#117 私は本気で野生動物と向き合っているか (1/3)
Update: 2025-09-08
Description
今週からは、小日向とあるキツネとのエピソードをもとに、「私と野生動物」の関係性を扱います。
COASの牧場は、「人間の街」と「野生」の境界=里山に位置しています。この牧場で暮らす小日向は、春先から近くに住み始めたキツネ一家を、毎日見守っていました。しかしある日、そのうちの1匹と思われる子ギツネが、何かを訴えるようにしきりになき続けて・・・。
その時にとった自身の行動について、小日向は、「凡庸な悪(ハンナ・アーレントの言葉の引用)だったのではないか」と内省します。
野生動物には関わってはいけない。助けてはいけない。食べるものも絶対に与えてはいけない。
このような世間一般のルールは、はたして、里山に住む自分、さらにはキツネ親子のことを知っていた自分に、問答無用で当てはまるのか。時には、ルールを超えて自分の感覚に従い、真剣に目の前の命と向き合ってもいいのではないか。
この問いは、経営者が置かれる状況に近い。答えのない問いに向き合うとき、つい、誰かの判断基準をかりて「それらしい」判断をする。批判されない方を選ぶ。
そんな状態が、キツネと向き合っていた自分に起きていたのではないか。
この問いは、今起きている「熊と人間」さらには「自然界と人間」の関係性の問題にもつながってきます。
ぜひお聞きください。
出演
小日向素子
株式会社COAS
https://naturedialogue.com/
Comments
In Channel