Discover吉本隆明の183講演【A165】顔の文学
【A165】顔の文学

【A165】顔の文学

Update: 2015-08-151
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Description

【A165】顔の文学


時間:117分

音質:3

講演日時:1994年11月24日

主催:本郷青色申告会

場所:本郷青色申告会館

収載書誌:未発表


音源について

音源は主催者から提供。

講演冒頭が欠けており、

客席録音だが比較的クリア。


講演より

人間の声というのは、

音で識別する顔の表情だということができます。

本当の顔の表情は目で見て識別するわけですけれど、

人間の声というのもやはりひとつの顔の表情なのです。

その場合の顔というのは比喩ですが、

声というのは音で識別する顔の表情だと

いうこともできるわけです。

顔という言葉をそういう使い方をすると、

もっと極端な使い方ができます。

たとえば「おれの顔を立ててくれ」というでしょう。

文学と関係が深いのは、主として比喩としての顔、

あるいは顔の表情です。

日本の古典文学というのは、

「もののあはれ」を主題にした物語か、

そうでなければ「顔を立てる」物語かの

ふたつに大別することができます。

いかに顔を立てるか、立てないかという問題、

つまり「顔の文学」というものは、

「もののあはれ」の文学と同じように民族の深層、

無意識の奥深くまで届いている問題なのです。


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