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GLOBIS学び放題×知見録 Podcast
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314 Episodes
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G1サミット2024 第10部分科会S
「社会の分断をどう防ぐか〜日本の実態と欧米から得られる教訓から考える〜」伊藤孝恵×鈴木健×湯浅誠×駒崎弘樹
(2024年2月25日開催/沖縄万国津梁館)
世界で深刻化する社会の分断。孤独・孤立・格差の時代に、私たちは社会の分断をどう防ぐことが出来るのか。日本の実態と欧米から得られる教訓を踏まえ、解決に向けた糸口を探る。(肩書きは2024年2月25日登壇当時のもの)
伊藤 孝恵(参議院議員)
鈴木 健(スマートニュース株式会社 共同創業者 代表取締役会長)
湯浅 誠(認定NPO法人全国こども食堂支援センター・むすびえ 理事長)
駒崎 弘樹(フローレンスグループ 会長CEO/認定NPO法人フローレンス 会長)
00:00 オープニング
01:29 アメリカではどのような分断が起きているのか?(鈴木氏)
07:02 日本の分断の現状(湯浅氏)
10:56 日本における、スマートニュース メディア研究所による分断調査の結果(鈴木氏)
16:10 日本における政治の分断(伊藤氏)
20:20 分断を煽っているSNS、メディアが放置されているのではないか(鈴木氏)
24:26 現状を政治視点から見てどのように感じているのか(伊藤氏)
26:36 神聖性と分断の現状(湯浅氏)
31:06 日本人は「ちゃんとしている/していない」という規範意識が強すぎるのではないか(鈴木氏)
35:40 我々が断絶を防衛するためには何が出来るのか(伊藤氏、湯浅氏)
42:20 質疑応答①
-アメリカは上下の格差から目をそらさせるために、左右の違いに目を向けさせている。
-NPOやボランティアが叩かれ、行政でやればいいじゃないかという批判がある。こういう所に対してどうすべきなのか。
50:31 質疑応答②
-日本は格差を対立ではなく、違う形で解決しようとしているのではないか。
-多様性という言葉の解像度を上げていくことが重要なのではないか。
-何の条件によって、人の考え方・価値観が変わっていくのか。
G1サミット2024 第7部分科会E
「世界へ拡がる日本のエンタメ・コンテンツ〜日本の映画・ドラマ・音楽は世界でどう戦っていくのか〜」樹林伸×小佐野保×瀬戸口克陽×山田早輝子×河村裕美
(2024年2月24日開催/沖縄万国津梁館)
2023年も日本のエンタメ・コンテンツは凄まじい成功を遂げた。世界で既に評価の高いアニメ・漫画コンテンツだけでなく、映画・ドラマ・音楽など数々の日本発コンテンツに世界が注目する。世界で勝つための日本のエンタメ・コンテンツの戦略を探る。(肩書きは2024年2月24日登壇当時のもの)
樹林 伸(作家)
小佐野 保(株式会社ギークピクチュアズ 代表取締役)
瀬戸口 克陽(株式TBSテレビ 執行役員)
山田 早輝子(FOOD LOSS BANK 代表取締役社長/Splendent Media 代表取締役社長)
河村 裕美(文化庁 文化戦略官)
00:00 オープニング
01:12 コンテンツ制作現場で直面している課題(小佐野氏、樹林氏)
-人件費を始めとするコストが上がっているため、アニメは今後リスクが高い。昨年45%のアニメスタジオが赤字。
-日本のドラマはお金をかけなさすぎる。「ドクターホワイト」も、韓国では全く予算が違う。
06:50 予算をかけて作ったドラマの裏話(瀬戸口氏)
-世界に打って出ないといけない、最初は赤字でも作らないといけない、と思い、VIVANTを制作することになった。
09:48 ハリウッドの脚本家と俳優によるストライキについて(山田氏)
-情報提供の多様性によって配分が少なくなったこと、AIの台頭による恐怖感などが背景にあった。
12:40 AIの台頭について、作家としてどのように見ているのか(樹林氏)
-ストーリーテリングについてはまだ敵ではないが、まとめることや取材として使うのは有益。ハリウッドはフォーマットが決まり過ぎているので、AIで出来てしまう。
16:08 日本のドラマ構成とAIの台頭(瀬戸口氏)
-「100円の恋」や「MOTHER」はリメイクされ、各国でヒットしている。日本の脚本は評価されている。AIとどう付き合っていくのかに加え、人間の予測不可能な部分を入れていくことが大事。
18:20 最初から世界に打って出るための解決策(小佐野氏)
-日本にはある程度大きな市場があるので、そこで考えてしまう。日本人は稼ぎ方が下手すぎる。ギークピクチュアズは2019年にインドに会社を立ち上げた。みんなが出来ないやり方をやっていくしかない。
23:18 アメリカでは俳優の権利を守ろうとしているが、日本ではどうなっているのか(山田氏)
-若手をどうやって守っていくのかが大事。俳優がいなければ、スーパーヒーローは存在しなかった。AIをうまく使えるところは使い、人間も努力しなければ淘汰される。
29:07 TBSが世界に打って出る動きをするにあたって、政府に期待すること(瀬戸口氏)
-韓国のやり方に学び、トライアンドエラーするしかない。そのあたりは政府の支援はあまり期待できない。
31:20 個人にオファーが来るということはあるのか(小佐野氏)
-ゴジラ-1.0の大ヒットにより、海外から山崎貴監督に大量のオファーが来ているが、個人としてではなく、東宝の山崎組として作品を作ってヒット作を生み出してほしいとお願いした。
33:22 敏腕編集者・プロデューサーのグローバル版が必要なのではないか(樹林氏)
-東宝のような動きは出てきている。ゴジラ-1.0もそれほどお金をかけていない、そのようなアイディアがある。
35:32 価格交渉の際に日本として出来ること(山田氏)
-安く売らない事。日本人は自分たちの価値がわかっていない。海外に翻弄されず、小さくても日本がプラットフォーマーになることが大事なのではないか。
39:09 コンテンツが多極化する中での、日本の立ち位置(小佐野氏、瀬戸口氏、樹林氏)
-日本としての弱みは、ライセンサー・ライセンシー間での契約する際の弱さ。これを解決出来れば強みに変えられるのではないか。
-海外の契約書は分厚い。細かいことがすべて決められている。お人好しだったと感じる。ニンジャウォーリアーズやたけし城はお人好しな契約をしてしまっていた。
-神の雫もお人好しな契約をしてしまった。それでも飛行機やホテルなどは契約が入っていた。
-テレビ局にはコンテンツプロデューサーはいたが、ビジネスプロデューサーはいなかった。日本の常識は非常識だということをまずは知ることが大事。
43:23 質疑応答①
-今のテレビ局は裏に新聞社がついている中で何かやろうというのは無理なのではないか。例えば海外からディレクターや技術者を連れてくることをしないといけないのではないか。
-アニメ・ドラマの海賊版が海外では売れているが、そのあたりのプロテクションはどうするのか。文化庁のミッションとは?
-これから外に出る際、個別に出て行っても間に合わない中で、大きな力を作るにはどうすべきか。
-日本としては、ビジデブ(ビジネスディベロップメント)が弱い。どうすれば高められるのか。
54:01 質疑応答②
-テレビ業界に20年いて、契約書を見たことがない。現場で契約の問題が発生した時、どのような解決策があるのか。
-過去のIPのライブラリーのマネタイゼーションについて。日本で撮影したいという要望が海外から来た際、対応する方法はあるのか。
G1サミット2024 第9部分科会T
「テクノロジー実装で勝つ経営」鈴木英敬×浜本階生×松原実穂子×辻庸介
(2024年2月25日開催/沖縄万国津梁館)
目まぐるしく進化するテクノロジーを製品やサービスに実装して勝つ経営の最前線を覗いてみよう。スマートニュース代表取締役CEOの浜本階生氏、NTTチーフ・サイバーセキュリティ・ストラテジストの松原実穂子氏に、自民党でスタートアップ育成やサイバーセキュリティ政策に取り組む衆議院議員の鈴木英敬氏を交え、マネーフォワード代表取締役社長CEOの辻庸介氏がテクノロジーと経営のリアルと今後に迫る。(肩書きは2024年2月25日登壇当時のもの)
鈴木 英敬(衆議院議員)
浜本 階生(スマートニュース株式会社 代表取締役CEO)
松原 実穂子(日本電信電話株式会社 チーフ・サイバーセキュリティ・ストラテジスト)
辻 庸介(株式会社マネーフォワード 代表取締役社長CEO)
00:00 オープニング
01:22 現在注目している・サービス上で使っているテクノロジー(浜本氏、松原氏)
09:38 AI関連において注目していること(浜本氏)
15:41 スタートアップ、サイバーセキュリティの政治側での取り組み(鈴木氏)
19:47 DFFTを進めて行くにあたっての課題、センターピンとは(鈴木氏)
21:20 経営者は、データの持ち方をどのように考えるべきか(松原氏、浜本氏)
31:13 マネーフォワードでの取り組み(辻氏)
33:28 国としてのサイバーセキュリティの取り組み、今後の課題(鈴木氏、松原氏)
39:32 民間企業としては、国のために何をすべきか(鈴木氏)
41:46 AIを使う上で気をつけるべきこと・スマニューで気を付けていること(浜本氏)
44:10 質疑応答①
-最初に松原氏から出た、香港のディープフェイクの話について。
-セキュリティとUX、双方の大切さについて伝えるのに、何かヒントはないか。
54:50 質疑応答②
-国家におけるサイバーセキュリティ対策のためには人材が足りていない。国家として内製すべきか?企業に発注すべきか?
G1サミット2024 第5部分科会T
「再生医療の未来〜日本の現在地と新たな座標〜」越智光夫×澤芳樹×裙本理人×渡辺その子
(2024年2月24日開催/沖縄万国津梁館)
世界からも注目される日本の再生医療。体のあらゆる細胞に変化できる万能細胞を使って、人体の組織や機能を回復する技術が2024年にも実用化する運びという。日本の先進的な再生医療の可能性とは?飛躍する日本の再生医療の最前線を追う。(肩書きは2024年2月24日登壇当時のもの)
越智 光夫(広島大学 学長)
澤 芳樹(大阪大学大学院医学系研究科 特任教授・名誉教授/大阪警察病院 院長)
裙本 理人(セルソース株式会社 代表取締役CXO)
渡辺 その子(理化学研究所 監事)
00:00 オープニング
00:48 膝軟骨の再生医療に取り組んだ結果、何が出来るようになったのか(越智氏)
02:45 iPS細胞を使った細胞シートによる再生医療について(澤氏)
06:03 再生医療をサービス面で始めようと考えたきっかけ(裾本氏)
09:24 どういう所に再生医療が使われていくのか?(越智氏、澤氏)
15:00 どのような課題を解決したらより良い未来になるのか(越智氏、澤氏、裙本氏)
23:24 再生医療のコストが下がることは考えられるか(澤氏)
28:04 質疑応答①
-コストに関して、原価計算方式に限界があるのか?
-ファストトラックという戦略性が十分ではなかったのではないか?
36:01 質疑応答②
-再生医療という分野において、日本はトップを走っているのか?人種の差はあるのか?
40:10 質疑応答③
-最終製品化に持って行くようなパスウェイをどのあたりに持って行くべきか。日本でやるだけの胆力があるのか。
45:11 質疑応答④
-研究開発でこの先ブレークスルーになりそうなポイントは?製品化にあたっての一番のボトルネックは?
-再生医療は富裕層向けに見受けられた。若年層に届けることは出来るのか?海外客を取り込める可能性はあるのか?
G1サミット2024 第10部分科会E
「デカコーンを目指す経営」今野穣×里見治紀×慎泰俊×山田進太郎×キャシー松井
(2024年2月25日開催/沖縄万国津梁館)
米欧の金融引き締めなどで資金調達環境が悪化し、世界では投資家が慎重姿勢を強める中、唯一「冬の時代」ではない日本。いい意味でスタートアップやベンチャーキャピタルが独自の進化を遂げている最中だといえよう。日本からデカコーンが次々に生まれる経済を生み出すには何が必要か。気鋭の経営者たちが議論する。(肩書きは2024年2月25日登壇当時のもの)
今野 穣(グロービス・キャピタル・パートナーズ 代表パートナー)
里見 治紀(セガサミーホールディングス株式会社 代表取締役社長グループCEO/株式会社セガ 代表取締役会長CEO/サミー株式会社 代表取締役社長CEO)
慎 泰俊(五常・アンド・カンパニー株式会社 代表執行役)
山田 進太郎(株式会社メルカリ 代表執行役CEO)
キャシー 松井(MPower Partners ゼネラル・パートナー)
00:00 オープニング
02:20 日本には豊富な人材・お金・先端技術があるのに、なぜユニコーン・デカコーン企業は生まれないのか?首相になったら、どのような施策を行なうか?(山田氏、慎氏、里見氏、今野氏)
-デカコーンになるには、グローバルで成功するのが必要。日本では現状、グローバルでやろうとしている会社が少ない。税制や出国税などの税制を取り除いて、とにかく挑戦の数を増やすことが大事なのではないか。
-世界中でユニコーンが3社以上ある国は28か国。そのうち人口比で見ると日本はかなり少ない。グローバルに行くには、変化が起きている最適なタイミングで入ることが重要。日本語だけで情報を摂取するとタイミングが若干ズレる。スタートアップ5か年計画のKPIを社会的インパクトに変更、リード投資家が300億円くらい出す、起業家の誘致をしても良いのでは。
-日本はTAM(Total Addressable Market:対応可能な全体の市場規模)の概念が狭い。海外にチャレンジしない文化がないのが、デカコーン・ユニコーンが生まれない最大の要因。小さい上場をさせないための仕組みや、NISAにVCを入れる仕組みなどが必要ではないか。
-昨年の日本のスタートアップ投資額は1兆円で、USは1兆円。社数は2500社~3000社に対して、USが1万社前半。中国のSHEINは1兆円以上調達している。市場を大きくするためには、海外をどうとるかが1番大事になる。日本の流動性、公共調達の2点について改善してほしい。
14:38 自身の事業を一段成長させるための必要な事、直面しているチャレンジングなこと(山田氏、慎氏、里見氏)
-日本もUSも成長率が落ちているところを改善したい。日本は今1兆円のGMV(流通取引総額)があるが、海外の方がTAMが大きいので、10倍20倍になる可能性がある。そのためアメリカに時間を使っている。
-マイクロファイナンスのTAMは大きいので、ちゃんとやれば大丈夫という感覚はある。ファイナンスをしっかりやっていくこと、地政学的リスク管理、人材採用が必要な事。
-ゲーム業界は15年前まで、市場が先進国しかなかったが、現在途上国が圧倒的に伸びている。コロナのおかげで、英語の情報にアクセスしやすくなった。海外で売れているからといって、「龍が如く」は白人を主人公にするなど媚びる必要はない。英語人材も採用できるようになった。ダイバーシティが当たり前だと思える環境にすることが大事。昨年Angry Birdsを開発した企業を買収する等、海外に挑戦している。
24:33 日本企業が海外企業のM&Aをするときの機会とネック(里見氏、山田氏、慎氏)
-インテグレーションが一番大変。日本で一番うまくやっているのがJT。
-メルカリにとっては課題。経験しないとノウハウが溜まっていかない。
-免許ビジネスなので、イチから作ると時間がかかる。M&Aで重要なのは、入口の価格とPMI。PMIの秘訣は、買収前からやることを決めること。
28:47 投資家サイドとして、投資額を大きくするにあたっての問題点(今野氏)
-グローバル支援力をつけないといけない。日本のスタートアップ、ベンチャーマネジメントが知られていないので、ロールモデルが必要。もう1つは当該マーケットにおける採用支援力も大事。組織開発の面でも、投資側が継続していくことが大事。
31:00 基礎研究が素晴らしいのに、ディープテック系ベンチャーが少ないのではないか(今野氏)
-経営者人材の不足が大きいと思う。
32:44 次世代経営者へのアドバイス(山田氏、慎氏、里見氏、今野氏)
-デカコーンを目指すのなら、Day1からグローバルでやることが大事。テクノロジーの進展が激しい時代になってきて、新卒でも英語が話せる人材もいるし、ノウハウも溜まってきている。
-自己評価を下げることが大事。5年目までは大谷翔平プラス監督のような感じだった。自分が無能であることを理解すると、自分より優秀な人に来てもらえる。
-最初から英語公用語の会社にした方が良いのではないか。
-Born Globalの会社をいかに作れるかが大事。日本代表としてグローバルに向き合う仕掛けが重要。
40:00 質疑応答①
-アジアのキーマンの採用について。どのように採用にしたのか。
-ディープテック系を伸ばすための良い経営者はどこにいて、どうやって探すのか。シーズ側とのマッチング方法とは。
-ガバナンス管理の考え方が日米で異なる中で、どうやってこれを受け入れていく仕組みを作るには?
50:10 質疑応答②
-政策などで人材育成をしようとした際、どのような観点が必要か。
G1サミット202 第6分科会P
「中国の海洋進出と日本周辺の安全保障環境のこれから」江藤名保子×奥島高弘×三宅伸吾×神保謙
(2024年2月24日開催/沖縄万国津梁館)
東アジアでの軍備拡張の動きを着々と進める中国。2024年1月に行われた台湾総統選挙では中国の圧力に対抗する姿勢を示す与党・民進党が政権を維持し、台湾海峡における緊張は高まりを見せる。米中関係の冷え込みも本格化し、さらに複雑さを増す日本周辺の安全保障環境のもと、我が国が取るべき戦略を考える。(肩書きは2024年2月24日登壇当時のもの)
江藤 名保子(学習院大学 法学部 政治学科 教授)
奥島 高弘(公益財団法人海上保安協会 理事長)
三宅 伸吾(参議院議員 防衛大臣政務官 兼 内閣府大臣政務官)
神保 謙(慶應義塾大学 教授/キヤノングローバル戦略研究所 主任研究員)
00:00 オープニング
01:24 日本を取り巻く安全保障環境、どのような厳しさに向き合っているのか(三宅氏)
-ロシアのウクライナ侵攻から2年経ち、中国と共同で爆撃機を日本海を運行し、北朝鮮は軍事偵察衛星を打ち上げ、中国は日本の何倍もの防衛費を使っている。南西の守りを固めるためにも、防衛力の抜本的強化が必要になる。どの程度の危機認識を持てるか、自分の家族は自分で守るという意識を国民が共有できるかが大事。
07:31 海上保安庁から見た、現状の安全保障(奥島氏)
-尖閣諸島の情勢はかなり厳しくなっている。令和4年、中国の船は157隻にまで増えている。対して海保は70隻程度。尖閣諸島を自衛隊ではなく海保が守っている理由は、自衛隊がいると中国は海軍が来て戦争に結びつく可能性が高くなる。戦争にを起こさない環境のために、海保が守っている。
14:24 中国側から見て、日本側をどのように見ているのか(江藤氏)
-先日の台湾でもあったように、中国はある口実ができた瞬間にステージを上げるタイミングがあるので、口実を与えない事と、中国が能力を上げてきていることを認識して対応するという、当たり前のような部分が非常に大事。また2020年から中国が運営する「釣魚島デジタル博物館」には、中国側の見解がまとまっている。当初は中国語だけだったが、現状は8か国語で発信している。これを見て他国の人がどう思うかが重要。
21:03 安保三文書で防衛費増額が決まったが、どれだけ安心して良いものなのか(三宅氏)
-43兆円の枠内で長期契約やまとめ買いなどの調達の効率化などで、防衛力の抜本的強化に取り組む。ポイントは、スタンドオフミサイルの能力整備、PAC3の弾薬の整備など。防衛省の設備の耐震構造なども必要。
27:34 法執行の強化は、どの程度高めていくのか?(奥島氏)
-警察機関は警察機関、自衛隊は自衛隊をシームレスについていく形がベスト。日本としては、軍事力や法執行など、あらゆるカードを持っておいた方が良いのではないか。
31:15 防衛力整備の方向性、海上安保の体制整備は、中国からはどのように見えているのか(江藤氏)
-中国側はスタートラインの取り方を、自分たちの都合のいいようにとるやり方をしている。中国側のロジックからすると、日米が軍事的威圧行為をしているのでそれに対応するために能力を拡大することを国内の人々に説明し、反米感情と相まった求心力になっている部分がある。
34:27 今後の展望(三宅氏、奥島氏、江藤氏)
-東南アジアの国々では、韓国から防衛装備を買っている。大きな政策判断は、日本・イギリス・イタリアで2035年導入に向けて共同開発している次期戦闘機を、第三国に輸出するかどうか。
-中国側に開戦の口実を与えないこと、国際連携をしっかりやっていくことが重要。
-日中の経済関係とのバランスを考える必要がある。国際機関のうまく活用することも大事。
45:03 質疑応答①
-中国の法律に対処する方法とは
-日本の自衛隊と他国の軍の最大の違いとは
-中国の漁船や人民解放軍などをどのように考えているのか
53:40 質疑応答②
-核を持っていないという非対称性について、どのように考えるのか
-DJIが持つドローンへの備えはどのように考えるべきか
G1サミット2024 第6分科会T
「AI・プラットフォーム規制をどうすべきか?」平将明×蜷川聡子×羽深宏樹×村井純×宮澤弦
(2024年2月24日開催/沖縄万国津梁館)
Generative AIの革新を牽引してきた米国は昨年秋に大統領令を発令し、AI技術の開発・利用の規制に舵を切った。安全保障や公共の利益に悪影響が及ぶのを防ぐ目的という。世界で最もAIに寛容だといわれる日本で、今後この分野の規制はどうしていくべきなのか。新たな時代のAI・プラットフォーム規制のベストなあり方を考える。(肩書きは2024年2月24日登壇当時のもの)
平 将明(衆議院議員 自由民主党広報本部長代理 兼 web3プロジェクトチーム座長・AIの進化と実装に関するプロジェクトチーム座長・衆議院原子力問題調査特別委員会筆頭理事/自由民主党東京都支部連合会政調会長)
蜷川 聡子(株式会社ジェイ・キャスト 取締役)
羽深 宏樹(京都大学 法政策共同研究センター 特任教授)
村井 純(慶應義塾大学 教授)
宮澤 弦(LINEヤフー株式会社 上級執行役員 生成AI統括本部長)
00:00 オープニング
01:09 規制についての世界の動き(羽深氏)
-規制に対して最先端を走っているのがEU。2023年12月に大筋合意がなされた。5つのカテゴリーごとに異なるレベルの規制を入れていく形。アメリカでは2023年11月に大統領令を発令、生成AI事業者が自主的にコミットしたことをベースに必要な対応を行なっていく形。日本ではAIを積極活用する方向で規制改革が進んでいる。
05:52 日本のAI規制に関する動き(平氏)
-2022年のG1経営者会議のセッションを受けて、ホワイトペーパーをまとめてその政策を実現してきた。AIを強力に規制することは考えておらず、既存の法律や行政で行けるところまで行くことを考えながら、最先端のAIリスクについては規制することを考えなければならない。自民党でもAIを作っている状況。
11:34 インターネットの歴史を含めてAIの規制をどのように育んでいくか(村井氏)
-デジタル社会のAIアプローチを大きく捉えたアーキテクチャーという視点をポリシーリーダーには持ってもらいたい。AIがどんな役割を果たすのか、どんな課題があるのかをドメインを定めて議論することが必要なのではないか。
15:21 メディアとAIの関係性と今後のリスク(蜷川氏)
-フェイクニュースも問題だが、著作権などの権利も問題のひとつ。最近は検索すると、まとめたものが出てくる。そうすると、メディアの方には来てくれない。そうなると利益が得られなくなって、メディアが作れなくなってしまう。正しい情報をどのように届けるかを考えなければならない。
19:23 選挙×フェイクニュース×AIについて(羽深氏、村井氏、蜷川氏、平氏)
-これは生成AIだけの問題ではない。もっともらしい動画や画像を作って、拡散できてしまう。一体どこに規制を掛ければ良いのか難しい問題。一定程度規制をかけないと、民主主義が守れなくなってしまう状況が起きるかもしれない。評価に十分なデータを集めるところからポリシーメイキングが始まっていくことが重要。
-オフェンシブにフェイクニュースの問題を考えるべきではないか。今年は世界中で大きな選挙があるため、大事な年になると思う。
-フェイクニュースがなぜ広まるのかを考える時、エコシステムの問題。例えば、石川県の震災でのフェイクニュースのツイートをしていたのは、海外からだった。X上でのインプレッションがつくと、お金がもらえる仕組みになっているため、生活の糧にする人が投稿していた。
-自分が炎上するより、それを拡散するリスクの方が高い。拡散させた方も責任があることを認識させることが大事。
-生成AIがあろうがなかろうが、フェイクニュースは出来る。生成AIのキャパシティを制限するのではなく、モニタリングするところにAIを使うのことが大事。いい加減なことをやって煽る人たちは、ファクトベースで潰しにかからないといけない。
-岸田総理のフェイク動画がニュースになって流れたが、こういうことが出来ると国民に広く知らしめることができた。落選運動に対してどのように対応すべきかは、党内でも議論になっている。もはや生成AIは関係ない。
31:14 議論を踏まえてAIについての意見(村井氏、羽深氏、蜷川氏)
-フェイクを見破るための技術が重要になる。プラットフォームを締め付けても、解決する問題は多くない。悪いことを仕掛ける人が悪いやつだと認識できる仕組みを作ることが大事。発信元が信頼されるような技術を、プラットフォーマーは考えるべき。
-我々が普段目にするものは、検索エンジンや動画サイトで上位に来るものばかり。その基準はプラットフォームが決めている。その精度は、プラットフォームも努力している。中立の第三者が、プラットフォームが評価したコンテンツを評価することも求められる。
-メディア側がこれからも良いコンテンツを作れるように、検索エンジン上で見せた分に関しても配分できる等の仕組みができると良い。
-いい記事を書くジャーナリストが減ったら、社会は困る。メディアにもそのような議論が必要。フェイクニュースをスピード命で見破らなければならない。身近にあるAI能力の向上が起ってくるので、AIの技術が日本のコンテクストで発展することを薦めなければならない。たくさんのステークホルダーを入れて議論することも重要。
43:22 質疑応答①
-ヨーロッパの規制には、人権への意識を感じる。日本の規制の基本はどこに置くのか。
-SNSのプラットフォーム、特にMetaの詐欺広告が日本で放置されている状況は行政の介入が必要なのではないか。
-プラットフォーマー側でどのように発展していくのか。
50:35 質疑応答②
-インプレッションゾンビ問題について。情報開示しようとしたら半年後になる。日本は、XやMetaになめられている。
-メディアが潰れてしまったら、AIの品質が下がる。それを見越して国が決める現状はあるのか。
-選挙だけに関わらず、フェイクニュースによる最悪のシナリオを想定すべきか。
G1サミット2024 第5部分科会E
「リーダーの修羅場の乗り越え方」井原慶子×仲川げん×細野豪志×髙島宏平
(2024年2月24日開催/沖縄万国津梁館)
昨年急激に進んだインフレで悲観的な考えが支配していた世界経済だが意外と堅調だ。しかし、米国の金利・インフレ情勢の変化と脆弱化する中国経済で変わる世界勢力地図。さらに地政学的リスクなど世界経済が内包するリスクは多岐に渡る。一方で、植田総裁体制で低金利を続ける中、円安、株高、不動産高騰、インバウンド景気で世界から注目される日本。2020年代後半、世界経済と日本はどうなっていくのか。今後の展望を議論する。(肩書きは2024年2月24日登壇当時のもの)
井原 慶子(Future株式会社 CEO/日産自動車株式会社取締役 カーレーサー)
仲川 げん(奈良市長)
細野 豪志(衆議院議員)
髙島 宏平(オイシックス・ラ・大地株式会社 代表取締役社長)
00:00 オープニング
01:30 自身の修羅場エピソード(細野氏、仲川氏、井原氏)
-政治家としての修羅場は、尖閣諸島関連で訪中したとき、完全アウェイの中で7時間交渉するのは痺れた経験。もうひとつは東日本大震災のとき、3カ月間は混とんとした修羅場だった。
-心斎苑という火葬場を作る事業に関連して、個人賠償で3000万円支払った。根拠を押さえながら市民にとって必要だからということで取り組んだが、まだ現在進行形で訴訟は続いている。
-毎レースが修羅場だった。毎回普通の人間がそのようなモードになるのが大変だった。カルロス・ゴーン問題のときの日産自動車は大きな危機だった。スタートアップを始めた時に資金調達の難しさもある。
22:36 自分自身に勝つためのコントロール方法(細野氏、仲川氏、井原氏)
-特に原発に対しては私がやるしかなかった。幸い体力には自信があった。丹田に力を入れて呼吸することを心掛けた。うまくいかなかったら、政治家を辞めるしかないと思っていた。そこへの不安は、初めに捨てた。フライデー的なものの危機は、全部自分の責任だから仕方がない。まずは中から崩れないようにしなければならない。
-当選した時、何か事を起こさないと存在意義がないと思っていた。お参りに行くと毎回、「困難を与えてください」とお願いしている。自分は最後どうなってもいいと思って仕事している。
-男女共同の中でやるので、圧倒的に体力が足りない。呼吸で心拍数を落として判断力をしたり、食べ物を変えたりとPDCAを回していた。気合ではうまくいかない。本番で胆力が上がってくる。
41:03 修羅場期間中にあった、周囲の声(細野氏、仲川氏、井原氏)
-震災の時の苦しかった時、長島昭久氏に明るく声をかけられて乗り越えられた。
-同期当選の吉田雄人氏は百条委員会を3回連続でやっていて、これ以上の人はいないと思った。同じかそれ以上の経験をした人がいると、まだ甘いなと思える。
-環境を与えてくれた人、チャンスをくれる人に感謝する。家族や友人は自分サイドで応援してくれた。
46:41 質疑応答①
-修羅場でのリーダーシップ、チームマネジメントとは
-若手にチャンスを与える方法とは
-保身に入らないための覚悟の持ち方とは。
53:47 これから修羅場を迎える人たちへ(細野氏、仲川氏、井原氏)
-孤独になりがちだが、一人じゃない。私心を捨てれば応援してくれる人は必ずいる。
-自分の経験が、将来の世代に役立つなど、長い時間軸で引いて見ることも大事。
-ミハエル・シューマッハにどんな環境も自分のものにしろと言われた。
G1サミット2024 第4部分科会E
「ソーシャルベンチャーを大きく育てるには」安部敏樹×階猛×田口一成×米良はるか×髙島宗一郎
(2024年2月23日開催/沖縄万国津梁館)
近年、社会課題解決に資するスタートアップに投資するインパクト投資が急激に拡大しているが、ビジネスとして社会課題の解決に取り組むソーシャルベンチャーを大きく、数多く育てる生態系をつくるには何が必要なのか。その戦略を議論する。(肩書きは2024年2月23日登壇当時のもの)
安部 敏樹(株式会社Ridilover 代表取締役/一般社団法人リディラバ 代表理事)
階 猛(衆議院議員 立憲民主党『次の内閣』財務金融大臣)
田口 一成(株式会社ボーダレス・ジャパン 代表取締役社長)
米良 はるか(READYFOR株式会社 代表取締役CEO)
髙島 宗一郎(福岡市長)
00:00 オープニング
01:06 ソーシャルベンチャーの現状の目線合わせ(米良氏)
-新しい資本主義実現会議でも、社会課題解決を成長のエンジンにすることを謡っている。社会課題儲からないという風潮から、課題を解決し自社利益も最大化するスタートアップも出てきている。インパクトコンソーシアムでの取り組みによって、全体を変えていく流れになってきている。
04:32 海外も含めた、ソーシャルに対する変化(階氏)
-伊佐山元氏にシリコンバレーで会ったときにも、社会的課題を解決することの重要さを説いていた。地方にあるさまざまな課題を解決しつつ、地方を活性化することにも取り組んでいきたい。
06:31 さまざまな取り組みをしてきて、社会の変化を感じているのか(安部氏)
-若い世代から変わってきている。マルイのクレジットカードでも、ソーシャル性が高いものが使われている。金融セクターは年齢層が高いので、社会課題解決が経済の次のアジェンダであることがまだ理解できていない。
09:08 海外がトレンドが大きく変わったきっかけ(米良氏)
-欧州だとインパクト投資の一番の財源は、休眠預金。こういうのをベンチマークしながら、日本も色々起きてくると良いのではないか。
11:02 これまでの自身の取り組み(田口氏、米良氏)
-所属する会社の売上の1%を使って、新たに立ち上がる会社の創業資金にする。成功したら自分もお金を出す側に回ってチャレンジできる人を増やしていくというエコシステムを作っている。ボーダレスアカデミーをやっていて、社会起業家を増やす取り組みをしている。参考にしたのは吉本興業。
-ビジネスセクターと比べて、ソーシャルの領域はさまざまなステークホルダーがいる。課題解決では共存、ノウハウを共有していくことが大事。
18:48 地域でうまく行っている事例、社会的課題とは何か?(安部氏)
-社会課題は天から降ってくるものではなく、誰かが定義しなければならない。課題解決に対して事例が必要な時は、コミュニケーションが入ってくる。ヘラルボニーはIPを持っているのでスケーラブルだし、障がい者の人も豊かになるビジネスモデル。まず課題自体が社会に知られていくというプロセスが必要になってくる。
-日本では教育が格差を是正するのではなく、広げるものになっている。コミュニケーション力が大事な時代になっている時代において、体験を買える裕福な家庭の方が能力を伸ばしやすい。
23:21 社会起業家たちの課題は、どのような経緯で見つけたものなのか(田口氏)
-実体験の人が半分、外部からの影響の人が半分。ちょっとした関心を持った人が、お節介に動くことが出来ることが大事。当事者マジックに気を付けた方が良いこともある。実体験がなくても大丈夫。
26:03 人材づくりなどを含め、ここまでの感想(階氏)
-かつてはいくら儲けるかが主眼だったが、地方の金融機関の意識が変わりつつあるが、リスクを取れるようになる所には至っていない。ヘラルボニーは知的障害のある人を才能を発揮させ、収益を生んでいるというパラダイムを変えている。これからは市場化出来る分野を如何に後押しできるかも大事。
29:14 ソーシャルベンチャーが育っていく上のボトルネック(田口氏、米良氏)
-EXITがないソーシャルベンチャーを、誰がサポートできるかという問題もある。それは地方銀行なのかなと思っている。地銀からもサポートする技術を身につけようという流れもある。
-普通のベンチャーは伸びていく画が見える。ソーシャルビジネスは、ソリューション自体の検証が必要。
32:23 ソーシャルベンチャーの評価の難しさ(米良氏、安部氏)
-どうやって指標化していくかが課題。マイクロファイナンスは指標があったため、五常・アンド・カンパニーは、インパクトと利益の両方を共存している。なかなかステークホルダーに説明できていない状況。
-ソーシャルベンチャーの出口で高く売れるような設計を作らなければならない。高さの証明のために、インパクトの可視化が必要。
38:22 どういった所で、公金の投入があったら良いのか(田口氏)
-助成金という形が微妙。ふるさと納税をうまく使った方が良いと思う。福岡市で始めようとしている。名目上は助成金になるが、ふるさと納税を使ってお金を集めても良いですよ、という形になることで、企業を強くできる。
41:43 質疑応答①
-ビジネスで活躍してくれている人に、社会課題解決してもらった方がうまく行くのではないか。
-ソーシャルベンチャーでどのように思想性を消していけばいいか。
-ソーシャルベンチャーを大きく育てる必要があるのか?意味は何なのか?
G1サミット2024 第3分科会T
「AI時代の日本の戦い方〜日本の勝ち筋と未来を考える〜」岩村水樹×上野山勝也×川上英良×松尾豊×関灘茂
(2024年2月23日開催/沖縄万国津梁館)
世界で急速に拡がりを見せるGenerative AI。この新たなテクノロジーによって全ての産業においてディスラプティブイノベーションが連続する未来は極めて近いだろう。Generative AIが社会に実装されるAI時代において、日本が世界をリードするには何が必要なのか。その戦略を議論する。(肩書きは2024年2月23日登壇当時のもの)
岩村 水樹(グーグル ヴァイス プレジデント)
上野山 勝也(株式会社PKSHA Technology 代表取締役)
川上 英良(理化学研究所 情報統合本部 先端データサイエンスプロジェクト チームリーダー)
松尾 豊(東京大学大学院工学系研究科 教授)
関灘 茂(A.T. カーニー株式会社 代表取締役 マネージングディレクター ジャパン(日本代表)/シニアパートナー)
00:00 オープニング
00:53 議論のトーン設定(松尾氏)
-2023年は、生成AIが目まぐるしく進展した1年だった。日本企業も速いペースで動いている。
02:14 それぞれの視点で生成AIをどのように見ているのか(上野山氏、川上氏、岩村氏)
-3つのレイヤーが起きている。チップレイヤー、ファウンデーションモデルレイヤー、アプリレイヤー。
-研究においては、検索行動が大きく変わった。他分野への参入障壁が下がった。医療についてはまだ大きな変化は起きていない。これまで課題特化型の研究が多かったが、汎用モデルを作る動きが出ている。
-キーワードは「Wow」から「How」へということと、「AI fore everyone」という2つ。UIが変わってきたのが非常に大きいのではないか。
08:54 どのようなユースケースが出てきているのか(上野山氏)
-労働力不足をカバーするAIエージェントが社会で動き始めている。Yahoo知恵袋のQ&AにAIが答えたり、メルカリで出品する時に文言のアドバイスをしている。アメリカではこれを理由にリストラが起きたり、デザイナー職が激減したりしている。広告代理店ではAIとデザイナーが手を組んで一緒に創るようになっている。熟達した自分の技術を手放してAIと手を結ぶことが重要。
11:28 疾患の予測などにおけるAI活用(川上氏)
-まだまだ限定的だが、データを取得しようとする動きやちょっと先を予測できるようになってきている。まだフィジカルな部分がAIに欠けている。患者さんと肉体的にどのように接触するか、というのは課題。
14:05 AIで出来ること、出来ないことがどのように変化している?(松尾氏)
-ドラフトや問い合わせ支援には役立つ。他の業務にも使えるが、5%生産性が上がっても、ちょっとだけ早く帰れるからうれしいで終わってしまう。そのため業務改革全体をやって、コストを減らして売上が上がるということになると、ROIが合い始めて急速に広がることになる。
-soraの前の動画生成は、ディフュージョンモデルを使っていた。Soraが使っているのはディフュージョントランスフォーマー。パラメーター、データの質・量は進化している。
21:02 業務の流れやマーケティングプロセスを変えていく動き(岩村氏)
-インサイトに関してはAIと一緒に進めることで格段にプロセスがアップする。クリエイティブはプロダクティビティを上げることは出来るようになっているが、クリエイティブの質を上げることはチャレンジ。クリエイティブアウトプットを上げることは、今チューニングをしているところ。
26:06 AIを取り込んでいる企業と取り込んでいない企業の違い(上野山氏)
-AIに限らず、ソフトウェアスタックをうまく乗りこなせると、生産性が出る。Palworldというゲームがグローバルで2500万本売れた。カジュアルにソフトウェアスタックを乗りこなせるチームが強い。それがAI領域でも当然起こると思う。
27:53 医療・ヘルスケア領域におけるAIの事例(川上氏)
-最初は診断。難しい予測についても取り組まれるようになっている。一番難しいのが介入。因果推論が進まないと、医療としては変わらないのではないか。
31:17 AIにおいて、日本がリーダーシップを取れる領域があるのか(松尾氏、岩村氏)
-LLMでデータベースが変わる可能性があると思っている。LLMが強力になってくると、クラウドを他国にとられているのが致命的になるので、勝ち目がないのではないか。
-日本には自らが出ていくより、キャラクターを作っていく方がやりやすかった文化があった。テクノロジーと人の間に入るエージェントAIのような魅力的なキャラクターを通して拡がる可能性はある。
37:44 質疑応答①
-チップはNVIDIAじゃないとダメなのか?代替はないのか?
-ファブリックのようなものをGAFAMが持っていると、最終的にどのような脅威があるのか。
-スタートアップ型基礎研究機関が来る可能性はどのくらいあるのか。
-G1のエコシステム全体でアウトプットを2倍3倍にしようとするとき、何がボトルネックになるのか。
-最終的にマネタイズする時に、どこが儲かっていく形になるのか。
47:47 最後のメッセージ(岩村氏、上野山氏、川上氏、松尾氏)
-とにかく使う。組織の上記レイヤーを取っ払うことが大事。リーダーが学び続ける。
-全員に可能性がある技術。人と人との間に加入すれば、多くの問題が解決するのではないか。
-健康保険・健康診断のデータを活用できれば、日本の優位性が取れるようになるのでは。
-世界から遅れていない感覚は大事。
G1サミット2024 第3部分科会P
「衰退する地方をどうするか〜地方都市の新たな生存戦略を考える〜」小泉文明×上月良祐×田中仁×藻谷浩介×﨑田恭平
(2024年2月23日開催/沖縄万国津梁館)
地方創生の政策が長く実施されているにもかかわらず、地方都市の人口減少と衰退傾向にはなかなか歯止めがかからない。しかし、人類が経験したパンデミックは、人々の価値観を変え、ライフスタイルも働き方も多様化した。これからの時代、東京などメガ都市への一極集中トレンドを変え、全国の地方都市を再生することは可能なのか。地方都市の新たな生存戦略を議論する。(肩書きは2024年2月23日登壇当時のもの)
小泉 文明(株式会社メルカリ 取締役会長)
上月 良祐(参議院議員 経済産業副大臣兼内閣府副大臣)
田中 仁(株式会社ジンズホールディングス 代表取締役CEO)
藻谷 浩介(株式会社日本総合研究所 主席研究員)
﨑田 恭平(株式会社飫肥社中 代表取締役/一般社団法人DST 常務理事)
00:00 オープニング
03:06 データから見る地方と東京(藻谷氏)
-2022年から東京都の日本人人口は減っている。2014年の人口1人当たりの生活保護費は、港区が2万6000円、珠洲市は9100円。知らない人が多いから、議論の最初の土俵がおかしくなってしまう。島根県江津市の失業率1.9%で、東京23区の失業率も1.9%。江津の方が可処分所得が高い。
10:09 前橋市、鹿嶋市での取り組み(田中氏、小泉氏)
-パッションがないと、どんな戦略を作ってもデータを並べても絵に描いた餅。活力がある地域は、その地域に本気でコミットしている人がいる。
-次の30年、40年使用する新しいサッカースタジアムを作る上で、行政の方々が不可欠。NTTドコモやNECなどが街づくりに入ってきてもらうためのプラットフォームをサッカーチームが持っているような形。顔が見える距離感に全員いると、動かしやすいというのはある。
16:58 総務省・茨城県副知事・参議員を経験する中での視点(上月氏)
-地方の経済活性化の状況は、まだまだらな状態。頑張ったところやリーダーがいるところは良くなっていくが、逆もまたしかり。地方が活性化している状態とはどういう状態なのかを問うべき。グローバルが競争一辺倒だが、ローカルは共存・共栄などの価値観も必要。
21:20 企業活動のあり方は、国のバランスとしてどのような形が良いのか(藻谷氏、田中氏、小泉氏)
-ビル・ゲイツやウォーレン・バフェット、ウォルマートなどがやっているように、日本でもメルカリ、JINS、グロービスも含めて、東京で成功した人が自分の故郷などの縁のある場所を大事にする流れにようやく変わってきた。東京生まれ東京育ちの人が、いつ地方の価値に気付くのか。爪痕を残すのはどこだと企業人は考えるべきではないか。
-2拠点は必要だと思っている。JINSでは、サテライトオフィスを前橋に置いて出張ベースで泊まれるようにする。地方に行ったことない人は、そういったことで地方の魅力に気付くのではないか。
-メルカリは出社率が低いため、コラボレーションの弱さを感じ始めている。2,3カ月のうち1週間くらいは東京以外でコミュニケーション出来る場所があった方が良いのではないかと思っている。
27:59 地方で起業することの難しさ(小泉氏、上月氏)
-地方でインキュベーションする仕組みがないので、それを作っていこうとしている。若い世代で地方発の面白いものも出てくる可能性は感じている。
-地銀力に結構差がある。地銀の力は物凄くあるのに、十二分に使えていないと思っている。住んでいる地方の人たちが、地方の良さをわかっているのか。
30:50 バックアップという観点で、東京一極集中は良くないのではないか(上月氏)
-ローカルの経済をつぶさに見てPDCAを回していける部署がない。マクロに地方を見ている。どういう仕組みを政府で作っていくかが大事。
33:18 どのようにして地域の人たちを盛り上げていったのか(田中氏、小泉氏)
-外から来て評価されて、「自分たちの街も良い街だ」と思えるようになるのが一般的。否定から入るが、徐々にシビックプライドが出てきている。
-シビックプライドの中心はアントラーズ。危機感の薄さはある。
-地方には、ゼロから1の時にお金を出す人がいない。一期終わって決算書を見て初めて検討に入るという地銀が多い。
36:07 コントリビューターの総務省・尾崎祐子氏からの意見からの議論
-地方の撤退戦略について。無人化すると思われているのであれば、実際に移転することは政策として成り立つのか。
-地方では関係人口という人口では測れない動きがあるため、そこに可能性はあるのではないか。
-移住のキャンペーンなどで、海外に行った方が良いのではないか。日本の大都市では得られない価値観を持って、日本に帰ってくることが出来るのではないか。
42:51 質疑応答①
-都市開発側が感じる魅力と、地元側の要望のギャップをどのように改善すべきか。
-東京一極集中の流れをどうすれば反転できるのか。
-ニセコにお金が落ちずに苦しんでいるという話を聞いた。インバウンドの捉え方をどのように考えるか。
-どうやったら、田中氏のような存在が全国で生まれるのか。
G1サミット2024 第3部分科会S
「リーダーが持つべき歴史と宗教の視点」深井龍之介×松山大耕×小野泰輔×藤沢久美
(2024年2月23日開催/沖縄万国津梁館)
世界的なパンデミックや世界各地で勃発する紛争。これまで私たちが信じてきた価値観や秩序が大きく揺らぐ今の時代。なにが起こるかわからない激動の時代に、リーダーは歴史や宗教から何を学ぶべきか。現代のリーダーが持つべき歴史・宗教的視点を考える。(肩書きは2024年2月23日登壇当時のもの)
小野 泰輔(衆議院議員 日本維新の会 衆議院東京都第7選挙区(港区/渋谷区)支部長)
深井 龍之介(株式会社COTEN 代表取締役 CEO)
松山 大耕(臨済宗 大本山妙心寺 退蔵院 副住職)
藤沢 久美(株式会社国際社会経済研究所 理事長)
00:00 オープニング
00:24 リーダーが持つべき歴史と宗教の視点とは(松山氏、小野氏、深井氏)
-京都には大物が来るようになっている。価値判断の基準などに、歴史や宗教にヒントを求めている人が増えている気がしている。
-難しい決断をするときは、宗教家が人に生き方を説く時に話す内容が響くのではないか。
-今のリーダーにとって、現状認識をすることの価値が非常に高まっている。現状認識は、歴史・宗教・文化・慣習を理解することで、引き上げることが出来る領域。これからはアメリカ一強から分散時代に移る。分散時代で宗教というのは、日本人のリーダーにとって非常に重要。先進国のほとんどは一神教なので、そこに介入して価値が出せるのは世界的に見てもそれほどいない。
08:01 宗教とは何か(深井氏)
-日本で宗教という言葉が使われる時は、一神教を指すことが多い。本当はもう少し広くて、我々のあらゆる所に潜んでいてメタ認知出来ないレベルになっているものが宗教。禊と穢れの考え方は、宗教的な考え方。
10:08 政治のリーダーとしての宗教とは(小野氏)
-政治権力者は宗教の力を頼みにすることがあった。逆に日本人は戦争に負けてから政教分離を厳格にやってしまっているし、宗教を引き離すことがいいことだという価値観を持っている。もっと自分の生き方や心の支えになるものも手放してしまっているのではないか。
13:40 リーダーとしての宗教心、宗教との付き合い方(松山氏)
-二大政党制など、外のものを日本に持ってきて取り入れるのは難しい。まず自分たちの歴史や文化を知らないといけない。そうしないと世界の他の人たちを理解するのは難しい。自分は寺の長男で生まれたが、中高はカトリックの学校で学んだ。他の宗教を学ばないとメタ認知は難しい。
17:39 色んな宗教を学ぶことで見えてきたこと(小野氏)
-新興宗教をよく勉強すると、過去のキリスト教・イスラム教を取り入れてやっている。学ぶ過程でメタ認知出来る。日本人は「神様がそう言ったから」ということじゃなく、自分で選んで自分で考えて宗教から何かを得られるのが、日本人の良さ。
19:02 日本人が気付かないうちに持っている宗教観、これから身につけていくべき宗教観(深井氏)
-禊の感覚や、言語知よりも身体知を圧倒的に重視していること、言語化することが野暮だと思っているのが、日本人にしみついている感覚。宗教心を持つのは個人の自由だが、宗教的なアプローチをするのは有効。日本人は一神教、特にイスラームに対して知見を深めるのはすごく大事。今起こっている戦争は、宗教が無関係ではない。なぜキリスト教とイスラームがコンフリクトをしているのかを知ることがとても重要。
23:28 仏教の世界で、イスラーム、キリスト教を理解しようとすること(松山氏)
-イスラームに限らないが、前提を決めて腹を割って話すような環境を作ることが大事。わざわざ環境を作る必要がない日本は、世界でも稀有なポジションにある。
25:25 政治の分野で、相手の話を理解しようとする姿勢(小野氏)
-人の話を聞かずに自分の主張を被せることが多い。異教徒の人たちとどうやって話をしていくのかは、宗教を弁えている人たちがルールを作らないといけない。
27:34 原始的なものが見直される一方、欧米の方が進んでいるように感じるギャップ(深井氏)
-我々が持っていた感覚を見直して、いい所を抽出することが大事。自己変容の結果、コンセンサスに至るという内省的なプロセスを踏むのが、日本の文化の根幹にある。この点は欧米の真似をする必要がなくて、むしろ教えてあげればいい。ゲームルールが変わりそうだから、どういうところをどのように入れるかをリーダーが議論すべき。2つの矛盾した思考をあわせ持つことが大事。
32:55 スタンフォード大学で仏教を教える時の生徒の反応(松山氏)
-違うものを体験してもらうということもある。四十九日や水子供養などの慣習が、欧米に取り入れられつつある。
36:55 リーダーが持つべき宗教心とは(小野氏、深井氏、松山氏)
-我々の生きる中で宗教は身近だということを、リーダーから始めるべき。生産性一辺倒で来た社会の在り方を変えるべき。
-3大宗教はある程度勉強したほうが良い。イスラームの知識を優先的に獲得していくと、世界に対して価値を出せる。
-分かれ道や価値判断をしなければならないとき、宗教はすごく生きるもの。
42:11 質疑応答①
-死生観などが変化する時に、宗教のアップデートはどのように変化していくのか。
-多くの国が一神教を選ぶ中で、なぜ日本が色んな宗教を受容するという選択に至ったのか。
-宗教は真理の探究が根幹にあるのに、闘争的になったり先鋭化したりするきっかけになるのは、どのような時なのか。
-統治機構と宗教心について。地方と国政の統治機構の違いはどう考えるべきか。
48:18 質疑応答②
-タッカー・カールソンによるプーチン大統領のインタビューを聞いて感じたことは。
-いい会社は「宗教っぽい」と言われて、教組依存度が高いと言われる。新興宗教が生き残る分岐点とは。
-ビジネスシーンで、日本人・アジア人の特性を生かしたリーダーシップを持って行くべきか。
-宗教の問題を多様性の問題と捉えるか、人権の問題と捉えるか、意思決定する際に何を考えるべきか。
G1サミット2024 第4分科会T
「量子力学が切り拓く未来」大関真之×北川拓也×島田太郎×瀧口友里奈
(2024年2月23日開催/沖縄万国津梁館)
20世紀に半導体やレーザーのテクノロジーに革新をもたらした量子力学。現在は第2次量子革命が進行中であるともいわれる。量子計算機をはじめ、コンピューターや通信、センサーなどのテクノロジーを大きく進化させる期待も高い量子力学の現在地とこれからの可能性を探る。(肩書きは2024年2月23日登壇当時のもの)
大関 真之(東北大学大学院 情報科学研究科 情報基礎科学専攻 教授/東京工業大学 理学院物理学系 教授/株式会社シグマアイ 代表取締役) @mohzeki22
北川 拓也(QuEra Computing President & Director)
島田 太郎(株式会社 東芝 代表取締役 社長執行役員 CEO)
瀧口 友里奈(株式会社セント・フォース 経済キャスター/SBI新生銀行 社外取締役)
00:00 オープニング
03:35 量子コンピュータとは(大関氏)
-今まで出来なかったことが出来るようになる可能性があるのが量子コンピュータ。もう1つの期待感は、エネルギー問題に対する解決策としても。
05:43 なぜ量子技術・量子コンピュータが産業革命に繋がるものなのか(北川氏、大関氏、島田氏)
-社会問題は、生物の審査の遅さによって止まっているものが非常に多い。今まで諦めていた生物のプロセスを1万倍速く進化させることが出来る。
-サイエンスへの貢献だけでなく、エンジニアリングと人を助けていくということが量子コンピュータの可能性。
-量子コンピュータなら、日本でも十分に勝てる。ルールメイキングを出来る可能性がある。このままデジタルをやっていたら、全く電力が足らない。量子の領域に踏み込まないと、人類は死んでしまう。
11:46 現時点での到達点とは?(大関氏、島田氏)
-今のコンピュータと同じ計算、もしくはやや早い計算が出来るようになった。交通関係、渋滞の解消にも活用できる。また組み合わせを探すことも出来る。人間が考えると、今の延長線上で考えてしまう。実際にそれを合成するところまで来ている。
-多くの人が量子コンピュータはあと30年かかると思っている。しかし、現在のコンピュータを超えるところまで来ている。先に見つけられたら、先を越されてしまう。追い付け追い越せではない。
-ライドシェアや運送などの組み合わせの問題を、量子コンピュータで解決できる。
18:03 量子コンピュータの現状(北川氏)
-エラー率というものが課題で、0.1%間違えていたが、去年大きな転換点があり、量子誤り訂正技術が実現した。これが出て時代が一気に加速した。思った以上に「猫も杓子も量子コンピュータ時代」が近づいている。
22:21 量子コンピュータの発達によって、AIの進化にも寄与するのか(島田氏)
-量子AI研究が進んでいる。効率はとてつもなく良いので、エネルギー問題を解決する1つの策にもなる。
22:57 現状の課題とは(大関氏、島田氏、北川氏)
-勇気がないこと。また、日本で量子コンピュータを学ぶための受け皿がない。なので、高校生・大学生・大学院生・社会人に向けてYouTubeをやっている。
-気が付いたらスマホの速度が速くなった、ということを起こすにはその間のレイヤーが必要。ソフトウェア人材を先に投入して、レイヤーを作って公開すれば、日本は絶対に勝てる。
-量子誤り訂正技術を最初に実現したのはGoogle。だが、QuEra Computingではそれより遥かに大きな論理量子ビットを作ることが出来た。規模が小さな会社でも、大きく跳ね上がる領域。日本にいるソフトウェアや理論家の方と、海外にいる実験家のコラボレーションが起き始めている。腰の重いハーバード大学ですら、量子コンピュータに対するプログラムを立ち上げるのが早かった。後押ししているのは、資産家のお金。
- 今日本人が飢えてるものは、自分の手で新しいものを生み出したい欲望。YouTubeの授業で企画会議をやっていくとアプリが出来てくる。マグマは蠢いている。日本人の量子コンピュータの使い方は世界一。ソリューション作りでも圧倒的。なぜやらないのか、使わないのか、知らないのか。
-3年前にQ-STARを作った時に、ユースケースに集中しようと話していた。先にアプリケーションのユーザー側をおさえておけば良い。日本人は追い付いて追い越すことしか考えていない。最初からないところに絵を描いてみようとすべき。
38:37 他国の事例で日本でも取り入れるべきもの(島田氏、北川氏)
-教育やサプライチェーン。日本で量子ユニコーンを作ることを考えていくべき。
-アプリケーションや利用する点は日本で優れている所。ハードウェアの理解が大事。政府は間を使う取り組みをしていくべき。
42:18 質疑応答①
-ハイブリッドで使っていくための方法論とは。
43:44 質疑応答②
-エネルギーコストが劇的に変わる可能性があるが、時間軸と必要投資について。
-量子力学を学ぶとしたら、どこの大学が良い?
46:28 質疑応答③
-スタートアップ型の基礎研究組織は日本でどれくらい作られる可能性があるのか。
-ポスト量子コンピュータ世界での特許や知財のあり方はどのように変わるか。
-教育に向けて資産を使えるように出来るような支援は出来ないのか。
51:40 質疑応答④
-想定され得る量子コンピュータの倫理的な問題とは。
-量子コンピュータと今までのコンピュータのレイヤーを比較して説明は出来るのか?どこをおさえれば日本は勝てるのか?
-クラウドを押さえると垂直統合が起こるという話と、量子コンピュータでのレイヤー構造は矛盾が生じるものではないのか。
G1サミット2024 第10分科会T
「リーダーに必要な脳と心のバランス」塩沼亮潤×茂木健一郎×岡島悦子
(2024年2月25日開催/沖縄万国津梁館)
何が起こるかわからない混沌と変化の時代。リーダーが持つべき脳と心のバランスとはいかなるものか。脳科学者の茂木健一郎氏と慈眼寺の塩沼亮潤大阿闍梨による議論から脳と心の深淵に迫る。(肩書きは2024年2月25日登壇当時のもの)
塩沼 亮潤(慈眼寺 住職)
茂木 健一郎(ソニーコンピュータサイエンス研究所 脳科学者)
岡島 悦子(株式会社プロノバ 代表取締役社長)
00:00 オープニング
01:59 リーダーはどのような心持ちがあればウェルビーイングな状態になるのか(塩沼氏、茂木氏)
-リーダーは安心感と希望を与え続けていける存在。
-上機嫌であることが、今の人工知能時代に1番必要な創造性と相関がある。カリスマ性がある人は、自分自身と聴衆にフォーカス出来ている人。
-みこしを担ぐ人ではなく、みこしに乗る人にならなくてはならない。
05:44 ありのままを受け入れる、今にフォーカスするということ(塩沼氏)
-ブレない自分でいようとするイメージを持つこと。失敗の繰り返しの中で、体感の中で会得していく。
07:44 千日回峰行の中で、自分の軸が得られてきたのか(塩沼氏)
-ある日突然、物事の見方や視点が変わることがある。ただ自分の軸として自分が発する雰囲気が変わったのは、行を終えて人と交流して気付き、50歳過ぎになって身についてきた。
-自分の心の中で常に思っていたことは、感謝と反省。人生の中で失敗に気付き、また頑張ろうと思う、この繰り返しが自分自身を作ってきた。
11:21 苦しみを減らすために苦行するということを脳科学的に考えると(茂木氏)
-両親または片親が若い時に亡くなっている人が天才になることが多い。人間の脳の潜在能力を引き出すために、苦しさを通り抜ける必要がある。アスリートが厳しいトレーニングを積んだ後でゾーンやフローに至ることが出来る。自分で常にモニターして負荷をコントロールできる訓練が出来る人が、リーダーにふさわしいのではないか。
17:05 イップスやフローは、前頭葉の仕組みから起きるものか(茂木氏、茂木氏)
-前頭葉を中心として、ボディイメージや脳腸相関などで言われるように全体的な事になっている。
グループで創造性を発揮するために、共感能力、社会的感受性が大事。いいリーダーシップの前提として、お互いの感覚を共感していないといけない。
-お経も同じ。お勤めは、常に過去最高の勤行をしようとする。
-優れたリーダーは自分の思いを押し付けるのではなく、構成員の動きを読み、そっちに行こうと思わせるようにすることが出来ること。
23:40 イーロン・マスクのリーダーシップ(茂木氏、塩沼氏)
-ウォルター・アイザックソンを読んだ印象では、徹底して現場の人だということ。資本論理でやっているようにみえるが、テスラでもSpaceXでもTwitterでも現場で寝泊まりしている。そこがリーダーシップの本質ではないか。肌感覚で何かを掴んでいるはず。
-お寺も現場主義。自分も一緒に事務作業や掃除をしたりする。自分が感覚が鈍らないようにしている。どこが汚いとか、どこに人員配置しようかというのは、現場を見なくてもわかっている。
25:53 変化に気付く人と気付かない人(茂木氏)
-チェンジブラインドネス(アハ体験)という名前で紹介していたように、変化に気付かないということは普遍的な問題。トップのリーダーがやっていることは理解されづらい。意外と雑用の塊から出来ている。マネジメントは何かがあったときに判断しなければならないから、余裕、認知のスペースが大事。
29:16 どうやったら脳や心を鍛えられるのか(塩沼氏、茂木氏)
-一貫して変わらないのが、挑戦。何か変化を求めて自己を高めていくことが大事。瞬間的に大きな反省と感謝をして、平帖に戻って生きるという繰り返し。生まれた瞬間から、地球という修行道場。生活の中に1つお題を決めておけば、日常生活から様々な気付きがある。仏教で言う智慧は、行動によって段々変化してくる。
-評価関数が大事。我々は数千回の意思決定をしている。人工知能の時代では、様々な意思決定を主体的に楽しんで行うことが大事。日々の小さな意思決定が人生に大きな影響を及ぼす。1つ1つの意思決定はマイクロディシジョンではない。
37:17 毎日楽しんで意思決定するために(塩沼氏、茂木氏)
-茂木氏は、チョコレート味かいちご味にするかを楽しんで選んでいた。
-ガッツフィーリングという言葉があるが、直感というのは内部から来る情報。重大な決断は、理を尽くした上で、最後は自分の直感で決めることが脳科学的には正しいと言われている。副交感神経系の働きは、腸内細菌を整える上で大事なので、リーダーこそオフの時間を楽しむことが重要。
41:03 質疑応答①
-毎日書くことを継続しているので、僕は着々と総理に近づいているということで良いのか。
-胆力を鍛えるために修羅場正念場土壇場経験が少ない状況で、このような状況を変えられるのか。
49:43 質疑応答②
-脳に負荷をかけるために、どのようにモチベーションするのか。
-優れたリーダーを生み出すには、若ければ若い方が良いのか。
G1サミット2024 第3部分科会E
「構造的変革を迎える世界の経済情勢と日本〜包含するリスクと可能性〜」稲垣精二×Jesper Koll×鈴木馨祐×武田洋子×高野真
(2024年2月23日開催/沖縄万国津梁館)
昨年急激に進んだインフレで悲観的な考えが支配していた世界経済だが意外と堅調だ。しかし、米国の金利・インフレ情勢の変化と脆弱化する中国経済で変わる世界勢力地図。さらに地政学的リスクなど世界経済が内包するリスクは多岐に渡る。一方で、植田総裁体制で低金利を続ける中、円安、株高、不動産高騰、インバウンド景気で世界から注目される日本。2020年代後半、世界経済と日本はどうなっていくのか。今後の展望を議論する。(肩書きは2024年2月23日登壇当時のもの)
稲垣 精二(第一生命ホールディングス株式会社 取締役会長)
Jesper Koll(Monex Group Expert Director)
鈴木 馨祐(衆議院議員 元外務副大臣、元財務副大臣)
武田 洋子(株式会社三菱総合研究所 執行役員(兼)研究理事 シンクタンク部門長)
高野 真(リンクタイズホールディングス株式会社 代表取締役CEO 兼 Forbes JAPAN Founder)
00:00 オープニング
00:55 世界経済の全体感(Jesper氏)
-金利政策でブレーキがかかると思われたが、強い。アメリカの歴史で過去最高の385万人が移民した。中国経済も非常に強い。GDP3位になったドイツだが、ほとんど報道されていなかった。アメリカ・中国とその他、という形になっている。
4:36 アメリカ経済の見通し(武田氏)
-雇用市場が過熱しているので、賃金が下がらない。その中で利下げに転じるのは、早くても年後半になるのではないか。
6:35 中国経済の見通し(鈴木氏、Jesper氏)
-2019年ぐらいから中国は人口減少している。その歪みが不動産や信託商品などに影響が及んでいる。
-中国では日本の90年代のような不良債権問題は絶対起こらない。中国のリスクは生産過剰。グローバル経済、特に日本・ドイツのライバルになるのではないか。
-まだ民間銀行ですら、窓口指導が行われている状態。
11:31 バブル時の株価3万8,900万円をつけ、NYダウを抜いたというショッキングな事象(稲垣氏)
-当時のPERと、現在のPERが違うのでバブルではない。中国から日本に投資先が移っている点ではサスティナブルではない。日本企業の資本生産性を上げなければならない。
13:43 日本の金利の現状(武田氏、Jesper氏、稲垣氏)
-長期金利、政策金利が上がっていくには現実性・持続性の確からしさが見えてくる必要がある。まずは実質賃金がプラスになるかどうか。賃金上昇が単発で終わるのか、これから続くのかが重要。国内投資、海外からの投資を増やし、技術を蓄積し、イノベーションに繋げていくかが大事。
-海外の機関投資家がなぜ日本に投資するのか?M&A、MBOが最高水準になっている。
-バリューを生む事業に資本を再配分する社長が多くなっている。賃上げ出来る会社、出来ない会社に分かれているのが課題。
22:00 ゾンビ企業から新しい企業に変える政策が必要ではないか(鈴木氏)
-日本経済のボトルネックは、人材の流動性、お金の流動性、会社の新陳代謝が進んでいない、という3つ。
24:15 アメリカ経済の強さ、金利は上がらない、日本企業が変わっているのになぜ円安なのか。インフレについて(鈴木氏、Jesper氏)
-経済の加熱力格差で、円安が続いている。
-グローバルに行くべき。話題のInstagramで「cheaphousesjapan」では安い家が紹介されている。
-インフレのリスクは心配。エネルギーコストについて長年議論されているが、何もしていない。
-輸入物価に伴って物価が上がり、外国から日本企業が安く買われてしまう。
-TSMCが熊本に来たことは、経済合理性がある
-日本は人材もあるし、水も豊かなので、半導体が来ている。一方でリスクコントロールも必要。
29:30 雇用所得を増やすプロセスが起り得るのか(稲垣氏、武田氏)
-春闘が旗振り役になっているが、労働移動によって労働分配率が高まるのではないか。
-社会課題をチャンスに転換することが重要。人手不足とAIで雇用が奪われるという声が上がっているが、人手不足な日本においてAIを進めるチャンス。物価が上がることにより、企業の価格戦略が変わる。地方自治体・国を含めて、サイロ化をやめるチャンス。
-支援策で生き延びているゾンビ企業が多い。経営破綻が多くなると良い傾向になる。防衛予算倍増は、消費だけになるか成長投資になるか。
39:05 マンション価格は日本人から見れば高く、外国人から見ると安い。この傾向は続くのか(稲垣氏、鈴木氏)
-地政学的な問題もある。中国の直接投資が減っている。対内投資を増やす企業が増えている。グローバルサウスが活性化する中で、リグローバリゼーションが必要になってくると思う。その時の課題は、カーボンニュートラルの問題がある。産業構造を変えていくことで、サスティナブルな日本の成長に繋がるのではないか。
-政策のあり方を、新陳代謝を前提にしていくべき。今はニーズが多様化している中で、製造業中心で来た日本は時代にアジャストしなければならない。
44:19 質疑応答①
-流動性促進や産業再編を促すために、何をすべきか。
-ASEAN、インド、湾岸の成長を取り込むには。
-日本企業の経営者として何をすべきか。
-製造業はどう変わっていくべきか。どう稼いでいくべきか。
G1サミット2024 第5分科会P
「コロナへの対応を総括する~日本のコロナ対策は妥当だったのか?」安宅和人×小林史明×高山義浩×津川友介×中室牧子
(2024年2月24日開催/沖縄万国津梁館)
約3年にわたった新型コロナによるパンデミック。医療の現場は対応に追われ、経済は深刻な影響を受ける中で、多くの政府による施策、社会的対応が行われた。人類史上稀に見るこの壮大な経験から私たちは何を得て、何を失ったのか。コロナへの対応を総括し、そこから得られる反省と教訓を冷静に分析する必要がある。(肩書きは2024年2月24日登壇当時のもの)
安宅 和人(慶應義塾大学 環境情報学部教授)
小林 史明(衆議院議員/ 元内閣府大臣補佐官(ワクチン担当))
高山 義浩(沖縄県立中部病院 感染症内科・地域ケア科 副部長)
津川 友介(カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA) 准教授)
中室 牧子(慶應義塾大学総合政策学部 教授)
00:00 オープニング
01:33 コロナ政策において評価できるもの、まずかったもの(安宅氏、小林氏、高山氏、津川氏)
-ワクチンの爆速接種は評価できる。マスクでコミュニケーションを止めたり、少子化などに大きな影響、愛を取り戻すのに時間がかかる。
-オンライン診療などの規制改革が進んだ。一方で国と地方のガバナンスが有事に弱く、平時に不便さを生んでいる。
-ワクチンが届くまでの封じ込めが利いた。医療介護連携が出来た。専門家と行政とのコミュニケーションに課題。
-日本の死亡率が少ない、という結果だけを見れば優等生。またパンデミックが確実に起きる中で、情報がなくてわからないことを伝えずにコミュニケーションを続けたのが良くなかった。
10:46 ワクチン接種がうまくいったことについて、どこが良かったのか(小林氏)
-成功要因となった組織の意思決定のあり方と、政治行政民間でのコミュニケーションについて。
14:58 もしあの時、あぁしていたらどうなっていた、というものはあるか(安宅氏、小林氏、高山氏、津山氏)
-緊急事態における止血以外は、ほぼ無策に終わった。COVID-19での死者を減らすことしか出来なかった。
-若者に優先的にワクチン接種し、高齢者に自粛を促すことが出来たのではないか。自治体ごとに解釈するやり方を変えるべきであったのではないか。
-武漢の封じ込めが失敗していたら、世界はどのように動いていたのだろうか。緊急事態宣言の効果が薄くなった時にカスタマイズ出来ていれば変わったのではないか。
-もっとクリエイティブなソリューションがあっても良かったのではないか。
23:46 専門家会議をこうすれば良かったという点(高山氏)
-政治で決断すべきことを、医師で話し合って決めていた。会議体の目的を明確にすべきだった。
25:27 有事におけるコミュニケーションのあり方(安宅氏、高山氏、津川氏、小林氏)
-バイオロジカルなこと、医学的なことを理解していて、マネジメント的な意思決定ができる人が必要だったが、それがほとんどなかった。このような人間を育てなければならない。日本の算数力の低さが露呈していた。人数で論じても意味ない。
-ファクトが十分にない新興感染症に対して、十分な説明が出来なかった。
-専門性の高いコロナでは、プレゼンなどよりコンテンツが大事だった。フェーズによって、コミュニケーションを変えるべきだった。
-どのようなプロセスを経てその意思決定をしたのか、明確に共有すべき。予防接種のやり方を変える時、オンラインで全自治体に対して共有した。
35:23 非科学的なことを信じる人たちに、どのようにコミュニケーションを取ればいいのか(安宅氏、高山氏、津川氏、小林氏)
-分離・分断と、国民の計算力の平均が割り算であることを超えない限り、このオカルティックな議論は続く。日本人は物分かりやすさのスピードは速い。教育のエラーだったことを反省すべき。
-アンチワクチンのデマと戦うのではなく、アンチワクチンにすがりつく人たちの社会的背景を見ることが必要。社会保障の裾野を広げることが重要だったのではないか。
-科学が万能だと思われている時代は長くない。これが破綻し始めている。不確実性の高さをコミュニケーションしなければならない。科学を信用している人が、その努力を怠っていた。
-多様な情報を集めて先読みして対応していくことが重要。なぜその人がそういう行動に出てしまうのかを理解し、そこに的確な手を打つことが重要。
47:02 質疑応答①
-ドイツ・メルケル首相のように、違いを政策として比較することが大事なのではないか。
-政府からの給付は、経済学としていい政策だったのか。
-中年男性の中で決まって切り捨てられた事業があったが、次の有事にどう活かされるのか。またシールドは役に立ったのか。
-ワクチンなどの製薬を持ってくる段階での学びは。
54:40 質疑応答②
-日本の感染症に対する治療の意識が悪影響を及ぼしたのではないか。すぐに病院に行く日本人の治療行動についてどう考えるか。
G1サミット2024 第7部分科会S
「アート・デザイン経営の最新潮流~企業の価値を高めるアート×デザイン×経営の今~」青井浩×スプツニ子!×水野学×田川欣哉
(2024年2月24日開催/沖縄万国津梁館)
経営の中核にデザイン・アート思考を取り入れるデザイン経営の手法は日本でもだいぶ浸透してきたといっていいだろう。そうした中登場したGenerative AIはクリエイティブ業界にも激震をもたらした。急激に変化するデザイン×アート×経営の関係性。その最新潮流を探る。(肩書きは2024年2月24日登壇当時のもの)
青井 浩(株式会社丸井グループ 代表取締役社長 代表執行役員 CEO)
スプツニ子!(アーティスト/東京藝術大学デザイン科 准教授/株式会社Cradle CEO)
水野 学(good design company クリエイティブディレクター/good design company 代表)
田川 欣哉(Takram Japan株式会社 代表取締役/ロイヤル・カレッジ・オブ・アート 名誉フェロー)
00:00 オープニング
00:49 ここ1年における、デザインにまつわる変化(田川氏)
-AdobeのFigmaの買収計画(Figmaの当時の時価総額は4兆円)、デザイナー出身のCEOが増えている、アジアカルチャーのグローバルでのプレゼンスの高まり、生成AIの登場…
05:19 自身、社会、企業側の変化(水野氏)
-パナソニックのブランディングを担当する中で感じたこと
09:00 1年で感じた変化(スプツニ子!氏)
-生成AIの登場が、アーティストに与える影響、デザインの新潮流
14:07 東京藝術大学の学生の変化(スプツニ子!氏)
-芸大の受験は、石膏デザインなどの画力で採用しているが…
15:55 マルイにおけるデザイン・アートの新潮流(青井氏)
-エポスアプリにおけるUXデザインの重要性、UXデザイナー採用の難しさ
20:46 マルイにおける、ユーザー理解・観察を促すための施策(青井氏)
-アジャイルな文化を作るための施策
22:58 マーケティングとブランドにおける矛盾、売れることの意味(水野氏)
-デザインを「点」で見る時代が長く続いていた影響
26:50 デザインスキルを持っている中で、経営側に立って役に立ったこと(スプツニ子!氏)
-ペインポイントを解決するためのシステムは、デザインスクールだと訓練されるスキル
29:59 デザインが得意な分野と既存のビジネスプロセスが得意な分野(青井氏)
-顧客のお金の使い方が変わりつつある。以前は洋服などで、今は推し活に変化している。
35:17 機能性ではなく、デザインで「好き」を作るということ(水野氏)
-感受性や知覚の豊かさを大切にしていくことが重要。
38:00 AIとクリエイティビティの今後は?(水野氏、スプツニ子!氏、青井氏)
-希少性が持つ意味合いがさらに求められてくるのではないか。
-デザイナーはなかなか言語化出来ないからこそ、AIが模倣困難。
-生成AIの一番の強みは計算能力。人間は身体性が今後ますます、求められる。
44:42 質疑応答
-デザイナーのヒエラルキーが崩れていく中で、どのように人を育てていくのか。
-人生を生きるということと、デザインをどう結合しているのか。
-OMO(Online merges with Offline)の結合の中で、UX向上やCVR向上などの事例はあるか。
-ネーミングが重要だと思うが、ネーミングに対する考え方、捉え方とは。
-マルイの経営の仕組みのリデザインをしている考え方は、どのようなところにあるのか。
-デザインを実現していく中で、チームアップが重要だと思うが、デザイナーはどのように考えているのか。
-障害者アートが広がるために、企業とどのような取り組みをしたら良いのか。
G1経営者会議2023
第4部分科会M「世界で勝てる経営戦略としてのカーボンニュートラル~脱炭素、生物多様性/自然資本を織り込んだ戦略~」飯塚優子×出雲充×大我猛×福島正人×栗原美津枝
(2023年11月23日開催/グロービス経営大学院 東京校)
地球温暖化から地球沸騰化の時代へ。国連事務総長が語るように環境問題は待ったなしである。特に、DXによるSC全体の排出量の可視化からクリーン燃料転換等の排出量削減、ネガティブエミッション技術も脱炭素には必要不可欠。更に、生物多様性や自然資本の保全もまた然り。本セッションでは、第一線の経営者、テクノロジーから解決する先駆者などが会し、脱炭素・地球環境戦略をどう描き実践しているのか、多角的な視点から新たな未来を切り開く手がかりを探る。(肩書きは2023年11月23日登壇当時のもの)
飯塚 優子(住友林業株式会社 執行役員サスティナビリティ推進部長)
出雲 充(株式会社ユーグレナ 代表取締役社長)
大我 猛(booost technologies株式会社 取締役 COO)
福島 正人(株式会社レゾナック・ホールディングス 執行役員 最高技術責任者(CTO))
栗原 美津枝(株式会社価値総合研究所 代表取締役会長)
00:00 オープニング
04:27 現在自身が取り組んでいること(飯塚氏、出雲氏、大我氏、福島氏)
13:42 GHGの可視化から見えてくる課題(大我氏)
16:38 問題に対する、社内での取り組み姿勢について(飯塚氏、福島氏)
24:16 排出量の算定の方法、管理など、どう変えたら取り組んでいけるのか(大我氏、福島氏)
29:31 カーボンニュートラルと自然資本について、どのように考えるべきか(飯塚氏)
35:23 カーボンニュートラルにおける、オープンイノベーションの重要性(出雲氏、飯塚氏)
42:25 質疑応答①
-国民の負担をどこまで許容できるものなのか
-「1.5℃目標」への危機感について
48:11 質疑応答②
-カーボンニュートラルにおける、中国とアメリカはどうなっているのか
-水素、洋上風力発電などが消えかかっていると思うが、どうなっているのか
-国からのGX付加金を何に使うのが良いのか
G1経営者会議2023 第5部分科会O
「世界で勝てるアフターコロナのワークスタイル~出社orリモート?創造性と生産性を両立するための最善解とは~」小林正忠×田中愼一×平松浩樹×五十嵐苑子
(2023年11月23日開催/グロービス経営大学院 東京校)
コロナ禍は、企業のワークスタイルに大きな変革をもたらした。特にリモートワークの普及は注目されたが、今、多くの企業が出社を再開し、そのバランスを模索している。生産性や効率性、そして創造性を保ちつつ、新しい働き方をどう確立するかは経営の大きな課題となっている。本セッションでは、企業経営者、企業CHRO、そして組織コミュニケーションの専門家が一堂に会し、アフターコロナの時代の最適なワークスタイルの在り方について議論する。(肩書きは2023年11月23日登壇当時のもの)
小林 正忠(楽天グループ株式会社 常務執行役員 Chief Well-being Officer)
田中 愼一(フライシュマン・ヒラード・ジャパン株式会社 取締役会長)
平松 浩樹(富士通株式会社 執行役員 EVP CHRO)
五十嵐 苑子(株式会社グロービス 経営管理本部長 マネジング・ディレクター)
00:00 オープニング
02:41 楽天におけるワークスタイルの取り組み状況(小林氏)
04:26 富士通におけるワークスタイルの取り組み状況(平松氏)
06:52 さまざまな企業、自身の会社を含めたワークスタイルの取り組み状況(田中氏)
12:40 出社に重きを置くことによって発生するデメリットについて(小林氏)
16:36 リモートワークで、求心力をどのように担保しようとしているのか(平松氏)
20:34 会社がワークスタイルの方針を変えるときのコミュニケーション(田中氏)
26:15 なぜ日本企業は欧米企業と比べて対話が苦手なのか(田中氏)
28:30 トップからのメッセージ発信と、管理職とメンバーの対話で工夫していること(小林氏)
32:25 何かを変える時、どのような発信をしているのか(平松氏)
37:45 楽天、富士通の取り組みを聞いて(田中氏)
43:20 質疑応答①
-出社には偶然の出会い・会話や突発的な緊急対応などのメリットがあるが、これを含めて社員で出社からリモートかを決めるのか。
45:41 質疑応答②
-リモートをする上でオペレーションする人材はどうすべきか?副業をどのように考えるべきか?
52:08 質疑応答③
-求心力と遠心力が大事な中で、マネジャー層に対しての支援が足りていないのではないか。
56:33 質疑応答④
-富士通は意思決定を会議のみですることから、どのように切り替えていったのか。
58:00 まとめの一言(小林氏、田中氏、平松氏)
G1経営者会議2023 第3部分科会O
「世界で勝てる大企業のリスキリング最前線」後藤宗明×坪井純子×三島茂樹×内田圭亮
(2023年11月23日開催/グロービス経営大学院 東京校)
急激な技術の進化と市場の変化の中で、企業の競争力を維持するためには従業員のスキルの再編・強化、いわゆる「リスキリング」が不可欠となっている。大企業はその巨大な組織を持つがゆえに、この挑戦はさらに緊急かつ複雑になっている。本セッションでは、リスキリング専門家と企業HRトップが、大企業が直面するリスキリングの課題と、それを克服するための戦略や実践的な取り組みについて議論する。世界の先進事例や、最新の研究・知見をもとに、大企業が持続的な競争力を確保するための道筋を探る。(肩書きは2023年11月23日登壇当時のもの)
後藤 宗明(一般社団法人ジャパン・リスキリング・イニシアチブ 代表理事 チーフ・リスキリング・オフィサー/SkyHive Technologies 日本代表)
坪井 純子(キリンホールディングス株式会社 取締役常務執行役員)
三島 茂樹(パナソニック ホールディングス株式会社 執行役員 グループCHRO)
内田 圭亮(株式会社グロービス グロービス・コーポレート・エデュケーション マネジング・ディレクター/顧彼思(上海)企業管理諮詢有限公司 董事)
00:00 オープニング
01:38 パナソニックグループにおいて、リスキリングにどのように向き合っているか(三島氏)
05:54 キリングループにおけるリスキリング(坪井氏)
09:35 日本全体におけるリスキリング(後藤氏)
15:42 リスキリングを社内で浸透させるためのポイント、未来に必要なスキルの見極め(三島氏)
20:23 学ぶマインドを高めるために工夫していること(坪井氏)
26:15 大企業として、リスキリングの難しさへの向き合い方(後藤氏)
29:39 パナソニック・トランスフォーメーション(PX)を進めるための7つの原則(三島氏)
31:23 他社に転職してしまう恐れとどのように向き合っているのか(坪井氏、三島氏)
33:52 日本社会全体でリスキリングを進めるうえで、経営者が何をしていくべきか(後藤氏)
38:53 リスキリングにおける「ダブルバインド」について、アルムナイネットワークについて(三島氏、後藤氏)
43:40 質疑応答①
-硬直的なマインドセットからしなやかにしていくために、経営としてアシストしているのか
45:54 質疑応答②
-失敗を許容できるにはどうすればいいのか。
49:33 質疑応答③
-ローテーションでさまざまな経験を積ませたいが、総論賛成各論反対になりがち。どのように工夫すれば良いか。
52:21 リスキリングに向き合う上でのメッセージ(後藤氏、坪井氏、三島氏)
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