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「私の最初の映画は消えた町の話でした」とドキュメンタリー制作者のジョン・パジェットは言います。この映画をきっかけに、じわじわと衰退をたどりながらも、崩壊の時期からカムバックを果たしたアメリカの市町村に彼は生涯、魅了されてきました。象徴的な66号線の閉鎖から、山あり谷ありの歴史を持つニューヨーク州バッファロー市まで、パジェットは「市民の物語」を分かち合い、地方を活性化させる力を明らかにします。
TEDフェローのジャワド・シャリフは生まれながらに備わった反骨精神をドキュメンタリー映画に生かし、パキスタンの声なき声を聞かせてくれます。3人の市井の英雄たち(高峰登山家、いにしえの楽器を使う民族音楽家、パキスタン初のトランスジェンダーの医師)の話から、ドキュメンタリーが創造と抵抗の場にもなりうることを示します。
「その人その人に美しい動き方があり、それは喜ばしいことです」と言うダンサーで振付家のライアン・ヘフィントンは、ダンスとの関係を見直すように促し、靴紐を結ぶとか、赤ちゃんをあやすとか、マカロニ・アンド・チーズをかき混ぜるといった日常的なことが振付のインスピレーションとなって喜びや解放を必要とするとき役立つことを示します。話の後は、ダンサーのニコ・ローンツリーとライアン・スペンサーが、日常的な動きのユーモアと美が吹き込まれた眩いばかりのダンスを披露します。
好きな歌手の声を使って音楽を作れるとしたら? その旋律の才を世に示しながら、多才なアーティストのホリー・ハーンドンが、他の人たちが彼女の声で歌えるようにするAIのホリー+を披露します。ミュージシャンのファーが加わって、1つは自身の声で、もう1つはホリーの声で歌えるという2本のマイクを使い、この驚くべき技術を実演します。
写真家のプラトンはアートの力で、被写体の人間性への窓だけ残して思い込みを剥ぎ取り、見る者を驚きと好奇心で満たそうとします。ミシェル・オバマ、プッシー・ライオット、ウラジミール・プーチン、モハメド・アリら、世界的な著名人を撮影した時の興味深いエピソードを語りながら、プラトンは共感と人間的つながりの持つ温かい力を捉えます。
ルーブル美術館やアメリカ-メキシコ国境の壁をはじめとする様々な場所に貼り出された巨大な白黒の肖像で知られるマルチメディア・アーティストのJRは、野心的なプロジェクトに取り組み続けています。力強く心動かされるこのトークでは、重警備刑務所で看守や囚人の助けを借りて作った中庭の地面を覆う巨大な集団肖像写真が、心に迫るイメージとなっただけでなく、人々に大きな影響を与えることになった話をします。
物語を語る新たな形式のおかげで大衆文化が変わりつつあると、デジタルビジネス戦略家のヒョンミ・キムは言います。スマホで5-10分で読める断片として公開される、漫画のようなイラストで構成されたウェブトゥーンです。ウェブトゥーンがどのように小さなスマホ画面から大画面の映像の世界へと広がり(Netflixの『地獄が呼んでいる』を見たことは?)、テレビや映画の脚本を作る新しく多様な世代を生み出しているかをキムが解説します。
「近視眼が人類にとって最大の危険かもしれません」。コンセプチュアル・アーティストのケイティ・パターソンはそう話します。彼女の作品は、何億年という単位の時間で地球の歴史を記そうとする「ディープタイム」の考え方を扱っています。このトークで彼女は、溶けていく氷河につながる電話や死にゆく星々の地図といった自らの作品を生き生きと解説してくれます。最新プロジェクトの『フューチャーライブラリー』では、森の中に作られた部屋に著名な作家の未発表原稿が収められていて、2114年まで出版や公開されることはありません。
コミック作家のサム・ヘスターは、ヘルスケアにおいて勢いを増しているある活動の一端を担っています。「グラフィック・メディスン」です。簡単に言えば、患者の必要とするものや目標とするものについて、文字通り「絵」を使って伝えることで、介護をよりよく、やりやすくしていこうというものです。ヘスターは自分の母親がパーキンソン病や認知症に加えて、正体不明の症状に悩まされたとき、問題を細やかにイラストで表現することで、共感や理解が得られ、よりよく意思疎通ができて、心の平穏が得られたという経験をお話しします。
ヴィーガン・シェフ(かつTED Countdownサミットの料理長)のデレク・サーノは、植物に秘められた力を解き放つというミッションを背負っています。様々な口当たりや風味に満ちたキノコ類や野菜から、栄養満点で地球にも優しい食品を作り出しているのです。彼は創造性にあふれた料理のインスピレーションを繰り出し、動物を犠牲にすることなく美味しい食品を作る道にどのようにして導かれてきたかを語ります。
ゆとりを持って身の回りの世界をよく観察するよう誘うこのトークで 、グラフィックジャーナリストのウェンディ・マクノートンは、絵を描くことがどのように深く人間らしい本物のつながりを引き出すものであるかについて語ります。試してみる準備はいいですか?鉛筆を手に取って、マクノートンの楽しいトークに参加してください。「描くことは見ること、そして見ることは愛すること」であるとマクノートンは言います。
トラウマを受けた人々のその後を追うドキュメンタリー映画を通じて、TEDフェローのアルムデーナ・トーラルは目に見えない心の傷を映し出します。彼女が共有するのは、アダヤンシ・ペレスというグアテマラ出身の6歳の少女の心の痛む物語です。この少女は米国の移民税関捜査局との関わりの中で、心的外傷後ストレス障害(PTSD)に苦しむこととなりました。口を封じられた人々に声を与え、政府に行動を改めさせるべく圧力をかけようという力強い呼びかけです。
地域のニーズに合わせて希望と驚きを混ぜ込んだ、そんな新しい形の公共の場をお見せします。アーティストでTEDフェローのマシュー・マゾッタが全米各地で行った、空間と場所を改装し、地域の交流を活性化させ希望と目的をもたらす、そんな喜びに満ちたプロジェクトをご紹介します。
植物画家のニルーパ・ラオは自然の美と心を水彩で捉えます。美しく科学的にも正確なイラストを通して人々の環境との感情的繋がりを蘇らせ、間近にありながら気づかれない王国に目を開かせます。
人工知能の心の中はどんな風なのでしょう?映画『ブレードランナー』に描かれた近未来のロサンゼルスの建築のビジョンにひらめきを得たメディアアーティストのレフィック・アナドルは、自身が開いたスタジオで、建築家、データ科学者、脳科学者、音楽家らと協力して、アートと人工知能を融合させています。テクノロジーと創造性の未来について考えを一新させる異世界のような作品の数々をご覧ください。
俳優イーサン・ホークは自分の人生に影響を与えた瞬間を思い起こしながら、思い切った表現がいかに癒しを与え、人同士の繋がりを促すかを考えます。そして物怖じせず自分の中に創造性を見出すことを私たちに勧めて、こう言います。「自分で歩いてみて初めて、そこに道ができるのです」
話の結末をどうするのか?「ラジオラボ」のホストであるジャド・アブムラドは、この質問の答えを探すうちに、テネシーの山間の家に導かれたと言います。そこで、識者のドリー・パートンと出会いました。
伝説的なヒップホップのプロデューサーであるスウィズ・ビーツは、アーティストのビジネスのやり方を本格的に革新すべく、力を尽くしています。この素晴らしいトークでは、自身と同じくクリエイティブな人々が力を発揮できるようにどうやって支援しているのかを語ります。例えば、売り上げの100%をアーティストに渡すアートフェアを世界中で展開していること、生存するビジュアル・アーティストの資金源をもたらす新しい手数料制度、そして、ファンを楽しませ、ミュージシャンに売上をもたらすオンラインの音楽祝賀祭Verzuz。「アートを守らなければ、将来を守ることが出来ない」とスウィズは語ります。
「自分は何者か?」この疑問に答えるべく、アーティストのシャンテル・マーティンはペンが導く先へと赴きます。この素晴らしく視覚に訴えるトークでは、タイムズスクエアの大型ビジョンから、ニューヨーク・シティ・バレエ団の踊り子たちの体まで、あらゆるものを横断して描くマーティン特有のフリースタイルの線描画を取り上げながら、彼女がアートを通じ、どのように自由や新たなものの見方を発見したのかについて語っていきます。絵を描くことで、どのように手と心を繋げ、世界との繋がりを深められるのか見てみましょう。
皆さんのものの見方を変えてしまうかもしれないトークで、デザイナーでありアーティストでもあるジャーバオ・リーは、デジタルメディア固有の偏りを明らかにするような自身のコンセプチュアル・アート作品を紹介します。赤という色に「アレルギー反応」を起こさせるヘルメットから、予想外の方法でネット上のコンテンツをふるいにかけるブラウザのプラグインまで、リーの作品は私たちが現実を知覚する上で、いかにテクノロジーが介在しているかを明らかにします。
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