《1357》ラーメン🍜週3以上は死亡リスク1.52倍⁉️医療情報の読み解き方
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ラーメン「週3以上」は死亡リスク1・52倍、研究者「食べ過ぎに注意」…山形県民を追跡調査
https://www.yomiuri.co.jp/national/20251003-OYT1T50047/
Frequent Ramen consumption and increased mortality risk in specific subgroups: A Yamagata cohort study
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S127977072500168X
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■AI要約(誤字はご勘弁ください)
内科医のたけお氏が、「ラーメンを週3回以上食べると死亡リスクが1.52倍になる」というニュース記事とその元になった学術論文について、情報の正しい読み解き方を解説しています。
**ニュースと元論文の概要**
取り上げられたのは、読売新聞オンラインが報じた、山形県民を対象とした追跡調査の結果です。元になった学術論文は「The Journal of Nutrition, Health and Aging」に掲載されたもので、40歳以上の男女約6,700人を対象とした「山形コホートスタディ」という大規模な研究に基づいています。この研究では、ラーメンの摂取頻度によって人々を「月1回未満」「月1~3回」「週1~2回」「週3回以上」の4つのグループに分け、その後の全死亡リスクとの関連を分析しました。
**研究結果と解釈の注意点**
分析の結果、ラーメンを「週3回以上」食べるグループの死亡リスクが、それ以下の頻度のグループに比べて1.52倍高いことが示されました。特に、男性や70歳未満、スープをよく飲む人などでその傾向が顕著でした。
しかし、たけお氏はこの結果を「ラーメンが体に悪い」と短絡的に結論づけることに警鐘を鳴らします。この研究は、あくまでラーメンの摂取頻度と死亡リスクの「関連性」を示した**観察研究**であり、「ラーメンを食べること」が直接の原因で死亡リスクが上がるという**因果関係を証明したものではない**からです。
注目すべきは、ラーメンを「月1回未満」しか食べないグループも死亡リスクが1.43倍と高かった点です。これは、もともと高血圧や糖尿病などの健康問題を抱えており、健康上の理由からラーメンを「食べたくても食べられない」人が含まれている可能性を示唆しています。つまり、ラーメンを食べないことが原因ではなく、既存の健康問題が死亡リスクを高めているという「逆の因果」が考えられます。
**メディアリテラシーの重要性**
また、ニュース記事には、論文で示された客観的なデータ(事実)と、研究者の個人的な見解(「食べ過ぎに注意してほしい」など)が混在していることにも注意が必要です。論文では研究結果から言える範囲のことしか述べられませんが、メディアの記事ではその境界が曖昧になりがちです。
たけお氏は、この論文は科学的に価値のあるものだとしつつも、ニュースの見出しだけを見て「ラーメンは危険だ」と考えるのではなく、その研究が持つ限界(因果関係は不明であることなど)を理解した上で、どこまでが事実でどこからが解釈なのかを冷静に見極めるメディアリテラシーが重要だと締めくくっています。