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STAP事件簿

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私は、「南京虐殺」というのはフィクション(架空の物語)で、事実は普通の戦争だったという考えだが、中国が「南京虐殺があった」と日本を批判するのは仕方がないと思う。 もともと中国は南京で30万人が虐殺したなどと言っていなかったのに、日本の中の反日日本人(この場合は朝日新聞と本多記者)がはじめて30万人と言ったり報道し、それに日本人自身が追従するのだから、仕方がない。 中国は「日本人が自ら言っている数字を使っているだけ」と言うだろう。明治の日本人は武士の時代の魂があって、礼儀正しく..
自然科学の論文は、時に新しいことを示したものに「価値のあるもの」、「立派なもの」、「成立するもの」がある。用語はなかなか適したものがないので、最初に「定義」を示しておきたい。 「価値がある」というのは、論文としても立派であり、最終的に学問や人間社会に有用だったもの。「立派なもの」とは、論文としては新しい見方を示しているが、最終的には学問の進歩に大きな貢献はできなかったというもの。「成立する」というのは、論文としての要件が整えられていて、査読委員が査読(審査)したときには「価値..
(今朝は少し、うなされました) 人間には良いところと悪いところがある。人のやることには成功もあるし失敗もある。毎日の生活でもうまくいくときと、何をやってもダメな時がある。 特に人が成長していくときには、「芋蔓式」がすべてだ。つまり子供や若い人にはまだ欠点が多い。でも年配者よりこれから伸びるところもある。だから、欠点を強調せず長所を伸ばすことが大切だ。 三種類の考え方がある。一つは(2-0=2)型で欠点もないが長所も大したことがないという場合。これも大切だがすべてではない。もう..
(少し、軽い話題です) 私は科学の世界でコピペは何の問題もないと考えているが、コピペに対して反感を持つ人が多いのも確かである。なぜ、私が科学者でありながら、コピペを容認してきたかというと、それは「科学の本質はなにか」が理由だが、それ以外に「公知」と「平和」である。それについてリラックスして一言。 学問の世界は「学問の自由」で守られている。この学問の自由は「内的・精神的自由」で、社会に対して実行力を持たないのが特徴であり、仮に何かの力を発揮するなら自由は奪われる。 一方、科学者..
(事件簿13を挿入しましたので、音声では13となっています) 私には、多くの人が必死になってSTAP論文の欠陥を探し、公表し、小保方さんを罵倒しているのか、理解することができない。誰かに迷惑をかけたわけでもなく、論文は面白いし、価値のあることが書かれている。写真を間違えたからと言ってSTAP細胞が消えるわけでもない。 アインシュタインが舌を出したから、相対性原理は間違っているというようなことでに懸命になっているのは理解に苦しむ。また、東大の入学式で、理系の著作権・特許権も勉強..
(小保方さんの記者会見前後で、原稿の順番を変えました。音声では“08”と言っています) STAP事件では、マスコミや批判する学者の多くに論理があっていないように見える。つまり、 具体的な批判は「論文の書き方」なのに、研究そのものを止めさせようとしている。ネイチャー論文の批判は、最初、写真の貼り間違えと写真に手を加えたこと、つまり「論文の書き方」が指摘され、その後、卒業論文のコピペや、実験ノートの不備など、本人の研究姿勢に及んできた。 しかし、論文を読むと、写真の問題はあっても..
2014年4月8日に行われた小保方さんの記者会見では、小保方さんは何回も頭を下げて謝っていた。「自分が未熟だった」という理由だが、小保方さんは誰に、どういう迷惑をかけたのだろうか?「未熟」というのは謝らなければならないことだろうか? 彼女は29歳と言う若い年齢で研究リーダーとして新しい細胞の研究をし、「どうも、外部からの刺激で初期化される細胞があるらしい」ということがわかり、その研究成果をまとめて世界的に有名なネイチャーと言う科学誌に論文を投稿した(2013年3月10日)。 ..
今回の事件では、学生が登場した。まず第一に、小保方さんの博士論文、第二にコピペ問題で学生の感想、だった。でも両方とも「学生は教育中ではない」という奇妙な前提だ。 教育中というのは学生がお金を払っている。それに対して研究は本人がお金をもらう。だから、学生と社会人(研究者)は全く違う。これが誤解されていることと、弱いもの(学生)は正しいことを言うという前提で、無条件に学生の言うことを正しいとして判断せずにマスコミが報道した。 学生がコピペしてよいかというのは、科学論文がコピペして..
STAP事件では、「不正な研究」が問題になり、「不正な研究」の定義や、それを防止するための「実験ノート」など、不可解な言葉が横行した。でも、科学に不正があるだろうか? 人はその人が死ぬまでウソを突き通すことができる。だから、科学にもウソがあると多くの人が錯覚するのは無理もない。でも科学には「ウソがない」という原理原則がある。 科学を研究する目的は、1)自然現象を明らかにしたり、それを応用して人類の福利に貢献する、ということか、2)工場などを作ってもうける、と言うことの二つであ..
STAP事件では、科学研究の経験がない多くの素人が参戦した。これは良いことだったが、小保方さんはかわいそうなことになった。つまり、リンチ的になったからだ。その一つがコピペでこれは前回に説明した。次に「間違った図など使うなんて、あり得ないミスだ」と言う人が多かった。 でも、これまで長く論文を審査し、またネイチャーなどの有力紙を読んできた私にとっては、今度のSTAP論文ぐらい多くの図と豊富な情報を提供した場合、1や2つはミスがあるのが「普通」で、「ミスがないのはあり得ない」ことだ..
STAP事件では、相変わらず日本社会が情緒的で、リンチ的であることが露見した。マスコミの問題だけではない。 それは、「コピペ」が「絶対にしてはいけない悪いこと」というのが前提で事件が進んだことでわかり、その大きな理由の一つが、学生や若い研究者、また文科系の人が「科学の執筆物の著作権と社会への貢献」という勉強も体験もないことが大きかった(未知が野蛮な社会をリードする)。 「コピペが良いことか悪いことか」は「自然科学の著作物」の「権利と名誉」はどうなっているかによる。情緒的な判断..
私がSTAP論文を読んでみると、なかなかの大作で、図表が70枚ぐらいもある有意義で良い論文と言う印象を受けた。英語のレベルも高く、説明も丁寧、引用文献も多からず少なからず、なかなか優れた論文だ。 なにはともあれ、論文を読んでいくと、厳しい環境の中で生き残った細胞が初期化するのだな、そしてそれから生体が誕生する可能性があるということがわかる。それが真実かどうかではなく、著者はそう考えていることが分かる。論文はそれで十分で、真実が示されているわけではない(人間には不可能)。 基礎..
どちらの研究が「正しい研究」かということではないけれど、研究には「暗闇研究」と「月明かり研究」がある。 暗闇研究と言うのは人類がまだ知らないことを手探りで調べていくもので、月明かり研究と言うのは先人がアメリカなどにいて、それを発展させたり、手法を作ったり、最適条件を探すような研究だ。 それ以外にも「昼間研究」というのもある。ある建物を設計するためにまだ不足している「材料疲労特性」を調べる研究で「研究さえすれば、結果がでる」というものだ。今回はこの「昼間研究」は触れないことにす..
驚くべきことに、2014年4月9日、小保方さんが記者会見を行い、「ご迷惑をかけた」と謝った。本来、謝るようなことは必要ないが、社会が勝手に騒ぎ、勝手に批判したのだから、「悪人」がいるとしたら社会だが。 いずれにしても、彼女はやや感情も動いていたが、論旨はしっかりしていた。 科学的事実自身はなにも問題ない、論文を提出する際の「村の掟」をあまり知らなかった、STAP細胞の研究をさらに続けたい今回の論文は現象を示したにすぎず、今後は作成条件などを進めていきたい。というものだった。 ..
Xデーの後、1か月たたないうちに、STAP論文に対して「火の手」が上がった。そして4月初旬には「論文に不正行為があった」と理研が発表する。このことは「常識」では到底、考えられないことだ。 わずか1か月ほどの間に、STAP細胞の写真、小保方さんの博士論文の第一章の問題などが次々と指摘される。仮に指摘した人が「素人」とすると、驚くべき能力と情報力だ。STAP論文の内容を理解し、写真を見て判断でき、3年前に小保方さんが使った写真を知っていて、さらに博士論文の第一章に使われた文章が、..
2014年の正月。STAP細胞の関係者は忙しかった。なにしろネイチャーに掲載されるSTAP論文が1月末に掲載されることが決定されるわけだから、その時期に合わせてなにかの発表をする必要があるからだ。 どうせ発表するなら、できるだけ派手にやる必要がある。少し前なら、重要論文がでて、それが偶然にもマスコミの目に留まったら、研究者のところに記者が押し掛け、研究者が研究室の奥からでてきてはにかみながら記者の質問に答えるということだったが、今は違う。 研究がお金になるという時代、研究成果..
2013年の5月の連休もあけて、理研は第二段階に入った。 知的財産担当は連休前に提出した国際特許を今後どうするかの協議を続けていた。国際特許はその後、各国の知的財産を申請するのが普通であるが、方法や戦略は多岐にわたる。 とにかく「お金になる特許」と考えられるので、関係先との調整も含めて慎重に進められてきた。理研としても国庫の研究費を獲得したり、理研100年の計にも影響があるこの特許に強い関心を持っていた。 当時の理研の知的財産に関する重要会議の議事録などが公開されることを望む..
(STAB事件は今、進行中ですが、日本文化(学問、教育、若者)のために大切なことなので、整理をしておきます) STAP事件簿は、今(2014年4月)からさかのぼること約1年3か月、つまり2013年の正月から始めることとする。 正月明けから理研の発生再生総合研究センター(発生センターと呼ぶ)の首脳部は重要な決定をしようとしていた。それは数か月先、できれば3月か4月までに、STAP細胞についての「理研の特許」と「ネイチャーに掲載されるような論文」を出すことを決めなければならなかっ..



