愛と死の人類学 第6話・前編「人類学 語るときに迷うこと」
Description
「人類学者が抱える違和感」
「自分が持つ基準は括弧にいれる」
「語り手の声を通して、複雑さを含んだ語り口に」
自分とは違う社会・文化のことを語るとき、その対象となる他者を利用してしまっていないか? 一元的ではない世界の捉え方とはどのように可能なのか—— 人類学が80年代から抱えてきた難しさや迷い。その問題と当番組シリーズが果たしてきた役割について文化人類学者の中川理さん(国立民族学博物館)と考えます。
文化人類学者の松村圭一郎さん(岡山大学)をホストに、毎回ゲストを招いてお届けしてきた文化人類学Podcastシリーズ最終話前編!
・民族をカテゴリー化するトリック
・「ポトラッチ」の同時代性
・「モン」の人々のジレンマ
・「カチン」の人たちが生きる複数のイメージ
・エドマンド・リーチからデヴィッド・グレーバーへ
・試しながら変化する
・分かりやすく語ることの危険性
・矛盾を含んでいることへの意識
・自由と不自由/自立と従属
・ポール・ラビノーと実験的民族誌
etc…
【出演】
中川理(なかがわおさむ)さん
国立民族学博物館准教授。フランスや仏領ギアナをフィールドとして、人びとと国家とグローバリゼーションの関係について研究。最近の仕事として、『移動する人々』(共編著)、『文化人類学の思考法』(共編著)、『不確実性の人類学』(アルジュン・アパドゥライ著・翻訳)など。
松村圭一郎さん
岡山大学文学部准教授。エチオピアの農村や中東の都市でフィールドワークを続け、富の所有と分配、貧困や開発援助、海外出稼ぎについて研究。著書に『所有と分配の人類学』(世界思想社)、『基本の30冊 文化人類学』(人文書院)、『うしろめたさの人類学』(ミシマ社)、編著に『文化人類学の思考法』(世界思想社)など。『群像』で「旋回する人類学」、西日本新聞で「人類学者のレンズ」を連載中。
【聞き手】
山下正太郎(コクヨ ワークスタイル研究所)+若林恵(黒鳥社)
企画・制作:コクヨ ワークスタイル研究所+黒鳥社
制作協力:山口宜大
音楽:森永泰弘
▼第1シーズン「働くことの人類学」の中川理さんの出演回
働くことの人類学 ・第5話・前編「トランスボーダーな生き方」
働くことの人類学 ・第5話・後編「トランスボーダーな生き方」
▼書籍『働くことの人類学【活字版】 仕事と自由をめぐる8つの対話』のご購入はコチラから