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世界システムラジオ

Author: alu inc.

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世界はシステムで成り立っている。そのことを様々な角度から解説していくラジオです。
27 Episodes
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※こちらは川地が一人で話しているverになります。▼今回の話題あなたが毎日使っているSNS。実はその設計そのものが、利他を構造的に不可能にしているとしたら?利他シリーズ最終回。前回見つけた「利他的な空間の4つの条件」——余白・流動性・匿名性・遊び——をSNSに当てはめて判定してみました。結論から言うと、かなり利己的です。アルゴリズムが余白を埋め尽くし、インフルエンサーとフォロワーの固定構造が流動性を奪い、「いいね」の数字が遊びを競争に変えてしまう。しかもこれは悪意ではなく、広告モデルというビジネス構造の必然的な帰結。一方で、かつての2ちゃんねるには意外にも利他的な要素があった——匿名だから負債感が生まれず、誰でも質問でき誰でも回答できる流動性があった。では、利己的なインターネットの中で僕たちに何ができるのか?「空間を選ぶ」「空間を作る」「アルゴリズムの外に出る」。noteの設計思想、ポッドキャストの特性、そしてオードリー・タンがスマホをタッチペンで操作する理由まで。利他は個人の心がけではなく、環境の問題だった。シリーズ全4回の答えがここに集約されます。▼クレジット出演:川地啓太台本制作:川地啓太音声編集:アル株式会社制作管理:アル株式会社▼音楽素材OtoLogic : https://otologic.jp/タダノオト: https://tadanote.tokyo/
▼今回の話題あなたのタイムラインが、いつも同じ景色に見えるのは気のせいではありません。利他シリーズ最終回。前回導き出した「利他的な空間の4つの条件」——余白・流動性・匿名性・遊び。この4条件でSNSを検証してみたら、驚くほど全部満たしていませんでした。アルゴリズムが余白を奪い、インフルエンサーとフォロワーの固定が流動性を消し、トレーサビリティが匿名性を攻撃の道具に変え、いいね数・再生数という数字が「遊び」を「競争」に変えてしまう。そしてけんすうさんが語る、noteがPVを捨てたことで他のブログサービスが陥った罠を避けられた話。「KPIを変えるだけで、人の行動は変わる」という設計論は必聴です。タイパを追うほど利他性が下がる理由。本屋に行くことの価値。スマホをタッチペンで操作するオードリー・タンの意図。利己的に設計された空間の中で、私たちはどう振る舞えばいいのか?そして「インターネットを良くする」ために何ができるのか?全4回の利他シリーズ、ここで完結です。▼クレジット出演:けんすう/川地啓太台本制作:川地啓太音声編集:アル株式会社制作管理:アル株式会社▼音楽素材OtoLogic : https://otologic.jp/タダノオト: https://tadanote.tokyo/
※こちらは川地が一人で話しているverになります。▼今回の話題シリーズ第3回では、「どうすれば利他的であれるのか」という問いに正面から向き合います。前半では、利他は能動的に「するもの」ではなく、中動態的に「起こるもの」だという視点を提示します。日本語の「腹が立つ」やヒンディー語の与格構文から、私たちには何かが自分にやってくるという感覚がもともとあることを確認します。哲学者・国分功一郎氏の「中動態」概念を通じて、利他を「器」の比喩で理解していきます。陶芸の「窯変」を例に、日々の鍛錬と心の余白が利他が起こるための準備になることを解説します。後半では、東京神保町の「未来食堂」と奈良県生駒市の「魔法の駄菓子屋チロル堂」という2つの実例を紹介します。これらの空間から、リタが起きやすい場所には「余白」「流動性」「匿名性」「遊び」という4つの条件があることを抽出します。個人の内面だけでなく、空間デザインが利他を生むという視点を提示し、次回はインターネット空間と利他について議論する予定です。▼クレジット出演:川地啓太台本制作:川地啓太音声編集:アル株式会社制作管理:アル株式会社▼音楽素材OtoLogic : https://otologic.jp/タダノオト: https://tadanote.tokyo/
▼今回の話題世界システムラジオ・利他シリーズ第三回です。前回は「意志を持って利他をしようとすると、利己的なものが混ざってしまう」というお話をしました。今回のテーマは「じゃあ利他しようとしちゃダメだったらどうすればいいの?」です。結論から言うと、利他は「する」ものではなく、自然に「起こる」もの。そして私たちは、利他が宿る「器」になることが大切だというお話をしていきます。日本語の「腹が立つ」という表現や、ヒンディー語の与格構文から始まり、国分功一郎さんが提唱する「中動態」という概念を使って説明します。能動でも受動でもない第三の状態、それが利他なのです。落語「文七元結」の主人公は、利他を生み出したのではなく利他を受け止めた。陶芸の「窯変」のように、偶然は準備された人にこそ訪れます。利他も同じで、日頃から余白を持ち、器として準備しておくことで、思わず動いてしまう瞬間が訪れるのです。さらに、利他が起きやすい空間を設計する方法についても議論します。未来食堂の「まかないチケット制度」や、チロル堂という駄菓子屋の「ガチャガチャ支援システム」を例に、利他的な空間に必要な4つの条件を解説します。それは「余白」「流動性」「匿名性」「遊び」です。効率化や管理が進むほど、実は利他が入り込む隙間がなくなってしまう。計画通りに進めないと気が済まない人は、利他の余地を持てません。余白を持ち、予期せぬ出来事を受け入れられる状態こそが、利他を起こす準備なのです。次回は、インターネットという情報空間が利他的なのか利己的なのかを考えていきます。▼クレジット出演:けんすう/川地啓太台本制作:川地啓太音声編集:アル株式会社制作管理:アル株式会社▼音楽素材OtoLogic : https://otologic.jp/タダノオト: https://tadanote.tokyo/
※こちらは川地が一人で話しているverになります。▼今回の話題「誰かのためになりたい」「社会に貢献したい」そう思った瞬間、こんな疑念が頭をよぎったことはありませんか?「これって、いい人だと思われたいだけじゃないか?」「周りから評価されたいだけなのでは?」利他をしようという意志の中には、すでに利己が侵入している——。今回は、善意がなぜ裏目に出るのか、その構造的な理由を3つの視点から解き明かします。毎回奢ってあげる人が知らずに作り出す上下関係。コロナ禍で注目された「合理的利他主義」が実は利己的である理由。そして、落語「文七元結」を通じて立川談志が描いた"本当の利他"の姿とは。「利他は意志では生み出せない」この逆説の先に、何が見えるのか。▼クレジット出演:川地啓太台本制作:川地啓太音声編集:アル株式会社制作管理:アル株式会社▼音楽素材OtoLogic : https://otologic.jp/タダノオト: https://tadanote.tokyo/
▼今回の話題「誰かのために」と思った瞬間、それは本当に利他でしょうか?「いい人だと思われたい」「見返りを期待している」——利他的な行動をしようとするほど、自分の中に利己的な欲望が紛れ込んでくる。さらに厄介なのは、善意の行為が相手に「負債感」を与えてしまうこと。毎回奢ってあげている相手は、本当に喜んでいますか?今回は、ジャック・アタリの「合理的利他主義」の限界と、落語『文七元結』における立川談志の解釈から、「本当の利他」とは何かを掘り下げます。談志は、なぜ「共感」を利他の理由から消したのか?霧のかかった橋の上で、見知らぬ若者に全財産を渡した男の話が、利他の本質を鮮やかに映し出します。そして、映画化もされたノンフィクション『こんな夜更けにバナナかよ』が突きつける問い——「助けられる側は、共感されやすい人間を演じなければならないのか?」利他は意志で「する」ものではなく、思いがけず「起きる」もの。自己犠牲と利他の違いを知ると、世界の見え方が変わります。▼クレジット出演:けんすう/川地啓太台本制作:川地啓太音声編集:アル株式会社制作管理:アル株式会社▼音楽素材OtoLogic : https://otologic.jp/タダノオト: https://tadanote.tokyo/
※こちらは川地が一人で話しているverになります。▼今回の話題「利他的でありたい」と思うほど、なぜか空回りしてしまう——。その違和感の正体は、私たちが"当たり前"だと思っている利他の定義そのものにありました。実は「自己犠牲で他者に尽くす」という利他観は、わずか200年前にフランスで生まれた概念。一方、1200年前の日本では、空海が「自利利他」、最澄が「忘己利他」と、利他を"単独では"決して使いませんでした。なぜ2人の天才僧侶は、利他に別の言葉をくっつけたのか?そこには「自分を深めることなしに、真の利他はあり得ない」という深い洞察が隠されています。全4回シリーズの第1回。利他の出発点を根本から問い直します。▼クレジット出演:川地啓太台本制作:川地啓太音声編集:アル株式会社制作管理:アル株式会社▼音楽素材OtoLogic : https://otologic.jp/タダノオト: https://tadanote.tokyo/
▼今回の話題利他(りた)をテーマに、その本質を深掘りします。現代社会でなぜ「利他」が注目されているのか、その背景にある繋がりへの意識や、よくある「偽善」「うさんくささ」といった懸念についても触れていきます。「利他」のルーツを辿ると、19世紀フランス哲学における「アルトゥイズム(利他主義)」と、日本仏教における考え方の2系統があることがわかります。特に空海の「自利利他」や最澄の「忘己利他」といった東洋的思想を比較し、自己犠牲ではない「本当の利他」とは何かを考察します。また、現代ならではの難しさとして、多様性ゆえに「相手の望み」が不透明になっている点も指摘。アンパンマンのような分かりやすい利他が通用しない現代において、どのように利他と向き合うべきか、全4回のシリーズを通して解き明かしていきます。▼クレジット出演:けんすう/川地啓太台本制作:川地啓太音声編集:アル株式会社制作管理:アル株式会社▼音楽素材OtoLogic : https://otologic.jp/タダノオト: https://tadanote.tokyo/
▼今回の話題堀江貴文さんは「全社メールで細部まで指示する」ミクロ型。ひろゆきさんは「顔も知らない人に権限を渡して動かす」設計型。同じ成功者でも、リーダーシップのスタイルはここまで違う。両者を間近で見てきたけんすうさんが語る、2人の決定的な違いとは?さらに後半では、次回テーマ「利他」を先取りトーク。「優しさは本当に相手のためになっているのか?」「利他とGenerosityは全く別物だった」「我慢・反省・自業自得…実は全部仏教用語」日本人の思考の根っこに迫るアフタートークです。▼クレジット出演:けんすう/川地啓太台本制作:川地啓太音声編集:アル株式会社制作管理:アル株式会社▼音楽素材OtoLogic : https://otologic.jp/タダノオト: https://tadanote.tokyo/
▼今回の話題管理職の50%が「辞めたい」、80%が「なりたくない」。リーダーになりたくないのは、甘えなのか?怠惰なのか?20冊以上の書籍を読み込み、古代ギリシャから2020年代まで約2500年のリーダーシップの歴史を辿ったら、驚きの結論にたどり着きました。リーダーになれないのは、あなたのせいじゃない。これは「構造の問題」だった。そして、リーダーにもフォロワーにもならない「第三の働き方」が見えてきました。全5回シリーズの完全版を一気にお届けします。▼クレジット出演:けんすう/川地啓太台本制作:川地啓太音声編集:アル株式会社制作管理:アル株式会社▼音楽素材SE by OtoLogic https://otologic.jp/
▼今回の話題リーダーシップ特集の最終回となる第5回では、特定の誰かに負荷が集中する問題を解決する「シェアード・リーダーシップ」について深掘りします。リーダーシップを「方向性」「実行」「人」という3つの機能に分解し、チーム全員で担うという新しい組織の在り方を提案。自律性の重要性や、AI時代における組織のモジュール化についても議論しています。▼クレジット出演:けんすう/川地啓太台本制作:川地啓太音声編集:アル株式会社制作管理:アル株式会社▼音楽素材OtoLogic : https://otologic.jp/タダノオト: https://tadanote.tokyo/
▼今回の話題リーダーシップ論の第4回。現代のリーダーが心理的安全性の確保や高いEQなど過剰な期待に晒され「合理的になりたくない」職種となっている現状を整理します。一方で、指示されるだけのフォロワーも望まない「わがままな」現代人の心理を、アイヒマン裁判やミルグラム実験の再解釈、そして日本独自の「空気の支配」という観点から深掘りしました。「会社にアイデンティティは預けないがスキルは欲しい」という新入社員の本音や、仕事は面白いが管理職は嫌という「ポジティブ・フォロワー」の存在、さらには現場仕事とマネジメントスキルの習得時期のズレについても議論します。▼クレジット出演:けんすう/川地啓太台本制作:川地啓太音声編集:アル株式会社制作管理:アル株式会社▼音楽素材OtoLogic : https://otologic.jp/タダノオト: https://tadanote.tokyo/
▼今回の話題リーダーシップ論の第3回目。1980年代から現代に至るまでの、リーダーに求められる要素の変遷を辿ります。ビジョンを語る変革型、感情を制御するEQ、誠実さを重んじるオーセンティック、そして心理的安全やDEI。時代を追うごとに積み上がる「リーダーの必須スキル」の多さに、誰もがリーダーを敬遠する「無理ゲー」状態を解説します。▼クレジット出演:けんすう/川地啓太台本制作:川地啓太音声編集:アル株式会社制作管理:アル株式会社▼音楽素材OtoLogic : https://otologic.jp/タダノオト: https://tadanote.tokyo/
▼今回の話題今回のテーマは「リーダーシップの歴史」第2回目です。前回は古代から19世紀にかけての「カリスマ」という概念についてお話ししましたが、今回は20世紀以降の「科学としてのリーダーシップ」の変遷に迫ります。「リーダーは生まれつきの資質(特性)か、それとも後天的なスキル(行動)か?」という問いに対し、1940年代の研究が導き出した意外な結論や、仕事と人間関係のバランスを説く「マネジリアル・グリッド」などの理論を分かりやすく解説します。「誰でもリーダーになれる」という希望の光が、なぜ現代の管理職にとって「すべてをこなさなければならない呪い」へと変わってしまったのか。けんすうさんの実体験も交えながら、理想のリーダー像に求められる矛盾した二面性について掘り下げます。▼クレジット出演:けんすう/川地啓太台本制作:川地啓太音声編集:アル株式会社制作管理:アル株式会社▼音楽素材OtoLogic : https://otologic.jp/タダノオト: https://tadanote.tokyo/
▼今回の話題現代においてリーダーになりたくないと考える若者が増えている背景を探ります。管理職を避けたいという心理が50%に達する中で、そもそもリーダーシップとは何なのかを定義し直します。ピーター・ドラッカーやマックス・ヴェーバーの思想を引用し、リーダーシップの本質は個人に備わる属性ではなくフォロワーとの関係性にあることを解説します。古代ギリシャから現代に至るリーダー像の変遷を知ることで、これからの時代に必要な新しい立ち振る舞いが見えてきます。▼クレジット出演:けんすう/川地啓太台本制作:川地啓太音声編集:アル株式会社制作管理:アル株式会社▼編集後記今回からマイクの向きを変えて、MC二人が向き合うようにしてみました。音声のみの方は全くわからないと思いますが、映像を見ている方はどうですかね?話している僕自身としては、今まではカメラの向こうのリスナーに話しかけている感覚だったのに、向き合ってみると相方のけんすうさんに話しかけてる感じがしてちょっと緊張しました。そもそも、毎日フルリモートで、オンライン会議でも相手のカメラ映像とかあまり見ないタイプなので、向き合って目を合わせて話すのって緊張しますね…。でも、思い切ってけんすうさんにわかりやすく説明するつもりで話してみると何かが変わったりするのかも?と思って一旦この方式に慣れていきたいなと思っています。(川地)▼音楽素材OtoLogic : https://otologic.jp/タダノオト: https://tadanote.tokyo/
▼今回の話題世界システムラジオ言語化回の総集編です。あなたの「言葉にできない」は欠点じゃない「言語化が苦手」「自分の考えをうまく言葉にできない」そんな悩みを抱えていませんか?書店には「言語化」の本が溢れ、就活では「コミュ力」が求められ、会議では「結論から話せ」と言われる。「言葉にできない自分はダメなんだ」そう思い込んでいませんか?今回は「言語化」というテーマを、歴史・権力・暗黙知の視点から徹底的に掘り下げます。実は「内面を言葉にする」という行為自体が、たった150年前に「発明」されたものだった——。言語化できないことは、欠点じゃない。言葉にできないものにも、価値がある。そんな話をしています。▼クレジット出演:けんすう/川地啓太台本制作:川地啓太音声編集:アル株式会社制作管理:アル株式会社▼音楽素材SE by OtoLogic https://otologic.jp/
※画面の収録をミスったので、音声のみとなります!▼今回の話題今回は「言語化」回のアフタートークとして、言語化の達人・けんすうさんの"脳内"を徹底解剖。毎日ブログを書き、週4回の配信をこなす彼は、一体どうやって「書くこと」「話すこと」を無限に生み出し続けているのか?その答えは、意外にもシンプルでした。「パターンは1つしかない」「頭の中で2000文字の論理構造を組み立てるだけ」「山下達郎さんだって毎回違う曲を歌ってるわけじゃない」さらに話は、AIと言語化の"危険な相性"へ。「最近3件の取材、全部AIが出したまま喋ったら 評判が良くて早く終わった」言語化の達人が気づいた、AIに任せていいこと・任せちゃいけないことの境界線とは?そして最後に語られた「あえて言語化しない」という選択の重要性。言語化力を上げたい人も、AIを使いこなしたい人も、必見のアフタートークです。▼ 編集後記前々からけんすうさんが「脳内にある文字をキーボードでアウトプットするだけでブログが書ける」と言っていた意味がわからなかったのですが、今回の話を聞いて少し理解が進みました。でも、やっぱりちょっと意味は分かんないです。僕もインターネットに結構いるつもりだったのですが、実は2ちゃんねるは一切触ったことが無く、ニコニコ動画とか2ちゃんねるまとめサイトとかしか触れてこなかったので、本当のインターネット言語力が磨かれなかったのかもしれません。ただ、レスバが強いことは本当に良いのかどうかは分かりませんね…。余談ですが、このアフタートークで次回テーマの会議ができる形式、めちゃくちゃ良くないですか?最近は収録も配信もしてない会議が逆にもったいなく感じています。仕事風景をできるだけコンテンツにしていきたい。でも、編集が面倒になって来るので、全部はコンテンツにしたくない。難しいところです。(川地)▼音楽素材SE by OtoLogic https://otologic.jp/
▼今回の話題「言語化できないのは、理解が浅いから」「ちゃんと考えてないから言葉にできないんだ」…本当にそうでしょうか?今回は哲学者マイケル・ポランニーの「暗黙知」という概念から、言語化できないものの価値について深掘りします。刀鍛冶が温度計なしで1度単位を見分ける能力、孫正義が5分でアリババ投資を決めた直観、そして心理学が発見した「言語隠蔽効果」——言葉にすることで、むしろ失われるものがある。禅の「不立文字」が1000年前から伝えてきた真実とは。▼ 編集後記言語にしてラジオで話す仕事をしておいてなんですが、最近は「言語化しえない直感」みたいなものを大事にするのと、この直感を「無理に言語化しようとし過ぎない」ことを大事にしています。例えば、「なんとなくこのテーマにした方が面白そう」みたいな直感はテーマ決めの際に大事にしていますが、なぜこのテーマなのかはそこまで深く言語化しません。あと、僕は作品の面白さを言語化するのもあまりしません。年間1000冊ぐらいマンガを読んでいるのですが、感想を語ったり、文章に残したり、SNSに投稿することはほとんどしていません。これは単純に面倒というのもありますが、面白さを文章にする過程で「あれ?こんなもんだっけ?」となってしまうのが悲しいからです。でも、これは単純に力不足なので、三宅香帆さんの本を読んでもうちょっと言語化できるようにしようかな……。(川地)▼音楽素材SE by OtoLogic https://otologic.jp/
▼今回の話題「言語化能力が高い人=優秀」——この常識、本当でしょうか?今回は、フランスの社会学者ブルデューと、イギリスの社会学者バーンスタインの理論をもとに、「言語化」と「権力」の関係を掘り下げます。「論理的に話せる・話せない」の差は、個人の能力ではなく、育った環境や社会階層によって生まれる——。方言札、小論文入試、就活の「コミュ力」重視。日本社会に根付く「見えない格差」の正体に迫ります。▼ 編集後記本編でも話しましたが、僕は割と「言語化が上手いね」と言われてきたタイプです。でも、僕個人の感覚としては普通に思ったことを話しているだけで褒められるので、むしろ「他に褒めるところがないから褒めてくれてるのかな…」とネガティブに受け取ることすらありました。(失礼な話です…)今回言語化について調査する過程で、このネガティブな感覚の理由は「自分が努力して獲得したものではないもの」を褒められているからなのかも、と整理できました。すごくざっくり言うと「手が大きくていいね」と他人に言われて、嬉しいのか?みたいな話です。スポーツをしている方にとっては有利に働くことは多いかもしれないが、特別な努力をしたわけでもないし、日常で何かが有利に働くわけでもない特徴についての褒めってあんまり芯を食ってない感覚でした。なので、この動画をご覧になった皆さんは今後、言語化が上手いなと思った人を見かけたときは「語彙力が豊富だね」「的確な表現を選ぶのが上手いね」「その表現好きだよ」など、良い褒めに転換してみてください。(川地)▼音楽素材SE by OtoLogic https://otologic.jp/
「自分の気持ちを言葉にしよう」「内面を表現しよう」「本音を語ろう」——これ、実は150年前に「発明」されたものだって知ってましたか?前回は「言語化には6つのタイプがある」という話をしました。今回は視点を変えて、歴史の話をします。文芸批評家・柄谷行人の『日本近代文学の起源』という本に、衝撃的なことが書いてある。「風景」も「内面」も、明治20年代に発明されたものだ、と。山や川は昔からあった。人間の心の動きも昔からあった。でも、それを「風景」として見ること、「内面」として言葉にすること——その認識の枠組み自体が、近代に入ってから生まれた。芭蕉は「古池や蛙飛びこむ水の音」と詠んだけれど、目の前の池を見ていたわけではない。過去の文学作品の中にある「古池」という言葉を使っていた。では、いつから日本人は「風景」を見て、「内面」を語れるようになったのか。そこには「言文一致」という革命と、ロシア文学の翻訳という意外な要素が関わっていた。「内面があって、それを言葉にする」のではない。「言葉が先にあって、その言葉によって内面が見えるようになる」。この順番の逆転が、今回の核心です。▼ タイムスタンプ00:00 オープニング・前回の振り返り01:00 「内面の言語化」は150年の歴史しかない02:00 柄谷行人『日本近代文学の起源』02:45 「風景」と「内面」は明治に発明された04:30 芭蕉は「風景」を見ていなかった07:00 国木田独歩『武蔵野』──風景の発見09:30 「孤独な主体」と「個人」の概念11:30 風景と内面は表裏一体13:00 言文一致運動とは何か15:30 前島密と漢字廃止論17:00 二葉亭四迷『浮雲』の衝撃19:30 ツルゲーネフ翻訳が生んだ文体21:30 「告白」という制度23:00 土佐日記の仮面性──近代とは正反対25:30 VTuber・バ美肉・物語思考26:00 まとめ:言葉が先、内面は後27:30 次回予告:言語化と権力の関係▼ 編集後記今回の収録で一番盛り上がったのは「けんすうさん、ちょっと内面なさそう」のくだりでした。本人も「ない。……ないってことはない」と微妙な返しをしていて、これはこれで「内面を言語化する難しさ」を体現している気がします。柄谷行人の議論で面白いのは、「言葉が先、内面は後」という順番の逆転です。僕たちは「まず気持ちがあって、それを言葉にする」と思っている。でも実際は、「内面を描写できる文体」が先に輸入されて、その文体を使うことで「内面」が見えるようになった。これ、現代にも通じる話だと思います。SNSで気持ちを書けるようになったのも、ブログやTwitterという「形式」が先にあったから。LINEスタンプで会話するのも、スタンプという「形式」があるからできること。表現の器が、表現される中身を規定している。途中で出てきた乙一さんの『小生日記』の話も印象的でした。一人称を「小生」にしただけで、だんだん嘘を書くようになっちゃった。紀貫之の土佐日記と同じ構造ですね。けんすうさんの『物語思考』も、キャラを先に設定することで行動が変わるという話なので、根っこは同じかもしれません。次回Part3では「言語化と権力」の話をします。言文一致を推進したのは誰だったのか。標準語の基準を作ったのは誰だったのか。「正しい日本語」を決めたのは、実は特定の階層の人々だった——という話です。(川地)▼音楽素材SE by OtoLogic https://otologic.jp/
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