デスノート・ノベーション(1690回)
Description
10周年を迎えたミュージカル デスノートに、感動と共に、イノベーションにおけるとても大切なことを教わりました
プログラムより
"「このノートに名前を書かれた人間は死ぬ」
死神リュークが、人間界に落としたテスノートを拾った成績優秀な高校生・夜神月(ライト)
半信半疑でデスノートを使った彼は、その威力を目の当たりにして恐怖する。しかし自分が理想とする社会を作るため、強い精神力で恐怖を乗り越え、凶悪犯を粛正しようと決意。
「心正しき人々のために、すべての悪を裁こう」
デスノートの効果で、次々に死んでいく犯罪者たち。そして月は救世主キラとして、世界の人々から支持を集め始めていた。
だが、この不可解な事件を解決するために、日本警察は世界屈指の名探偵Lに捜査を依頼。依頼を受けたLは、キラの逮捕を宣言する。「追い詰めてやる、死ぬのはお前だ」今、ふたりの壮絶な戦いが始まる"
ここから私は思いました
1、ハブリス症候群
2、ベイズ推論
3、仲間の力
1、ハブリス症候群
ハブリス症候群とは、精神医学者 デイヴィッド・オーウェンさんが唱えた「権力を得た人物が、徐々に傲慢になり、判断能力が歪んでいく心理的状態」
のことですが、政治家・経営者・リーダーにしばしば見られるとされています
今回のライトくんは、とても純粋なパッションと、世の中をよくしたいと言う大義に溢れていたはずなのに、なぜデスノートでたくさんの人々を殺めてしまったのかの答えがここにある気がしました
これは、ライトくんだけの問題ではなく、ちょっとした権力のようなものを、誰もが持ってしまう可能性があると思っています
その時に、自らの権力を傲慢に活用することがないかと言われると、特に忙しかったり心に余裕がなくなった時などには、少しはそんなこともやってしまうような思いに駆られます
人間は社会的な動物なので、家族だろうが、趣味の集まりだろうが、会社だろうが、これは誰もが、ハブリス症候群に陥る可能性があると言うことを、心に刻みたいなあと思いました
2、ベイズ推論
ベイズ理論とは、18世紀の数学者 トマス・ベイズが唱えたわ「新しい証拠を得るたびに、自分の信念(仮説)を更新する方法」を体系化した理論ですが
まさにエルさんの行動は、たくさんの可能性を多面的に検討しながら、何よりも普通の人が、それはないでしょう、と言うバイアスを、全く意に介さずに、しかも一つの答えに固執せずに柔軟に仮説を更新していく、まさにこの理論そのものを地でやられている、そんなことを思いました
これがイノベーターにとって最も重要なアクティビティと思いますが、ここまで、バイアスに囚われないのは、相当大変だと思います
このバイアスに囚われないと言うことがとても重要なアクティビティで、その中で仮説検証、さらには現場100回をする、そしてそのおかげで、デスノート、と言う信じられない真実に辿り着くのは、真のイノベーターのあるべき姿と思いました
3、仲間の力
ライトくんと、エルさんも、頭脳明晰なのところなど、とても似ていると私は思うのですが、大きな違いは、仲間との力を使えたか、使えなかったか、にあった気がしました
ライトさんの仲間は、ある意味、信者で意を唱えることはいない人たちで、エルさんの仲間たちは、警察の人間として、侃侃諤諤やりあえる、ある意味、フィードバックをきちんともらえる仲間だったことが大きな違いかと思いました
悪魔の代弁者ということもありますが、必ず反対の意見を言う人を入れておく、成長しているスタートアップには、それがある、と言うことも聞いたことがあります
スタートアップの社長にも忖度せずにものが言える、大企業出身の取締役など、意識してやられている企業もたくさんあると思います
イノベーターリップルモデルから考えると、パッションと大義は、熱いものがあったが、仲間の存在が実はリーダーが暴走するのを防ぐ有効な手段で、悪魔の代弁者になりうる人をどう組み入れていくか、と言うことがとても大切と、改めて思いました
ということで一言で言うと
デスノート・ノベーション
そんな話をしています
参考:DEAtH NOtE THE MUSICAL 10TH ANNIVERSARY 企画制作 株式会社ホリプログループ 原作 大場つぐみ 作画 小畑健 集英社 ジャンプコミックス刊 https://horipro-stage.jp/stage/deathnote2025/
動画で観たい方はこちら























