DiscoverWebコンサルタント中山陽平の「中小企業を強くするWebマーケティングラジオ」第558回: 顧客は”新規参入”をどう見ているか?知名度ゼロからのWeb戦略、新規事業で最初に考えるべきこと
第558回: 顧客は”新規参入”をどう見ているか?知名度ゼロからのWeb戦略、新規事業で最初に考えるべきこと

第558回: 顧客は”新規参入”をどう見ているか?知名度ゼロからのWeb戦略、新規事業で最初に考えるべきこと

Update: 2025-07-07
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Podcastの概要


今回は知名度がない状態からネットで認知を広げる方法がテーマ。どうしても陥りがちな「Webにきっとあるはず、魔法のテクニック探し」は実際には、今は存在しないも同義です。


とにかくWebで販促していくという方向は、投資できる余力がたくさんある場合のみ。そうではなく、事業の根本にある商品・サービスの魅力を高め、顧客からのフィードバックを得る場としてWebをうまく活用するという使い方を軸とすることをおすすめします。特にローカルはそれがやりやすいです。


このPodcastが解決できるFAQ



Q1. 知名度が全くない状態から、ネットで認知してもらうにはまず何をすればよいですか?

A1. まず、自社が参入する市場の特性を顧客目線で分析することが重要です。新規参入への抵抗感は強いか、他社と比較されやすいかを見極め、自社の強みが活かせる「勝てる場所」を探すことから始めましょう。

Q2. 新規参入が難しい業界(高額商品など)では、どのようなWeb戦略が有効ですか?

A2. 真正面から戦うのではなく、見せ方を変えて別の商品としてアピールするなどの工夫が必要です。また、いきなり全国展開を目指すのではなく、地域に密着したローカルな活動で信頼を築き、地盤を固める戦略が有効な場合があります。

Q3. Web集客を成功させるために、テクニックよりも重要なことは何ですか?

A3. Web上のテクニックよりも、顧客に「選ばれる理由」となる商品・サービスの魅力そのものが重要です。Webは、その魅力を伝えたり、顧客からのフィードバックを得てサービスを改善したりするためのツールとして活用する視点が成功の鍵となります。

Q4. 予算や人員が限られている場合、Webでどうやって認知度を上げていけばよいですか?

A4. 限られたリソースを最大限に活かすため、戦う市場を絞り込むことが不可欠です。例えば、全国対象ではなくローカルに絞ることで競合が減り、Web以外の施策と組み合わせた効果的なアプローチが可能になります。

Q5. 新規事業を始める際、Webはどのように活用するのが最も効果的ですか?

A5. Webを単なる販売チャネルと捉えるのではなく、市場の反応を見るための「フィードバック装置」として活用することが効果的です。サイトのアクセス解析や広告の反応を見ることで、市場に受け入れられるサービス開発に繋げることができます。



配信内容の詳細


今回のテーマ:知名度ゼロからネットで認知を広げる方法


今回は、多くの経営者様やWeb担当者様からいただくご質問にお答えします。それは「知名度がゼロの状態から、どうやってネットで認知してもらえばいいか」というものです。新しく事業を始めたり、特定地域に進出したりする際に、誰もが直面する課題かと思います。この難しい問題について、どのように考えていけばよいかをお話しします。


まず考えるべき2つの戦略的視点


業種業界で細かく分けるときりがありません。そこで、大きく2つの軸で現状を整理することで、次の一歩が見えてきます。


視点1:顧客は「新規参入」をどう見ているか


まず、皆さんの業界のお客様が、新しい会社の参入をどう捉えるかを考えてみましょう。



  • プラスに働く業界:何か新しい風を求めている業界。

  • マイナスに働く業界:実績や継続性が信頼に直結する業界。

  • フラットな業界:特にプラスもマイナスも感じない業界。


特に高額商品やアフターサービスが重要な商材は、長く続けていること自体が信頼になります。住宅や車などが典型例です。もし自社が参入する市場が新規参入に抵抗感の強い場所であれば、見せ方を工夫する必要があります。


視点2:商品はどれだけ「比較検討」されやすいか


もう一つの軸は、比較検討のしやすさです。価格やスペックなど、数値で示せる定量的なサービスは比較されやすく、新規参入でも選ばれる可能性があります。一方で、化粧品のように効果効能を具体的にうたえない定性的な商品は、差別化が難しく、一般的に難易度が高くなります。


これらのお客様側の事情を踏まえ、自社の事業の難易度を客観的に把握することが第一歩です。


Web集客の前に考えるべき「勝てる場所」の見つけ方


難易度を把握し、戦略を立てる


もし自社の戦う市場の難易度が高いと判断した場合、どうすればよいでしょうか。理想を言えば「勝てるところを探す」という視点に切り替えることが望ましいです。マーケティングやセールス全体から考えると、以下の流れが理想的です。



  1. 自社の予算や人員などのリソースで参入すべき市場を特定する。

  2. その市場に向けて商品を開発・最適化する。


この手順を踏まないと、手詰まりになってしまう可能性が高まります。


Webは魔法の杖ではない


Webだから何か特別なテクニックがある、という時代は終わりました。最終的には、商品やサービスの魅力がすべてです。Webはその魅力を増幅させるための手段ですが、実態とのギャップが大きければ、リピーターはつきません。


ランチェスター戦略:小さなNo.1を目指す


理想は、まず勝てる場所を見つけることです。ランチェスター戦略のように「このターゲットの、このニーズに対してはNo.1」という領域を一つでも作ることが重要です。そこから事業を広げていく方が、成功の確率は高まります。


予算がない場合の具体的なアクション


戦う場所を間違えていないか?


「予算がないから」「人がいないから」という状況に陥った時、それは戦う場所を間違えているサインかもしれません。今のリソースで戦える場所に移動することを検討すべきです。どんなにお金をかけても、売れないものは売れません。


ローカル戦略の有効性


予算が限られている場合、全国を対象にするよりもローカル(地域)に絞る方が、現実的な選択肢となります。地域に絞れば、やれることは格段に増えます。



  • 地元のイベントへの協賛やボランティア活動

  • タウン誌への掲載

  • 地域内でのコラボレーション


こうした地道な活動は、特に中高年層以上をターゲットにする場合、非常に有効です。まずローカルで地盤を固め、商品を磨き上げてから全国展開を目指すのは、成功しやすいパターンの一つです。


顧客が求めているのは「選ぶ理由」


お客様は、数ある選択肢の中から「これを選ぶべき理由」を探しています。「自分が納得でき、周りも納得させられる理由を早く提示してほしい」というのが本音に近いでしょう。その理由を明確に提示できれば、新規参入でも十分にチャンスはあります。


新規事業で避けるべきこと


強引な営業がもたらす「デジタルタトゥー」のリスク


数を打てば当たる式の強引な営業手法は、現代では非常にリスクが高いです。断られた相手に悪い印象を与えると、その評判はボディブローのように後から効いてきます。電話番号で検索されれば悪評が残る「デジタルタトゥー」の時代です。短期的な売上のために、長期的な信頼を損なうのは避けるべきです。


Webを「フィードバック装置」として活用する


知名度ゼロから始める場合、Webは最初から大きな成果を求める場所ではありません。むしろ、市場の反応を見るための「フィードバック装置」と考えるのが良いでしょう。



  • サイトのアクセス解析で、どのページが見られているか分析する。

  • 広告のキャッチコピーを複数試して、反応の良いものを見つける。


こうして得たフィードバックを元に、商品やサービスを改善していく場としてWebを活用しましょう。


まとめ:成功の鍵はビジネスモデルそのものにある


知名度ゼロからの認知獲得は、Web上のテクニックだけでは解決できません。成功の鍵は、顧客との距離を縮め、フィードバックを繰り返しながら商品・サービスの質を高めていくプロセスにあります。そしてその大前提として、自社のリソースで戦える市場を見極め、ビジネスモデルを設計することが何よりも重要です。まず自社の戦略を、3C分析やSWOT分析のようなフレームワークで客観的に見直してみてはいかがでしょうか。


詳細はPodcastをお聞き下さい。



配信スタンド



■Podcast /Webinar への質問は


こちらのフォームへどうぞ。

https://forms.gle/Lvy4nVauyJ2SRhJM7


運営・進行


株式会社ラウンドナップ(ラウンドナップWebコンサルティング)


代表取締役・コンサルタント 中山陽平


Webサイト:https://roundup-inc.co.jp/


投稿 第558回: 顧客は”新規参入”をどう見ているか?知名度ゼロからのWeb戦略、新規事業で最初に考えるべきこと【中小企業・小規模事業専門】ラウンドナップWebコンサルティング(Roundup Inc.) に最初に表示されました。

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ラウンドナップ・Webコンサルティング 代表 中山陽平