#202 ウェス・アンダーソン2025「ザ・ザ・コルダのフェニキア計画」ネタバレ感想編:分かりやすくてとっつきやすい爽やかファミリーコメディの傑作!
Update: 2025-10-04
Description
「ウェス・アンダーソン作品は気難しい」と思っている方に朗報です!
監督の最新作『ザ・ザ・コルダのフェニキア計画』は、監督特有の美学はそのままに、「とっつきやすくて爽やか」な鑑賞後感を残す、心温まるファミリーコメディでした!
前作『アステロイド・シティ』から約2年ぶりの公開となった本作について、作品の魅力やネタバレ感想をご紹介します。
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映画のあらすじ:富豪と修道女の父娘がフェニキアを巡る旅へ
物語の舞台は、複数の都市国家からなる架空の大独立国「フェニキア」。6度もの暗殺未遂から生き延びてきたヨーロッパの大富豪ザ・ザ・コルダ(ベニチオ・デル・トロ)は、フェニキア全域のインフラを整備する大規模プロジェクト「フェニキア計画」の実現を目指していました。
しかし、妨害行為によりプロジェクトが危機に瀕し、資金難に陥ります。ザ・ザ・コルダは長年疎遠だった娘で、修道女のリーズ(ミア・スレアプレトン)を後継者に指名し、資金調達と計画推進、そしてリーズの母の死の真相を追う旅へと連れ出します。
この旅は、単なるロードムービーではなく、ゲームのチャプターのように場面が切り替わる独特な構成で展開されます。
予想を裏切る「万人向け」な面白さと鑑賞後の心地よさ
ウェス・アンダーソン作品といえば、狂気的なシンメトリーの映像美や、オフビートなユーモアが持ち味ですが、本作はファンでなくとも楽しめる「万人向け」の魅力に満ちています。
難解さの少なさとコメディ要素
前作『アステロイド・シティ』のような難解さが少なく、物語の軸である「何のために、何をしているのか」がブレないため、非常に分かりやすいと評判です。 コメディとしても秀逸で、オフビートなユーモアが心地よい笑いを誘います。ただし、バイオレンス描写もあり、冒頭から人が派手に爆破されるという、ウェス・アンダーソンらしい唐突な掴みもあります。
鑑賞後は「爽やか」で温かい気持ちに
本作最大の魅力は、その「爽やか」な鑑賞後感です。物語は、精神的に離れていた大富豪の父ザ・ザ・コルダと修道女の娘リーズが、旅を通して関係を修復していくファミリードラマです。おしゃれで面白い時間の中に、「温かい気持ちが自分に残る」と表現されるような、心に響くテーマが描かれています。
【核心ネタバレ】父と娘が手にした「お金では買えない富」
ここからは物語の核心に触れるネタバレを含みます。
全財産を失い、たどり着いた結末
旅の過程で、ザ・ザ・コルダは妨害行為による資金難からほとんどの財産を失います。物語の結末で、元大富豪の父と娘がたどり着いたの...
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