで初飛行して以来使用されてきました。
「中国科学院の観測衛星「アインシュタインプローブ」初の観測成果が発表」 現代の天文学ではX線による観測が欠かせません。中性子星やブラックホールに関わる事象、超新星残骸や活動銀河核など、宇宙はX線を放射するさまざまな天体で満ちているのがその理由です。しかし、X線は地球の厚い大気に吸収されてしまうため地表には届きません。そのため、X線観測装置(X線望遠鏡)を搭載した人工衛星を軌道上に打ち上げて、大気圏の外からX線源を観測しています。2024年1月9日に「長征2C」ロケットに搭載されて打ち上げられた中国科学院(Chinese Academy of Sciences)の科学衛星「Einstein Probe(アインシュタインプローブ)」もその一つです。欧州宇宙機関(ESA)の「XMM-Newton」、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の「XRISM」といった、既存のX線宇宙望遠鏡によるX線源の観測体制に新たに加わることになります。アインシュタインプローブには観測装置として広視野X線望遠鏡「WXT(Wide-field X-ray Telescope)」とフォローアップX線望遠鏡「FXT(Follow-up X-ray Telescope)」が搭載されています。2種類の装置はそれぞれ異なる役割を担っています。
「中国、月探査機「嫦娥6号」の月周回軌道投入に成功」 中国国家航天局(CNSA)は2024年5月8日付で、CNSAの月探査機「嫦娥6号(Chang’e 6)」を月周回軌道へ投入することに成功したと発表しました。【最終更新:2024年5月10日12時台】嫦娥6号はCNSAによる月探査ミッションの無人探査機で、地球からは直接見ることができない月の裏側に着陸し、約2kgのサンプルを採取して地球へ持ち帰るサンプルリターンを目的としています。着陸目標地点は南極エイトケン盆地にあるアポロ・クレーター(Apollo、アポロ盆地とも。直径約524km)の南部で、ミッション期間は約53日間とされています。ミッションが成功すれば、月の裏側からのサンプルリターンは世界初となります。CNSAによると、日本時間2024年5月3日18時27分に海南省の文昌衛星発射センターから「長征5号」ロケットで打ち上げられた嫦娥6号は、日本時間2024年5月8日11時12分に月周回軌道へ投入されました。アメリカ航空宇宙局(NASA)によると、目標地点の日照条件の都合上、着陸は2024年6月上旬まで実施されないとみられています。
「JAXA火星衛星探査計画「MMX」の探査機に搭載される4K・8Kカメラが完成」 宇宙航空研究開発機構(JAXA)と日本放送協会(NHK)は2024年5月8日、JAXAの火星衛星探査計画「MMX(Martian Moons eXploration)」の探査機に搭載される超高精細カメラ「SHV(Super Hi-Vision Camera)」が完成したことを発表しました。【最終更新:2024年5月9日15時台】2026年度の打ち上げを目指して探査機の開発が進められているMMXは、火星の衛星フォボスから世界で初めて採取した地表のサンプルを地球へ持ち帰ることを目指すサンプルリターンミッションです。JAXAとNHKは2020年に共同開発協定を結んでおり、ミッションをスーパーハイビジョンで記録・映像化するためのカメラの開発が進められてきました。今回完成が発表されたSHVはMMX探査機に搭載される13の機器の1つで、8Kカメラと4Kカメラの2台で構成されています(画素数は8Kカメラが7680×4320画素、4Kカメラが3840×2160画素)。8Kカメラは進行方向を、4Kカメラは側面方向を撮影できる位置に搭載され、火星とその衛星の高精細画像や着陸後のフォボス表面の撮影などが行われます。
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