《1392》糖尿病の治療と仕事の両立術
Description
■本日の資料
事業場における治療と仕事の両立支援のためのガイドライン
糖尿病に関する留意事項
https://www.mhlw.go.jp/content/11200000/001227128.pdf
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■AI要約(誤字はご勘弁ください)
11月14日の「世界糖尿病デー」にちなみ、産業医の立場から「糖尿病の治療と仕事の両立」をテーマに解説します。厚生労働省の「治療と仕事の両立支援のためのガイドライン」にも糖尿病の項目があり、職場での正しい理解と支援が重要視されています。
糖尿病は、定期的な通院への配慮がなされれば、おおむね通常と変わりなく就労を継続できる疾患です。しかし、初期は自覚症状に乏しいため治療中断につながりやすく、放置すると重症化や合併症(神経障害、網膜症、腎症など)を引き起こすため、治療の継続が極めて重要です。実際、就労世代で糖尿病が疑われる人のうち約3割が治療を受けていないというデータもあり、「仕事が忙しい」ことが治療中断の一因とされています。そのため、労働者自身が治療を続ける意志を持つことと、事業者側が通院などに配慮し、治療を支援することが両立の鍵となります。
職場で注意すべき点として、まず糖尿病に対する誤ったイメージ(スティグマ)の問題があります。糖尿病は必ずしも生活習慣のみが原因で発症・悪化するものではなく、「不摂生な人がなる病気」といった偏見が、職場での理解や協力を妨げる可能性があります。事業者側も正しい知識を持ち、啓発に努めることが求められます。
両立支援において特に重要なのが「低血糖」への対応です。インスリン注射などの薬物療法を行っている場合、血糖値が下がりすぎることがあります。血糖値は、高いことよりも低いことの方が意識障害などを引き起こすため圧倒的に危険です。低血糖の予防法や、起きた際の対処法(ブドウ糖の摂取など)について、本人だけでなく周囲の同僚も理解しておくことが望ましいです。また、風邪などで体調を崩した「シックデイ」の際の対応も重要になります。
糖尿病の治療法は、食事療法・運動療法・薬物療法が三本柱です。特に薬物療法は大きく進歩しており、週1回の注射で済む薬剤も登場するなど、患者の負担を軽減する選択肢が増えています。現在の治療で血糖コントロールがうまくいっていなくても、諦めずに主治医と相談し、自分に合った治療法を見つけることが大切です。
糖尿病と共に働き続けるためには、本人の自己管理はもちろん、職場による正しい知識に基づいた配慮とサポート体制が不可欠です。




