Discover残間光太郎の"闘うものの歌が聞こえるか"プルラリティ(多元性)・ノベーション(1513回)
プルラリティ(多元性)・ノベーション(1513回)

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Update: 2025-06-12
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オードリータンさんと、政治経済学者のE・グレン・ワイルさんの言葉に、震えました


曰く

"「社会の調和を重んじる日本で、なぜ多元的アプローチが必要なのか?」と疑問に思う方もいるかもしれない。けれど私の経験上、真の調和とは差異を避けることではなく、多様な声を積極的に束ねて共通の目標へ向かうことにある。そして、創造性はしばしば異なる視点が交差するところで最も鮮やかに花開くものだ。"


"おそらく最も典型的なSF作品であり、明るい未来のビジョンを示す作品は、『スタートレック』だろう。そのオリジナルシリーズでは、英雄的なバルカン人が「無限の組み合わせにおける無限の多様性……美しさ、成長、進歩など、すべては異なるものの結合から生じるという信念」という哲学を掲げている。"


"この考えに沿って、本書のこれからの主題である「 プルラリティ(多元性)」を、「社会的差異を超えたコラボレーションのための技術」と簡単に定義しよう。"


ここから私は思いました

1、多様性と創造性

2、無限の組み合わせ

3、調和と差異


1、多様性と創造性

まさにシュンペーターさんが言われている通り、既存の離れたもの同士が掛け合わさることによって、新たなイノベーションが生まれる、とのとおり、多様性こそが創造性の母のような存在であるということと思います


組織心理学者のスコット・E・ペイジさんの「多様性の理論」でも


「異なる考え方を持つ人々のグループは、個々の優れた人材よりも、複雑な問題においてより良い成果を生む」(2017)という論文が出ています


西田幾多郎さんがいわれたとおり、我々は、創造的世界に生まれたからには、創造的存在としての活動をするように仕組ませれているとすれば


また、太刀川さんの進化思考からしても、適応と進化をすることが、生物活動の基本だとすれば


多様性を阻害するようなことは、創造性を阻害することであり、必然的に淘汰される側に向かっていくということが、あるのかもしれないなと思いました


2、無限の組み合わせ

その差異を生むものとは、もちろん、肌の色や風土や風習、食べ物や言語、育ってきた環境や教育、ありとあらゆるものが、バラエティ豊かにあるのが、地球の人類でもあるわけですが


今後は、宇宙の時代に入ってくると、まさにスタートレックにおける、英雄としてのバルカン人の言葉が、とても現実味を帯びてくるのかもしれないなあと思いました


地球どころではない、宇宙規模で考えた時の、多様性というのは、これまで人類が経験をしたことのないような、多様性との出会いがあり、その時にそれをどう受け入れていくのか、これからは考えていく必要があるのかもしれないなと思いました


実は、個人においても、平野啓一郎さんの分人の話もあり、実は個人でさえも、赤ちゃんと話す時や、恋人、上司と話す時に、全然別の人格が出ていることもよくあります


会社の打ち合わせでは、みんな一様につまらないのに、各々の人生を背景も含めて知ることで、実はとてもバラエティが出てくるので、それを活用した創造も実は閉じた空間の中でも面白いとも思ってます


3、調和と差異

差異があるものを調和するのが、真の調和というのは、ぐさっときました。確かに日本の調和の中には、もしかすると何らかの抑圧があることもあるかもしれないと思いました


これは、対立する二軸を否定せずに、第三の道を見つけるヘーゲルさんのアウフヘーベンが、すごいツールだなあと改めて思いました


しかし現実の世界は、複雑怪奇になっているので、ジレンマどころか、トリプル、クワトロレンマが普通にあったりします


そんな時には、すべてのトレードオフを洗い出すトレードオフオプションから、始めるのも良いかもなあと思い出しました


究極のスーパーアウフヘーベンのような第3の道が見つかれば、それは、一つのハーモニーになるかもしれないなと思います


音楽の世界でも、必ずしもハモラない音がテンションだったり、周りの環境があるからこそ、響くハーモニー、みたいのもあるので、アウフヘーベンの一つのヒントにもなるかもなあと思いました


ということで、1、創造性には多様性が不可欠であり、2、宇宙時代の多様性の無限の組み合わせの出現、そして3、調和と差異を同居させるハーモニーの素晴らしさへの挑戦、そんなことを思いました


一言で言うと、プルラルティ(一元化)・ノベーション


そんなことを思いました^ ^


参考:本: PLURALITY 対立を創造に変える、 協働テクノロジーと 民主主義の未来 2025年5月2日 第1刷発行 著者 オードリー・タン、E・グレン・ワイル、プルラリティコミュニティ 訳者 山形浩生 解説 鈴木 健    発行所 サイボウズ株式会社


動画で観たい方はこちら

https://youtu.be/_O-BBhTDYpA

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