#150 ビットコインとトレジャリーカンパニーの夏の終わり/SBF 3つの柱/BOJ ETF売却/もし新入社員に戻ったら 2025-09-21
Description
ビットコイン、「みんなの資産」へ 🌍
エピソードは、ビットコインがもはや一部のオタクのものではなく、世界中の人々にとっての「みんなの資産」、つまり巨大資産(ビッグボーイアセット)へと成熟したという認識から始まります。
かつてのような1日で50%も変動する荒々しさは影を潜め、巨大企業の株や金(ゴールド)のように、安定感を増しながら価値を保存する存在へと進化していると解説。
この「大人になる」過程は、ビットコインが真のお金として受け入れられていく上で自然なことであり、むしろ成功の証であると語られました。
ビットコイン・トレジャリーカンパニーの「夏の終わり」📉
配信者は、2020年から始まったMicroStrategy (MSTR) に代表される「ビットコイン・トレジャリー戦略」の大きな波が、終わりを迎えつつあると詳細に分析しました。
「ハック」の賞味期限: MSTRの戦略は、市場がその「ハック」に気づくのに4年かかった一方で、その限界が見え始めるまでには1年半しかかからなかったと指摘。かつては資産価値に対して割安(ディスカウント)で取引されていたため絶好の投資対象でしたが、現在は50%近い割高(プレミアム)で取引されており、当初の投資妙味は失われました。
現物ETFの登場: BlackRockなどが提供するビットコイン現物ETFが米国で承認されたことで、投資家はより直接的かつ低コストでビットコインにアクセスできるようになりました。これにより、高いプレミアムを払ってまでMSTRのような企業に投資する必要性が薄れています。
資金調達の幻想: 優先株を使った資金調達が「普通株を希薄化しない」と謳われることに対し、それは「ごまかし」であると一蹴。優先株の配当は実質的な負債であり、会社の純資産を減少させるため、形を変えた希薄化が起きていると本質を解説しました。
これらの理由から、5年間に渡りNVIDIAをも超えるリターンをもたらしたこの大きな波は終わりを迎えたと結論づけ、自身のポートフォリオからMSTRとCoinbase (COIN)を外す時期に来ていると明言しました。
3つの柱「希少性、AI、エネルギー」と新ポートフォリオ構想 🏛️🤖⚡
今後の時代を読み解く3つの重要なテーマ「希少性」「AI」「エネルギー」を、それぞれ「旧(Old)」と「新(New)」の側面で捉え直す投資の枠組みを提示しました。
希少性: 旧 = ゴールド / 新 = ビットコイン
AI: 旧 = ソフトウェアAI (Googleなど) / 新 = リアルAI (Teslaの人型ロボット)
エネルギー: 旧 = 化石燃料 / 新 = 原子力
この新旧の転換点を踏まえ、2026年を見据えたポートフォリオ「SBF」の入れ替え構想を披露。
MSTRとCOINを外し、その代わりにAI関連銘柄としてTesla (TSLA)とGoogle (GOOGL)を組み入れることを検討していると語りました。
特にテスラは「誰も人型ロボットを持っていない今が買い時」であると、そのポテンシャルを強調しました。
日米中央銀行のすれ違いと上田総裁への評価 🏦
この1週間で起きた金融政策の大きな動きとして、米国のFRBが利下げに踏み切った一方で、日本のBOJはETFの売却を発表したことに言及。
日米が明確に逆方向を向いたことで、市場の不安定性が増す可能性を指摘しました。
特に、日銀の上田総裁については、市場に混乱を与えずに「やるべきことをやっている」と評価。
しかし、ETFの売却完了に112年かかる計画は、政策決定の責任を完全に次世代以降へ先送りするものであり、国家が抱える構造的欠陥の象徴であると厳しく批判しました。
もし新入社員に戻ったら?AI時代の生存戦略 👨💻
「もし今、新入社員の立場に戻ったらどう立ち回るか?」というリスナーの質問に対し、具体的な生存戦略が語られました。結論として、「目の前の仕事を一生懸命やること」という本質は変わらないとしながらも、時代に合わせて必須となるスキルが変化したと指摘します。
かつてそれが英語やプログラミングであったように、現代における必須スキルは「AIを使いこなす能力」であると断言。
それは単にチャットツールを使うレベルではなく、APIなどを通じて自らの仕事や生活にAIを能動的に組み込めるレベルを指します。
AIによって人間の労働価値が急速に低下し、「稼げるウィンドウ」が狭まっていく未来において、このスキルを持つか持たないかで同期との間に圧倒的な差が生まれると解説。
稼げるうちにこのスキルを駆使して稼ぎ、それを究極の希少資産であるビットコインの形で貯金することが、これからの時代を生き抜くための最適な戦略であると結論づけました。
このエピソードで話した主なトピック
📉 「ビットコイン・トレジャリーカンパニーの夏」の終わりと、その詳細な理由
🏦 MSTR株などが資産価値に対し割高(プレミアム)で取引されている現状
🏛️ 現物ETFの登場がトレジャリー戦略の魅力を低下させた背景
💸 優先株による資金調達が「実質的な負債」であるというカラクリ
🔄 2026年を見据えたポートフォリオ「SBF」の銘柄入れ替え構想(MSTR, COIN→TSLA, GOOGL)
🌍 ビットコインが「みんなの資産」へと成熟し、ボラティリティが低下している現状
🏛️🤖⚡ 今後を読み解く3つの柱「希少性、AI、エネルギー」と、それぞれの「新旧」
🇯🇵🇺🇸 FRBの利下げと日銀のETF売却開始という、日米金融政策の明確な分岐
👨⚖️ 上田日銀総裁の政策に対する評価と、その政策が内包する「責任の先送り」という問題点
📱 Appleの最新OS「iOS 17」のデザインに対する痛烈な批判



