DEEP LOOKING RADIO

「フェンバーガーハウス」館長のロジャー・マクドナルドが、アートへの深い観察がどのようにして人間の意識を拡張してきたかを紹介する番組。タイトルの「Deep Looking」=「深い観察」とは、この不確かな時代に生きる私たちが未来を想像し、自らの手で未来を切り拓いていくための知恵を与えてくれる、想像力を蘇らせるための深い観察を意味します。

Vol.1 ワンピクチャーギャラリー

1983年ロシアでオープンした先駆的な「ワンピクチャーギャラリー」についてのエピソード。テレビや映画といった娯楽がなかった当時、皆で一つの作品を鑑賞するという伝統がありました。

01-19
15:24

Vol.2 古典中国絵画と瞑想の深い関係

中国古典絵画と瞑想の深い関係について。1000年以上前に中国で発展した瞑想と山水画の深い関わりを探ります。

02-14
23:19

Vol.3 ブライアン・イーノによる市民回復センター

アクティビスト・ミュージシャン・アンビエント音楽の創始者であるブライアン・イーノが芸術作品として発表した市民回復センター。イーノのコンセプトを、「ディープルッキング」と「ディープリスニング」空間として、また、複合的な世界的危機の時代における潜在的なコレクティブアクションとして考えていきます。

03-23
23:39

Vol.4 ドリームマシンにみる没入体験

1961年、イギリスの画家ブライオン・ガイシンが「ドリームマシン」を発表しました。それは、目を閉じると万華鏡のような形や色が見え、光の明滅で意識を変える装置でした。この装置の歴史、そして没入体験についてディープルッキングの視点から考えていきます。

04-20
25:04

Vol.5 松澤宥が行ったホワイトサークルの実験

1960年代に様々なラディカルアートの実験を行った松澤宥。芸術家として存在する作品を創作するのではなく、パフォーマンスや儀式などを行っていた松澤さん。目には見えない表現にどのように向かっていたのでしょうか。世界と宇宙を代表するアーティストからヒントが見えてきます。

05-13
25:26

Vol.6 ディープルッキングと古典インド美学

芸術のなかでも、音楽における古典インドの美学は、高次元への扉として存在すると考えられてきました。なかでも、鑑賞する人の心や意識を色づけ、染めるものとして音楽があるという「ラッサ」理論はとても高度な鑑賞モデルとして実践されてきました。

06-12
26:46

Vol.7 TJクラークによるディープルッキングの実験

イギリスの美術史学者であるTJクラークが行ったディープ・ルッキングの実験について紹介します。2006年に出版されたクラークの著書『The Sight of Death』では、一つの絵画作品を観察する実験について書かれています。ギャラリーや美術館に行き一つの作品を鑑賞する、このシンプルな行為がいかに政治的で抵抗でもあるか考えていきます。

07-11
27:04

Vol.8 原子のレベルで考えるアートとエネルギー

アートとエネルギーについて考えて行きます。絵画は一見、動かない表現と見ることもできますが、顔料でできた物質である絵画は、原子のレベルでは振動しているエネルギーだと想像できます。ワシリー・カンディンスキーや、アビ・ヴァールブルクの「アートとエネルギー」論について実験的に話します。

09-09
23:22

Vol.9 洞窟壁画と幻覚・変性意識状態

私たちの祖先はトランスや感覚の遮断によって幻覚模様が「見える」ことから絵を描き始めたのでしょうか? 今回は洞窟壁画と変性意識状態について考えます。

10-16
24:58

Vol.10 深い献身状態のための芸術

芸術を鑑賞することでどのような献身的精神を促すことができるのでしょうか? 今回は、芸術を深く見ることの持続的な側面を探求し、ヨーロッパ中世の絵画祭壇や、画家が絵を描くのに要した時間の問題を取り上げます。

11-18
21:36

Vol.11 アートスペースと私たちの身体

アートスペースにおける椅子と座り方について探っていきます。美術鑑賞における椅子の歴史を簡単に概説し、インテリアデザインや、装飾と美術鑑賞の関連性を探ります。

01-24
27:51

Vol.12 ラディカルポリティクスとディープルッキング

マーク・フィッシャー、ジェレミー・ギルバート、ドゥルーズ&ガタリなどの思想家を紹介しながら、ディープルッキングの政治性について考えていきます。

03-15
25:32

Series2 Vol.1 今という時間との距離感

加速する今という時間からスローダウンしどう距離感を保つか、退屈力を育てると見えてくるものについてアートや哲学者の考えを紹介しながら考えていきます。

10-10
28:56

Series2 Vol.2 ビジュアルオリエンタリズム

アートやビジュアルカルチャーとの深い関係にある植民地主義。ここ10年、多くの美術館が取り組んでいる脱植民地主義の動きについて考えていきます。

11-13
36:00

Series2 Vol.4 クリスチャン・ラッセン

1980年代から日本で人気を博したクリスチャン・ラッセン。美術史的な先例やサイケデリック文化の繋がりがある彼の作品をご紹介します。

01-15
27:58

Series2 Vol.3 『Deep Looking』制作チームと望月で

今回は2022年に出版されたロジャーさんの著書『Deep Looking』の制作チームとともに長野県望月でお話をしました。

02-12
27:58

Series2 Vol.5 泥のアートと文化が味方ではないこと

1946年にパリで開催されたジャン・デュビュフェのユニークな展覧会についてお話します。泥と「泥のような考え方」について、そして文化の影響についても議論していきます。

02-14
26:57

Series2 Vol.6 黙示録ユートピア、ブルータリズム、そして明日

1950年代の革新的なイギリスのアート集団であるインデペンデント・グループについて語ります。

03-18
35:56

Series2 Vol.7 アーティスト、武士、イメージ、そしてその意味

かつて、武士とアーティストの関係はどのようなものだったのでしょうか。 ソーシャルメディアとプロパガンダが支配する現代において、イメージの制作とその意味について考えます。

04-14
23:07

Series2 Vol.8 セットとセッティング、深く聴く体験

初期のサイケデリック療法で使われていた「セットとセッティング」という言葉から出発し、歴史の中で人々がどのように「深く聴く」という体験を探求してきたかを考えます。

05-15
26:46

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