DRIP TRIP通信 vol.55 【2025.7】Panama編
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DRIP TRIP通信 vol.55 【2025.7】Panama編
いよいよ今月からは中米に入ります。
中米にはグァテマラやコスタリカ、ホンジュラス、エルサルバトルなどたくさんのコーヒー産地がありますが、最初の国はパナマになります。レナシミエント地区にあるタラマンカス農園から届いたコーヒーをお届けします。
この農園が位置するのは、コスタリカとの国境近く、世界遺産にも登録されたラ・アミスタッド国立公園の中。広大な森に囲まれたその土地には、希少な動植物が数多く暮らしており、農園は森の中に溶け込むようにつくられています。これは日陰で育つコーヒーならではの風景です。
タラマンカス農園は、代々家族で守られてきた小規模農園。現在は女性農園主のディグナさん(4代目)がその中心に立ち、気候変動に対応できる農業のあり方を模索しながら、ゲイシャやカツアイ、さらにはF1ハイブリッド種といった多様な品種を育てています。
また、農園では品質の向上だけでなく、在来種の保護活動や敷地内での植林、国立公園の美化への貢献など、その活動からはいかに森を大切にしているかが伝わってきます。
RADIOYAMABONでは、パナマに限らず、コーヒー業界の品質や時代のトレンドについて、ロースターについての考えかたそれぞれ、な話など、深い雑談が繰り広げられています。
品種について、品質について、はたまたシングルかブレンドか・・・。ロースター、インポーター、そして農家さん。コーヒーとの関わりかたが違うと見える世界が全然違うような〜と思いつつ、ヒロさんの「コーヒーは嗜好品ではなく芸術品である」という切り口、なるほどな〜と納得。コーヒーの魅力をあらためて感じることができました。
ということで、今回お届けするのは、カツアイ種のウォッシュド精製ロットです。
焙煎はやや深めのフルシティローストに仕上げました。
酸味は穏やかで、丸みのあるボディと甘さのバランスが心地よく、深煎りながらも透明感のある一杯です。