おばけのこノベーション(1671回)
Description
フィンランドで漫画の高い評価を得た作家に贈られるプーパー帽賞受賞の、テルヒ・エーケボムさんの、"おばけのこ"にめちゃくちゃ感動して、人が癒されるとは何かについて、考えさせられました。
Amazonの書籍紹介より
"悲しい過去を胸にひとり暮らす女性の前に現れた、小さなおばけのこ。
森の国フィンランドからやってきたふしぎな物語。"
"舞台となるのは、光を求めてさまよう霊魂に溢れかえった暗黒の森―
そんな森の傍に移住した女性は、夜な夜な聞こえてくる霊魂の淋しげなうめき声に耐えかねて、ある夜、かれらを暗闇から解放しようと画策します。
その最中、名前のない小さなおばけのこが現れます。このこは、ほかのおばけたちと違って、暗闇からの解放を望まずに、おばけの姿のままこの世に生きて、女の子になって学校にいきたいのだといいます。
少し変わったこの「おばけのこ」との生活、巨大おばけ解放への挑戦、そして、ついに学校通いの準備が始まり、自分の名前を書く練習をするのですが…。
ここから私は人が癒えることの、3つの条件を思いました
1、自然に還る事
2、何かの助けになる事
3、仲間ができる事
1、自然に還る事
人里離れた森の中の小屋に移り住む女性は、何かとても悲しいことがあったように思えます。それは、言ってみれば、パッションの喪失状態ということができるのかもしれないと思いました
自らのパッションを見つめ直してみようと、いつもお話ししてますが、そんなこともできないほどに、疲れ果てて、自分自身さえ喪失してしまいそうになることもあるよなあと思いました
そんな時はどうすれば良いのか?または、どうすることができるのか?その答えの一つとして、この絵本の本当に素晴らしいところなのですが、美しい自然の中に還るということが、一つの選択肢なのかもしれないと思いました
それは、大好きな本であるレイチェルカールソンのセンスオブワンダーのように、自然の中にある、優しくてキラキラしたような移ろいを、自分自身の心の有り様とは全く別に感じることができる、または、そんな場所ならなんとかいることができる、そんなことなのかもしれないなと思いました
2、何かの助けになる事
この本の女性は、夜な夜な、おばけの声にうなされて、意を決してそれを何とかすることに向かうのですが、実はそれは、おばけを解放することに向かうことになります
それは、最初は自分のためにやっていたことが、いつしか、おばけのためになることを、始めて行くことになる
それは、まるで、イノベーターが、自分のためにやっていたことが、いつの日か、誰かの役に立つことにつながっていく、そんな構造ととてもにているなあと思いました
イノベーターリップルモデルにおいては、それを、大義と呼んでいますが、誰かのためになることをやる、ということも、実は、パッションを喪失した中でも、それをやることで、逆に少しずつ自分のパッションを取り戻していくことができるのかもしれないなあと、そんなことも思いました
3、仲間ができる事
この本では、そんなこんなの中で、小さな、おばけのこ、が現れて、その女性と同じようにとても孤独な環境にいたところを、ひょんなことから、その女性と仲良くなって
そして自然と少しずつ一緒にいろんなことをやるようになっていくのですが
自らのパッションを喪失して、自然の中に身を置きながら、何かの役に立つ、大義をするようになって、その中で、一緒の大義を行なっていこうとする、その、おばけのこ、という仲間ができたことが、とても心の救いに到達できたように感じました
それは、おばけのこ、なので、人ではないのだけれども、なぜか心が通う存在で、それは動物でも植物でも、生き物じゃなくても、仲間と感じられる存在があれば、救われていくのかもしれないなあと思いました
さらにいうなら、イノベーターリップルモデルが、パッションの喪失から始まって、何かの役に立つ大義を手に入れて、そして、そこから仲間ができる
まさに一回りして、そして、喪失したパッションを取り戻していく
そんな、癒しの3条件みたいなことを、おばけのこ、から教えていただきました
ということで一言で言うと
おばけのこノベーション
そんな話をしています^ ^
参考:本:おばけのこ 著者 テルヒ・エーケボム 訳 稲垣美晴 出版社 求龍堂 2023/2/20出版 https://amzn.asia/d/9PFpKuP
動画で観たい方はこちら























