書をもって、世を耕すノベーション(1657回)
Description
NHK大河ドラマ"べらぼう"から、絶版食らった海国兵談を書いた林子平さんの三国通覧図説を出版して、身上半減された須原屋市兵衛(里見浩太朗)さんの、言葉に震えました
曰く
"なあ、蔦重
知らねぇって事はな、怖え事なんだよ
物事知らねえとな、知ってるやつに、良いようにされちまうんだ
本屋ってのはな、正しいの世の中のために、良いことを知らせてやるっていう、努めがあるんだよ
平賀源内風に言えばな
「書をもって、世を耕す」
これなんだよ"
ここから私は思いました
1、知ることの大切さ
2、本屋の大義
3、読者の大義
1、知ることの大切さ
"べらぼう"は、毎週めちゃくちゃ楽しみにしているドラマですが、今回の里見浩太朗さんの言葉は、このドラマの大きなテーマをお話し頂いてるのかもしれないなと思って、感動してしまいました
このお話から思い出したのは、マララ・ユスフザイさんが紛争地域から国連総会でお話しされた"一人の子ども、一人の先生、一本のペン、そして一冊の本が世界を変えることができます。"という言葉です
今の日本で暮らしていたら普通に手に入る、本、という、下手したら数百円のモノが、どれだけのインパクトをもたらすモノなのかということを、改めて教えてもらった言葉でした
"はじめに言葉ありき"という聖書の言葉もありますが、我々が知るという意味では、最もプリミティブで、人類の進化と共にある、最強のモノが本だなあと改めて思いました
2、本屋の大義
そして、我々が知るという意味において、最強のモノである本を、我々に届けてくれる、実は人類にとっての大きな大義を実験してくれてるのが、街角の本屋さんということにも、感動しました
普段何気なく通り過ぎていますが、実はとても大きなミッションを背負われている、そんなことにも気づかせてもらえました
ユヴァルノアハラリさんが言われていた、自己修正メカニズムを思い出しました
"強権的な指導者が民主制を切り崩すのに使う最もありふれた方法は、自己修正メカニズムを一つ、また一つと攻撃するというものであり、手始めに標的とされるのは、裁判所とメディアであることが多い。"
そのメディアの最もプリミティブでかつ、自分と対話しながらじっくり向き合いながら、知ることができる、モノを、時には大きな力と闘いながら、生き延びてきている、そんな大義を持った存在が、本屋さんなのだなあと、感動してしまいました
3、読者の大義
そんな本や、本屋さんの大義を、知ることで、自分も、より、知ることへの、大切さを意識しなければならないなと思いました
出口治明さんの、人・本・旅のお話がとても好きなのですが、特に、本は、過去の人たち、過去の偉人や知の巨人たちと出会えるという意味では、本当にたくさんの知る機会を教えてもらえると思います
しかも、本屋さんでは、自分で全く興味のない本も、つらつら読めて、SNSの素敵なレコメンデーションに左右されることなく、たくさんのセレンディピティを期待しながら、いろんな過去の人との出会いがあるという意味でも、とても大切な機能であり場所だなあと改めて思いました
せっかくそんな素敵な環境にいるのだから、たくさんのいろんなことを知ることで、そこから、たくさんの気づきを得て、そして、いつしかパッションに火がついて、仲間とともに、自分なりの大義を実現していく、そんな生きがいにもつながる、そんな読者としての大義にも繋げていければなと思いました
さらにその先には、自分自身も、何らかの気づきをわみんなに届けられるような、そんな人にもなれたらなあと
ということで、一言で言えば
書をもって、世を耕すノベーション
そんなお話をしています^ ^
参考: 大河ドラマ べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜(41) 歌筆美人大首絵2025/11/1(土)PM 1:05 ~PM 1:50 NHK総合・東京 https://www.nhk.jp/g/ts/42QY57MX24/
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