Discover名古屋ではたらく社長のITニュースポッドキャストEp.749 Appleデザインの要、Alan DyeがMetaへ移籍──「Liquid Glass」の父が描くARの未来(2025年12月11日配信)
Ep.749 Appleデザインの要、Alan DyeがMetaへ移籍──「Liquid Glass」の父が描くARの未来(2025年12月11日配信)

Ep.749 Appleデザインの要、Alan DyeがMetaへ移籍──「Liquid Glass」の父が描くARの未来(2025年12月11日配信)

Update: 2025-12-10
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本日は2025年12月6日、土曜日です。今週、シリコンバレーのデザイン界隈に激震が走りました。Appleのユーザーインターフェースデザインを長年統括してきたAlan Dye(アラン・ダイ)氏が、競合であるMetaへ電撃移籍することが明らかになったのです。


Bloombergをはじめとする複数のメディアが「クーデター級の引き抜き(Major Coup)」と報じている通り、これは単なる人事異動ではありません。Dye氏は、Apple Watchの直感的な操作感や、Vision Proの視線入力、そして今年6月に発表されたばかりの革新的なUI「Liquid Glass」を主導してきた、いわばAppleの「見た目と使い心地」の番人でした。


なぜMetaは彼を必要としたのでしょうか。Web上の情報を統合すると、Metaの戦略転換が見えてきます。Mark Zuckerberg率いるMetaは現在、仮想空間(メタバース)への没入から、現実世界にAI情報を重ねる「スマートグラス」へと軸足を移しています。特に同社のARグラス「Orion」はハードウェアとしては完成度が高いものの、ユーザーインターフェースの洗練度においてAppleに遅れをとっていると指摘されていました。そこに、「複雑な技術を誰にでも使える魔法に変える」手腕を持つDye氏を招聘したのです。彼はReality Labs内に新設されるスタジオで、AIとハードウェアを繋ぐインターフェースデザインの最高責任者に就任します。


一方、Appleにとっては痛手です。今年はCOOのJeff Williams氏の引退や、AI責任者のJohn Giannandrea氏の退社など、幹部の流出が続いています。Dye氏の後任には、初代iPhoneからデザインに関わってきたStephen Lemay氏が就任しますが、デザイン哲学の継承と刷新を同時に求められる難しい局面となるでしょう。


Metaが長年欲していた「Appleのような洗練された魂」を、ついに手に入れたのかもしれません。次世代のコンピューティングデバイスである「顔に装着するコンピュータ」の覇権争いは、スペック競争からデザインと体験の競争へと、新しいフェーズに入りました。

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ikuo suzuki