DAW付属のギターアンプシミュに飽きたらBst100がオススメ
Description
たくさんのメーカーからギターアンプシミュが出ています。
正直なところIRによるキャビネットシミュの良さが一番の決めてかなと個人的に思っていますが、
それ以外の操作性や音質で自分の好みのギターサウンドが作れるならば
自分の好みのものを選ぶのが一番良いと思っています。
DAWに最初から付属しているアンプシミュもクオリティの高いものが多くなりましたが、
やはりDAW付属のアンプシミュは専門のアンプシミュに対抗できるほどの
高いクオリティではありません。
コンプやEQなどはそれなりに使えてもやっぱりわかりやすいギターサウンドの
かっこよさはアンプシミュにあるように思います。
「もっとアグレッシブな歪がほしいなー」
「もっとクリーンなサウンドがほしいなー」
と常にアンプシミュには両極端なサウンドを求めてしまう人も多いのではないでしょうか?
そこで私が最近気に入っているのがNEMBRINI-AUDIOのBST100です。
真空管特有の歪からカラッと乾いたクリーンサウンドまで非常に
そつなくこなしてくれるギター・アンプシミュです。
今日はBST100の魅力についてあれこれ語ってみたいと思います。
GUIがキレイ
画面の拡大縮小も525X240〜最大で1830x930で可能です。
音が良いのが一番ですが、やはり創作テンションを上げてくれるGUIの存在は重要です。
ツボを抑えたプリセット
プリセットは全部43です。
クリーン、クランチ、ディストーション、ヘビーディストーション、リード系と
それらをアーティストが発展させたアーティストプリセットになります。
このプリセットの数のバランスがすごく使いやすです。
あまり多くても確認しきれませんし、正直「それでどこで使うの?」
みたいなものがプリセットに入っているアンプシミュもありますが、
BST100はどれもこれも「そうそうこういうサウンドほしかった」という即戦力に近い
サウンドが多いのでそこから求める音を作り込むことできます。
丁寧なオーバードライブサウンド
ただ耳にいたい歪ではなく、とてもあたたかみがあるオーバードライブサウンドを出してくれます。
トーンコントロールのBASS、MID、TREBLE、PRESENCEも
音の変化をわかりやすくするための「イタイ」上げ方ではなく
とても上品で、それでいてワイルドな音になってくれます。
いろんなアンプシミュを触ってきてトーンコントロールの音の変化が好みなのは
あまりなかったのですが、BST100はその変化幅がとてもストライクな変わり方をしてくれます。
キャビネットモデリングとIRシミュレーターの使い分け
BST100はモデリングとIRレスポンスを選んで使うことができ、
4種類のマイクを使って10種類のポジション選び
- Ribbon121
- Dynamic57
- Condenser414
- Dynamic421
それらをミキシングして音作りが可能です。
モデリングの音がかなりよく出来ていて、私の中で「別にIRいらない」というイメージにすらなります。
モデリングの種類は以下の5種類
- SLD4X12 with Legend speakers
- Tweed 4X10 P10Q speakers
- BG2X10 with V30 speakers
- MB Rect 4X12 V30 with V30 speakers
- 1960B4X12 with G12M-2S speakers
一方IRレスポンスは次の10種類です
- Brit1960G12M_87_121_Mix1
- FdTDEAIBlu_FR_87_2035_Mix1
- BogOS412V30_GERM_421Cap_121_0_EQ
- Hess212AEV30_GERM_SM7_0_Cone
- BoogieFried412V30_7_606121_Mix1
- Brit1960G12M_CG_58_121_Mix1
- BoogieFried412V30_121_421_Mix1
- FdTDFAIBlu_CGER_160_0_CapEdgeEQ
- HESS212AEV30_CGER_121_2_Cone
- BogOS412V30_CGER_160_0_Cap
他のメーカー等から購入したIRを読み込ますこともできます。
当然といえば当然なのですが、IRレスポンスを使った場合は
マイクのポジションニングにおける音作りはできなくなります。
ノイズゲートがキレイにかかる
派手な歪を作ってしまうとそれと同時にノイズも持ち上がりますが、
BST100のゲートはかなりキレイにかかってくれます。
音の切れ際からのゲートが自然なので、ちょっと派手目にゲートをかけても
なんとかしてくれるので、ノイズ対策には強い味方になってくれます。
サウンドデモ
BFD3
SR5Ⅱ
V-metalX2
という構成でロックっぽいリフにBST100を書けてみました。
歪はBST100オンリーです。
まずはキャビネットモデリングを使ったサウンド
続いてIRレスポンスをを使ったサウンド
どちらも好みによるところが大きいとは思いますが、
太く、ワイルドでかつ繊細な歪サウンドになっていると思います。
CPU負荷
V-Metalの負荷の方が高いのでBST100の負荷を正しく計測できませんが、
あまり負荷はないように思いました。
BST100と一緒に使いたいディストーションエフェクタープラグイン
同じNEMBRINI-AUDIOから出ているPSA1000というオーバードライブプラグインがあります。
とにかく周波数レベルでの歪のコントロールが可能で、
幅広い音作りが可能です。
PSA1000に関してはこちらの記事が参考になると思います。
語り継ぐべきロックな音を出せるプラグインPSA1000レビュー
さいごに
内蔵アンプシミュ使ってるけどイマイチ感を覚えている人には
BST100は新しいギターサウンドの可能性を提示してくれるように思います。
ただ、個人的にはモデリングシミュのマイクポジションとマイクの数のバリエーションが
もう少し欲しかったとも思います。モデリングのマイクポジションの音の変化は
あまりわかりやすいものではなかったので、もう少しアンビエンス感があれば
さらに音の作り込みの幅が広がったのではないかと思います。
ですが、音はとにかく良いです。
ギターのみならず、オルガンやエレピにクラビネットとも相性がよく
程よい歪と空気感を得ることができるので嫌味なく存在感を強調してくれます。
価格は139ドルです。
セールなどもたまにするので、そういうときが狙い目かもしれませんが、
私個人的は139ドルでもこのサウンドなら満足です。