#130 Weak Tiesで「異状と変化への対応力」を生み出す
Update: 2023-03-21
Description
米国の社会学者マーク・S・グラノヴェターは、家族や親友、同じ職場の仲間などのような強いネットワーク(強い紐帯、Strong Ties)に対して、ちょっとした知り合いや知人の知人といった弱いネットワーク(弱い紐帯、Weak Ties )があること、Strong Tiesは孤立しやすいためStrong Ties同士のブリッジとしてWeak Ties が重要な役割を果たすことを提唱しました。
企業組織が効率性を求めればそのネットワークは必然的にStrong Tiesになっていきます。Strong Tiesは効率的な半面、そのネットワーク内は同質性が高く、内部の知識や情報はメンバーにとって知っている情報ばかりになり、いわゆる蛸壺化を引き起こします。それに対してWeak Tiesは開放的で様々な経験値、異なる考え方、未知の情報が往来するため、新たな知識や気づきが生まれやすいと考えられます。こう考えると企業組織に「異状と変化への対応力」いわばイノベーション力を育むにはWeak Tiesが重要であると考えられます。
企業組織にWeak Tiesを付加するにはどんな仕掛けをすればいいのでしょう。実は以前からやってきた施策のいくつかはWeak Tiesを意図的に付加するために行っていたのだと言えます。そしてそれに気づくことができれば、今後新たな施策も考えることが容易になると思われます。
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