ツァイガルニク効果ノベーション(1687回)
Description
お茶の水女子大学基幹研究院自然科学系助教の毛内 拡(もうない・ひろむ) さんからのお話に、とても考えさせられました
曰く
"心理学の分野では、「未完了感」という言葉よりも、それに非常に近い現象として「ツァイガルニク効果」という概念がよく知られています。"
"この効果は、1920年代にリトアニア出身の心理学者ブルーマ・ツァイガルニクによって提唱されました。彼女の研究によれば、人は「完了した課題」よりも、「未完了の課題」を記憶しやすいのです。"
"未完了感を感じることにより、私たちの脳は無意識的にその隙間を埋めようとし、自分自身の想像力や思考力を積極的に働かせるようになるからです。"
"脳科学的には、この内的省察を行う際に、内側前頭前野やDMNが強く活性化します。これらの脳領域の活動が活発化することで、自らの内面を見つめ直す能力(メタ認知)が鍛えられるのです。 "
"メタ認知能力の向上は、自分が本当に望むことを明確にし、自分自身の人生を自律的に選択するための基盤となります。つまり、内的省察によって、自分が何を求め、どのように行動したいのかが明らかになり、自己決定を行う能力が強化されるのです。"
ここから私は思いました
1、未完了の課題を意識する
2、常にコンフォートゾーンを抜け出そうとする
3、未完が情熱の源を創り上げる
1、未完了の課題を意識する
「未完了の課題」を意識しておくことが、実は記憶に残すこともできて、さらには、自己決定力を高める能力を高めることができる、とは、衝撃のお話でした
受験世代からすると、よりたくさんの課題を完了して、たくさんの過去問の数をこなすことが、自身の能力を高めると実感してきたのに「未完了」ってなんだ?と思いがちです
しかし、未完了だからこそ、それを考え続けざるを得なくなってしまう、そして、その気持ち悪さを、ネガティヴケイパビリティを発揮しながら、余白を考え続けながら頑張り続ける、それこそが自身の完成への道筋なのだと、いうことなのかなあと思いました
2、常にコンフォートゾーンを抜け出そうとする
そのあくなき余白を追求して考えることをやめない状態を作るのは、とても気持ちの悪い状態を続けると言うことなので、気持ちの良いコンフォートゾーンを、常に抜けることにつながると思いました
アンダースンさんの、超一流になるためには努力か才能か、と言う私の大好きな本でも言っている通り、コンフォートゾーンを抜け出すことがとても大切で
筋トレのように、毎日少しずつできないことをやること、すなわち「未完了状態」をつづけることによって、余白を埋めようとするために、想像力や思考力を駆使しようとすることで、鍛えられる、そう言うことなのかなあと思いました
3、未完が情熱の源を創り上げる
そして実は、未完による内的な余白を埋めようとする行為は、自らの内的省察を促し、自分自身のメタ認知することが発達してくるため
それは、自らの情熱の源を、改めて見直す行為にもなってくるのかもしれないと思いました
自己決定力を高めるには、自分自身のメジャメントが明快に見えていないと、何をもとに決めたら良いのかが、わからなくなるので
自分自身の情熱のポートフォリオを常日頃、明確にアップデートしている人は、メタ認知をしながら、自己決定力が高まるようになると思います
つまり、未完了感、ツァイガルニク効果を継続し続けることで、余白を埋めようとしながら、コンフォートゾーンを抜け出し、自らをメタ認知することで、情熱のポートフォリオが明確化され、自己決定力が向上していく
自らが自律的に生きていくことができる人になっていく、そんなことを思いました
ということで、一言で言えば
ツァイガルニク効果ノベーション
そんなことを話しています^ ^
参考:本: 読書する脳 2025年11月15日 初版第1刷発行 2025年12月1日 電子第1版発行 著者:毛内 拡 発行所:SBクリエイティブ株式会社
動画で観たい方はこちら
https://youtu.be/L_t0-Qa3kk4























