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復職名人が読む三手先

Author: Centro Salute

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この番組は、産業医の高尾総司、弁護士の前園健司、社労士の森悠太の三名が、企業や自治体の人事・健康管理に携わる方向けに、メンタルヘルス不調者対応や健康管理について、議論をしていくポッドキャストです。

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今回はセミナー開催前に寄せられた質問に対して、事前に回答してみました。 告知 【リスナーからの声を募集中!】 第100回に向けて、リスナーの皆様からのご意見・ご感想・ご質問を募集しています。いただいたお便りについては、4月に実施予定の100回記念ライブ配信にて、すべて取り上げる予定です!どしどし応募ください。 https://forms.gle/DH7MFRKid5Hj5QW29 【番組へのご意見・ご質問・ご感想はこちら】 https://peing.net/ja/takaomethod 【有料のオンラインサロンをやっています。番組を応援いただける方は、ぜひご加入くださいませ】 https://community.camp-fire.jp/projects/view/307210⁠ 近況報告 高尾:1年前に飲んだワインに再会しました。 前園:新山口駅にて、美味しいチーズケーキに出会いました。 https://funakata.co.jp/ 森:2026年は自転車レース活動に復帰します。 公開版の高尾メソッド公式NotebookLMはこちら。 https://notebooklm.google.com/notebook/1987bd43-97f7-4fdc-9f06-3951980cf5ca?authuser=1 議論した内容 有期雇用・主治医診断書と会社基準の対立 主治医が復職可能と診断した後で、会社がそれを拒否することは法的に困難である。 会社基準を優先させたいのであれば、個別の事案が発生する前の「平時」に、復職基準について労使で協議し合意形成しておく必要がある。 問題の本質は診断書ではなく、療養開始時点での本人への説明不足と、労働者集団との事前の合意形成の欠如にある。 仕事と治療の両立支援の努力義務化への対応 法改正によって「両立支援」が努力義務化されても、本メソッドの運用に変更は生じない。 「必要な配慮」と「不完全な労務提供の容認」の違いは、シナリオを用いて明確に線引きし、本人に説明する。 個別の医療的配慮(従来型OS)ではなく、集団としての労働条件の適用(新型OS)という観点で対話を行う。 産業保健スタッフの意識改革と人事との連携 「職場は働く場所であり、リハビリ施設ではない」という原点に立ち返る。 医療職だけで抱え込まず、人事担当者と連携し、ビジネスの視点を持って対応を進める。 河岸を変えることも検討して良いのでは 報告書の記載免除と復職判断 「負担になるため記載免除」にチェックが入る状態は、復職が時期尚早であることを明確に示している。 記載免除を希望していた翌週に「復職可能」と主張するような矛盾に対しては、事実に基づき冷静に指摘する。 単身者であっても、実家への帰省やZoom等を活用し、家族等の支援者の関与を求めることは可能である。 家族の巻き込みに対する「ハードル」の正体 「家族が高齢」「遠方」「本人との関係希薄」などを理由にハードルが高いとするのは、実施しないための言い訳に過ぎない。 療養開始時説明の動画を見せる、オンライン会議システムを使うなど、工夫次第で連携は可能である。 初期段階で家族を巻き込まないことは、後に雇用終了となった際のトラブル(親族からのクレーム等)のリスクを高めるだけである。 面談の録音に対する是非 シナリオを読み上げ、会社側の方針を淡々と伝える形式であれば、正確な記録としての録音は有効である。 相手を言いくるめようとする従来型の「面談」の場合、録音は会社側の論理矛盾や不適切な説得を露呈させるリスクとなる。 録音の可否を議論する以前に、面談のスタイル自体を「説得」から「通告・確認」へとアップデートすべきである。 編集後記 高尾 冒頭のワインは、Volnay 1er Cruです。作り手まで知りたい方は個別にご連絡ください。  ちなみに、ブラインドで出されたところ、私はシャンボール・ミュジニーとヴージョの境のあたり、より具体的にはプティ・ヴージョかと思いました。石灰岩のシーンとした感じで、間違っても、陽のあたりがよく、すくすくそだったボーヌのピノとは思いませんでした。 前園 2026年はライカをもっと相棒化していこうと思います。  先日、「産保弁護士のnote」に「さんぽ(散歩)弁護士のnote」ということにして、ライカの写真を出すとかしないの?と尋ねられました。その予定はないと思いましたが、意外とありかも・・・。 森 第64回でお話ししたように、食べ物が育った環境の大切さを知り、野菜と卵と牛乳を秋川牧園で購入しています。 https://www.akikawabokuen.com/
新年最初の回は日笠先生をゲストにお招きし、産業医育成プロジェクトについて意見交換しました。 告知 【リスナーからの声を募集中!】 第100回に向けて、リスナーの皆様からのご意見・ご感想・ご質問を募集しています。いただいたお便りについては、4月に実施予定の100回記念ライブ配信にて、すべて取り上げる予定です!どしどし応募ください。 https://forms.gle/DH7MFRKid5Hj5QW29 【番組へのご意見・ご質問・ご感想はこちら】 https://peing.net/ja/takaomethod 【有料のオンラインサロンをやっています。番組を応援いただける方は、ぜひご加入くださいませ】 https://community.camp-fire.jp/projects/view/307210⁠ 近況報告 高尾:映画「国宝」を鑑賞しました。 前園:ポケモンZAをプレイしました。 森:子どもと過ごす時間の幸せを再確認しました。 日笠:臨床外来と産業医業務の両立に励む中で、医療と産業保健における視点の違いを改めて意識した。 議論した内容 産業医の自前育成と「一社目の壁」の打破 若手産業医が直面する「一社目の契約」という障壁を解決するため、企業が自ら産業医を確保・育成するモデルを考え、協力企業を呼びかけている。 仲介会社経由の契約はコストが高く、また経験重視の選考により未経験者が参入しにくい構造的な問題がある。 企業側のニーズと産業医側の経験不足をマッチングさせ、オーダーメイドで育成することが、結果として継続的で安定した産業保健体制の構築に繋がる。 現代版「ゆるやかな医局」の構想と地域医療 旧来の医局制度が弱体化したことで地方の医師確保が困難になり、質の担保されない高額なエージェント頼みの現状が生まれている。 企業が一定の経済的貢献を行う代わりに、複数の産業医を組織的に派遣・管理する「ゆるやかな医局」を再構築すべき時なのではないか。 地元の医師会や商工会議所が連携し、地域密着型の産業保健ネットワークを形成することが、地方の工業団地などの医師不足解消に寄与する可能性がある。 産業医業務の標準化と「リング」の構築 企業の健康管理体制(リング)をコンサルティングによって標準化し、誰が担当しても機能する仕組みを整える。 我流のスタイルに固執するベテランよりも、標準化された現代の手法を実践できる医師の方が、法的リスク管理において市場価値が高い。 特定の「スーパー産業医」に依存するのではなく、未経験者でも質の高い活動ができるよう、企業側が受け皿となるオペレーションを構築すべきである。 自治体による産業医育成の役割と責任 自治体は単なる法令遵守の対象ではなく、自らが産業医の育成機関としての役割を積極的に担うべきである。 市役所や町村役場での実務経験を通じて地域に産業医のストックを増やし、名目上の専任ではない実態のある産業保健を推進する。 労働基準監督署からの指摘を待つのではなく、地域住民や職員の健康を守る模範として、自治体が主導して体制を整備する必要がある。 産業医のキャリアステップと地域定着の戦略 プレイヤー、プレイングマネージャー、コンサルタントという三層のキャリア構造を提示し、産業医としての専門的な成長を促す。 都会への医師集中を防ぐため、地域にゆかりのある医師を確保し、地方に居ながらスキルアップできるロールモデルを確立する。 臨床医が週1日からでもスモールスタートできる環境を整え、臨床から産業医への移行や両立の心理的・物理的ハードルを下げる。 編集後記 高尾 医師会入会は、県医師会の担当者にこれから確認するところですが、会費は県医師会までだと、そんなに高くなかったですね。あと、医師賠は日医会員からみたいですね。 前園 皆様2026年もよろしくお願い致します。 恵まれた境遇であることに感謝しつつも、歩みを止めない2026年にしたいと考えています。 叱咤激励、お待ちしております。 日笠 2回目の参加でしたが、楽しかったです!医師キャリアが多様化し、産業医という選択肢を選ぶ人も増えているので、これから始める方のひとつのモデルになれるように頑張ります。 森 公開する直前に確認したところ、急に視聴回数が増えてびっくりしています。。。1から聞き直している方が何名かいるような・・・
今回は年末の軽めの回ということで、振り返りと持ち寄りテーマを少し話しました。今年も1年間お世話になりました!来年もどうぞよろしくお願いいたします! 告知 【リスナーからの声を募集中!】 第100回に向けて、リスナーの皆様からのご意見・ご感想・ご質問を募集しています。いただいたお便りについては、4月に実施予定の100回記念ライブ配信にて、すべて取り上げる予定です!どしどし応募ください。 https://forms.gle/DH7MFRKid5Hj5QW29 【番組へのご意見・ご質問・ご感想はこちら】 https://peing.net/ja/takaomethod 【有料のオンラインサロンをやっています。番組を応援いただける方は、ぜひご加入くださいませ】 https://community.camp-fire.jp/projects/view/307210⁠ 近況報告 高尾:動画活用の本格稼働や、島根県安城市での実践重視の産業医育成など、新たな枠組みでの展開が進んだ一年だった。 前園:仲間が増えて関係が深まり、弁護士としての新たな挑戦も始まった充実した一年だった。 森:子育てで出張を控えめにする一方で、ウイスキーという新たな趣味に出会い、変化のある一年だった。 議論した内容 2025年のポッドキャスト振り返りと今後の予定 2026年4月の第100回放送に向け、リスナーからのお便りを募集する。 7月以降の統計では、ゲスト回(第80回)やAMAガイドライン回(第82回)の再生数が多く、特定のテーマやゲストへの関心が高い。 生成AIやノートブック言語モデル(LM)の進化により、ポッドキャストの内容やメソッドへの回答も実用的なレベルに達している。 高尾|持続可能な産業医育成と地域医療の課題 企業が産業医を探す際、数ヶ月先といった短期間での依頼は構造的に無理があり、本来は基礎研修を含め数年単位の育成期間が必要である。 仲介業者の介入により、遠隔地から医師を派遣するような持続可能性のないモデルが横行し、職場との関係構築が困難になっている。 地方における理想的な産業医モデルは、地元のクリニック医師が担う形だが、医師の高齢化や専門性のミスマッチにより機能不全に陥っている。 医療的アプローチだけでなく業務的アプローチに対応できる産業医を育てるため、汎用的なGPUではなく特化型のTPUのような、専用の教育機関と実践の場が必要である。 法令上の専任義務違反を恐れるあまり質の低い契約を急ぐのではなく、地域の実情に合わせ、時間をかけて質の高い産業医を確保・育成すべきである。 前園|キャリアと人生における仲間の重要性 趣味(ウイスキー、自転車など)や仕事において、仲間からの刺激や共感があることで活動を継続・深化できる。 仕事上の人間関係と、利害関係のない趣味の仲間では性質が異なるが、双方が人生に豊かさをもたらす。 人間関係においては、見返りを求めすぎず、惜しみなく与える「ギバー」としての姿勢が、長期的には次世代への恩恵も含めた循環を生む。 GIVE & TAKE「与える人」こそ成功する時代 森|業務効率化とツールへのこだわり キーボード(HHKBなど)の配列やショートカットのカスタマイズにより、ホームポジションを崩さない効率的な入力環境を構築する。 音声入力技術の精度向上は目覚ましく、キーボード入力の補完や代替手段として実用段階にある。 編集後記 高尾 プレゼン用のFM-V(634g)をみてみたら、やはりキートップにひらがながありました。  また同様に、「見た目」にこだわって、Macの使用言語はEnglish(US)にしています。一番上のメニューバーを英語表記にする、 そのためだけの設定なんですが、最近、WEBにアクセスすると、下世話に自動で英語に翻訳してくれて結構迷惑です。これ、Safariで言語を固定する方法をご存知の方おられましたら、ぜひ教えて下さい。 前園 リスナーの皆さま、2025年もありがとうございました。2026年も実り多き年になりますよう、まずは年末年始、ゆっくりと復職名人Podcastを聴きながらお過ごしください。 森 今のところ、ピート×シェリーがピッタリ来ています。ピートも、アードベッグやキルホーマンのような、焚き火系・燻製系が好きなようです(ラフロイグのようなヨード系はいまいち)。そんな相談をGeminiにしながら、おすすめされたボトルを買い集めてしまいました。
今回は現地収録にて、産業保健活動とルールについて、議論を深めました。 告知 【リスナーからの声を募集中!】 第100回に向けて、リスナーの皆様からのご意見・ご感想・ご質問を募集しています。いただいたお便りについては、4月に実施予定の100回記念ライブ配信にて、すべて取り上げる予定です!どしどし応募ください。 https://forms.gle/DH7MFRKid5Hj5QW29 【番組へのご意見・ご質問・ご感想はこちら】 https://peing.net/ja/takaomethod 【有料のオンラインサロンをやっています。番組を応援いただける方は、ぜひご加入くださいませ】 https://community.camp-fire.jp/projects/view/307210⁠ 近況報告 高尾:年明けに納車されるマニュアル車の運転、特に立体駐車場における駐車時のギア選択(ニュートラルかローか)について苦悩している。 前園:産業医や人事担当者が法律知識(安全配慮義務など)を復習できるツールとして、「note」での有料メンバーシップ記事の執筆を開始した。 森:ロードバイクのブレーキシステム(リムとディスク)の新旧比較を通じ、技術の進化と一時的な「過去への揺り戻し」心理について考察した。 議論した内容 医療と企業における「ルール」の捉え方の決定的な違い 医療現場におけるルール(保険診療の規定など)は、個人の生命救済という結果のために存在する。そのため、目の前の命を救うためであれば、事後的にルールを曲げること(病名の調整など)も「正義」として許容される文化がある。 企業におけるルール(就業規則など)は、集団の秩序を維持するための「契約・約束」であり、将来に向かって適用されるものである。本来、特定の個人の不利益を回避するためだけに、事後的に曲げてはならない性質を持つ。 人事労務における判断停止と医師への依存 現代の人事は、健康問題やメンタルヘルス不調が絡むと、就業規則上のルール適用を躊躇し、思考停止に陥っている。 「主治医が許可した(例:休職中の温泉旅行)」といった医学的意見や、「健康配慮」という錦の御旗を前にすると、人事は会社のルールよりも医師の意見を優先し、安易な例外措置を認めてしまう。 これは、本来「労働契約・労働条件」の問題として処理すべき事案を、医療的な「生命の危機」と同列に扱い、ルール逸脱を正当化している誤った対応である。 安易な「柔軟な運用」が招く組織崩壊のリスク 明確な戦略なしに、個別の救済を目的としてルールの適用を歪めることは、組織全体にモラルハザード(規律の欠如)を蔓延させる。 「あの人は許された」という例外が既成事実化すると、集団の秩序は維持できなくなる。わずか数パーセントの従業員がルール逸脱を行えば、組織全体が崩壊に向かう危険性がある。 ルールの柔軟な運用や特例は、本来「生産性が向上する」など企業にとってプラスになる局面で行うべきであり、マイナス要素を持つ事案の救済措置として乱発すべきではない。 制度趣旨への回帰と「努力義務」への警戒 「書いていないから禁止できない」といった形式的な議論ではなく、そのルールが「何のためにあるのか(集団の統制、生産性向上など)」という制度趣旨(大原則)に立ち返って判断するべきである。 国(厚労省)が進める「治療と仕事の両立支援」などの施策は、本来行政が担うべき福祉的役割を企業に転嫁する側面がある。 法律上の「努力義務」であっても、実務上は訴訟リスクなどを背景に強い強制力を持つため、企業は「対話の窓口を開く」程度の義務に留めるなど、自社のリソースと目的に合致した冷静な対応が必要である。 編集後記 高尾 免許取得後ATしか乗ってこなかったのに、35年を経て初MT車!  うまく乗れるものか(乗れるのは乗れるでしょうが、あまり変速操作が上手にならないかも。。。)不安もありますが、それでも楽しみです。ちなみに、アルファは維持ですので、誤解なきよう。 前園 noteを始めました!https://note.com/sanpo_bengoshi  メソッドには色んな誤解があるところですが、私たちの考えていることをきちんと理解してもらうためには、色んな手法で、手を替え品を替えて伝え続けていくしかないだろうという思いもあり、ここに至ったものです。  メインは産業保健と法務・労務ですが、それ以外でも、お役に立てる記事を書いていくつもりです。ぜひ気軽にフォロー、メンバーシップ登録してください。 森 編集しながらあとで気づきましたが、労働契約は、会社と労働者という当事者間の契約であるのに対して、保険制度は、医療機関に制約を設ける、医療保険制度のルールであって、医者と患者という医療契約においては、文字通り最善を尽くすという、ある種契約を守った対応をしている(つもりである)、すなわちどちらも契約は守っていると言えそうです(会社も、労働法を守らなかったりしますし・・・)。  むしろ、会社と労働者(集団)の約束事があるのに、担当者個人と労働者個人の間で勝手に守らないという約束違反を、医療契約を守るときのように当然のように行なっていることの方が、問題の本質なのかもしれません。
今回は、先日徳島で行いました、自由集会・模擬裁判の反省会を行いました。 近況報告 高尾: 厚岸蒸溜所の24節気シリーズのコンプリートが確実になった。収録環境のミスの反省。13期会への参加。 前園: 徳島の繁華街で若者たちの活気やラーメン店の賑わいに触れ、日本にはまだ元気な場所があると活力を得た。 森: 子育てを通じてリスク・キャパシティ・トレランスの概念を整理し、小児コホート研究の知見と娘の発育状況を重ね合わせた。 告知 【番組へのご意見・ご質問・ご感想はこちら】 https://peing.net/ja/takaomethod 【有料のオンラインサロンをやっています。番組を応援いただける方は、ぜひご加入くださいませ】 https://community.camp-fire.jp/projects/view/307210⁠ 議論した内容 徳島全国協議会の振り返りと反省 非公式自由集会(勝手企画)では、高尾が喋りすぎてしまった点と周知不足が反省点として挙げられた。 次回の大阪開催では、学会初日に「公式」集会でレクチャーを行い、翌日の「非公式」集会へ誘導する二段構えの作戦を計画している。 生成AI(NotebookLM)の活用や、「高尾メソッド」の核を整理した資料を事前配布し、参加者の思考の前提を揃えた上で議論を深める案がある。 大阪の社労士をゲストに招くなど、産業保健と法務の融合をさらに進めていきたい。 模擬裁判企画の評価と課題 模擬裁判は好評だったと思われる(自己評価) ただ参加者の関心が証拠などの「ドラマチックな側面」に偏り、予防法務的なメッセージとの間にギャップを感じた。 医療職には目の前の救済を優先してルールを柔軟に解釈する傾向があるが、組織としての公平性を保つ重要性を再認識する必要がある。 弁護士(労働者側)と産業医(使用者側)の立場の違いによる意見の食い違いこそが、今回の企画で伝えたかった本質である。 今後の企画案:裁判傍聴ツアー 裁判の文脈や全体像を理解するため「復職名人・裁判傍聴ツアー」を企画する案が出ている。 実際の尋問を傍聴した後に、判決文や背景事情を含めた解説を行うことで、リアルな紛争解決プロセスを学ぶ機会とする。 次回大阪開催への展望 2025年5月の大阪開催では、スライドに頼らず音声と言葉だけで思考を促す、密度の高い企画を目指す。 既存のシンポジウム等の枠にとらわれず、参加者が能動的に考えられるフォーラムのような場を提供したい。 編集後記 高尾 ポッドキャストしながらの反省会は、反省しただけで終わってしまっていた傾向があったので、今回は、チェックの視聴をしながら、数本のメールを発信し、宿題を片付けるべく具体的に行動できました。 (大阪の自主自由集会には、「面白い」大阪の社労士を呼びます!) 前園 弁護士同士の対話はとても有意義なものになるのですが、一方で我々もどうしても「裁判になった場合には」という考えに引っ張られ、そこから逆算して今の対応を考えがちです。  でもそれで本当に実効性・有用性はあるのかというのが私の問題意識で、この点は弁護士同士の対話ではどうしても抜け落ちがちです。「労使で話し合って」で終わるアドバイスは、したくないですものね。 森 娘が風邪気味になったところ、夜中に咳き込んで吐き戻すようになったので、これはリスク問題だと捉え、夕食を無理に食べさせず適量にし、夜のおやつも控えめにするようになりました。  大阪の企画については、公式自由集会の日程が確定次第、またご案内いたします!
先日、徳島で開催しました、自由集会の音源を公開します!直近のセミナーで質問された内容について、取り上げました。 告知 【番組へのご意見・ご質問・ご感想はこちら】 https://peing.net/ja/takaomethod 【有料のオンラインサロンをやっています。番組を応援いただける方は、ぜひご加入くださいませ】 https://community.camp-fire.jp/projects/view/307210⁠ 議論した内容 看護職の復職と合理的配慮の限界 能力不足を「特性」や「病気」として扱い、現場が過度な配慮を続けることは、問題の解決にならず本人への指導も難しくなる。 早期に業務遂行能力の不足を指摘し、改善が見られなければ休ませることが必要であり、配慮という名の業務免除は避けるべきだ。 職務限定制度・時短勤務と就業制限の混同 就業制限(医学的判断)が外れないことを理由に、職務限定制度(人事制度)の適用を迫るのは論理的に誤りである。 復職時に育児介護用の時短勤務制度を流用して賃金を減額すると、本人に甘えが生じ、組織全体の生産性を下げる要因となる。 体調の問題と人事的な処遇は明確に切り分けて考える必要があり、安易な制度適用は差別と捉えられるリスクがある。 現場上司の役割とラインケアの再定義 組織が定めた原職復帰の原則を無視し、現場上司が独自の配慮で裏引きすることは、組織運営上のリスクとなる。 上司には部下を休ませる義務と権限を持たせ、具体的な対応シナリオを用意させるなど、役割を明確に定義すべきだ。 再休職判断と復帰基準の明確化 「通常勤務」の定義や復帰基準が曖昧なため、労務担当が休職判断を下せず、なし崩し的に勤務が続く問題がある。 ストップ要件(再療養の基準)を事前に合意形成し、ルールに基づいて淡々と判断できる仕組み作りが重要だ。 人材不足への対応と復職支援の原則 人手不足を理由に不完全な状態で復職させることは、結果として本人も組織も疲弊させる。 全員を救おうとする曖昧な対応を捨て、ルールベースで対応することが、結果的に多くの従業員を戦力として復帰させることに繋がる。 メンタルヘルス以外の傷病と産業医面談の目的 高尾メソッドの考え方は、メンタルヘルスに限らず、身体的な疾患(腰痛、がん等)にも同様に応用可能だ。 産業医面談の目的はガス抜きではなく「就業の可否判定」であり、目的不明瞭な面談は形骸化するため避けるべきだ。 リハビリ出勤の運用と公的機関での適用 実際の勤務内容と乖離したリハビリ出勤は復職可否の判断材料にはならず、スロースタートを前提とすることは避けるべきだ。 人事権が現場にない組織であっても、周囲が連携して働けていない事実を本人に認識させるプロセスは構築できる。 質問について メソッドを単なるマニュアルや正解として求めるのではなく、その背後にある原理原則(フィロソフィー)を理解する必要がある。 リバース・ブレインストーミングなどを用いる際は、組織にとっての最悪のシナリオを前提条件として設定し、本人に想像させることが重要だ。 編集後記 高尾 どうなんでしょうね。耳障りはいいけど解決力のない助言と、ちっとも寄り添ってはくれないけど解決力のある助言。 また、「労務管理の泥濘」。連載原稿にまとめましたので、お楽しみに!人事の労務管理能力が低下したと表現してしまいましたが、20年前と今では求められる労務管理の「解像度」が異なり、緻密な労務管理には、読み上げ文(面接シナリオ)は必須であり、逆に面接シナリオの複数人での添削・共有により、かなり速やかに体制構築できる、というポジティブ表現もできると思いました! 前園 模擬裁判は、法学部や法科大学院で行われるものは、学生がロールプレイをして各当事者の視点と手続きの流れを学ぶものです。しかし今回のような講演で取り扱うとなると、その目的は何なのかから問い直す作業が必要でした。ご参加頂いた方に、少しでもなにかプラスとなっていたのであれば幸いです。 森 現地収録の際は、いつも会場の音響機材に頭を悩ませていたのですが、今回のように有線マイクを1本でもご準備いただける会場であれば、おおむね問題なく収録できるようになりました。
以前公開していた第77回は、後半の模擬裁判に関する議論をカットしたものでした。今回、私たちが模擬裁判企画をするにあたって、完全版を公開したいと思います。ぜひ会場にお越しくださいませ。 告知 第35回日本産業衛生学会全国協議会 模擬裁判「裁判のソコが知りたい」 3人が登壇予定です 11月28日(金)16時30分〜18時10分 あわぎんホール5階大会議室 Podcast公開収録・懇親会 11月27日(木)17時30分〜19時(予定) とくぎんトモニプラザ 大会議室 終了後、19時30分〜懇親会予定です。下記からお申し込みくださいませ。 https://peatix.com/event/4621660/view 【番組へのご意見・ご質問・ご感想はこちら】 https://peing.net/ja/takaomethod 【有料のオンラインサロンをやっています。番組を応援いただける方は、ぜひご加入くださいませ】 https://community.camp-fire.jp/projects/view/307210⁠ 近況報告 高尾: アニサキスによる入院保険の保険金が無事振り込まれ、請求手続きが簡単で驚いた。 前園(ゾノ): 急激な気温変化による体調不良(お腹の不調)について相談し、夏の始まりに向けてサウナなどで初熱順化をすることが対策として重要だと確認した。 森: 初めてシングルモルトバーに行き、香りを楽しむという新しい飲み方を知り、勧められたアイラのラガーブーリン16年を最初の一本にしようと決めた。 議論した内容 自由集会の反省と来年の計画 産業衛生学会外で開催した自由集会では、リスナー層が参加者の大半を占め、学会参加者以外も参加しやすい形式が成功だったと認識している。 懇親会において参加者同士の交流が限定的だった反省から、来年以降は交流時間をより意識的に設け、ウェルカムドリンクの提供なども検討していく。 公開収録と懇親会を同時に行う案では、参加者同士の交流が盛り上がりすぎて、ホストの話が聞かれない可能性も懸念された。 質問をぶった切りすぎた点については反省があるが、質問者本人からは肯定的なフィードバックも得ている。 周知方法については改善の余地があり、参加者による口コミの協力を得ることが検討された。 来年(大阪)の開催に先立ち、徳島などで小規模な持ち込み企画を実施し、公開収録や交流会、質問タイムなどの試行錯誤を行う予定だ。 模擬裁判事例の検討と産業保健の役割 第98回日本産業衛生学会で取り上げられた模擬裁判事例(休職期間満了退職をめぐる紛争)について、その内容と産業保健への示唆を議論した。 事例は、部長職のX氏が休職後、復職を希望するも、会社が提示した一般職への降格・年収半減の提案をX氏が拒否し、最終的に休職期間満了退職に至っている。 模擬裁判の演出(承認尋問など)は、実際の民事裁判の実態とかけ離れており、裁判を誤解させる懸念がある。 産業保健職が模擬裁判から学ぶべきは、訴訟後の対応ではなく、予防的な観点である。 最も重要な教訓は、紛争が生じやすい休職期間満了時などに備え、「働くとはどういうことか」について、会社と労働者間の認識の相違が生じにくい復帰基準を事前に確認しておくことだ。 模擬裁判で示される教訓は、個別性の高い事例の勝ち負けの視点に終始しがちである。 会社が復職判定の材料不足を理由に、産業医に判断を求めようとする行為は、産業医に会社に都合の良い意見を忖度させようとする下心があると見られかねない。 主治医の診断書が医学的見地に基づいているかを確認するため、会社は機械的に主治医へ紹介状を送付すべきであり、その行為自体が紛争予防に繋がる可能性がある。
今回はワーク・ライフバランスについて議論しました。 告知 第35回日本産業衛生学会全国協議会 模擬裁判「裁判のソコが知りたい」 3人が登壇予定です 11月28日(金)16時30分〜18時10分 あわぎんホール5階大会議室 Podcast公開収録・懇親会 11月27日(木)17時30分〜19時(予定) とくぎんトモニプラザ 大会議室 終了後、19時30分〜懇親会予定です。下記からお申し込みくださいませ。 https://peatix.com/event/4621660/view 【番組へのご意見・ご質問・ご感想はこちら】 https://peing.net/ja/takaomethod 【有料のオンラインサロンをやっています。番組を応援いただける方は、ぜひご加入くださいませ】 https://community.camp-fire.jp/projects/view/307210⁠ 近況報告 高尾: 中高の同期会を開催したが、ビュッフェは誰も食べないため、今後は会議室での集まりで十分だと感じた。 前園(ゾノ): ソフトバンクホークスが日本一になったが、街中の大規模セールは減少し、失われた30年の後半の変化を反映しているようだ。 森: ロードバイクのオンラインフィッティングサービスを受け、元プロ選手の経験に基づく的確な調整から、事例対応における数をこなす重要性を再認識した。 議論した内容 ワークライフバランスの背景と定義 高市総裁の働き過ぎを戒める発言が、ワークライフバランスに関する議論を盛り上げるきっかけになった。 ワークライフバランスの起源は産業革命時代の8時間労働・8時間休息の考え方にあり、その後1970〜80年代にアメリカで女性の社会進出に伴い仕事と家庭の両立が議論された。 日本での普及は2007年のワークライフバランス検証が大きな転機となっている。 立場とリスク管理 代表取締役など使用者・事業者の立場の者は、自己のワークライフバランスを保護される必要はないだろうが、一方で他者にワークライフバランスを求める際は、使用者側の立場を考慮しないと誤解を招く可能性がある。 医師などにおいては、長時間労働が医療ミスや事故を増やす可能性があるため、適切に休んで良いアウトプットを出す必要がある。 安全に働くための時間的制限は一定の規制があって良いだろう。自主規制が難しい場合は、労働条件の交渉や規制が必要だ。 労働文化とバケーションの課題 外資系企業には、普段は力を抑えて働き、バケーションを十分に取り、必要時に集中して働くメリハリのある働き方があった。 日本では常に上司の期待に応えようと頑張る風潮があり、バケーション制度があっても急に長期間の休みを取る日本人は少ない。 バケーションは1年前から計画し、終了したら次の計画を立てるのが理想だが、こうした文化の浸透が今後の課題である。 健康への影響と科学的根拠 長時間労働が健康に及ぼす悪影響について、エビデンスは十分に整っているわけではない。 月60時間を超える時間外労働が基準として挙げられるが、科学的根拠は曖昧であり、具体的な研究はまだ不足している。 長時間労働の健康リスクは、単純な時間の長さだけでなく、社会的信頼性の維持や社会関係の維持の問題とも深く関係している。 「ライフ」の多様性と産業保健の役割 ワークライフバランスの「ライフ」は遊び、家事、育児など多様な要素を含み、人によってバランスの取り方が異なる。 家事育児に長時間取り組む人が大きなストレスを感じる場合もある。 産業保健の領域が関与できるのは、主に労働時間や職場環境のストレス管理に限られる。 長時間労働はWHOの有害職場リスクランキングで19番目に位置付けられており重要だが、ストレス対策などはまだ科学的に確立されていない部分が多い。 報酬と社会的な評価の重要性 働く環境の改善や労務管理は人事の役割が大きいという認識だ。 労働時間問題の背景には、労力と報酬のバランスが崩れている点がある。 家事育児のような日常生活の活動も、やりがいや社会的評価を得ながら行えるような環境づくりが重要だ。 男性が家事に取り組む際の社会的評価の低さや、育児・家事の貢献についての偏見を見直す必要がある。 仕事の楽しさややりがいを感じられれば、ワークが多くても負担に感じにくい。 編集後記 高尾 1日8時間の労働は、「労働組合とは何か」(木下武男著,岩波新書)の、アメリカ労働運動の歴史のなかで「労働騎士団」に関する紹介のなかで出てきた、「第一の八時間は仕事のため、第二の八時間は休息のために、そして残りの八時間はおれたちの好きなことのために」という歌を歌った(ボイヤー他、1958)というくだりを引用したものでした。ロバート・オーウェンは1817年ですから、論文の参考文献でいえば、「孫引き」みたいなものでしたね!  これは、よく言及している「労働は商品ではない」について、1944年のフィラデルフィア宣言を引き合いに出す方が多いところ、これは「再確認」であって、1919年のヴェルサイユ条約に尽力したサミュエル・ゴンパースまできちんと知っておくべきということと重なるものでした。 前園 仕事の時間を減らし、残った時間で何をするのかというのは、実は現代人にとっての一つの大きな悩みなのではないかという思いがあります。  私も当然、長時間労働については否定派ですが、労働に対して、「経済的対価を得る」という意味を超えて自己実現的な価値を見出している人は、どうやって生きていくのがよいのか。  最近、「仕事は、昔は為事だった」というくだりを、複数の書籍で目にしました。人間が面する多種多様な時間の使い方の中で、働くことに使う時間というのは、わかりやすく生き甲斐に結びつけやすいという側面もあったはずです。  結局は、バランスをどう取るかという問題に収斂していくのかもしれません。 森 過重労働も、周囲の同僚と一緒いることができるという点で、良い影響があるのかもしれませんね。人との繋がりについて、もっと意識してみようと思いました。
今回は、4つの事例について、その対応方法を議論しました。なお事例については、加工したものを、AI音声ナレーションで読み上げさせています。議論は加工前のものをもとに行なっていますので、若干情報不足が生じている点はご了承ください。 (00:00) スタート (00:14) 雑談 (10:54) 本編・事例1 (21:35) 事例2 (40:03) 事例3 (53:18) 事例4 (1:13:03) エンディング 告知 第35回日本産業衛生学会全国協議会 模擬裁判「裁判のソコが知りたい」 3人が登壇予定です 11月28日(金)16時30分〜18時10分 あわぎんホール5階大会議室 Podcast公開収録・懇親会 11月27日(木)17時30分〜19時(予定) とくぎんトモニプラザ 大会議室 終了後、19時30分〜懇親会予定です。下記からお申し込みくださいませ。 https://peatix.com/event/4621660/view 【番組へのご意見・ご質問・ご感想はこちら】 https://peing.net/ja/takaomethod 【有料のオンラインサロンをやっています。番組を応援いただける方は、ぜひご加入くださいませ】 https://community.camp-fire.jp/projects/view/307210⁠ 近況報告 高尾 佐賀で研修会を実施し、高額な鍋島を含む日本酒を大量に購入した結果、冷蔵庫がパンパンである。 前園 子供たちの運動会シーズン。雨の中での開催時に小学生たちの集団の力(「晴れろ」コール)を感じ、労働法における集団の力の再評価を考えた。 森 有名人にトイレで遭遇したが、気の利いた会話ができなかったことを教訓として得たいと考えた。 議論した内容 進行性疾患と繰り返される交通事故 進行性疾患による療養中に繰り返し交通事故に遭う事例は、復職したくない、復職して働く自信がないという心理状態の表れである可能性がある。 交通事故が意図的あるいは無意識の自損行為である場合、自分の自動車保険や傷病手当金を利用することで、休養期間を延長し続けられる構造にある。 会社は、従業員の状況にすべて寄り添うのではなく、制度に基づいた対応をする姿勢を一回示すべきである。 進行性疾患を持つ従業員に対しては、病状の確認を行い、転倒など具体的な就業ストップの要件(エンドポイント)をあらかじめ明確に伝えておく必要がある。 このようなケースにおいて、復職は「仕事ができるから」ではなく「金がないから」という理由で行われることが多い。 交通事故を繰り返す従業員は、職務遂行上のミスや労災を起こす可能性が高いため、安易に復職させると、労災発生のリスクも懸念される。 家族の事情をきっかけとしたメンタルヘルス不調と長期化するフォロー 復帰後の産業保健職による定期的なフォロー(2週間に1回など)は、終わりのない支援であり、会社がトラブルを自ら作り出している「良くないパターン」である。 長期化するフォローは、従業員の不完全な労務提供を疾病性(病気)にすり替え、会社からの注意指導を妨げる。 勤怠不良に対してノーワークノーペイで賃金控除しながら、一方で病気への配慮(特別扱い)を施すというアンバランスな対応は、ルール運用を軽視しており、従業員に「ペナルティを受けているからこれでいい」という誤解を生じさせる。 両立支援に基づく時間外労働の制限要求は、医学的な根拠がないのではないか。治療との両立ではなく単純な「負担軽減」の希望である。 勤怠が乱れている場合、速やかに再療養を導入すべきであり、会社はこれまでの対応の論理矛盾を認め、勤怠の乱れが懲戒の対象となることを説明すべきだ。 復帰後の産業保健サービスの利用については、「一時上の事由につき〇回まで」など、利用制限を設け、サービスの位置づけを明確にすることが必要である。 医療職による月1回30分の面談でパフォーマンスがV字回復するような治療効果は期待できず、医療的アプローチが「自己満足」に終わっていないか、関わる専門職は自問自答すべきである。 フィジカル不調と人間関係によるメンタル不調、そして異動と再療養 休職中に別の病名が判明した場合、制度上は休職事由の「追加」として双方の共通認識とすべきである。 本人が希望する、有給休暇などを使用しながらゆっくり通常勤務に戻るという方法は、ルールとしてできないことを明確に伝えるべきだ。 この曖昧な対応が、周囲の同僚の強い反発やモチベーション低下につながっている。 人事は、短期の復職を繰り返す(勤怠不良の隠蔽)を許容せず、制度に当てはめてコントロールすべきである。人事の役割は職員のモチベーション維持・向上である。 体調が回復すれば仕事ができるようになるという楽観的観測は誤りであり、パフォーマンス上の問題として対処すべきである。 現在の勤怠やパフォーマンスは、懲戒事由あるいは普通解雇事由に該当する。まずは譴責・戒告程度の対応は避けられないことを伝えるべきである。 人事は「よく考えている」だけでなく、復帰基準の提示など具体的に伝える(言え)行動に移すことが重要である。 営業職のストレスによる療養と上司の懸念 これは過去に安易な妥協を許容したことによる労務管理の欠如が招いた「排除パターン」であり、復帰を阻む上司の態度は精神疾患に対する偏見に基づいている。 集団データとして再発リスクが高いという事実と、この特定の個人が再発するかどうかは切り分けて考えるべきであり、集団データをこの人に投影してはいけない。 会社は、病気の機会に異動や転勤などの希望をヒアリングすべきではない。これは、本人に不利な対応(ノーワークノーペイなど)への「バーター」材料を探す目的になりがちである。 人事権を強く行使できないのであれば、このような希望をヒアリングすることは避けるべきである。 本人の「再チャレンジしたい」という希望は建前として受け止め、本音を聞き出そうとして会社が介入すべきではない。 医療職マインド(患者の自己決定のために本音を聞き出す)を職場に持ち込むと、経済的支援ができない現代においては不適切な対応となる。 初動対応を上司の裁量に委ねず、法人として仕組み化された対応を取ることが、同様の事例の再発防止に極めて重要である。 編集後記 高尾 ICカード不具合による自動改札ブロックにつづき、似たような事例に遭遇しました。こうした人々は、とくに悪意なく周囲をいらつかせており、きっと職場でも同じような状況があるんだろうと思いをはせました。 前園 気がつけば全国協議会も目の前に迫ってきました。今までになされなかったほど踏み込んだ、労使の対話ができればと考えています。ぜひお楽しみに! 森 次に有名人にトイレで遭遇した時は、頑張って対応したいと思います!
今回は、先日行われた日本産業保健法学会第5回学術大会での特別対談「高尾メソッドを語る ~正当性・妥当性とその範囲~」の反省会を行いました!なお、冒頭にも言及がありますが、高尾・森、前園・森で2本録りしたものを、1本に編集しています。 (00:00) スタート (00:43) 雑談 (12:59) 本編 (1:03:49) コメントへの回答 (1:56:40) エンディング 告知 第35回日本産業衛生学会全国協議会 模擬裁判「裁判のソコが知りたい」 3人が登壇予定です 11月28日(金)16時30分〜18時10分 あわぎんホール5階大会議室 Podcast公開収録・懇親会 11月27日(木)17時30分〜19時(予定) とくぎんトモニプラザ 大会議室 終了後、19時30分〜懇親会予定です。下記からお申し込みくださいませ。 https://peatix.com/event/4621660/view 【番組へのご意見・ご質問・ご感想はこちら】 https://peing.net/ja/takaomethod 【有料のオンラインサロンをやっています。番組を応援いただける方は、ぜひご加入くださいませ】 https://community.camp-fire.jp/projects/view/307210⁠ 近況報告 高尾 ウイスキーは保管中に成分が分離することがあるのでしょうか。 前園 森とは実は長い時間を過ごしていますので、安心してください。 https://fukushoku-meijin.com/podcast/ep57/ 森 JRの鉄道が好きそうな職員は、とても頼もしかったです。 議論した内容 座長としての反省:三柴先生と事前の打ち合わせができればよかったのだが・・・ 専門家としての立場の違い:高尾先生は産業医の実務や育成を行う立場として、産業医の現実的な限界を重視するのに対し、三柴先生は法律家として産業医のあるべき姿を強く持っているようであった。また、三柴先生は産業医を主語(産業医が万能な役割を果たす「ガンダム」)にしているのに対し、高尾は法人を主語(事業主がしっかりするべきで、産業医は量産型の「ジム」)にしている点で、大きな違いがある。 紛争事例への対応:裁判になる案件や弁護士が扱う事例は、性質の良くない労働者や、自分の信念を曲げない労働者が多い。三柴先生は、こうした事例対応を念頭に置いているのではないか、という懸念がある。可愛げがある人にもない人にも、業務的アプローチに沿って同じように接することで、可愛げを取り戻すことができる、そのためにも全員に同じように対応することが重要ではないかと考えている。 「可愛げ」と選別:裁判官は自由心証で「可愛げ」を判断しているが、産業医は「可愛げ」の判断を避けて、中立的な立場で当事者間解決を図るべきだ。産業医が裁定者や「行司」のような役割を果たすのは、次の時代には社会からはしごを外される可能性があると高尾は警鐘を鳴らした。 精神科医への助言:精神科医から、会社とのバランスに苦悩しているという質問があったが、主治医は患者の利益を最善に尽くすべきであり、会社の立場の板挟みになる必要はない。臨床医への産業保健に関するトレーニング不足が、不適切な診断書問題の根幹にある可能性がある。 労働契約の本質:高尾は労働契約を「本質債務(労務提供と賃金支払い)」にシンプルに整理するが、三柴先生は「配慮」や「信義則」などの要素が複雑に含まれると捉えている。この労働契約の捉え方の違いが、個別ケース対応の必要性に繋がっている可能性がある。 復帰条件の明確化:復帰条件は事例性に基づき会社が決めることであり、労働者はそれに乗るか否かを選ぶだけである。ここに医療や医学が入る余地はない、というのはとても端的にまとめられたご意見だ。 両立支援と合理的配慮:「会社がどこまで配慮できるか先に示してほしい」という話があるが、そもそも両立支援や合理的配慮は、労働契約の履行ができるかというスタートから考えるべき話であり、労働契約の履行ができない状況を可能にするために、これらの概念を優先的に持ち出すのは無理がある。 労働条件の再交渉:会社は、労働者が建前上でも復職できると言えば、一旦は現状の好待遇で猶予期間を設ける形で復職させ、様子を見るという本音のメッセージを送っている。条件交渉(待遇調整)が必要な場合、休職期間中やトライアル期間を挟んで行うべきであり、働きながら交渉するのは困難である。日本の人事は個別労働条件の交渉に不慣れであるため、この問題は複雑化している可能性がある。 雑談への要望:リスナーから、近況報告や雑談が心地よくて本題に入る前に寝てしまうという意見があった。今後はポッドキャストの詳細欄に本題のタイムスタンプを記載する予定である。 編集後記 高尾 別々に収録したものが、3人で収録しているかのように編集されており、驚きました! 前園 産業保健法学会にご参加いただいた皆様、ありがとうございました。 今回は別撮りで撮ったものを森先生のスキルで合体して頂いたわけですが、3人が同じ割合で話すと、トータルの配信時間が倍ぐらいになることがわかりました(笑) 次回以降、また控えめに話したいと思います笑 森 別録りしたのを合わせると、時間は倍になり、編集時間はさらに倍の4倍という感じで、とても大変でした。。。
今回は、先日行った産業医基礎研修会の反省会を行いました!テーマだけでなく、運営やその後のフォローなど、いろいろと考えてみました。 告知 第35回日本産業衛生学会全国協議会 模擬裁判「裁判のソコが知りたい」 3人が登壇予定です 11月28日(金)16時30分〜18時10分 あわぎんホール5階大会議室 Podcast公開収録 11月27日(木)17時30分〜19時(予定) とくぎんトモニプラザ 大会議室 終了後、懇親会を開催予定です。またご案内いたします。 【番組へのご意見・ご質問・ご感想はこちら】 https://peing.net/ja/takaomethod 【有料のオンラインサロンをやっています。番組を応援いただける方は、ぜひご加入くださいませ】 https://community.camp-fire.jp/projects/view/307210⁠ 近況報告 高尾 産業医基礎研修会の後半+週末の産業研法学会で、19連勤になる見込み。 前園 夜、家事が終わった後に寝るまでの小一時間で読める、優しい系の漫画を探してます。 銀の匙 Silver Spoon 動物のお医者さん いいひと。 森 オンラインデータベースをGrowiで構築しました。 議論した内容 基礎研の内容・運営について 直近の基礎研は成功裡に終わり、懇親会への参加者も多く、今回研修を受けた受講者のうち実際に産業医を始める方が過去最高になる見込み。 来年度の基礎研の実施時期は、9月が5連休であるため、7月と10月に変更する予定である。 事前に手書きの制約書/重要事項確認書を提出させるステップを設けた。来年度も続ける。 健診事後措置の実習では、受講者が戸惑うような意地悪な出題形式(教えずにやらせるなど)は避け、講義の後に実習を行う流れを意識する。 実習で用いるケーススタディの健診結果は、就業制限の必要性を検討しやすい、より「程よい」健康状態の悪い人を選定する。 弁当の質を上げる方針と並行して、コーヒーやお菓子(チョコ、飴など)の提供は、コロナ禍で中止していたが、復活させることを検討する。 産業医を始める先生への支援 受講者からの質問の半分程度は、講義内容よりも産業医活動そのものに対するものであり、例年よりリアルな活動を想定した質問が多かった。特に産業医を始めた際、「孤独」や「相談相手がいない」という悩みが受講者から多く寄せられた。 産業医活動への橋渡しやステップアップ支援として、地域や経験に応じたネットワーク化(メンター制度)の構築が必要である。 インターネット禁煙マラソンの事例を参考に、経験者(先輩)が初心者を支援するメンター制度を基礎研修了者を対象に実施できる。 メンター・メンティは、3~5人程度のグループを作り、その中で希望者が当事者間の合意で関係を築く形式を検討する。 地域ごとの自主運営に近い勉強会(東京、大阪、名古屋など)を、やりたい人が3人以上集まったところから支援していく。 この支援活動の費用は、Office d'Azurがスポンサーすることも視野に入れ、自主運営をサポートする形で進める。 編集後記 高尾 産業医基礎研修、あと12年(12回)はやるつもりなので、4年に1回想定の自治体向け基礎研とあわせれば、おおよそ2500人の産業医を世に送り出すことになりますね。うち、、、500人くらいが実際に産業医をやってくれるのが目標!? 前園 弁護士には「労働法弁護士になるための基礎研修」のような単位制度はありません。 生涯研修のような更新単位もありません。(倫理研修は義務として存在しますが) ときどき、「質の担保のために、弁護士も10年に1回は更新試験を受けさせるべきだ」という厳しい意見も聞かれますが、継続的に学ぶ機会が(強制的に)あることで、得るものも多いだろうと思ったりします。 森 ゾノ先生の発話量がかなり少なくなってしまったので、次回以降はもっと話してもらおうと思います! (次回は、産業保健法学会の反省会を予定しています!)
今回は、産業医面談のニーズがなぜあるのか、面談のタネと仕掛けについて、議論しました! 告知 第35回日本産業衛生学会全国協議会 模擬裁判「裁判のソコが知りたい」 3人が登壇予定です 11月28日(金)16時30分〜18時10分 あわぎんホール5階大会議室 Podcast公開収録 11月27日(木)17時30分〜19時(予定) とくぎんトモニプラザ 大会議室 終了後、懇親会を開催予定です。またご案内いたします。 【番組へのご意見・ご質問・ご感想はこちら】 https://peing.net/ja/takaomethod 【有料のオンラインサロンをやっています。番組を応援いただける方は、ぜひご加入くださいませ】 https://community.camp-fire.jp/projects/view/307210⁠ 近況報告 高尾 ボストンに出張してきました 前園 Nintendo Switch2をゲットしました 森 AI音声アナウンスを流す際の注意点について 議論した内容 産業医・医療職と人事・総務の違い 医療職(産業医)は、相手の反応を過度に気にせず、伝えるべき医学的事実を必ず伝える。一方、人事・総務は、従業員が怒ったり否認したりするのを恐れ、「体調が良くなさそうだから」といった曖昧な言い方をし、産業医に難しい役割を押し付けようとする。 多くの会社では、療養導入時に従業員の否認や怒りに対し変化球で対応しようとして失敗し、業務的アプローチの一貫性が欠けている。 臨床経験のある医療職は、伝えるべきことはその日のうちに伝える姿勢を持ち、「ヒットアンドアウェイ」のような技法を用いつつも、相手の受け入れ段階を見ながら情報を伝える。 「あなたは仕事ができていない。それは病状が悪いからだろう」という本質的なメッセージは、産業医にとっても人事にとっても伝えにくい枕詞である。それでも産業医はメッセージを伝え切る。 伝えるべき重大な情報は、相手が怒ることを織り込んだ上で、情報の正確性と一貫性を保ちながら伝えることが重要である。 質問の整理とコミュニケーション 長すぎる質問は、意図が不明瞭になり、回答を困難にする。これは、相手の怒りや否認を恐れてどうでもいい情報が混ざるためである。 相談する際は、100文字程度に整理することで、本質的な問題が明確になり、答えも導き出しやすくなるかもしれない。 重要な情報や優先順位が高いことは、相手が怒ろうが否認しようが直接伝えるべきであり、躊躇すると問題解決から遠ざかる。 「これは医療の問題だから」と人事・総務が口を挟まないことで、仕事の問題として伝えるべき本質から目をそらしてしまう状況がある。 医療への「逃げ」問題と企業の期待 企業の人事・総務は、従業員が病気を理由に遅刻や業務遂行の困難を正当化しようとする状況を恐れる。従業員の反発を恐れて産業医に面談を依頼するのは、普段のやり取りで反論してきた従業員が精神的に不安定になると、さらに反論が強くなるためである。 産業医は上司や人事よりも距離があるため、従業員からすると怒りをぶつけにくい存在であり、外部の専門家として難しいことを言わされやすい立場にある。ただ、企業が産業医に「言うべきことを代わりに言って怒られ役になってほしい」と期待するのは、産業医の中立的な立場を考えると「ひどい」期待である。 産業医が耳の痛いことを言っても、体調を崩す従業員はいる。人事・総務は、救急車を呼ぶなどの判断ができないため、いざという時の対応を想定し、産業医に任せたくなる気持ちは理解できる。企業の人事・総務は、「そんなに心配なら同席するから、言うべきことはあなたが読み上げなさい」というスタンスで臨み、高尾メソッド(役割分担と手順化)を実践すべきである。産業医は、まずは同席して人事・総務が実践できるよう学習を支援すべきである。 療養導入時の課題と動画の可能性 療養開始時のAI音声動画は可能だが、療養導入時の動画作成やその使い方は難しいのではないか。 療養導入は、本来「労務提供の受領拒否」という親心であり、懲戒を避けるための手段であるため、労務管理上の指摘動画は作れるはずだ。 アバターに指摘させても、人が言うからこそ受け入れられる反応があるため、人間が関与する重要性があるのでは。裁判官の代理をAIができるかという問いと同様に、客観的なデータに基づく指摘はAIでも可能だが、有効性や妥当性の観点から人間が必要な「儀式」である。 通常の労務管理とシームレスに繋がっているべきであり、従業員が遅刻の理由を健康問題にすり替えるのは、本来の労務管理の流れではない。面接シナリオを用いて淡々と伝える方法が、イレギュラーな対応には有効かもしれないが、療養か懲戒か選択の余地がある間は動画では決めつけになってしまう。 療養導入時では、通常勤務の定義や労働契約の内容をAI動画で説明させ、その上で人間が具体的な逸脱について伝える、という役割分担が考えられる。 議論のまとめ 従業員の勤怠不良に対し、シナリオを使い、健康問題にすり替えてくることは想定して対応する。会話のゴール(遅刻はダメ、改善してください)を達成し、理由を述べてうやむやにされることを避けることが重要だ。 「種明かし」の結論は、「種と呼べるほどの種ではなかったことを明かした」ということだ。誰にでもできる簡単な話である。 ただし、種が分かっても実践には「手際の良さ」などのテクニックが重要になるかもしれない。ここは面接シナリオで補えるはず。 編集後記 高尾 産業医面談の「魔法のタネ」は、いたってシンプルなもの。そして、面接シナリオ(OR動画)を利用すれば、実践にもテクニックもそれほど要りません。 前園 マジックといえば私は子どもの頃はトランプマンに熱狂していたことを思い出しました。調べてみると今でもご活躍中らしく、公式インスタグラムもありました!皆さんぜひ、フォローをお願いします。 https://www.instagram.com/trumpman_official?igsh=MXdyc2l4ZmliNDZwMw== 森 収録トラブルにより、いつもよりも音声のズレが生じてしまったので、その修正が大変でした!
ポッドキャスト「復職名人が読む三手先」第82回では、AMAの復職ガイドラインについて議論しました。 告知 第35回日本産業衛生学会全国協議会 模擬裁判「裁判のソコが知りたい」 3人が登壇予定です 11月28日(金)16時30分〜18時10分 あわぎんホール5階大会議室 Podcast公開収録 11月27日(木)17時30分〜19時(予定) とくぎんトモニプラザ 大会議室 終了後、懇親会を開催予定です。またご案内いたします。 【番組へのご意見・ご質問・ご感想はこちら】 https://peing.net/ja/takaomethod 【有料のオンラインサロンをやっています。番組を応援いただける方は、ぜひご加入くださいませ】 https://community.camp-fire.jp/projects/view/307210⁠ 近況報告 高尾 ウイスキーのストックが83本を超えました。最近はジャパニーズが手に入りやすくなってます。 中国のSF小説「三体」を全巻読破しました。 前園 笑い飯・哲夫著の「ブッダも笑う仏教のはなし」を読みました。 https://amzn.asia/d/0yF5t05 森 日本人の死生観について本を読んでみました。 https://note.com/pelicans/n/ncfa5b993ab08 議論した内容 AMA復職ガイドラインにおける「リスク」「キャパシティ」「トレランス」の定義 AMA Guide to the Evaluation of Work Ability and, Return to Work Second Edition https://amzn.asia/d/bcT1TJP Risk 従業員が特定の業務に従事することで、本人、同僚、第三者などに害をなす恐れがある状態である。これには「就業制限」を考慮する。例えば、コントロール不良のてんかん患者の航空機パイロットやタクシー運転手への就業制限がこれに当たる。これは本人はできるが、雇用主としてはやらせるべきではない側面がある。 Capacity 筋力、柔軟性、持久力といった、科学的医学的に測定可能な身体的能力を指す。「ワークリミテーション」として表現する。肩の手術直後の患者の上肢挙動を伴う作業の制限などが例である。これはあくまで現時点での能力であり、本人の潜在的な能力ややる気によって変動しうる。精神的な能力はここには含まれない。 Tolerance 従業員が特定の作業を「やろうと思えばできるが快適にはできない」状態である。従業員がそれをやるかやらないかは本人が選択する。医師はトレランスについて意見を述べるべきではないと明確にされている。これは医学的科学的に測定・検証されないため、医師間で意見の不一致が生じる主な原因となる。 @Hiroshi_Tsuji https://x.com/Hiroshi_Tsuji 日本型雇用慣行への適用と課題 医師の意見の整理 日本の文脈、特に精神疾患に関する復職判断では、主治医意見がリスク、キャパシティ、トレランスの概念を混在させて述べられていることが多い。精神疾患における「異動が望ましい」や「軽減勤務」といった意見は、多くの場合、本人の「やりたくない」というトレランスの問題である可能性が高い。日本の医師は「全部医者がやってあげようとする」傾向があるが、AMAガイドラインは医学が関与すべき範囲を明確に線引きしている。 メンバーシップ型雇用との不整合 AMAガイドラインは米国におけるジョブ型雇用を前提としている。日本のメンバーシップ型雇用では職務を限定せず、能力不足の場合でも教育研修や異動による支援が当然とされる傾向があるため、キャパシティの評価は「する意味すらあまりない」ことが多い。これは「働く権利」や「雇用した責任」といった日本独特の文化的背景が、労働契約外の支援を企業に要求する原因となっている。 医師の役割の再定義 医師は「単なるアドバイザーに過ぎない」という立ち位置を明確にすべきである。「ドクターストップでできない」という医師の意見が、実際には医学的根拠のないトレランスの問題であるにもかかわらず、本人の意思をすり替えている状況が問題である。産業医は、リスク、キャパシティ、トレランスの概念を主治医に共有し、トレランスの問題については意見を求めず、尊重しない旨を事前に伝えるべきである。これにより、医学的根拠に基づいた意見表明に専念できる環境が整う。 具体的な運用と展望 企業内での合意形成 企業と労使間で、AMAガイドラインの考え方を取り入れ、自社に落とし込んで採用する旨を合意することが重要である。これにより、主治医に対して合理的な根拠を持って復職判断の基準を示すことができる。 教育研修の強化 産業医や医療従事者へのAMAガイドラインの普及、特にリスク・キャパシティ・トレランスの概念の共有が不可欠である。これにより、日本の「過保護的」な健康管理を見直し、より合理的で明確な復職支援体制を構築することを目指す。 メンタルヘルス不調への適用 メンタルヘルス不調においては、リスクもキャパシティも概念として成立しにくく、ほぼトレランスに関する問題だろう。自傷行為のリスクなども、特定の業務に起因するものではなく、治療コントロールの問題として捉えるべきである。 司法への浸透 準備書面などを通じて、裁判官などの司法関係者にもこの概念を広く知ってもらうことで、より公正な判断が期待できるのでは。 編集後記 高尾 お盆休みを利用して、連載原稿のドラフトを複数準備しました。5本目くらいになると、だいぶ内容が希薄になってくるのが自分でもわかります。。。 前園 まさか仏教的な探求を森先生もされているとは思いも寄らなかったです。 「長年連れ添うと夫婦は似てくる」などといいますが、森先生と私もどんどん似てきたということでしょうか。 いやしかし、労務の現場は諸行無常。 メソッドの議論は常に3人、喧々諤々・是々非々でなければなりません。 改めて気を引き締めたいと思います。 森 AMAガイドラインの正式名称を入力すると、なぜかWordPress側でエラーが出てしまい、四苦八苦しました(おそらく、なんらかの不正な攻撃コードと誤解されていた)。
ポッドキャスト「復職名人が読む三手先」第81回では、最近耳にする高尾メソッドの誤用について、その懸念や何を大事にしているのか議論しました。 【番組へのご意見・ご質問・ご感想はこちら】 https://peing.net/ja/takaomethod 【有料のオンラインサロンをやっています。番組を応援いただける方は、ぜひご加入くださいませ】 https://community.camp-fire.jp/projects/view/307210⁠ 雑談 高尾 若者向けと高齢者向けとで、病院の対応も分けた方が良いのでは、と思いました。 前園 家族旅行へ行ったところ、アレルギー表示が杜撰なホテルでした。 森 ポッドキャストの配信方法を少し変えました。リンク切等がありましたら、お知らせください。 議論した内容 高尾メソッドの誤用と本質 高尾メソッドが産業医によって誤解され、職場の健康管理における「楽をする」ためのツールとして誤用されている懸念がある。 メソッドの本来の想定ユーザーは法人の人事・総務担当者であり、産業医が主体ではない。 メソッドは思考を整理する軸を提供し、不要な悩みを軽減するが、仕事を安易に片付けるためのものではない。 安易に結論に飛びつくのではなく、原則に立ち返り、現実の状況を考慮しながら頭を使って考えるプロセスが重要である。 メソッドは「考え方」であり、「こうすれば良い」という具体的な手順書ではない。 原理原則と段階的な改善の必要性 職場の健康管理において、「業務的」と「医療的」の区別を理解することが極めて重要である。 労働者の不利益を避けるためには、会社側や関係者全員が痛みや負担を分かち合い、段階的に軌道修正していくプロセスを無視してはならない。 メソッドは、安易な後退や脇道に逸れることを防ぎ、あるべき方向へ進むための指針である。 理論は実践にそのまま適用できるものではなく、現実の多様な条件を考慮し、誤差を減らしていく努力が求められる。 メソッドは、後から学ぶ者がより少ない時間と労力で到達できるよう言語化された経験の集合体である。 「考える」ことの重視 高尾先生の回答は、長時間の議論の背景と思考プロセスを凝縮したものであり、単に結論を暗記するだけでは意味がない。 重要なのは、原理原則に基づいて自ら考え、問題解決のプロセスを実践することである。 「高尾メソッドはメソッドではない」という表現も、考えることの重要性を強調するものである。 ※このShowNoteはNotebooklmを活用して自動生成した要素を含みます。内容は参考情報であり、正式な見解は放送内容をご確認ください。
ポッドキャスト「復職名人が読む三手先」第80回では、産業医科大学の森晃爾先生をゲストに迎え、森先生の産業医としてのキャリアを中心に、産業医業務への考え方などを伺いました。 【番組へのご意見・ご質問・ご感想はこちら】 https://peing.net/ja/takaomethod 【有料のオンラインサロンをやっています。番組を応援いただける方は、ぜひご加入くださいませ】 https://community.camp-fire.jp/projects/view/307210⁠ 議論した内容 森先生のご経歴 1960年愛知県生まれ。86年産業医科大学医学部卒業。90年同大学院博士課程修了。 92年エッソ石油の医務部長。2000年エクソンモービル医務産業衛生統括部長。 2003年から産業医科大学産業医実務研修センター所長。 2005年~10年副学長。 現在は産業医科大学 産業生態科学研究所 産業保健経営学研究室教授、福岡県労働衛生指導医。 森の父です。 森晃爾先生の産業医キャリア初期 32歳でエッソ石油(後のエクソンモービル)に専属産業医として入社。きっかけは、産業医科大学初代学長・土屋健三郎先生とエクソンモービルの労働衛生トップであったトム・マクドナー先生との縁である。 当時の企業風潮は若手産業医の現場経験を歓迎し、ガソリンスタンドでの実地作業や地方営業への同行など、幅広い経験を積ませてくれた。 全従業員1200人を対象に、全国の事業所で全員面談を実施し、従業員との信頼関係を築き、現場の課題を深く理解した。 当時の健康増進プログラムは、既存のTHPや人間ドックなどの資源を組み合わせて効果的に実施した。 外資系企業のエクソンモービルはリスク管理に非常に厳格で、問題発生前から多額の費用を投じて訓練を行うなど、日本企業とは異なる文化を持っていた。 産業医の仕事は単なる医療行為に留まらず、企業コンサルティング的な発想が必要だと感じていた。 企業の合併とダイナミックな業務 エクソンモービルの合併時には、早期退職制度の支援や新たなグローバル基準の導入、合併チームの構築など、ダイナミックな業務を経験した。 特に早期退職制度の支援では、従業員の不安解消のための教育を行い、精神的に不安定な状況を抱える社員への対応に尽力した。 合併を機に、それまで潜在していた従業員のメンタルヘルス問題が顕在化するケースを多く経験した。 産業医科大学への帰還と教育への貢献 森先生は大学卒業時には、特にやりたいことがなく、研究室に配属されたことがきっかけで産業医学の道に進んだ。 日常の社会とそこで生きる人々に興味があり、臨床医学ではなく産業医を選択した。 産業医科大学の卒業生として、産業医学の経験を大学に伝え、産業保健の「言語化」の必要性を強く感じ、実務研修センターでその実現に努めた。 ハーバードメソッドのケースメソッドを産業医の教育に導入するなど、実践的な研修プログラムを開発した。 産業医大の産業医養成プログラムについて 高尾メソッドへの評価 高尾メソッドは「冷たい制度」として見られがちだが、「システムとして成り立っている」と評価した。 人事や職場の役割を明確にする汎用性の高い選択肢であり、特に地方自治体など、これまでの健康管理が行き届きにくかった組織に非常にフィットする。 「システムはドライに、運用はウェットに」という原則が高尾メソッドにも当てはまると述べた。 エクソンモービルの「ドライな」リスク管理の考え方や、早期退職における「優しい」退職支援の例を挙げ、高尾メソッドに通じる点があると示唆した。 定年退職後の展望 今年度で定年退職し、今後は「普通の産業医」としての活動(週3日程度)を望んでいる。 加えて、学会活動のコンサルティングや社会貢献、インドネシアの大学での客員教授、健康経営のコンサルティングを計画している。 森産業医事務所、森労働衛生コンサルタント事務所、森健康経営研究所という3つの組織が並列にあるような状態をイメージしている。 若手産業医へのメッセージ 医者であることを忘れず、組織やマネジメントを理解することの重要性 一つの業界や文化、組織を深く理解することが、他の多様な現場を理解する上での基礎になる 組織のトップが抱える孤独さや経営側の視点を理解し共感することが、産業医として深く関わる上で非常に重要。 ※このShowNoteはNotebooklmを活用して自動生成した要素を含みます。内容は参考情報であり、正式な見解は放送内容をご確認ください。
第80回にゲスト出演予定の、産業医科大学教授・森晃爾先生に何を聞くか、先生の著書「企業医務部の挑戦」を読みながら、事前に議論しました。 【番組へのご意見・ご質問・ご感想はこちら】 【有料のオンラインサロンをやっています。番組を応援いただける方は、ぜひご加入くださいませ】⁠ 各ホストの近況報告 高尾 中高の同期会計画で、遠方からの参加者への配慮が不足していたことについて反省。 前園 ゲンロン戦記 森 四国カルストへ行きました。 議論した内容 次回ゲスト(産業医科大学 森晃爾先生)への質問項目 森晃爾先生の著作について 『企業医務部の挑戦』 著作の発刊時期(1996年)と、高尾や森先生自身が産業医活動を始めた時期との関連性、当時の産業医活動の情景を知りたい。 産業医科大学と産業保健の歴史 産業医科大学が設立された当初、企業界から見てどのような存在だったのか 森先生が産業医を始めた頃の産業医・産業保健の実態(資格や勉強の有無、活動内容) 専属産業医や嘱託産業医活動の初期イメージと、現在の違いについて 著書にある健康管理活動のレパートリー(アブセンティズム対策、海外巡回健康相談など)が、どのような経緯で生まれたのか(手本があったのか、オリジナルな発想か) 海外の産業保健制度との違いや、米国企業における産業保健の位置づけについて エッソでの経験 森先生がエッソを辞めた後、同社の産業保健体制がどうなったのか 外資系企業におけるリスクマネジメントと、日本法人のコスト意識のバランスについて 産業医科大学の組織と外部からの見え方 産業生態科学研究所や実務研修センターの位置づけ、役割。外部からは理解しにくい部分について 産業医学推進研究会 森先生が産業医科大学に入学し、産業医の道に進んだ経緯 キャリア初期のエピソード 産業保健の変遷と現代的課題 当時の従業員に対する見方(性善説ベース)と、現在の性悪説・性弱説との違い 疾病利得への認識の変化と、当時の状況 安全配慮義務や労働災害に関する司法の動向を、どの程度把握し、どのように位置づけていたのか 安全と衛生の専門性の垣根と、労務管理が健康管理に協力を求めてきた経緯 実践としての産業医学と研究としての産業医学の乖離・連携について 個人的な質問 高尾メソッドや、高尾らの最近の活動に対する森先生の率直な印象 過重労働対策やメンタルヘルス対策を、労務問題と医学的な健康影響評価として大胆に整理することへの意見 10年後、20年後(2035年、2050年)の産業保健の課題や問題意識について 後進の育成について ※このShowNoteはNotebooklmを活用して自動生成した要素を含みます。内容は参考情報であり、正式な見解は放送内容をご確認ください。
合宿2日目の夜に行ったライブ配信の音源を再編集したものです。質問への回答を中心に、踏み込んだ議論をしました。 【番組へのご意見・ご質問・ご感想はこちら】 【有料のオンラインサロンをやっています。番組を応援いただける方は、ぜひご加入くださいませ】⁠ 美術鑑賞と芸術の捉え方(雑談) MOA美術館を訪問。高尾先生は和物が多くてつまらなかった。モネなどの印象派作品の見方との比較。 葛飾北斎の絵は余白の取り方が巧み。街並みや船の描写は写実的だが、富士山の描写は写実的ではない。 ゾノ先生は個々の作品より、美術館の空間全体やライティングに注目し、空間設計から学んだ。 西洋美術は文脈(アンチテーゼ)があるのに対し、東洋美術は思いつきの行き当たりばったりな個性派という印象。 芸術鑑賞は脳のシナプスを繋げ、「なんだこれ」という疑問が思考の発達に重要。   議論した内容 会社で働く能力の回復への助言のあり方 産業保健師や会社が、従業員の能力回復を直接助けるという表現は不適切。 能力回復は本人が行う。会社や産業保健は適切なフィードバックやきっかけを提供する役割。 療養専念期から復職準備期、復帰基準に対するフィードバックが重要。 助言で回復に誘う経験は、本人のキャパシティに助けられた偶然(フロック)の可能性がある。ゴルフの例えで説明された。 従業員自身の早く復帰したいという真なる意欲が、能力回復の鍵。 復職準備状況の確認方法(多分働けると思うという連絡に対して) 「多分働けると思う」という曖昧な表現では不十分。会社は具体的な説明を求めるべき。 「主張立証責任」のような裁判用語は避けるべき。従業員が復帰基準を満たすと判断できる材料の提供を会社が求める。 会社は復帰基準を明確に定め、従業員に周知する。 就業制限解除のタイミングとストップ要件の運用 ストップ要件の解除タイミングはあらかじめ決めておくのが基本。ただし、一部の「モンスター社員」には永遠に解除しない態度も必要とされる場合がある。 産業医学的ストップ要件には合理的な期限があるが、上司の判断要件は継続し得る。 「いつまで適用されるか」という問いには、「いつでも適用される」という姿勢がベター。一部従業員によるルール悪用防止のため。 復職準備としてのボランティア活動の評価 ボランティア活動は、「やりたいことをやる」感覚が強く、復職準備に必要な規律性にはそぐわない。 指揮命令下に入らず、対価も発生しないため、労働契約との関係で労務提供義務を果たす準備とは評価しにくい。 企業側は、ボランティア活動を復帰準備として評価することに非常に慎重な態度が適切。 誠実に復帰準備をしている従業員からは、このような報告は来ないことが多い。 健康診断結果が改善しない社員への対応(就業制限・休業検討) 会社が設定したルール(例:3ヶ月で改善傾向がなければ休業検討)は、運用できないなら定めるべきではない。 従業員が休業に抵抗する場合、会社側に賃金請求権の問題が残る。 即座に倒れるリスクがあるごく一部の健康状態(例:血圧の極端な高値、結核疑い)以外は、強制的な休業には慎重な対応が必要。 会社は基準の合理性を明確にし、誰にでも一律に適用できる運用体制を築くのが重要。 産業医は個別の事案ではなく、基準値設定の段階で意見を出すことで、会社の方針に合理性を持たせるべき。 過剰配慮はしないルールへの移行と従業員への伝え方 過去の過剰配慮から過剰配慮はしないルールへの変更は、世間の情勢変化を背景に今が伝える唯一のタイミング。 従業員が完全労務提供できている今のうちに、今後のストップ要件などを明確に伝えるべき。 人事担当者が伝えることに躊躇するなら、動画などを活用した会社のルール客観的周知も有効。 産業医との情報共有のあり方 嘱託産業医との関係は、会社が方針を決定し、産業医がその方針を理解・協力する立場である。 従業員が人事ルートではなく産業医に直接相談を持ちかける場合、情報共有の必要性が発生し得る。 日本の産業医業界は、中央省庁のガイドライン重視からチャレンジ精神に欠ける傾向がある。 労働安全衛生法は、生活習慣病など従業員自身がコントロールすべき健康管理の文脈では時代遅れである。 多害性のあるメンタル不調者への復職対応 同僚や部下への多害行動があった場合、まず懲戒処分を検討すべき。これは疾病の有無に関わらず行う対応。 刑事責任や懲戒免責の対象となる精神疾患は極めて限定的。一般的な精神疾患による多害行動は処分対象となる。 加害者を被害者の部署に戻すのは避け、左遷的な異動を即日行うのが適切。これは復職原則とは独立した問題。 会社が多害行動を放置した場合、被害者のメンタル不調が業務上認定されるリスクがある。 自己申告の血圧記録の信憑性と判断 従業員の自己申告に疑う合理的根拠がある場合、そのまま信用しない。 安易に疑念を抱くのは避け、客観的な根拠に基づいて判断すべき。 自己申告制の就業制限は、初回は自己申告を受け入れ、2年目からは医師による測定を求めるなど、段階的な対応が有効。 ※このShowNoteはNotebooklmを活用して自動生成した要素を含みます。内容は参考情報であり、正式な見解は放送内容をご確認ください。
先日3人が揃った産業医生涯研修会の振り返りを行いました。 【番組へのご意見・ご質問・ご感想はこちら】 ⁠⁠https://peing.net/ja/takaomethod⁠⁠ 【有料のオンラインサロンをやっています。番組を応援いただける方は、ぜひご加入くださいませ】 ⁠⁠https://community.camp-fire.jp/projects/view/307210⁠ ■近況報告 高尾:ノルウェー出張中に舌の痺れと顔の冷感を経験した。帯状疱疹の可能性を自己診断し、ビタミンB12を試したが、容量が少なく効果は限定的であった。具体的な症状として舌の右側の痺れと、顔面神経の上顎枝領域の冷感を挙げ、この症状について医療相談を求めている。 前園:森より先にウイスキー収集を始めたと報告する。ジャパニーズウイスキー(イチローズモルト)やアイラモルト(ラガヴーリン)などを集め、味覚や香りについて学んでいる。 森:大阪万博の「いのちの未来」パビリオンを訪れた経験を共有した。アンドロイドによる案内がスムーズだったことに触れ、AI音声動画による療養説明も、最初に「そういうものだ」と受け入れさせれば違和感なく進むと述べる。 ■議論の概要 精神障害の労災認定基準について(高尾): 令和5年改正のポイントは「カスハラ」と「感染症の危険性」業務の追加である。 長時間労働(月160時間以上または3週120時間)や悲惨な体験は「特別な出来事」として即座に労災認定につながる。 人事異動や昇進など通常の人事権行使も心理的負荷「中」と評価され、時間外労働と組み合わせると労災認定のリスクが高まる点を指摘する。 ハラスメントは身体的攻撃を伴うなど、かなり重大なものしか心理的負荷「中」とされず、世間の感覚と基準にギャップがあると述べる。 労災と安全配慮義務について(前園(ゾノ)): 安全配慮義務は予見可能性と結果回避義務を要件とする。 予見可能性を否定することは難しいため、結果回避義務を尽くすことが重要であり、そのためには労働者を休ませるアプローチが最も確実だと主張する。 医療職が「患者の話を聞くこと」と「必要な情報を収集し判断すること」を区別し、適切に説明を行うことの難しさに言及した。 両立支援について(森): 両立支援が「一人歩き」し、企業が過度に家庭の面倒を見るかのような誤解が生じていると批判する。 両立支援ガイドラインは義務ではないため、企業は残したい人材に手厚く支援し、そうでない人材には不要と明確にすべきだと主張する。 日本の雇用構造では、両立支援が同僚への負担転嫁につながる可能性があり、労働生産性を低下させる要因になりうると指摘する。 「禁止されていないことはやっていいことではない」という、日本人が「自由」を履き違えている現状を問題視する。 安全衛生委員会における産業医の役割について(高尾): 安全衛生委員会の規定や産業医の役割を概説し、メンタル対策や化学物質管理などの役割を期待されていると述べる。 衛生講話をAI音声動画化し、メソッドに準拠した内容を企業に提供することで、自然と企業の健康管理体制を改善できる可能性を示唆した。 事例検討グループワーク(前園(ゾノ)&森): ポッドキャスト第74回で扱った事例をグループワーク形式で実施した。 第74回 事例はパワハラ主張や家族の関与など、多くの要素を含み、現実的な問題提起ができたと評価する。 働く女性の健康管理と生理休暇について(高尾): 生理休暇は歴史的に女性差別的な側面があり、現代ではその役割を終えつつあるという問題意識を提示した。 現代女性の月経回数は大幅に増加しており(昔は50回程度、今は450回)、生理痛は我慢するメリットがなく、治療法も確立されているため、治療を推奨すべきだと主張する。 生理休暇を「なんでも休暇」のような、性別問わず利用できる上位互換の制度に発展させる可能性について議論した。 理屈では可能だが、日本特有の「空気」が改革の障壁になっていると分析する。 このShowNoteはNotebooklmが作成しています。内容についてホストは保証致しません。
先日仙台で行われました、自由集会の反省会を行いました。(2025年11月26日に音源を更新しました) 自由集会本編 自由集会質疑応答 【番組へのご意見・ご質問・ご感想はこちら】 ⁠⁠https://peing.net/ja/takaomethod⁠⁠ 【有料のオンラインサロンをやっています。番組を応援いただける方は、ぜひご加入くださいませ】 ⁠⁠https://community.camp-fire.jp/projects/view/307210⁠ 近況報告 高尾: アニサキスによる入院保険の保険金が無事振り込まれ、請求手続きが簡単で驚いた。 前園(ゾノ): 急激な気温変化による体調不良(お腹の不調)について相談し、夏の始まりに向けてサウナなどで初熱順化をすることが対策として重要だと確認した。 森: 初めてシングルモルトバーに行き、香りを楽しむという新しい飲み方を知り、勧められたアイラのラガブーリン16年を最初の一本にしようと決めた。 議論した内容 自由集会の反省と来年の計画 産業衛生学会外で開催した自由集会では、リスナー層が参加者の大半を占め、学会参加者以外も参加しやすい形式が成功だったと認識している。 懇親会において参加者同士の交流が限定的だった反省から、来年以降は交流時間をより意識的に設け、ウェルカムドリンクの提供なども検討していく。 公開収録と懇親会を同時に行う案では、参加者同士の交流が盛り上がりすぎて、ホストの話が聞かれない可能性も懸念された。 質問をぶった切りすぎた点については反省があるが、質問者本人からは肯定的なフィードバックも得ている。 周知方法については改善の余地があり、参加者による口コミの協力を得ることが検討された。 来年(大阪)の開催に先立ち、徳島などで小規模な持ち込み企画を実施し、公開収録や交流会、質問タイムなどの試行錯誤を行う予定だ。 模擬裁判事例の検討と産業保健の役割 第98回日本産業衛生学会で取り上げられた模擬裁判事例(休職期間満了退職をめぐる紛争)について、その内容と産業保健への示唆を議論した。 事例は、部長職のX氏が休職後、復職を希望するも、会社が提示した一般職への降格・年収半減の提案をX氏が拒否し、最終的に休職期間満了退職に至っている。 模擬裁判の演出(承認尋問など)は、実際の民事裁判の実態とかけ離れており、裁判を誤解させる懸念がある。 産業保健職が模擬裁判から学ぶべきは、訴訟後の対応ではなく、予防的な観点である。 最も重要な教訓は、紛争が生じやすい休職期間満了時などに備え、「働くとはどういうことか」について、会社と労働者間の認識の相違が生じにくい復帰基準を事前に確認しておくことだ。 模擬裁判で示される教訓は、個別性の高い事例の勝ち負けの視点に終始しがちである。 会社が復職判定の材料不足を理由に、産業医に判断を求めようとする行為は、産業医に会社に都合の良い意見を忖度させようとする下心があると見られかねない。 主治医の診断書が医学的見地に基づいているかを確認するため、会社は機械的に主治医へ紹介状を送付すべきであり、その行為自体が紛争予防に繋がる可能性がある。
先日仙台で行われました、自由集会の第二部質疑応答セッションの音源を公開します!当日いただいた質問に対して、回答しました。 【番組へのご意見・ご質問・ご感想はこちら】 ⁠⁠https://peing.net/ja/takaomethod⁠⁠ 【有料のオンラインサロンをやっています。番組を応援いただける方は、ぜひご加入くださいませ】 ⁠⁠https://community.camp-fire.jp/projects/view/307210⁠ ■議論の概要 産業医の中立性と独立性|弁護士が代理人や顧問として中立ではないことと比較し、産業医は労働者個人と会社の間で中立が求められるわけではない、との見解が出ている。むしろ、労働者集団の健康管理においては中立でなければならない。独立性については、経済的独立性が確保されていないと担保が難しいとの意見があった。企業が費用を負担する第三者委員会も、その中立性には微妙な側面がある。 産業医が一人で中立・独立の立場を取る危険性|産業医は労働者の代弁者でも会社の代弁者でもなく、企業の意向を理解しつつも目の前の労働者に厳しいことを言わなければならない場合に悩むのは当然である。中立性と独立性を守るには、契約破棄も辞さない態度が必要になる場合がある。大学にいることのメリットとして、中立性・独立性を意識して活動できることが挙げられた。 メンタル不調者への対応|個人と集団というキーワードが重要である。個人に対しては、労働契約を満たして就業再開する意思があるなら止めないというスタンスも中立性・独立性の一環になりうる。しかし、科学物質管理などの場面では、産業医学的見地から企業の利益を損なう勧告も必要となり、労働者集団に対する中立性が求められる。 病識が欠如している職員への対応|就業規則に受診を命じる条文を追加することも可能だが、それだけでは不十分である。命令の合理性が必要であり、また命令しても本人の希望に沿った診断書が出てくるなど、問題が解決しないケースもある。重要なのは、病気の有無ではなく、勤務からの逸脱に焦点を当てた指導を行い、その結果として懲戒処分か療養かという選択肢を本人や家族に示すことである。家族の理解と協力が鍵となる。 就業規則の作成|かえって会社を縛り、柔軟な対応を難しくする可能性が指摘された。復帰基準などを作り込むと、その通りにやらなければならなくなり、運用が複雑になることがある。ハラスメントの懸念を払拭するには、事前に書面を作成し、それを読み上げる準備をすることが推奨された。 シナリオを用いたコミュニケーション|相手の思うことを先んじて「決めつけているわけではない」と伝えるなど、丁寧にシナリオを作成することで、円滑な受診勧奨が可能になる。 休復職を繰り返す50代男性へのキーパーソン対応|家族の同席を強く推奨するが、身寄りがない場合は、親戚、友人、会社の先輩、労働組合委員長なども選択肢になりうる。個人情報保護の観点から、本人の同意が取れない場合でも、自傷他害の恐れがあれば例外規定を適用し、連絡を取るべきである。緊急連絡先の毎年更新も推奨された。前の配偶者や子供、叔父などがキーパーソンになる可能性も言及された。会社としては採用時に緊急連絡先を取得するが、プライバシーに属する離婚などの情報は積極的に把握できないため、防災訓練などの機会に緊急連絡先の確認・更新を行うことが有効である。 メソッド導入に伴う人事負担の増加|「今まで労務管理をサボっていた人事」にとっては当然の負担であり、不健康な状態を是正する過程だと説明された。シナリオ作成は保健師が担い、人事は確認するだけで済むケースもある。メソッド導入で再休職が減り、現場の生産性が向上するなど、見合うだけのメリットがある。ルールを定める手間はかかるが、運用例を流用することで作業化が可能となり、結果的に人事の担当者個人の負担を軽減し、業務を分担できる。 メソッド導入の効果(肌感覚)|再休職事例の確実な減少、難渋事例(口答え事例)のほぼゼロ化が挙げられた。職員への教育が行き届くようになり、産業医への問い合わせや主治医の診断書への不安が減る。業務マネジメントとしての復職・休職対応が可能になり、作業化によって精神的負担も分かち合えるようになる。 休職期間の延長や休職人数の増加への懸念|メソッド導入当初は伸びる要素があるが、これは手順に慣れていないためであり、慣れれば計画的に短期で復職に導ける。早期の療養導入を徹底すれば、結果的に休職期間は短縮され、人数も減る可能性がある。これまで療養期間が短すぎたのであれば、伸びるのが本来あるべき姿である。 週1報告の受領書における振り返り|再発防止を考えるのではなく、以前よりもしっかりと復帰準備をしてもらうことが重要である。メンタルダウンの再発防止は主治医に任せるべきであり、企業側が求めるのは「仕事の行き詰まりに関する振り返り」に限定すべきである。復帰準備で何をさせるかは本人に考えさせ、会社側は必要な修正を加える。 休職期間中の振り返りによる悪化|療養専念期と復帰準備期を明確に分けることで回避できる。療養専念期には生活リズムを整えることに専念させ、復帰準備期になってから仕事上の対策を考えさせるべきである。 受診指示に応じない社員への対応|安易な配置転換は「いじめ」や「ハラスメント」になりうるため避けるべきである。重要なのは、受診の可否ではなく、勤務上の問題(事例性)を指摘し、改善を求めることである。改善しない場合は懲戒処分も視野に入れつつ、本人や家族と粘り強く交渉する。無理やり休ませる措置ではなく、療養勧奨として強く促すスタンスが示された。 従業員の借金の有無確認|純然たるプライバシーであり、会社が安易に介入すべきではない。金銭問題が復職理由であっても、復帰基準を満たさない限り復職は認められない。金銭問題は療養中に解決しておくべき課題である。 休職中の寮からの退去および引っ越し費用|メソッドでは寮での療養は原則として防ぎ、実家への帰省を促すが、引っ越し費用まで企業が負担することはない。復職が決まった後にアパートを借りるなど、生活環境を整えることも復帰準備の一環である。 会社側の弁護士に期待する役割|面接シナリオや説明文書のリーガルチェック、ハラスメントにならない表現への助言である。弁護士は保守的な文書作成が得意であり、コンサルティング的な役割が期待される。産業保健法学会における弁護士の認知度はまだ低いが、今後ニーズの高まりとともに変化する可能性がある。 ライン作業者がしゃがみ込むケース|貧血の診断があっても、業務上の支障があるかどうかが重要である。単にしゃがみ込むこと自体が問題なのであれば、「しゃがみ込むな」と指示し、安全上の問題点を説明して改善を求める。受診勧奨に応じなくても、業務上の問題が改善しない場合は、会社として対応する必要がある。 「仕事が要因で病状が悪化したため、同じ仕事に戻れば再発する」という主治医の意見|療養開始時にこの意見を想定した説明を組み込むことが有効である。アスリートの例を参考に、仕事が要因であれば、今度は仕事が要因とならないよう準備する必要があることを強調する。人間は変化に適応できる生物であるという視点も有用である。 メソッド導入への会社の反発|上司が人材育成を普段から行っていると「思っている」にもかかわらず生じることがある。実際には人材育成や労務管理ができていないケースが多く、その不健全な状態をメソッド導入によって是正することへの抵抗がある。また、これまでの「魚を与えていた」関係から「魚の取り方を教える」関係への転換には、会社側の信頼関係や覚悟が求められる。 このShowNoteはNotebooklmが作成しています。内容についてホストは保証致しません。
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