結合術 アルス・コンビナトリア・ノベーション(1646回)
Description
博物学者の荒俣宏さんのお話に、イノベーションの原型を教えていただき感動しました
"これまで変更や変化、あるいは進化といったアップデートができないために陳腐化していた観念や思考がある場合、その原因の一つは無知でこざかしい人間の知恵や知識がその変更をかえって疎外しているためという可能性がある。"
"そこで、思い切って偶然や、ひょっとすると悪魔の気まぐれや悪意にまかせ、勝手にサイコロでも振ってもらったら、あたらしい結果が出るんじゃないの、という発想が出た。
暗黒の中世あたりから芽吹いた世界の変革方法と考えられるが、17世紀にライプニッツがこの技術に興味を抱き、これを「結合術 アルス・コンビナトリア(Ars Combinatoria)」と呼んで、世間に広めた。"
ここから私は思いました
1、セレンディピティを積極的に取り入れる
2、異質物の結合をしまくる
3、量が質を超える
1、セレンディピティを積極的に取り入れる
中世の時代からイノベーションの原型とも思える考え方があったことに驚愕でしたが、ある意味、いつも世も、同じ原理原則を考えているのだなあとも思い、古典から学ぶことはたくさんあるなあと改めて実感しました
サイコロの目を振る、ということは、まさに偶然性をどうたくさんつくあげるかということなのかと思います。セレンディピティ(幸運を拾う確率)が、同じなのだとすれば
それが生じる数を増やすことによって、よりたくさんのセレンディピティを受けることができると思います。
しかしそこで重要なのは、すごいセレンディピティが生まれているのに、本人が気づかないということもある、ということかと思います
そこでは、ニーチェさんの、解釈論がとても重要で、真実はないけれども解釈次第、ということだとすると、常日頃、これは、もしかしたら、セレンディピティなのではないか?と問い続ける姿勢も、とても需要家とと思います
出口治明さんがいわれる、人、本、旅は、セレンディピティの可能性の数を増やすことに寄与し、そしてニーチェさんの解釈論は、気づきを増やすことに寄与する、そんなことかもしれないと思いました
2、異質物の結合をしまくる
そして、アルス・コンビナトリアは、まさに、シュンペーターさんの言われる、新結合とほぼ同じことで、まさに時代を超えたイノベーション手法なのだなあと感動しました
アントニオ猪木さんが、異種格闘技を始められて、ボクシングのモハメドアリさんと、プロレスの猪木さんの戦いに、私が家で齧り付いて興奮していたように
離れたものを掛け合わせるということは、一見、無謀に見えても、そこにこそ、新しいイノベーションが起きるというのは、身をもって体験してました
またその掛け合わせは、無限にあると共に、離れたほうがより面白い、ということを大原則として、サイコロの目を転がすように、さまざまなものを掛け合わせてみる、ということが、新たなワクワクの入り口だなあと、改めて思いました
3、量が質を超える
オライリーさんの両利きの経営のように、ある面では深掘りを徹底的地位に求め、効率化を突き詰めていく面と
一方で、探索として、世の中に新しい仕掛けを創り出していく、2面的なアプローチを会社は保有してますが
深掘りは、とにかく質を追い求めたリスクを最小限に抑えて効率化を求めるのに対して、探索は新しい出会いを求めて、たくさんのセレンディピティに出くわすアクティビティが必要となる
つまり、量が質を超える、考え方で望む必要があるということと、改めて思いました
思い切った偶然性、悪魔の気まぐれ、サイコロの出たとこ勝負、これらは、効率性とは全く反対のものになるため、ともすると、効率的にイノベーションをできないものか?と言われることもあるが、相入れないものであるという認識が、できるかどうか、意外と難しいと思ったりもします
ということで、実はイノベーションの原型は、中世からかあり、セレンディピティをいかに高めるかという仕掛けづくりと、言われ続けているんだなあと、改めて認識させて頂きました
一言で言うと
結合術 アルス・コンビナトリア・ノベーション
そんなことをお話ししてます
参考:本: すぐ役に立つものは すぐ役に立たなくなる 2025年3月31日 電子書籍版発行 著者 荒俣 宏 発行所 株式会社プレジデント社























