Discover名古屋ではたらく社長のITニュースポッドキャストEp.758 ServiceNow、10億ドルで「Veza」を買収──AIエージェントに“身分証”を持たせる勝負手(2025年12月11日配信)
Ep.758 ServiceNow、10億ドルで「Veza」を買収──AIエージェントに“身分証”を持たせる勝負手(2025年12月11日配信)

Ep.758 ServiceNow、10億ドルで「Veza」を買収──AIエージェントに“身分証”を持たせる勝負手(2025年12月11日配信)

Update: 2025-12-10
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本日は2025年12月8日、月曜日です。企業の業務システム、いわゆる「ワークフロー」の世界で、覇権を決定づけるかもしれない大型買収が明らかになりました。ServiceNowが、IDセキュリティの新興企業「Veza(ヴェーザ)」を10億ドル(約1500億円)以上の評価額で買収することで合意したと報じられました。


提示されたThe Informationの記事や周辺情報を統合すると、この買収の狙いは明白です。それは、激化する「AIエージェント戦争(Agent War)」において、最も安全で信頼できるプラットフォームの地位を確立することです。


今、ServiceNow、Salesforce、Microsoftといった巨大テック企業は、こぞって「自律型AIエージェント」を企業に売り込んでいます。しかし、導入する企業側にはある恐怖があります。「勝手に動くAIが、社外秘のデータにアクセスしたり、誤って外部に送信したりしたらどうするのか?」というセキュリティ上の懸念です。


ServiceNowはこの懸念を、Vezaの技術で払拭しようとしています。Vezaが持つ「Access Graph」は、これまで人間や従来のアプリに対して行っていたアクセス権限の管理を、AIエージェントにも適用可能にします。つまり、AIエージェント一人ひとりにしっかりとした「身分証」と「通行許可証」を持たせ、「お前はこのデータを見ていいが、こっちはダメ」という厳格な管理を自動化するのです。


Web上の分析によると、ServiceNowは今年の3月にもAIエージェント企業の「Moveworks」を約28億ドルで買収しており、今回のVeza買収はその「守り」を固めるピースとなります。競合のSalesforceが「Agentforce」で攻勢をかける中、ServiceNowは「機能の賢さ」だけでなく、「エンタープライズレベルの安全性」を武器に差別化を図る戦略です。


「AIを雇うなら、身元がしっかりしたAIを」。これからのAI導入競争は、単なる性能勝負から、ガバナンスとセキュリティを含めた総合的な信頼性の勝負へとシフトしていくでしょう。

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ikuo suzuki