方言ニュース

<p>40年以上続く超人気番組。沖縄の「今」を沖縄の「言葉」で紹介します。</p>

希少種アカウミガメの産卵 確認

2024年5月9日(木)放送分担当は上地和夫さんです。琉球新報の記事から紹介します。 長年ウミガメの保護・調査を続けている日本ウミガメ協議会会員で自然公園指導員の嘉陽宗幸さんは4月17日、ウミガメの産卵場所として知られるやんばる国立公園区域内の国頭村奥海岸で希少種のアカウミガメの産卵を確認しました。嘉陽さんによりますと、今年のアカウミガメの産卵はこの日が全国初になるということです。嘉陽さんはこの日の午前6時45分ごろ、調査中に波打ち際からアダンが密集した陸側へおよそ20メートル続くアカウミガメの足跡を発見しました。卵があるのを確認し、周辺の石を利用して種類や産卵日を記入したラベルを立てて注意を促しました。捕食されないような深さに卵を埋め戻すなどの保護対策も取りました。この海岸では、周囲の石を集めてたき火を行った跡が3カ所ほど見つかっています。産卵への悪影響も懸念され、過去には産卵巣の近くでたき火をした影響で、卵が割れたり、くぼんだりした例もあるということです。これから夏場に向けて村内海岸では行楽客や釣り、キャンプ客でにぎわうことが予想され、嘉陽さんは「ウミガメが無事に産卵巣から脱出するよう大事に見守ってほしい。関係機関は現状把握と対策をお願いしたい」と訴えています。

05-09
06:14

那覇市歴史博物館  琉球国王着用の「王冠」展示

2024年5月8日(水)放送分担当は上地和夫さんです。琉球新報の記事から紹介します。那覇市歴史博物館は15日まで、琉球国王が即位儀礼など重要な儀式の際に着用した「玉冠」を展示しています。展示された玉冠は2006年に国宝に指定されたもので、戦時中に流出し、今年3月に沖縄に返還された琉球国王の肖像画「御後絵」にも描かれています。山田葉子学芸員は「諦めていた御後絵が返還され、関心も高まっている。玉冠を見て歴史に思いはせてほしい」と来場を呼び掛けました。現存が確認されている琉球国王の冠は世界中でこの1点のみで、18世紀から19世紀に制作されたとみられますが、どの国王が着用したかは不明です。山田学芸員によりますと、御後絵に描かれている玉冠と展示品とは同じ形ですが、同じものかは不明のため「御後絵の修復作業が終われば、玉冠と見比べて調査してみたい」と語りました。一方、沖縄由来の文化財20点がアメリカより返還されたことを受け、県はきょうからあさってまでの3日間、県立博物館・美術館で「返還文化財一般展示会」を開きます。戦後、初めて現物が確認された歴代国王の肖像画「御後絵」4点については損傷が激しく公開に耐えられる状態でないとして、現物の展示は行わず、原寸大のパネルを設置します。

05-08
05:57

ハワイから豚550頭届く史実がマンガに

2024年5月7日(火)放送分担当は中川信子さんです。琉球新報の記事から紹介します。うるま市教育委員会は、ハワイに移民した県系人がブタ550頭を沖縄に届け、戦後の困窮を救う一助となった史実を漫画にしました。タイトルは「安慶名良信物語」で、B&G財団による郷土の偉人を漫画にする事業に採用され、助成を受けたものです。市具志川出身の安慶名を主人公に、戦争で故郷・沖縄が食糧難に陥っていることを知った県出身者が、募金活動に奔走し、台風などの困難に遭いながらも沖縄へブタを送り届けた事実を忠実に描きました。支援はブタにとどまらず、衣類や野菜の種、学用品など多岐にわたり、戦後の復興に大きく貢献したことも紹介しました。市では、ブタがホワイトビーチに陸揚げされた9月27日を「海から豚がやってきた記念日」に制定するなど、継承に努めています。しかし、子どもたちに十分に行き届いていないのが課題でした。製作に携わった布哇海豚顕彰会代表の浜端良光さんは「みんなの知識と協力が結実した」と出来栄えに満足げな様子でした。漫画は市内の小、中学校に配布され、教材として活用し出前講座なども開く予定で、B&G財団のホームページでも無料公開しています。

05-07
03:30

県内4月の平均気温、過去最高を記録

2024年5月6日(月)放送分担当は上地和夫さんです。琉球新報の記事から紹介します。沖縄気象台は今月1日、沖縄地方の4月の平均気温の平年差がプラス2・7度となり、統計を開始した1946年以降、4月として過去最高となったと発表しました。4月の降水量の平年比も1・94倍で、かなり多くなりました。気温は観測地点8地点のうち、名護、宮古島、石垣島、西表島、与那国島の5つの地点で過去最高でした。那覇、久米島、南大東島は過去2番目に高くなりました。降水量は統計開始以降過去4番目に多く、アメダスの観測地の県内25地点のうち7地点で過去最多を記録しました。太平洋高気圧が日本の南に強く張り出し、沖縄地方に南から暖かく湿った空気が流れ込んだことで、記録的な高温と降水量につながりました。太平洋高気圧の強まりは、熱帯域の対流活動がインド洋で活発となったことが関連しています。特に気温については、地球温暖化やエルニーニョ現象により、日本付近が暖かい空気に覆われやすくなったことが影響しています。

05-06
05:23

伊江村の知念さん、独自の小道具使い村内の保育所で読み聞かせ活動

2024年5月3日(金)放送分担当は赤嶺啓子さんです。琉球新報17日付20面の記事から紹介します。3月まで伊江村立保育所で保育士として働いた知念季哉さんは、6年前に発症した脳内出血の影響で右半身にまひの症状が残る中、独自に作成した小道具を使って村内の保育所などで絵本の読み聞かせを続け、子どもたちを楽しませてきました。「絵本の良さを多くの人に知ってもらいたい」と語り、4月からは、認定絵本士の資格を取得するため、沖縄女子短期大学に通い、スキルアップを目指しています。知念さんは3月22日、初めてあおぞら小規模保育園で読み聞かせを行い、子どもたちと一緒に絵本の世界を堪能しました。子どもたちは、絵本の登場人物のせりふも覚え、読み方をまねしてみるなど楽しんでいたということで、渡久地久子園長は「子どもたちは目を輝かせてあっという間に絵本の世界に引き込まれていた。お互いの心が通じ合い絆ができたように感じた」と振り返っていました。知念さんは「読んでいる本の内容によって子どもたちの表情が変わる。悲しい本を読んでいると悲しい顔、楽しい本を読んでいる時はにこにこ笑顔に変わる。その表情を独り占めできる。読み聞かせしている人にしか味わえない最高の時間」と醍醐味を語りました。

05-03
03:06

琉球王国時代 士族が使っていた印章 那覇市歴史博物館に寄贈

2024年5月2日(木)放送分担当は上地和夫さんです。琉球新報の記事から紹介します。琉球王朝の士族の子孫で、宮崎県都城市在住の上原久知さんらがこのほど、那覇市歴史博物館に、琉球王国時代の19世紀ごろに士族が使っていた印章と、その印章が押された家譜仕次などを寄贈しました。博物館によりますと、琉球王国時代の印章と、照合できる文書が一対となって出てきたのは初めてということです。印章は、琉球王府に提出する正式文書などに使われていました。家譜仕次は、家譜への加筆をする際に、加筆内容などを王府に提出するためにまとめた文書です。上原さんの先祖は、現在の那覇市小禄や宇栄原地域を領地としていた士族で、上原さんの父親の知新さんらは戦前、資料を持って沖縄から宮崎県に家族で移り住んだため、戦禍を免れました。博物館の伊集(いじゅ)守道(もりみち)主任学芸員は「琉球王国時代の資料がこれだけまとまってあるのは珍しい。沖縄に資料が少ない中で、里帰りしてくれるのは琉球の歴史を知る上でもありがたい。多くの人に見てほしい」と話しました。上原さんは「展示することで皆さんで価値を共有してもらいたい」と話しました。博物館では、今回寄贈された資料の一部を、あすから1カ月間ほど展示する予定です。

05-02
06:15

糸満ハーレー アヒル取り競争 不起訴処分

2024年5月1日(水)放送分担当は上地和夫さんです。琉球新報の記事から紹介します。 糸満ハーレー行事委員会はこのほど、今年度の第1回会合を開き、糸満ハーレーのアヒル取り競争を巡り、動物愛護団体が動物愛護法違反容疑で東恩納博委員長を告発した件で、那覇地検が4月18日付で不起訴処分としたことを、東恩納委員長が委員らに説明しました。今年の糸満ハーレーは6月9日に行われますが、アヒル取りの実施の有無については、5月28日に開く第2回会合で委員およそ50人に諮り、多数決で決めます。東恩納委員長によりますと、那覇地検から 「虐待を行ったと認めるに足りる証拠はなかった」と口頭で説明を受け、理由として「ハーレーが糸満の伝統文化である」ことや、アヒル取りの際に行事委員会が動物虐待にならないようパンフレットや放送で周知していることを挙げたということです。取材に対し東恩納委員長は、糸満ハーレーが市指定民俗文化財に指定されていることから「行事委員会の委員の間で止めてくれとの意見が多いなら当然やらないが、地元が望むなら開催して後世に残すことが使命だ」とも述べました。告発した動物愛護団体に対しては「相手が話し合いを求めるなら場を設けてもいい」と語りました。

05-01
06:02

車いすトラベラーの三代さん、北中城高校で講話

2024年4月30日(火)放送分担当は中川信子さんです。琉球新報の記事から紹介します。北中城高校1年生はこのほど、英語の教科書に掲載されている車いすトラベラーの三代達也さんを招いた講演会を開き車いすユーザーが入浴しづらい温泉施設が多い中、三代さんはリフト式で車いすごと入浴できる神奈川県湯河原温泉の取り組みを紹介しました。また、三代さんは30カ国を巡る世界一周一人旅をし、バリアフリーが行き届いていないアジアの国タイで1カ月半滞在しましたが、「タイの人たちは困っている時にほほ笑みながら助けに来てくれる」と「心のバリア」がないと述べました。生徒からの質疑応答で「国内で困ったことは?」と聞かれた三代さんは、東京や神奈川の段差がある飲食店で店員に「入店したいんですが」と聞くと「無理ですね」と入店を拒否されることが多いと述べ、沖縄のそば屋で「『ここ入れますか?』と聞くと『普段どうやって入ってるんですか?』と、断るのではなく『やり方分かんないから教えて』と聞いてくれたことに感動した」と紹介しました。沖縄に移住して3年間で「車いすが理由で入店を拒否されたことは一度もない。これは世界トップレベルの心のバリアフリー」と述べ、「これで施設面のバリアフリーが整えば最高」と沖縄のバリアフリー化に期待しました。

04-30
03:43

自然交配で生まれたイモ「サン紅」新品種登録

2024年4月29日(月)放送分担当は上地和夫さんです。琉球新報の記事から紹介します。本部町備瀬で農業を営む仲宗根清正さんの畑で、黄金イモと紅イモの自然交配によって生まれたイモが新品種として登録されました。新品種の名前は「サン紅」です。奇跡的に現象が重なったことで生まれたため、太陽が生んだ紅イモという意味を込めました。甘みが強く、焼き芋などに適しているということです。年間およそ1トンを生産し、今後、県内での栽培を広げていきたい考えです。仲宗根さんは2017年から紅イモの「備瀬一号」の生産を開始し、その後、黄金イモの「沖ひかり」を隣で栽培しました。翌年、収穫する際、沖ひかりを育てている場所に、表皮が赤く光っているイモを発見し、新品種であることが判明しました。栄養素なども多く含有し、病気にも強いということです。地域住民などを招いた発表会では、焼き芋やコロッケなど調理した「サン 紅」の試食会が開かれ、仲宗根さんは「沖縄の特産品として、多くの人に作ってもらいたい。全国に波及できればいいと思っている」と語りました。

04-29
05:14

多良間で虫除けの伝統行事「ウプリ」開催

2024年4月26日(金)放送分担当は赤嶺啓子さんです。琉球新報の記事から紹介します。多良間村の伝統行事「ウプリ」が旧暦の2月丙子に当たる3月23日、村内にある航海安全を祈願するイビの拝所や村内の海岸で行われました。ウプリは害虫よけの行事で、当日早朝に村仲筋と塩川の両地域で捕まえたバッタやカンシャワタムシ、毛虫などをクワズイモの葉で包み、木の枝で作った虫舟に乗せました。そして、祭祀をつかさどる二才頭や字の役員を中心に害虫を「虫舟」に乗せて海に沈め、豊作を祈願しました。イビの拝所では二才頭が「害虫が島に入って来ないように。島民の健康と豊年豊作を願う」と祈願し、関係者らと一緒に手を合わせました。  住民らはウプドゥマリ、ウプフッツー、ウカバの3カ所の海へ続く道から海に入り、虫舟を沈め、豊作を祈りました。

04-26
03:02

GWの航空路線 予約数 前年度比より増加

2024年4月25日(木)放送分担当は上地和夫さんです。琉球新報の記事から紹介します。沖縄路線を発着する航空各社は19日、今年のゴールデンウイークの予約状況を発表しました。全日空、日本航空、日本トランスオーシャン航空、琉球エアーコミューターの4社合計の予約数は37万800人で、前の年度と比べて7・1%増加しました。新型コロナウイルスの感染収束で人流が活発化する動きが続き、入域観光客数の回復が見られました。スカイマークの予約は那覇発着が前の年に比べて6・3%増の5万1847人、宮古発着は6・7%増の8650人で、4社と合わせて、43万人程度の往来が予想されます。全日空の担当者は「前半の3連休、後半の4連休とそれぞれで予約を頂いており、全体的に伸びている。今年のゴールデンウイークは、羽田―沖縄間の臨時便を2往復設定している」と説明しました。また、日本航空と日本トランスオーシャン航空は路線状況について「下りのピークは4月27日と5月3日。上りのピークは4月29日と5月6日となっている」と説明し、琉球エアーコミューターは「下りは満遍なく予約が入っておりピークはない。上りは5月2日が他の日と比べて突出して高くなっている」としています。

04-25
06:14

ハブにかまれる咬症被害 減少傾向も 引き続き警戒を

2024年4月24日(水)放送分担当は上地和夫さんです。琉球新報の記事から紹介します。県内でハブにかまれる咬症被害が去年は45件となり、データがある過去60年間で最低だったことが県の調べで分かりました。1960年代には年間500件を超えることもありましたが、近年は50件から60件前後で推移しており、死亡者は2000年以来出ていません。県衛生環境研究所によりますと、1967年の549件をピークに減少傾向が続き、1990年代には200人を割るようになり、2001年には初めて100人を切りました。死亡人数は60年間で53人に上りますが、1999年に1人亡くなったのが最後となっています。ただし、筋肉が壊死するなど深刻な後遺症に悩まされることもあるということです。農作業中の被害が特に多いことから、被害が減った背景について県衛生環境研究所は、農業従事者の減少を指摘しました。都市開発の進行や、警察や消防、自治体、住民による防除対策が効果をもたらしていることも挙げています。一方、県薬務生活衛生課はハブ咬症注意報を例年通り、5月1日から6月30日まで発令します。 その上で、「減ってはいるが、一定数の被害はある。引き続き県民や観光客に注意を呼びかけたい」としています。

04-24
06:14

浜下り行事で家内安全・繁栄願う 渡嘉敷村

2024年4月23日(火)放送分担当は中川信子さんです琉球新報の記事から紹介します。家族の健康、家内安全・繁栄を祈願する渡嘉敷村渡嘉敷区伝統の「浜下り行事」が旧暦3月3日と4日に当たる4月11日と12の両日、行われました。旧暦3日の11日は各家庭で三月節句を祝いました。仏壇に重箱を供えて子どもの健康を祈願し、この1年間に赤ちゃんが誕生した家庭では初重を祝いました。旧暦4日の12日は、渡嘉敷港待合所広場に赤ちゃんからお年寄りまでおよそ100人が集まりました。重箱やごちそうを広げ、地酒のヤマモモ酒を振る舞い、歌い踊る女性が主役の「女の正月」といわれる「三月遊び」の宴を開き、親睦を深めながら楽しいひと時を過ごしました。区が用意した魚汁も振る舞われました。島に4月から赴任した学校教職員、各職場の新任職員らの紹介も行われ、住民と交流しました。今年、赤ちゃんが誕生した住民の夫婦は「子どもの健やかな成長を願っています。みんなに祝ってもらい感激です」と笑顔を見せ、住民の75歳の女性は「かつては区民総出の大行事で盛況だった。区民同志の心をつなぎ、絆を深める大事な行事なので継承を願う」と話しました。

04-23
03:26

ヤギの出産ラッシュでにぎやかに 南風原のヤギ農家

2024年4月19日(金)放送分担当は赤嶺啓子さんです琉球新報の記事から紹介します。南風原町新川のヤギ農家の具志堅朝吉さんのヤギ小屋が「出産ラッシュ」に沸いています。今年に入り三つ子と双子2組の子宝に恵まれ、3月末までに生まれたヤギは合わせて11匹で、年の瀬まで親ヤギら7匹だった小屋は保育園状態となりました。具志堅さんは「生まれてくるまで何匹出てくるか分からなかった。赤ちゃんがいっぱいになり、餌代は心配だが成長を見てるだけで幸せ。ヤギは生きがいだ」とうれしい悲鳴を上げています。具志堅さんはヤギ好きが高じて60代後半でバスの運転手を引退し、ヤギ農家となりました。ヤギの成長を眺めるのが何よりの楽しみで、餌の草取りや掃除、日々の世話は苦にならず、「かわいがって、いい餌あげてたら、愛情をかけた分だけヤギは大きくなる。毎日、小屋に来るのが楽しみで、台風以外は盆も正月も出勤する」と、ヤギたちに囲まれていれば働き方改革はどこ吹く風です。一昨年、子ヤギ2匹が盗難被害に遭った時は ショックだったということで、現在、南城市大里にある小屋は新築工事を進めており、「難儀に思ったことはない、世話が楽しいさ。ヤギが増えれば増えるほど、楽しみが倍に増える」と目を輝かせています。

04-19
03:42

旧石器時代のたき火跡見つかる 確認普天間宮本殿背後 洞穴遺跡の発掘調査

2024年4月18日(木)放送分担当は上地和夫さんです。琉球新報の記事から紹介します。沖縄国際大学考古学研究室は12日、宜野湾市の普天間宮本殿背後にある洞穴遺跡の発掘調査で、およそ3万2000年から1万8000年前の旧石器時代のたき火跡=炉跡が確認されたと発表しました。調査では、焼けた礫や透明度のある結晶質石灰岩なども出土したほか、人骨片も確認しました。研究室は2022年度から普天満宮洞穴内の発掘調査を実施しており、昨年度にさらに下層を調査したところ、今回の発見に至ったものです。研究室は普天満宮洞穴について、南城市のサキタリ洞遺跡、那覇市の山下町洞穴遺跡などとともに、旧石器時代を代表する遺跡の一つであると指摘し、琉球列島における人類の起源の研究に資する遺跡であることが判明したと強調しました。研究室は今年8月にもさらに年代が古い下層を調査する予定で、発掘結果によっては琉球列島における人類活動の起源はさらにさかのぼる可能性もあり、 研究室の新里貴之(しんざとたかゆき)准教授は「県内でも最古級の人類の活動痕跡が見つかった。沖縄の人類史を考える上で極めて重要な遺跡」だとし、継続的な調査に意欲を見せています。

04-18
05:48

宮古島 野生化したインドクジャクの捕獲数 過去最多

2024年4月17日(水)放送分担当は上地和夫さんです。琉球新報の記事から紹介します。宮古島市内で野生化した外来種のインドクジャクの捕獲数が昨年度は1110羽に上り、記録が残る2007年度以降で最多となったことが分かりました。市ではインドクジャクがカボチャや葉タバコ、イモなどを食べる被害が長年続き、農家を悩ませています。インドクジャクは元々、インドやその周辺国に生息し雑食で、宮古島へは、観賞用として持ち込まれたとみられます。市内の複数の教育施設などでも飼育されていましたが、台風で飼育小屋が壊れて逃げ出すなどして野生化したということです。農作物への被害に加え、絶滅危惧種で県の天然記念物にも指定されているミヤコカナヘビなどの在来種も捕食し、生態系にも大きな影響を及ぼしています。対策初期の2007年度から数年は、畑などに仕掛けた捕獲器が大きな効果を上げましたが、クジャクの警戒心を高めたことで捕獲率が減り、現在は猟銃による駆除が主流となっています。市が対策を強化した19年度以降、卵やひなも対象に、捕獲数は大幅に増加してきました。市の担当者は「猟友会の活発な活動のおかげで    23年度に捕獲数が最多となったが、クジャクの繁殖力はすごいので、手を抜くことなく、対策を進めていきたい」と話しています。

04-17
06:24

母と姉が着たセーラー服で小学校入学

琉球新報の記事から紹介します。 那覇市の城東小学校の入学式があった9日、新入生の宜野座結(ゆい)叶(か)さんは、おととしに48歳でがんで亡くなった母さつきさんと姉の夢(ゆめ)叶(か)さん13歳が小学校の入学式で着たセーラー服に身を包み校門をくぐり、「この洋服、お母さんもお姉ちゃんも着たんだよ。入学式で着られてうれしい」と笑顔をはじけさせました。父の忍さんは「妻の願いをかなえることができ、感慨深い。素直で元気に育ってほしい」と目を細めました。セーラー服を購入したのは、さつきさんの母の大城節子さんで、44年前、子ども服店で見つけて一目ぼれし「結叶がさつきと同じ服を着ている姿を見て、涙が抑えられなかった。さつきにも見せてあげたかった。さつきもきっと喜んでいると思う」と涙をぬぐいました。抗がん剤治療で髪が抜けた母の姿を見て、「お母さんと同じ病気で困っている人を助けたい」とヘアドネーションをするために髪を伸ばしている結叶さん。40年以上の時を経て、家族の思い出をつなぐ大切な宝物となったセーラー服に、忍さんが「子どもたちが親になった時、またその子どもに着てもらえたらうれしい」と話すと、「着せてあげてもいいよ」と笑顔で語りました。

04-16
03:14

ダム渇水で倉敷集落の豚小屋遺構が露出

2024年4月15日(月)放送分担当は上地和夫さんです。琉球新報の記事から紹介します。沖縄市、うるま市にまたがる県管理の倉敷ダムの渇水により、湖底から昔の倉敷集落の豚小屋の遺構が姿を現しました。水不足を機に、かつて営まれた暮らしの面影が湖底から思わず顔を出しましたが、ダム構内の自然ふれあい広場近くに現れた豚小屋は、一部に独特のアーチ状の造形が見てとれます。倉敷地区は1894年ごろ、困窮した首里や那覇の旧士族らが入植した「屋取」集落と言われており、困難だった原野の開墾を経て、緑豊かでかやぶき屋根の家が点在する農村となりました。1961年にアメリカ民政府が利水専用に瑞慶山ダムを建設して、倉敷集落は水底に消えました。軍用地の返還後、瑞慶山ダムから置き換わった倉敷ダムが1996年に完成し、昔の集落の様子は、ダム管理所に模型として残されています。一方、倉敷ダムの貯水率は去年8月の94・7%を直近のピークに、9月以降の少雨の影響で下がり続け、ダム管理所の島尻主幹は「まだまだ水不足は厳しいので、引き続き節水に協力してほしい」と呼びかけています。

04-15
04:58

創刊111年の歴史 ハワイ報知が廃刊

方言ニュース    2023年12月13日(水)放送分 担当は上地和夫さんです。 琉球新報の記事から紹介します。 アメリカハワイ州で唯一となっていた  日本語の日刊新聞「ハワイ報知」が、 創刊111年の記念日に当たる7日付の 新聞を最後に廃刊しました。 沖縄から多くの人々が移民として渡ったハワイ。  ハワイ報知の創刊は1912年12月で、 異国の地で多くの困難を乗り越え、 戦禍にも直面した県系人らにとって重要な 情報源となってきました。 ハワイと沖縄、 日本を結ぶ新聞としてニュースに加え、 琉歌や短歌、小説など文学作品も掲載しました。 戦後は沖縄で焦土と化した沖縄の苦難も 伝えました。 48年、食糧難の沖縄へハワイの県系人らが 豚550頭を送った救援活動も、 ハワイ報知などを通して故郷の苦しみを 知ったことも大きかったということです。 長年、沖縄文学の調査、研究を続ける中で ハワイ報知も活用してきた元琉球大学教授の 仲程昌徳さんは 「ハワイの県系人にとっても、 ハワイのことを知りたい沖縄の人にとっても 痛手」と残念がっています。 戦前や戦中、戦後の沖縄関係の動向が分かる 貴重な記録として県内で 読めるようにしてほしいと考える仲程さん。 「マイクロフィルムの形でもいいので、 県立図書館などで読めるようにして、 こうした新聞があったという痕跡だけでも 残したい」と思いを込めていました。

04-08
06:19

南北大東島、少雨でサトウキビに影響

2023年12月1日(月)放送分 担当は上地和夫さんです。 琉球新報の記事から紹介します。 南・北大東島で1月から記録的な降水量の 少ない状態が続いており、 基幹作物であるサトウキビの発芽に 影響が出ています。 南大東島地方気象台は、 南大東島は平年値の31%で 「1942年2月に統計が開始されて以来、 最も少ない」と話し、 北大東島も同様に 平年値の39%となっています。 南大東村さとうきび生産組合の儀間組合長は「貯水池が底をついている状態で、 このままでは来期収穫に大きな影響が出る」 と危機感を募らせています。 儀間組合長によりますと、 3月中に前期の収穫を終え、 例年なら30センチから40センチまでになる 新芽がほとんど伸びていません。 島内4カ所の貯水池はほぼ底をつき、 地区を限って水をまいています。 このまま小雨が続くと 「水をまけない地区では枯れるし、 まいている地域も生育が悪くなる」と 悲鳴を上げました。 北大東島も雨不足によるサトウキビ生育への 影響を懸念する声が上がっており、 貯水池の限られた水を送水しています。 1カ月予報では、今後も例年に比べ 降水量の少ない状態が続く見込みで、 関係者は「雨が降っても少量。 早く梅雨入りするのを 願っている」と話しています。

04-08
06:04

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