#33 フランシス・レイ「白い恋人たち」フランスが生んだ名曲との出会い
Description
1968年にフランスのグルノーブルで行われた第10回冬季オリンピックの記録映画「白い恋人たち」のメインテーマ曲であり、フランスが生んだ名曲フランシス・レイ作曲の「白い恋人たち」について。キングレコードの河合秀朋さんに勧められ出会った、甘美なメロディが印象的な「白い恋人たち」を電報を駆使しながら日本地域の権利を獲得したエピソードをご紹介します。
●「白い恋人たち」: 1968年2月6日から13日間にわたって仏グルノーブルで開催された第10回冬季オリンピック大会のドキュメンタリーで、クロード・ルルーシュ監督が映像詩に仕上げた。日本では1968年11月9日に公開された。レイは4つのテーマを作曲、クリスチャン・ゴーベールが巧みなアレンジを施している。
【「白い恋人たち」との出会い】
●河合秀朋:キングレコードでカンツォ―ネ担当のディレクターを務め、のちに洋楽部長として活躍。<セブンシーズ>レーベルの総括担当としても知られる。
●フランシス・レイ(1932年4月26日-2018年11月7日):フランス・ニース出身の作曲家。多くの映画音楽を作曲したが、とりわけ『男と女』や『白い恋人たち』の監督、クロード・ルルーシュとの名コンビで知られる。1970年度アカデミー賞作曲賞受賞(『ある愛の詩』)。
●クロード・ルルーシュ(1937年10月30日-):フランス・パリ出身の映画監督、映画製作者。主な監督作品に『男と女』、『パリのめぐり逢い』、『白い恋人たち』、『愛と哀しみのボレロ』、『しあわせ』など。多くの自作の音楽にフランシス・レイを起用しており、名コンビとして認識されている。
●『男と女』(1966年): 1966年のフランス映画。監督はクロード・ルルーシュ、音楽はフランシス・レイ。出演はアヌーク・エーメ、ジャン=ルイ・トランティニャン、ピエール・バルーら。カンヌ国際映画祭でグランプリを受賞し、クロード・ルルーシュの名を世界に知らしめた作品。
【電報を駆使した当時の外国曲獲得】
●Edition23: フランシス・レイがクロード・ルルーシュら仲間と共に自身の楽曲を管理するために作った音楽出版社。「23」はフランシス・レイとクロード・ルルーシュのラッキーナンバーで、今もパリ8区のオッシュ通りに存在する。
●ピエール・バルー(1934年2月19日-2016年12月28日):シンガー・ソングライター兼俳優。フランシス・レイとも多数の曲を書いた。また、インディーズレーベル(サラヴァ)の主宰者にして、映画監督、プロデューサーでもある。
【「白い恋人たち」について提示されたアドバンス】
●永田文夫(1927年3月28日-2016年5月13日):シャンソンを中心とする洋楽の訳詞をはじめ、並行して音楽評論家としても活動した。
【コミュニケーション手段の移り変わり】