#94 エグい振り幅の地味な方から始めます。サン=サーンス①
Update: 2023-05-18
Description
CCSS①■ Saint-Saens: Odelette op.162 -- サン=サーンス: 叙情小詩 op.162
サン=サーンスは、パリ音楽院の教授にはなっていません。教育的な音楽の作曲に精を出すこともなく、「音楽的な」音楽ばかり作っていたことが、後世の音楽学生たちには演奏が難しかった一因かも知れません。しかしニデルメイエール音楽院で教鞭を取った時には、面白く、意義ある授業をする先生だったようです。
サン=サーンスがワーグナーの影響を受け過ぎる若手を危惧したというお話をしましたが、ちなみにドビュッシーは割と早い段階で脱ワーグナー宣言(?)をしています(しかしその後しばらく、彼の音楽にはやはり継続してワーグナーの影響が見られます)
フランスらしい、また作曲家独自の音楽を模索して足掻く中で、これという道をそれぞれ見つけるのがとても難しかった時代ですが、パリジャンであったサン=サーンスの音楽にはっきりとした哲学が軸として通っていたことは、振り返ってみればフランスにとって幸運であったといえるでしょう。
Comments
In Channel




