Discover新・世界之日本第22話:『日本美術論』(金原省吾)を讀む(4)
第22話:『日本美術論』(金原省吾)を讀む(4)

第22話:『日本美術論』(金原省吾)を讀む(4)

Update: 2022-03-31
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『日本美術論』(金原省吾)の「第四章 作品の完成」を朗讀してゐます。


“日本の作品は、あらはれたるものよりも、隱れたるものに、今あるよりもやがて在るものに、一層の價値が感じられる。顯れたるもの、今あるものは、價値の未完成の狀態である。在るものよりも、在らんとするものに、卽ち繼續するものに、傾斜せるものに、ものの價値がある。かくの如く價値が常に豫想される形であることが、吾等の作品の姿である。表現は一步後退し、價値は一步前進し、その繼續の傾向の上に作品がある。かういふ作品のあり方も亦、実に濕度的である。あるものの全部を明光の中に、明示するのでなくて、繼續の薄明の形の上に示されるのである。すべては一時に明露されるのでなくて、薄明の中に徐徐にあらはれてくる。”



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金原省吾(1888〜1958)

『日本美術論』(金原省吾)



<訂正>

「日本は雨ばかり降つてゐ(た)やうなものだ」→「日本は雨ばかり降つてゐ(る)やうなものだ」(11:04)

「濕(度)の多いこの風土に居て」→「濕(氣)の多いこの風土に居て」(16:13)

「かういふ疑(問)が起つて來る」→「かういふ疑(惑)が起つて來る」(16:46)

「澱んでゐるのを(見)た瞬間の気持ちである」→「澱んでゐるのを(眺め)た瞬間の気持ちである」(28:38)

「茶と灰(色)とである」→「茶と灰(綠)とである」

(33:36)

「助詞は」→「二、助詞は」(35:41)

「持續である」→「持續であり」(40:43)

「拭かれなくてはなら(ない)」→「拭かれなくてはなら(ぬ)」(44:39)

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蒼井悠人