「小學」について
Description
毎月、最後の週は、江戸時代後期の子どもたちが5・6歳になったら先ず初めに勉強したという「小學」という本を教えていただいています。
「董仲じょ」が言いました。仁を大事にする人は、事に当たってそれは正しいかどうかを重んじるのであって、そこから得られる利益を狙いとはしないものだ。
これは、例えば海で子どもが溺れかけている時、自分の仕事への跳ね返りを期待して助けるのではなく、人間としてすべきことだから助けるということです。
孔子が弟子の中で一番信頼していた顔回について、「れん溪周」が述べています。
孔子が魯の国の哀公に仕えていた時のこと。この哀公は、怒りを面に出し過ちを繰り返すような人だったので、孔子はこれを諌めて何とか正しい道を歩んで欲しいと考えていました。
たまたま、この哀公から「弟子の中で誰が学問を好むか」と問われたので、いい機会だと思い、顔回の話をして間接的に哀公の不徳を糺そうとしたのです。
顔回はどんな人物だったのか・・・
顔回の言葉の一つです。「願わくは善に伐(ほこ)ることなく、労を施すことなけん」つまり「自分の功績を誇ることなく、相手のために何かしてあげたい」
顔回は、学問を好むだけでなく、修養を積み善行を行ったのですね。
「程伊川」が言いました。顔回が「自分の欲望に打ち克って、礼を実践していくための大事なことはなんでしょうか」と尋ねたところ、孔子はこう答えました。
「視ること、聴くこと、言うこと、行動すること、このような人としての行動全てにおいて、「礼」に叶ったように行動しなさい。」
道徳や教えを口で言うのではなく、実践するべきこと、守るべき事柄を言われたからするのではなく、敬いの心をもって行動することです。
毎回この「小學」には驚かされます。
【昴インフォメーション】
昴では現在5月入学生受付中です。5月は新学年で初めての学校テストの対策指導もガッチリやります。
また、GW明けの5月11日(日)は附小模試です。国立大附属小の受験のための、年長さんを対象にした模試です。
昴は4月29日からGW休みになりますので、ご入学、模試のお申込みはその前をお勧めします。昴の教室にお急ぎください。
今週の放送はこちらから!