Discover変化する人種イメージ ―表象から考える
変化する人種イメージ ―表象から考える
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変化する人種イメージ ―表象から考える

Author: Kyoto University

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2002年に国際シンポジウム「人種概念の普遍性を問う」を開催しましたが、本シンポジウムは「概念」と表裏一体の関係にある「現実感」について考えます。人種概念が生物学的実体をもたず、社会的構築物にすぎないと了解されても、社会のあらゆる場面で人種を実感するのはなぜなのか―その課題にとりくむ鍵を、人種表象に求めます。真実の歪曲として表象を論じるのではなく、さまざまなメディアや言説を通して人種の現実感を生み出す、表象の主体的役割に光を投じます。本シンポジウムでは、とくに人種表象の「変化」に着目します。人種表象が、社会状況の変動によりどのように動くのか―その変化のプロセスを考察するものです。変化する人種表象のさらなる可能性について、この分野を代表する海外研究者らとともに探りたいと考えています。
6 Episodes
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本報告は、現代アートにとりくむアジア系アメリカ人若手芸術家たちへのインタビューをもとに、マイノリティである彼らがいかに人種差別や性差別に対する抵抗を芸術に表現するのか、またその抵抗のあり方に世代間でいかなる変化が見られるかを考察することによって、21世紀を歩み始めたアメリカ合衆国の人種関係のゆくえを探ろうとするものである。
本報告は、現代アートにとりくむアジア系アメリカ人若手芸術家たちへのインタビューをもとに、マイノリティである彼らがいかに人種差別や性差別に対する抵抗を芸術に表現するのか、またその抵抗のあり方に世代間でいかなる変化が見られるかを考察することによって、21世紀を歩み始めたアメリカ合衆国の人種関係のゆくえを探ろうとするものである。
本報告では、日本の朝鮮植民地支配と人種主義の問題を、「顔」というキーワードで証明してみたい。「顔」とは、民族的特徴を表す「顔」そのものを意味すると共に、また「差異」を表す(と信じられる)様々な標識を意味するレトリックでもある。植民地統治下の支配と差別、抵抗と順応という、権力関係が生み出した磁場の中で、「顔」という表象がどのようにリアリティーを獲得し、どのようにリアルな力として機能していったのかについて探っていく。
本報告では、日本の朝鮮植民地支配と人種主義の問題を、「顔」というキーワードで証明してみたい。「顔」とは、民族的特徴を表す「顔」そのものを意味すると共に、また「差異」を表す(と信じられる)様々な標識を意味するレトリックでもある。植民地統治下の支配と差別、抵抗と順応という、権力関係が生み出した磁場の中で、「顔」という表象がどのようにリアリティーを獲得し、どのようにリアルな力として機能していったのかについて探っていく。
近年、人間の遺伝情報の全体であるヒトゲノムの研究が大きく進み、様々な国・地域において多数の人のゲノムが研究され始めている。解読されたゲノム情報が比較されるのに伴い、人種やエスニック集団の生物学的違いに関する議論が再び活発に行われている。 そうした状況の中、科学者や医学研究者はどのように人種やエスニシティ概念を表現し、用いているのだろうか。その過程における社会的影響はどのようなものか。これらの問題を調べるために、1980年代末から現在までの約20年に注目し、その間に生み出された科学的言説の特徴を調べた。
近年、人間の遺伝情報の全体であるヒトゲノムの研究が大きく進み、様々な国・地域において多数の人のゲノムが研究され始めている。解読されたゲノム情報が比較されるのに伴い、人種やエスニック集団の生物学的違いに関する議論が再び活発に行われている。 そうした状況の中、科学者や医学研究者はどのように人種やエスニシティ概念を表現し、用いているのだろうか。その過程における社会的影響はどのようなものか。これらの問題を調べるために、1980年代末から現在までの約20年に注目し、その間に生み出された科学的言説の特徴を調べた。
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