DiscoverぷるれこOutput社の新Granular FXプラグイン「PORTAL」をレビュー
Output社の新Granular FXプラグイン「PORTAL」をレビュー

Output社の新Granular FXプラグイン「PORTAL」をレビュー

Update: 2019-06-19
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Description


Output社の新Granular FXプラグイン「PORTAL」がリリースされました。Output社は過去の記事でも紹介したArcadeのようなユニークなInstrumentsやFXを多くリリースしているデベロッパーです。今回発表されたPORTALも素晴らしいサウンドとクオリティであった為紹介していきたいと思います。



Granular(グラニュラー)って?


シンセサイザーの波形合成方式の一つ。 元の音を数mSec~数十mSec程度の非常に細かな粒子(グレイン)に分割し、再配置する事で新たな音を合成する。


純粋な合成方式と言うよりは音の加工方式であるとも言えるが、元の音の特徴を残した音からまるで異なる音まで加工の範囲は広い。サブトラクティブシンセシスやアディティブシンセシスのようにすべての音色をひとつの方式で作る、と言うよりは特殊な飛び道具として使用される事が多い。


偏ったDTM用語辞典より


似ている音を出すプラグインで有名なのはdblue_Glitchというプラグインでしょうか(全体の作りとしては全く異なりますが)。


よくパッド系の音やGlitch系の飛び道具的な使い方でよく耳にする音です。後ほど簡単なサウンドデモも準備しています。


個人的にグラニュラー系の良さは予想外のサウンドを生み出せる点だと思っています。分解する細かさでまったく音の性質が異なり、その他のパラメーターのランダム性もあって非常に面白い音が生み出されます。


そんなグラニュラーFXの新プラグインということでとてもわくわくしてしまいます。


 


使いやすいプリセットとユニークな音色



グラニュラー系は操作が難しいためプリセットの音色が良いと非常にクリエイティビティにプラグインを使用することができます。


PORTALのプリセットはわかりやすくジャンル分けされている上に、お気に入り機能、さらに音作り用のシンプルなプリセットまで用意されています。


シンプルな音にパッっとエフェクトをかけるだけでもとても面白いです。


試しにピアノでいくつかかけてみました。


・no effect




 


・effect on






 


ただのコードでもこれだけで曲にできそうな勢いですね!


もっとがっつり音がかわるプリセットもありますし、XYパッド(次の頁で紹介)をオートメーションでいじるともっとリアルタイムでの音色変化を楽しめます。


 


ドラムでも少し聞いてみましょう


・effect off



 


・effect on





 


同じ音とは思えないですね…!


洗礼されたUI


視認性の良いパネルとモジュレーション



メインとなるのGRAIN CONTROLSが画面上部、モジュレーションやエフェクトに関連する画面下部、マクロに関わる画面右部で大きく別れています。


画像でも分かる通り操作するべきパラメータが非常にわかりやすく配置されていますね。


色によってアサインされているパラメータがとても見やすくなっています。


モジュレーションはマウス操作で簡単に編集できて自由度が高いです。


前述の通りプリセットもカテゴリされて選びやすくなっている点も素晴らしいです。


ドラッグアンドドロップで自由自在



モジュレーション・マクロは、SerumやMassiveの様にドラッグアンドドロップでほぼ全てのパラメータにアサイン可能です。


アサインされたパラメータの視認性もよく、どのパラメータがどの様に動くのかパッと見て判断できます。


右クリックでアサインの量をUnipolar(単極性)とBipolar(二極性)を選ぶこともできます。例えると0→10で動かすか、-10→10で動かすかという感じのやつです。


XYコントロール



綺麗で大きなXYコントロールが搭載されています。


これを直感的に弄りながら音作りしたり、録音すると想像力が膨らみます。


アサインするパラメータによって見た目も変わって、見ているだけでも面白いです。


入力信号が反転するREVERSEもマクロノブの下にあるスイッチで簡単に行えます。


 


パラメータとエフェクタ


本来はややこしいグラニュラーFXですが、簡単でわかりやすくしつつも多彩な変化を出せるようにまとめられています。


GRAIN CONTROLS



基本となるDENSITYやSIZE等、音の分解の度合いに関するパラメータはもちろんありますが、個人的に目を引いたのは「PITCH」と「SCALE」です。


SCALEにはCHROMATIC(デフォルト)、FIFTHS、OCTAVES、PENTA. MAJ、PANTA. MINなどなどたくさんのスケールが用意されていてそのスケールに合わせてピッチ変換されるようです。より音楽的にグラニュラーFXを使うことができそうですね。


簡単なパラメータの説明も書いておきます。


●GRAIN CONTROLS (MAIN)



  • DENSITY:分解密度

  • OFFSET:ずらし幅(DENSITYと連動可能)

  • SIZE:分解した音の長さ(DENSITYと連動可能)

  • PITCH:ピッチ

  • SCALE:スケール(PITCHと連動)

  • COUNT:(いまいちよくわかりません)

  • PAN:パンポット

  • SHAPE:エンベロープ・アタック感が調整されます

  • DRY/WET


●STRETCH



  • SPEED:どれだけ遅くして伸ばすか

  • RETRIGGER:音を再生し直すタイミング


●GRAIN DELAY



  • TIME:よくあるディレイタイム。音を遅らせる幅

  • FEEDBACK:ディレイ音をどれだけ繰り返すか

  • HP/LP:High Pass Filter/Low Pass Filterです。ディレイ音の音色をコントロールします。


 


EFFECTS



搭載されているエフェクタ下記7つから2つ選んで使用できます。もちろんマクロやモジュレーションのアサインもできます。



  • BIT REDUCER

  • CHORUS

  • DISTORT

  • FILTER

  • PHASER

  • REVERB

  • DELAY


MASTER



簡単なハイパスフィルター・ローパスフィルター・バスコンプレッサー・インプットボリューム・アウトプットボリュームが備わっています。


プラグインひとつで全てをコントロールできるのはありがたいです。


 


ランダム性



PORTALの素晴らしい部分のひとつがこのランダム性です。


狙った効果を出すというよりも、偶然性に頼った音作りに長けたグラニュラー系のエフェクトを更にクリエイティブにしてくれるランダム要素は音を非常に面白い方向に発展させてくれます。


一部のパラ

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