終戦80年の夏に観る、心を揺さぶる3本の話題作~「長崎~閃光の影で~」「入国審査」「ジュラシックワールド/復活の大地」
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終戦80年の夏に観る、心を揺さぶる3本の話題作
🔷 若き命が見た“地獄”──『長崎 ~閃光の影で~』
2025年の今年、終戦から80年を迎える8月に、戦争の記憶を呼び起こす1本の映画が公開されました。
『長崎 ~閃光の影で~』(8月1日公開)は、原爆投下直後の長崎で、負傷者の救援に奔走した3人の看護学生の手記をもとに描かれた実話ベースの作品です。
爆心地にほど近い町で、それぞれの家族の安否もわからぬまま、命の現場で懸命に働いた10代の少女たち。助けられる命と、救えなかった命のはざまで葛藤し、泣きながらも成長していく姿が丁寧に描かれています。
主演は若手実力派女優・菊池日菜子。彼女のインタビューでは、鋭い思考力と深い感受性が光っており、23歳とは思えない成熟した言葉に驚かされました。演技にもその深みが感じられます。
監督は長崎出身の松本准平。自身の故郷への想いと、世代を越えて語り継がれるべき記憶を、映像として見事に再現しています。
▶︎公式サイトはこちら👉 https://nagasaki-senkou-movie.jp/
🔷 空港の密室で試される“ふたり”の真実──『入国審査』
同じく8月1日に公開された『入国審査』は、心理的な緊迫感が支配するサスペンス映画です。舞台はトランプ政権下のアメリカ。スペインから移住を試みた若いカップルが、ニューヨークの空港で思わぬ事態に直面します。
入国審査の場で突如、別室に連れて行かれた2人。そこで待ち受けていたのは、次々とプライバシーに踏み込む質問の嵐。やがて、互いに隠していた事実や本音が浮かび上がり、2人の関係性が静かに揺らいでいきます。
上映時間はわずか77分。にもかかわらず、詰め込まれた内容の密度と心理描写の鋭さには圧倒されるほどです。実際に監督自身が入国審査で経験した理不尽さをもとにした作品ということで、そのリアリティにも注目が集まっています。
▶︎公式サイトはこちら👉 https://movies.shochiku.co.jp/uponentry/
🔷 恐竜、再び。陸・海・空で繰り広げられる壮大な冒険──『ジュラシックワールド/復活の大地』
この夏、親子で楽しめる超大作として注目されているのが、『ジュラシックワールド/復活の大地』(8月8日公開)です。シリーズ通算7作目にあたる本作は、原点回帰ともいえる展開が魅力。
舞台は初代『ジュラシックパーク』の島。心臓病の新薬開発に必要な恐竜のDNAを採取するという極秘ミッションを背負った女性工作員と科学者たちが、未知の恐竜世界に挑みます。
注目は、陸・海・空すべての環境に生息する三大恐竜たち。特にオープニングの海中シーンは、スティーヴン・スピルバーグ監督による第1作を彷彿とさせる臨場感で、映画ファンにはたまらない演出です。
主演のスカーレット・ヨハンソンが銃を構え、恐竜に立ち向かう姿も印象的。女性ヒーローの時代を象徴するようなカッコよさが、スクリーンで鮮やかに映えます。
▶︎公式サイトはこちら👉 https://www.jurassicworld.jp/
🔶 この夏、映画館で“記憶”と“冒険”に出会う
戦争の悲劇を見つめ直す作品、現代社会を鋭く切り取るサスペンス、そしてド迫力のアドベンチャー。ジャンルは異なれど、心に残る作品が揃った8月の映画館。
暑さを忘れて没入できる珠玉の3本。ぜひ、涼しい映画館でご体感ください。
🎤 解説:上妻祥浩 🎙 聞き手:江上浩子