今年くる!ライブコマースで売上倍増の時代【EC・ネットショップ】
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今回ゲスト、SHOPLINE Japan株式会社 大山 廣貴 氏は、2019年アリババ中国本社のグローバルリーダーシッププログラムに日本人で初めて合格され、アリババ中国本社にご入社、2024年4月よりSHOPLINE Japan株式会社代表取締役にご就任なさっています。
大山氏に『最先端ECカート』についてお伺いしました!
▽どんな会社ですか?
シンガポールが本社の会社なのですが、香港に2013年に設立し、主にアジア圏で台湾・マレーシア・タイ・ベトナムなど14拠点で累計ショップ数が60万社以上、全世界従業員が2000人強となっています。ただし、台湾や香港で流行っているサービスなので、アジア圏特有のお祭り感のあるライブコマースは強いと思っています。そのカート部門を主に担っています。
▽なぜ日本に参入を考えたのですか?
以前はアリババの本社におり、ECの最先端を見てきたので、いずれこの経験を日本に持ってきたいと思っていました。しかし、中国のインフルエンサーの方が1年間で5000億円を売り上げたり、中国の次に韓国もEC率が高く、今年の3月のアプリの利用者数の1位がクーパン・2位がAliExpress(アリエクスプレス)・3位がTEMUという世界線で、中国があまりにも別世界でした。
かなり特殊なところを見ると、台湾は非常に日本に文化も近く、1人当たりのGDPも近いというところで、台湾で流行っているものであれば日本に持ち込めるのではないかと思いました。その中でも台湾のライブコマースやECカートについているAI機能、多言語化の機能というのは日本でも通用するのではないかと思いました。
▽日本ではライブコマースは盛り上がっていますか?
お祭り感が欠けるなと感じます。お祭り感を紐解くとライブ中のコメント数だと思っています。中国はもちろんですが、台湾でもライブコマース中にブランド側がキーワードを設定して、消費者がキーワードを入れるとその商品が自動で買えるというものがあります。例えばコメント欄に黒のスニーカーが欲しいと「BLK(黒)」と入れて、サイズを入れるとライブ中継中にメッセージが飛んできて、そこをクリックすると自社サイトに飛んでカゴに入った状態でお買い物ができ、かつライブから離脱しないで買えるというものがあります。ですので、そのコメント欄に色んな買いたい商品で埋め尽くされてお祭り感も出ます。
当然コメント欄が多いとアルゴリズム的にもいいですし、我々はコメントコマースと呼んでいますが、同じロジックでインスタグラムのライブでなくても投稿でも、投稿に対してキーワードを設定して、そのコメントを入れると買えるので、お祭り感も出ますし、他の人が買っているのを見ると、商品のプッシュにもなります。
▽通常ライブコマースだと、あらかじめ商品登録して商品を出すイメージなんですが。
コメント欄を使ってそういう事も出来ますが、コメント欄を使って盛り上がっている感じを出すのが台湾では主流です。中国と台湾メインで見ていますがコメント欄がかなり埋め尽くされています。そして商品の案内が飛んできて、すでにカゴに入った状態でお買い物ができて、ライブコマースを見ながら出来るので、非常に離脱率が低く便利です。そして配信側のコストもほぼかからないです。
▽無料でできるのですか?
基本ショップライナーは無料なのですがSaaSで数千円から出来るので、通常のECにプラス1でショップライン用で作っていただければ利用できます。ライバーさんの手配などは別ですが、プラットフォームにお金を払うのは日本ではハードルが高く、ROIを考えた時に企業が躊躇するのは当然だと思うので、そこではお金は取らずにECで売上が上がれば、ECカートとしてリターンがあるので、基本的にはそこでお客様がライブコマースを通じて売り上げを伸ばしていただくというのが主たるところです。入り口が投資みたいな事は独特かもしれませんね。
▽台湾ではライブコマースを開始する時間はどうですか?
一般的にはお昼休みの時間と帰宅後の出来るだけ遅い時間の方がいいですね。そして意外ですが、お昼休みは皆さん寝ころびながら見ていますね。また、投稿にコメントコマースが使えるので、ライブが終わった後のコメントでも反応できます。
▽カートとライブコマースを紐づける方法は独自性がありますね。
我々もインスタライブを自社のECに紐づける形なので、色んなブランドさんがやられているように自社ECサイトでというよりはインスタライブやFacebookライブを使いながらやっています。そしてコメントコマースは自社の機能でやっています。
ライブコマースを使った新しいカート機能を知りたい企業様のご参考になるかと思います!
それでは大山氏流『最先端ECカート』についてぜひお楽しみください!