ストア学派とプロティノス、中江藤樹とヤコブ・ベーメの考察【悪の起源-1】
Update: 2023-10-19
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この世の悪と邪悪の問題については、まず、ギリシャのストア学派の考えから見ていきたいと思います。なぜなら、悪と邪悪、その起源について、彼はとても重要視したからです。
ストア学派は、「人間の発達は、自分という明確な存在意識から始まり、その意志を貫き通すことで到達する」と考えました。ここからストイック主義という言葉が生まれたのです。
ですから、ストイック主義の本質は自分の意志の貫徹にあるのです。もし、自分の意志が感情や情動や苦痛に負けたとしたら、それは精神的な無力と位置付けられたのです。
ストア学派は、自分の理念と意志に基づいて平和と均衡を目指すことが魂の解放につながると捉えました。こうした彼らの理念は、実は、魂の修練における最初の段階として求められるものでもあったのです。
ではストア学派は、この悪と邪悪について、どのような答えを見出したのでしょうか?
彼らの答えは、悪と邪悪な力を一種正当化するものでもありました。
彼らは、それを人間の自由の必要性として捉えたのです。
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