#020 今週の暦(7/1-7) &茨木のり子「自分の感受性くらい」
Description
自らと繋がり、大いなる自然や宇宙との繋がりを感じて、のびのびと、ユニークな私を生きていく。
7月1日から7日の「今週の暦」、そして、詩人、茨木のり子さんの詩「自分の感受性くらい」をお届けします。
健やかに生きること。それは、科学技術が発展した現代においても、私たちの根本的な願いであることは変わらない。人類の歴史の中で、科学技術の発展は比較的新しい出来事。それ以前、人々は長い間、自然と共に暮らし、連綿と続く智慧を受け継いできました。彼らは何を見つめていたのか。その感性の輪郭が、暦の向こう側に見えてきます。
【自然や宇宙との繋がりを感じる「今週の暦」】
7月1日(月)から7日(日)/ 旧暦、皐月廿六日から水無月二日
- 1日(月)七十二候 「夏至」末候、「半夏生(はんげしょうず)」、雑節「半夏生」。半夏(はんげ)という薬草が生じて、田植えの季節に終わりを告げる頃。
- 半夏とは、「烏の柄杓」と書く「カラスビシャク」という植物のこと。田畑の畦道などに自生するサトイモ科で、その根っこ部分、正確には、ジャガイモのように、地下にある茎の一部が大きくなったものを取って乾燥させたものが、漢方薬、「半夏」。半夏と人類の歴史は古く、約2000年に遡る。
- 半夏は夏至のあとに開花する。その習性が、いつしか農耕の目印となり、夏至から数えて十一日目が、雑節、「半夏生」となりました。
- 6日(土)朔(新月) 。暦は皐月から水無月へ。
- 同日、二十四節気は、「夏至」から「小暑(しょうしょ)」、七十二候は 「小暑」の初候、「温風至(あつかぜいたる)」 へ。
- この日から「暑中」に入り、夏の暑さが最も厳しい盛夏を迎える。蝉の声が響き、青空には入道雲が現れる。海や山での遊びが楽しい時期が始まる。
- 7日は七夕ですが…、実は、旧暦だからこそ織姫と彦星が会える。このお話はまた1ヶ月後、旧暦の七月七日、8月10日頃に。
【今週の旬】
- 旬の景色は、半夏水(はんげみず)に半夏雨(はんげあめ)、そして荒梅雨(あらつゆ)
- 半夏とはまた別の、ドクダミ科の「ハンゲショウ(半夏生)」。植物の戦略の面白さを感じる、花の季節のみに白くなるその葉っぱ。.
- 百日紅(さるすべり)に待宵草(まつよいぐさ)
- 旬の食卓には、この時期積極的にとりたい、ひじきや干し椎茸、高野豆腐などの乾物類
【今週のレメディ】
自分自身との内なる深い繋がりを、そして、自然や宇宙との大いなる繋がりを感じるヒントをお届け。
今週は詩人、茨木のり子さんの「自分の感受性くらい」をお届けします。
【参考】
「くらしを楽しむ七十二候」広田千悦子 株式会社アース・スター エンターテイメント 2013
「和暦日々是好日」LUNAWORKS(主宰・高月美樹)2024
国立天文台暦計算室
「日本の七十二候を楽しむ ―旧暦のある暮らし―」白井 明大・有賀 一広 東邦出版 2012
「【七十二候 半夏生】雑節でもある半夏生とはいったいどんな季節?意味は?」ウェザーニュース 2022
「生薬百選 71 半夏(ハンゲ)」江崎 宣久(養命酒中央研究所 副所長)養命酒 2010
「7月2日は「半夏生(はんげしょう)」」吉海直人(同志社女子大学日本語日本文学科 特任教授) 同志社女子大学 2021
「「自分の感受性くらい 自分で守れ ばかものよ」詩人・茨木のり子 現代に響く魅力」NHK クローズアップ現代 2022