#26「手触りのある自治のデザイン」 後編 飯石藍さん(都市デザイナー・公共R不動産コーディネーター・nest取締役)
Description
エピソード
東日本大震災から12年が過ぎ、「移住」や「ローカル」は普通になりつつあります。その一方で、常にぼんやりとたちはだかる未来の不安を案じている自分がいます。 そんなある日、飯石さんによるグッドデザイン賞の記事を発見しました。「予期せぬ出来事が次々に起こる不確かな世界、自分の知らない大きな力が社会を動かしているように感じる世界で、私たちは「社会の仕組みや自分の生活、暮らしを変えることは難しい」と無意識に感じて、諦めてしまうこともあるように思います。だからこそ、いま求められるのは、自分が世界に関われる「手触り」 を取り戻すためのデザインではないでしょうか」。この件は私に一つの気づきを与えてくれました。さらに「自治”という概念を問い直していくこと」。これこそ、今われわれが取り組むべきテーマだと思います。政治と同様に、まちづくりも女性のプレイヤーが未だ少ない現在、第一線で活躍する彼女にお話しを伺います。
プロフィール
飯石藍 Iishi Ai
都市デザイナー・公共R不動産コーディネーター・nest取締役
北海道札幌市出⾝。上智⼤学⽂学部新聞学科卒業後、2014 年より公共施設・公共空間をもっと⾯⽩くするためのメディア “公共R不動産 ”の⽴ち上げに参画。全国各地の公⺠連携・リノベーションまちづくりのプロジェクトに伴⾛者として携わる。全国を⾶び回りつつも、地元豊島区の暮らしを⾯⽩くする「としま会議」や、公設⺠営の公園”南池袋公園”の事業推進など、街のプレーヤーを巻き込んだまちづくりを実践。2017年1月に東京リエゾンへ参画。共著書に『公共R不動産のプロジェクトスタディ 公民連携のしくみとデザイン 』(学芸出版社)がある。
MOTOKO
写真家。1966年大阪生まれ。大阪芸術大学美術学科卒業。1996年写真家として東京でキャリアをスタート。音楽や広告の分野で活躍する傍ら作品集を発表。2013年香川県小豆島在住の7人の女性のカメラチーム「小豆島カメラ」を立ち上げる。以降、“地域と写真” をテーマに「ローカルフォト」という写真によるまちづくり事業を開始。近年の事業に滋賀県長浜市「長浜ローカルフォトアカデミー」、愛知県岡崎市「岡崎カメラ」神奈川県真鶴町「真鶴半島イトナミ美術館」など。