赤い手袋(小川未明)#r007
Update: 2020-03-31
Description
1921(大正10)年3月
主人公の正雄は、優しい姉から作ってもらった赤い手袋が大変お気に入りだった。
学校の行き帰り、町への買い物など、生活のいろいろな場面で手袋にお世話になっていたので、とても愛着が強かった。
そんなある日、正雄は雪の道に手袋を落としてしまったことに気づいた。
寒い雪の道の上に落ちている手袋を想像すると、手袋がとても可愛そうだと正雄は思った。
そんな正雄を見かねて、正雄の姉はまた手袋を作ってあげるからと、正雄を慰めてあげた。
そして、正雄はようやく手袋を諦めることができた。
ある貧乏な家の子供が、通りがかりに雪道で手袋を拾った。
正雄の手袋だった。
子供は手袋を大切に家に持って帰り、病気で寝ている姉にあげようとした。
しかし、姉の返事はなかった。
息を引き取っていたのだ。
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